雑貨屋ウィークリー1441号

雑貨屋のひとり言「郵便料金の値上げ」

来年から郵便料金が30年ぶりに値上げされるようです。郵便の数量が減ってきてますから、郵便事業は大変だと思います。ヤフオクなどで郵便を利用している人にとっては残念なニュースだと思います。私が郵便を頻繁に利用していたのはカナダでアマチュア無線をやっていた時だと思います。外国のハムと交信してQSLカード(交信証)の交換のためにカードを送る方法は二つありました。一つはカナダにあるアマチュア無線連盟事務局にまとめて送り外国の事務局に送ってもらう方法と、直接そのハム局の住所に送る方法です。事務局経由は まとめて送れるので安く済むのですが、遅いのが欠点で1年以上かかることもザラでした。カナダの滞在が限られていた私は早くQSLカードを入手したかったので、交信中に相手に事情を説明して送り先を教えてもらっていました。相手に負担をかけないようにUS1 ドル紙幣(グリーンスタンプと呼ばれていました)を同封して送りました。この方法は絶大な効果がありすぐにその国の切手が貼られた封筒(中にQSLカード)が送られてきました。この方法で約3年で100数十カ国のQSLカードを集めることができ、私の夢であったDX Century Clubのアワードをもらうことができました。これは30年以上も前のことです。今ハムをやっている人は外国局とのQSLカードの交換はどうやっているのだろうと思っています。電子メールで交換しているかもしれないですね。《R.O.》

川柳(東京・成近)

( 川 柳  )

令和の世どこまで俺の万歩計

マイペースもう尻馬で舞いはせぬ

ライバルも同じ思いか同想句

一城の主でそして足軽で

老眼の向こうに老いの蜃気楼

(ニュースひとりよがり)

「検察100人態勢」

やばい  ― 安倍派99人

「ダイハツ不正」

このバカ息子が ―  トヨタ

「郵便料金30%値上げ

電話とメールで苦情が殺到した ― 総務省

「年賀状投函」

肩書が変わっていなければいいが ― 大臣

河合成近

龍翁余話(813)「人を恋ふる歌」

「あ~あ、もう年末か」――毎年、同じことを言うセリフ、しかも、歳を重ねるごとに、そのセリフに一層の哀感が漂うようになる。“時の流れの速さ”を表わす諺(ことわざ)は沢山ある。例えば「光陰矢の如し」とか「歳月人を待たず」。また19世紀半ば、フランスの哲学者ポール・ジャネーが提唱した「ジャネーの法則」と言うのもある。「感じられる時間の長さは年齢と反比例の関係にある」というものだそうだが(翁に言わせれば、これは法則でも何でもない)いわば「加齢によって時間の経過が短く(速く)感じられるようになる」と言うだけの話。そんな中で、翁が好きな(後期高齢者の翁が身に沁みる)諺は、孔子の「光陰流水」である。「すべて逝く者は川の流れの如し。光陰(日月)もまた同じく一度去れば再び戻らず」・・・年の初め“悔いの無い1年を”と念じて新年を迎えたはずなのに、思い返せば、随所に“悔いが残る光陰”であった。但し、翁の”悔い“は決定的なダメージで尾を引くようなものではなく、少しばかり残念だったと言う程度の”悔い“に止まったことは幸いである。年末は「光陰流水」が身に沁みる一方、深い感謝と追憶の情が高まる時でもある――

今号のタイトル『人を恋ふる歌』は(言うまでもなく)与謝野鉄幹の詞である。戦後(昭和23年)に発表されたある評論誌によると「この歌は、当時の文学青年たちや学生たちに諷誦(ふじゅ=声を出して詠う)された“憂愁と悲哀”を謳歌する一種の“青春賛歌”であり、寮歌や逍遥歌として愛好された」そうだ。翁もそう思う。何故なら翁自身、この歌を高校時代の“青春歌”に位置づけ(級友たちと)愛唱したからである。いや、高校時代に留まらず後期高齢者になって(今もなお)この歌が好きで、誰もいない場所では今でも時々口ずさむことがある。その理由の1つは、多種多様の意味が含まれる歌詞の魅力であるが、もう1つは神戸の高校時代の親友(3人)から教えて貰った歌で、翁にすれば、この歌は、まさに“友(親友)を恋ふる(偲ぶ)歌”でもあるからだ。

14歳で単身、田舎を飛び出し神戸の叔父宅に下宿してN中学を終え(卒業し)叔父の家から近いY高校へ入学。そこで(どういういきさつで近づいたか記憶にないが)気が付けば高校1年から“4人組”が出来上がっていた。翁を除けば3人とも純粋の神戸っ子。3人は“オレは九州男児だ”と威張っていた翁を温かく迎えてくれ、盛り立ててくれた。いわば、翁の高校生活を最大限エンジョイさせてくれた恩人たちである。残念ながらそのうち2人はすでに他界、現在は横浜市在住のY君と翁の”2人組“になってしまった。が『人を恋ふる歌』を通して、すでに逝きし2人の親友を偲ぶ気持ちは(Y君も翁も)今も変わらない。

翁たち“4人組”は、放課後、よくメリケン波止場(中突堤)や大倉山公園へ行って“青春賛歌”を歌ったものだ。レパートリーは3曲――1曲目は旧第三高等学校(現・京都大学)の寮歌【♪紅(くれない)燃ゆる丘の花 狭緑(さみどり)匂ふ岸の色 都の春に嘯(うそぶ)けば 月こそ懸(かか)れ 吉田山】2曲目は『琵琶湖周航の歌』【♪我は湖(うみ)の子 さすらいの 旅にしあれば しみじみと 昇る狭霧(さぎり)や さざ波の 志賀の都よ いざさらば】そして3曲目が『人を恋ふる歌』――この歌の詩は長く、16番まである。が、翁が3人に教えて貰ったのは、そのうちの(飛び飛びの)5歌詞――【♪妻を娶(めと)らば才たけて 見目(みめ)麗しく情けある 友を選ばば書を読みて 六分(りくぶ)の侠気、四分の熱】【♪汲めやうま酒歌姫に 乙女の知らぬ意気地あり 簿記(ぼき)の筆とる若者に 眞(まこと)の男(おのこ)君を見る】【♪あゝ我ダンテの奇才なく バイロン、ハイネの熱なきも 石を抱きて野に詠ふ 芭蕉がさびを喜ばす】【♪我が歌声の高ければ 酒に狂ふと人は言ふ 我に過ぎたる希望(のぞみ)をば 君ならでははた 誰か知る】・・・そこまでは、間違いなく鉄幹の『人を恋ふる歌』の(16番の中の)1部である。ところが、翁が(3人に)教えて貰った歌詞のもう1つに【♪ああ青春は今ゆくか 暮るるに速き若き者 宴(うたげ)の庭の花筵(はなむしろ) 足音もなく時の舞う】――翁、この歌詞が(孔子の“光陰流水”の意に近く)一番好きな詩であるのに、何故か、いくら探しても16番までの歌詞の中に見当たらない。まさか3人のうちの誰かが作詞(追詩)したのではあるまいが、この歌詞が、いつ、どこから生まれたのか、いまだに(翁の胸に)引っ掛かったままである。(ご存知の方がおられれば、是非ともお教え願いたい。)

ところで、12月の別名は「師走」のほか「極月」(ごくげつ)、「春待月」(はるまたづき、と読むそうだが、翁は“はるまちづき”と言う)、「限りの月」(“限り”とは“終わり”を意味する)、「梅初月」(うめはつづき)ともう1つ「年の瀬」がある。“瀬”は流れの速い川を指す言葉。年の終わりが迫るにふさわしい言葉であると同時に“時の流れ”の速さを感じさせる言葉、更に言えば(前述の)孔子の「光陰流水」に繋がる言葉である、と、翁はこじつけているので(翁は)12月の挨拶文には「年の瀬」を多く使っている。

「あ~あ、もう年末か」どころか、もうすぐ「大晦日」(おおみそか=おおつごもり)、1年の最後の日がやって来る。人々は1年の厄払いをしたり感謝の言葉を交わしたり・・そして“来訪神”(歳神・年神)をお迎えするために飾られている“門松”をもう一度清めたりなどして気ぜわしさを増している。“門松”は“依代”(よりしろ)と言って神霊が寄り付く聖樹(聖域)である。マンション暮らしの翁は玄関先に簡単な門松風の飾り物を置いているだけだが、気持ちは勿論“年神様の来訪”を待ち、新しい年の安寧を願うのである。さて『人を恋ふる歌』は(前述の通り)「翁にとっては“友(親友)を恋ふる(偲ぶ)歌”である」のだが、“年の瀬”に際し、更に言う「今は亡き人(家族や友)を偲ぶと同時に現在なお翁がお世話になっている友人たちや読者各位、そしてファミリーへの“1年の感謝”を噛み締める時期でもある。そして自身への戒めとして与謝野鉄幹の遺訓「この日再び来たらず寸陰一尺の壁(たま)」を書初めにする・・・っと、そこで結ぶか『龍翁余話』。

茶子のスパイス研究「Happy Holiday」

2021年のクリスマスイブの日。世界は、まだ未曾有の流行病で混乱に陥っていた。そんな中、米国から羽田に到着した乗客は全員、護送車に乗せられて都内のホテルあるいは私のように埼玉にある研修所の施設に振り分けられ数日間、収容される羽目になった。何だか、ばい菌扱いだな〜とは思ったものの今考えると滅多にない経験をさせてもらったと肯定的に思っている。そんなクリスマスイブから今年は、日本で迎えるクリスマスが3回目になった。

今年も後、数日で新しい年を迎える。そんな中、先週14日から15日未明にかけてふたご座流星群が東京でも見られるというニュースが流れた。その途端、急に山に行きたくなって高尾山の麓の宿で一泊して早朝ハイキングをしてこようと決めた。残念ながら流れ星は雲が出ていて見る事は出来なかったけれど星空ライブカメラからはいくつもの流れ星を見る事が出来た。東京の友人は部屋を暗くして空を見上げていたら1つだけ流れ星が垂直に流れたと言っていた。米国のユタ州に住んでいる友人はデッキから星を見上げていたけれど強風のために部屋に退散してライブカメラから流れ星を楽しんだらしい。このライブカメラはハワイ島マウナケアの山頂に設置されているスバル望遠鏡で大きな流星群が来る時はライブ放送してくれる。

以前、会社の招待でハワイクルーズに行った時、マウナケアに行った事がある。頂上は寒く空気も薄くハワイにそんな所があることに驚いた。ハワイ島に住む友人もまだマウナケアに登った事はないけれど日本製のすばる望遠鏡がある事は知っていた。当日はライブカメラから、その様子を見て楽しんだらしい。其々の場所から其々の想いで空を仰ぐ。次回は寝袋を持参して一晩中、空を仰いで見ていたい。

15日の早朝はボットに持参したシナモンのティーバックを入れ熱いお湯を入れ近くコンビニでサンドイッチを買い山に向かった。空気はキーンと冷たく吐く息が真っ白で耳まで痛いくらいの寒さ。慌てて帽子をかぶった。久しぶりに冬の山を思い出した。あまり人のいない早朝の山はいい。静寂の中、自然の中を歩いていると朝に出会う珍しい鳥や草花の発見がある。頂上に登ったら真っ青な空の下に雪をかぶった見事な富士山が出迎えてくれた。日本の富士山は、やっぱりいい。その姿、形といい存在感といい素晴らしい。それを見れただけで何だか来年はいい年を迎えられそうでワクワクした気持ちになった。

雑貨屋の皆様、来る年の未来が明るい年になりますように、、、、

スパイス研究家 茶子

ジャズライフ Eddie Higgins”Christmas Songs”

日本列島は強い寒波で大雪が降っているところもあります。生活に支障を来たすほど降られるとクリスマスどころではありません。今年の夏は暑い日が続いたので身体も気持ちも整理がつかないまま寒くなっているので戸惑っているというところでしょうか?
12月24日なのでクリスマスソングを選んでみました。ちょっと変わったジャズを探したのですが、オーソドックスなEddie Higgins TrioのChristmas Songsにしました。落ち着きます。《R.O.》

1. Let It Snow
2. The Christmas Song
3. I’ll Be Home For Christmas
4. God Rest Ye Merry Gentlemen
5. Sant Claus Is Coming To Town
6. O Little Town Of Bethlehem
7. Have Yourself A Merry Little Christmas
8. The Christmas Waltz
9. White Christmas
10. Winter Wonderland
11. Deck The Hall Boughs of Holly
12. Sleight Ride

Eddie Higgins piano
Jay Leonhart bass
Joe Ascione drums

大阪駅前GrandFrontに飾られているクリスマスオブジェ(左)   阪急百貨店に飾られているクリスマスオブジェ(右)

編集後記

ダイハツ工業が、新車の安全性を確認する試験で不正をしていた問題が大きなニュースになっています。ダイハツは全車種の出荷を一時停止することを決めましたが、車の納入を待っている人、対象車種に乗っているユーザー、販売店の人、このことを知らなかった従業員、関係者のみなさんなど、大きな不安が広がっていると思います。不正は1989年から続いていると聞いてもっと驚いています。40年以上も前のことですが、仕事で池田市にあるダイハツの工場に行ったことがあります。当時に比べると大きな企業になっているので、社会に与える影響は計り知れないと思います。《R.O.》

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