雑貨屋ウィークリー1364号

雑貨屋のひとり言「歯磨き」

3年前、歯茎が腫れて痛かったので、歯科医に調べてもらうと扁平苔癬というこれまで聞いたこともない病名を言われました。原因も治し方も分からないと言われてとてもがっかりしました。歯科医にそんな頼りないことを言われた私は、口の中を清潔に保つようにするしかないと思い、歯をよく磨くようになりました。ずいぶん前から電動歯ブラシで歯を磨いていたのですが、最近になって違和感を感じていました。電動歯ブラシは歯垢がよく取れるように感じますが、逆に歯肉に当たらないように磨こうとするので歯垢がうまく除去できないところがあり歯を磨いた気がしなかったのです。

先日、歯ブラシのCMで歯周ポケットの汚れをかき出す磨き方を見て、それを参考に磨いてみたら気持ちよく磨けることがわかりました。毛先の尖った少し柔らかめの歯ブラシで歯茎に対して45度の角度でやさしく磨くだけで気持ちよく磨けます。そして磨いた後の歯の表面はつるつるで爽快感がぐんとアップしています。

もしかしたら歯の磨き方に問題があったかもしれないと思ってきました。これで改善できるならずっと続けようと思います。今更ですがいいことに気づけてハッピーだと思います。たまには自分がやってきたことを振り返って見直すと新しい発見があるのは他のことにも共通しています。《R.O.》

川柳(東京・成近)

( 川 柳 )

短足を見下ろしているパリモード

酒癖が出世コースを千鳥足

ふらついた足も喜劇にしてピエロ

選ばれてラインダンスの脚になる

こつこつの足音で行くマイペース

( ニュースひとりよがり)

「歳時記」

梅暑 —6月

「二者択一」

猛暑か台風か —日本列島

「23区物価2.1%上昇」

喜んでいるのは黒田さんだけ —都民

河合成近

龍翁余話(736)「ガラス工芸品の魅力」

「ガラス工芸品の魅力」――と言っても、翁はそれほどガラス細工に関して造詣が深い訳ではないが、何故か、子どもの頃からガラス細工物が好きだった。美しい模様がちりばめられている神秘なステンドグラスや無色のガラスに鳥や魚、花、果物などが刻まれている透明な清涼感が好きだったのかも知れない。

翁がガラス工芸品に対して初めて感動を覚えたのは小学校6年生の修学旅行で行った長崎の大浦天主堂内のステンドグラスを見た時だった。正面の祭壇奥に“十字架のキリスト”その右に“聖母マリア”、左に“使徒ヨハネ”、この荘厳の空気に包まれ、神秘の光と色彩を放つ四方のステンドグラスを見て龍少年は息を呑んだ。オーバーではなく心身が硬直するような感動を覚えた。この教会のステンドグラスは日本最古に属するガラス工芸品と言われているが、1945年8月の原爆によって大破し、戦後、パリ市の業者によってリニューアルされたもの・・・そんな説明を受けた記憶がある。それはともかく、龍少年が受けたカルチュア・ショックは忘れ難く、社会人になって欧米・中南米・東南アジアの各地を取材した際、その日程の中には必ずと言っていいほど教会の建物・ステンドグラス・音楽(ハモンドオルガン・聖歌隊による讃美歌)の撮影・録音が含まれていた。

「ガラス工芸品」と言えば、身近ではまず「ガラスコップ」だ。コップが日本に伝わったのは江戸時代で「ギヤマン」(江戸時代、ダイヤモンドをギヤマンと呼んだ)や「ビードロ」(ポルトガル語でガラスのこと)などのガラス製品がオランダやポルトガルから伝わった。英語ではカップだが、日本人はオランダ語のコップと呼ぶようになったそうだ。コップにもオールドグラス(ロックグラス)、カクテルグラス、シャンパングラス、ワイングラス、ビールジョッキーなどいろいろある。翁はかつて「江戸切子」「薩摩切子」「琉球ガラス」を取材したことがある。(それぞれの特徴については省略する)取材ばかりでなく「江戸切子」の(日本伝統模様)「重ね矢来・菊底」のペアグラスを持っていた。熟練の切子職人によって製作された多彩なカットは宝石のような美しさ。手に取っていろんな角度から眺めると、まるで万華鏡のよう。それが自慢でリビングの飾り棚に飾っていたのだが2011年3月11日の東日本大震災の時、飾り棚から吹っ飛んだペアグラスは無残にも・・・

幸いにも別の部屋に飾っていた、これも自慢の(チェコスロバキア製)クリスタル・トロフィー、クリスタル白鳥、ワイングラス、ガラス文鎮、花瓶などは無事だった。

『ガラス工芸品の魅力』に誘われて、これまで幾つかの美術館や博物館の“ガラス工芸品コーナー”を見て廻ったが、その中の1つ(2008年の秋に行った)「箱根ガラスの森美術館」が思い出深い。15世紀から18世紀にかけての「中世ヴェネチアグラス」や「現代ヴェネチアガラス」の作品を目の当たりにすることが出来る。翁は現役時代、イタリア・ヴェネチア(ヴェネツィア=英語や日本語ではヴェニスとも言う)の「ジュデッカ運河」や「サン・マルコ大聖堂」を取材、その時、「ムラーノ・ガラス美術館」をも見学した。「箱根ガラスの森美術館」はそのモデル館とのことだが、展示物の“ヴェネチアガラス工芸品”の数々は本場のそれを偲ばせる高い装飾性と豪華さ。“ヴェネチアガラス工芸品”の基本的な製法はソーダガラスを使用した“吹きガラス”。空中で吹くことにより、極薄に吹き上げる技法やガラスを細く引き伸ばし、そこに動物・花・鳥などをモチーフにした複雑な装飾を施すなど“軽業師の妙技“と呼ばれる高度なテクニックだそうだ。そのことは『龍翁余話』(57)「箱根ドライブ」にも書いた――

【・・・日本初の本格的なヴェネチアン・グラス美術館として、1996年にオープンした、とある。ここには600点以上のヴェネチアン・グラスが所蔵されていて、常時100点位を展示しているそうだ。レース・グラス蓋付ゴブレット(16世紀~17世紀)、ヴァンジェリスティ家紋章コンポート(16世紀末~17世紀初)、ミルフィオリグラス花器(1890~1910年)・・・と、展示品のキャプション(説明)をメモしていたが、止めた、正直、翁には何が何だか分からない。だが、「15世紀から18世紀にかけてヨーロッパ貴族を熱狂させたヴェネチアン・グラスは卓越した技を尽くした美の極み」とパンフに書かれているだけあって、確かに芸術的な造形や色彩の美しさだけは充分に楽しむことが出来た・・・】

昨年(2021年)5月の国連総会で、2022年を『国際ガラス年』とすることが採択された。過去、現在の文明の中でガラスが果たして来た役割を再認識すると同時に、持続可能で平等な社会に向けてガラスの教育機関、企業、美術館などの公共機関の活動を活性化させ、ガラス文化・芸術の国際的な連携を強めようとするのが狙いだそうだ。すでに世界的評価の高い「江戸切子」「薩摩切子」「琉球ガラス」など日本のガラス芸術(工芸品)が再び世界の注目を浴びる日も近かろう。『国際ガラス年』に際し、翁、(もうヴェネチアには行けないが)せめて近場のガラス美術館に出かけ(もう一度)『ガラス工芸品の魅力』に接したいと思っている。その候補先、那須(栃木県)に在る「エミールガレ美術館」(“幻の花瓶”が有名)と、その近くに在る「那須ステンドグラス美術館」――この美術館には(翁はよく知らないが)ウイリアム・モリス(19世紀、英国のモダン・デザイナー)の代表作“2人の天使“が有名とのこと、それらを観に行きたい。しかし、所詮は猛暑が過ぎてコロナ感染が下火になってからの話だが・・・っと、そこで結ぶか『龍翁余話』。

茶子のスパイス研究「童話の世界」

先日、訪れたあじさい山の近くに “ 深沢小さな美術館 ”があると聞いて、もう1ヶ所、寄ってみようと思った。あじさい山から、ゆっくりなだらかな坂を10分ぐらい上がっていくと左側に美術館の入口の案内が見えてきた。その入口には赤いとんがり帽子をかぶった数人のZiZi(森の妖精)が両脇で出迎えてくれた。クリスマス頃に訪れると、その標識を見てサンタクロースかと思われる人が多いらしい。美術館の入り口は、その標識から、また坂を少し上がったその先にある。美術館に向かって歩いていくと水の流れる音が鳥のさえずりに交じって聞こえてきた。まるで森の奥にひっそりと佇んでいる童話の世界に誘われている感じだ。石畳で作られた道を歩いて美術館の小さな入口のドアを開けて入ってみたら誰もいない。“すみません、こんにちは~”と声をかけても、シ~ンと静まり返った部屋には木彫りの人形達しかいなかった。どこで入館料を払うのだろうかと中から庭を眺めていたら人影が見えた。声をかけたらこの美術館のオーナーの方だった。“あら、どこかで声がすると思ったら、、、失礼しました。今、庭の水撒きをしていたものですから”と急いで戻ってきてくださった。そしてこの美術館の説明をしてくださった。入口正面に飾られている可愛らしい人形はプリンプリン物語の中の主人公のプリンセスでNHK連続人形劇に出演していたのだとか説明してくださった。5日市駅に降りて、どこかで“プリンプリンに会えるかも?”というフレーズを見かけて私はてっきり美味しいプリンの有名なお店でもあるのだろうかとその時まで思っていたのだ。初めて聞くプリンプリン物語は1974年4月2日から1982年3月19日までNHKで放送されていた人形劇なのだとか、、、

どんな物語だったのか聞くと、ある日、どこからか流れてきた箱舟を漁師に拾われるところから物語が始まる。中を見ると生後間もない赤ん坊とモンキーと王冠が入っていたのだそうだ。その彼女が15歳になると自分の祖国と両親を探しに仲間達と世界各国旅に出るという物語。何だか心惹かれる旅物語。昔、魔法の絨毯があったら世界を旅してみたいと思っていた感情が思い出された。その物語に登場していた人形達は総勢80名。その人形達は世界の民族衣装に身をまとい其々とても個性的だった。何だか、どこか地球に似た惑星での物語のようで不思議大好きな私には見ていて飽きない。その物語に出演した全ての人形を造られたのがこの美術館のオーナーで造形作家の友永詔三氏。劇作家は石山透氏。それにしても登場人物80名のキャラクターのイメージを膨らませ人形に命を吹き込む作業はイマジネーションやインスピレーションが無ければ出来ない。それは宇宙から降りてきたのではと思わせるような感じの人形だった。友永氏はオーストラリアの人形劇団でもお仕事をされていたそうで、そのあたりから日本的なものとは違う国際的な感覚や想像力も培われたのだろうかと勝手に想像してみた。友永氏の奥様から物語のあらすじを聞いて“それでプリンプリン姫は祖国を見つけお母様に会えたのですか?”と聞くと残念ながら作家の石山氏が亡くなられてしまったので物語はそこで終わってしまったのだとか、、、、

この物語を見ていたファンの方もさぞかし残念だったに違いない。私が“誰かその物語の後を引き継いで書いてくださる方はいないのでしょうか?”と聞くと著作権の問題などいろいろあって、そう簡単にはいかないのだそうだ。昔、子供の頃に昔話や童話の話を聞いて、その後がとても気になった頃があった。あれから、どうなったのだろうと子供心に空想を膨らませた。もう1度、1回だけでもいいから最後のシリーズを作ってもらい祖国が見つかってご両親に出会えてハッピーエンドで終わらせてもらえないだろうかと思いながら美術館の庭に出た。テラスでは丸い手作りの木のテーブルにトンボが止まっていた。近寄るとスッと他の所に飛んでいく。でも、またすぐに同じ場所に戻ってくる。“ そのトンボはそこが好きみたいで、今朝からずっとそこにいるんですよ ”と友永氏の奥様がおっしゃった。庭の池には大きなたくさんの鯉が泳いでいた。反対側を見ると山の斜面にガラスの水槽を埋め込んだ中にも鯉が泳いでいる姿が見えた。その庭のデザインもカフェのテーブルも窓も全て友永氏が創作されたのだとかであらゆる所に創意工夫がされていた。どの角度から見ても居心地のいい静かな空間だった。それにその美術館は何と200年前の古民家を造り変えて手作りで友永氏が作ったのだそうだ。とても趣のある場所で、まるでそこだけ時間が止まっているような空間だった。

感心して眺めているうちに数人の訪問者が入ってきた。そして、私はその人達と入れ替わるようにしてこの不思議な童話の世界を後にした。

スパイス研究家 茶子

ジャズライフ Earl Klugh “The Very Best of Earl Klugh”

中高域をしっかり出すヤマハのスピーカーと音圧レベルも低音の出方も極端に違うKlipschのスピーカーで聴き比べてジャズを楽しんでいます。もちろんオーディオに熱中して熱中症にならないようにエアコンをつけています。

久しぶりにEarl Klughのアルバムを聴いてみました。聴き覚えのあるWaltz For Debbyから始まり、Mona Lisaも含まれています。Earl Klughのギターは素晴らしいの一言です。音も美しく完成度の高いアルバムです。《R.O.》

Earl Klugh “The Very Best of Earl Klugh”

1-Waltz For Debby 5:00        
2-Captain Caribe 5:23        
3-Living Inside Your Love 5:43        
4-Magic In Your Eyes 5:00        
5-I’ll See You Again 5:54        
6-Doc 4:51        
7-Mona Lisa 2:58        
8-Balladina 4:25        
9-Sandstorm 5:41        
10-Wes 7:54        
11-If You’re Still In Love With Me 2:39        
12-Night Drive 6:51        
13-Wishful Thinking 4:02       
14-All The Time 4:40        
15-The Look Of Love 5:29        

編集後記「Winmail.dat変換ツールのご紹介」

メールにwinmail.datというファイルが添付されてくることがあります。wordファイルが来るはずなのにおかしいなと思いながらそのファイルを開こうとしても開かないという経験があるのではないでしょうか?何かの間違いだと思い、先方に再送を依頼してもまた同じファイルが送られてきます。

Winmail.datの正体は正しく設定されていないMicrosoft Outlookが独自仕様でメールデータを作り上げてできたものです。ですからOutlook以外のメーラーではこのファイルを正しく解釈できないことになります。残念ながらこれはメールを受けた側でしか気づきません。変換ツールを使えば問題なくこのwinmail.datファイルを開くことができます。

このwinmail.datファイルを変換するツールは無償で提供してくれています。変換ツールはインストールする必要はありません。安心して使える変換ツールをご紹介します。

まず変換したいファイル(メールに添付されているwinmail.datファイル)をダウンロードしておきましょう。

つぎに下記URLで変換ツールを開きます。
株式会社エン・PCサービスが提供してくれている変換ツール
https://www.en-pc.jp/tech/winmail_dat.php

URLをクリックすると下記の画面が現れます。「ファイルの選択」をクリックし先ほどダウンロードしたwinmail.datのファイルを選んで”送信”ボタンを押すとwinmailのzipファイルがダウンロードされます。それを開けば目的のファイルが出てきます。もしこのwinmail.datファイルがついていたらこのツールを試してみてください。《R.O.》

ファイルを選択ボタンを押すとエクスプローラが開きますので先ほど保存したwinmail.datのファイルを選んで送信ボタンを押してください。

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