雑貨屋ウィークリー1361号

雑貨屋のひとり言「市民への出前講座」

一昨年、私たちの住む市でハザードマップが配布されました。それを見たとき私たちが住む地域は異常気象による大雨や近い将来発生が予想される南海トラフ地震によって引き起こされる津波等で浸水に見舞われると思いました。すぐに頭をよぎったのは武蔵小杉の高層マンションの悲劇です。私たちの住む建物の地下には電気、動力設備があり浸水で地下に水が流れ込むとそれらが使えなくなることが予想されます。高層の建物なので床上浸水などはありませんが電気・水道・エレベーターなどのライフラインが断たれるので生活ができなくなります。しかもいったんこれが発生すると復旧に相当な期間がかかるのでとても深刻な問題です。

そこで私たちは浸水の被害を最小限に食い止めるための対策を進めることを理事会で提案し昨年は地下を実地調査して対策方法の検討をしました。今年は予算を立てるための活動をしようとしていますが、その前に住民をはじめとするこの地域のみなさんに水害についての知識や問題点を認識してもらう必要があると考えました。ハザードマップを配布してくれた市が市民のためのサービスとして出前講座をやっていることを知り、水害についての講座をやってもらうように依頼しました。来週、その講座を開催してもらえることになりました。この時期、水害特集を報道しているNHK神戸からこの講座に取材にきたいと申し入れがありました。放映は兵庫県のみですがこの模様はテレビで放映されることになりました。

活動をしている私たちにとって住民が興味を持って講座を聞きに来てもらえるいいきっかけができたと喜んでいます。NHK神戸のアナウンサーとの面談など、次々に起こる予想外の展開にちょっとワクワクしています。《R.O.》

川柳(東京・成近)

( 川 柳 )

四捨五入五の人生の綱渡り

悪友もいて人生の裏表

人生の縮図が演歌とは悲し

下積みに生きてチャップリンが好き

穏やかに生きて人畜無害です

( ニュースひとりよがり)

「不信任」

立憲民主党を —維新、国民民主

「値上げを許容」

黒田家の家計ですね —庶民の家計

「16年ぶり古巣で3連敗」

甲子園の砂を持ち帰った —新庄ボス

河合成近

龍翁余話(733)「自由の女神像」

現役の頃の翁、ニューヨーク・マンハッタンの沖合(ニューヨーク湾)に浮かぶリバティ島の『自由の女神像』を何回撮影しただろうか。マンハッタンの南端にあるバッテリーパーク(砲台があった公園)から、あるいは、ハドソン川の遊覧船の船上から、そして空撮(当時は、今のようなドローンはなく空撮は全てヘリコプターだった)・・・勿論、リバティ島に上陸して『自由の女神像』の足元から天に向かって突き上げられているトーチ(たいまつ)まで、更には“女神像の内部”をもカメラに収めた。それほどに翁にとって『自由の女神像』は、10数回に及ぶニューヨーク取材において、まさに“重要な被写体”であった。

“コロナ禍”以前は、ニューヨークを訪れる日本人観光客は、年間約35万人もいたそうだ(2019年ニューヨーク市観光局資料)。それほどに多くの日本人は(1回もしくは複数回)彼の地を訪問しているのだから今更『自由の女神像』を語っても新鮮味はないかも知れないが、翁と同様『自由の女神像』は “思い出深い女神像”であろうと拝察、そこでニューヨーク旅行をした時の楽しい思い出を蘇らせて貰う意味で今号に取り上げた次第。折しも6月17日は『自由の女神像』がフランスから引き渡された記念日でもある。

1886年にリバティ島に『自由の女神』が建立されてから今年で136年目。これはアメリカ独立宣言(1776年7月4日)の100年目(1876年)を記念して、フランスから寄贈されたもの(詳細は割愛)。フランスの著名な政治家や彫刻家、建築家らの呼びかけでフランス人民から基金を募り、9年の製作期間を経てフランス海軍の輸送船でニューヨーク湾に運ばれ(前述のように)1885年6月17日にアメリカ側に渡された。その後、リバティ島に造られた台座に女神像が設置され、1886年10月28日に除幕式が行なわれた。その日から今年は136年目を迎える。何故、フランスから『自由の女神』が贈呈されたかと言うと、実は18世紀、北米の1部(13地域)はイギリスの植民地下にあり、植民地下のアメリカ人はイギリス政府の圧政・悪政に虐げられ、幾度も暴動を起こした。そして遂に1775年、イギリスとの戦争(独立戦争)が勃発、1年後の1776年にアメリカが勝利し7月4日に“独立宣言”を行なった(アメリカ合衆国誕生)。この戦争で、フランスがアメリカ側を支援したことでアメリカとフランスの間に友情と信頼関係が生まれた。『自由の女神』贈呈の背景は“仏米の友情の証(あかし)”と伝えられている。(『自由の女神像』が建立される少し前、1861年から1865年にかけて北部のアメリカ合衆国と、合衆国から分離した南部のアメリカ連合軍の間で、あの有名な“南北戦争”(内戦)が起きるが、そのことは別の機会に書くとして)

アメリカ合衆国の独立宣言は、それまでのイギリスの圧政・悪政を告発し「平等・自由・幸福の追求などの基本的人権」を高らかに謳い上げた。民主主義の出発である。これらの精神は全て『自由の女神像』に刻まれている。『自由の女神像』(Statue of Liberty)の正式名称は『世界を照らす自由』(Liberty Enlightening the World)。

『自由の女神像』は台座からトーチ(たいまつ)までが46m、台座の高さが47m、全部の高さは93m。『自由の女神像』の呼びかけ(インフォーメーション)は次の通りである。

【疲れたる、貧しき者を我に与えよ、自由の息吹を恋い慕う自由なき群衆を我に与えよ、

岸辺に取り残されたる悩める者を我に与えよ、流離(さすらい)て嵐にもてあそばれたる者を我に来たらせよ、我は黄金の扉の傍らに立ちて光を掲げん】――

右手に掲げたトーチ(炎の部分は24カラットの純金)は世界中を照らす自由のシンボルであり、移民たちに確かな勇気と希望をもたらした。女神がかぶっている冠には7つの突起がある。これは“7つの大陸と7つの海に自由が広がる”と言う意味だそうだ。そして左手にはアメリカ合衆国の独立記念日である「1776年7月4日」と刻印された銘板を持ち(写真左)、更に足元には(写真右)、引きちぎられた鎖と足かせが転がっており、全ての弾圧、抑圧からの解放と人類はみな自由で平等であることを象徴している。(註・今号に使用している写真は3点ともインターネットから借用)

翁が今これを書いている時、翁の脳裡には、狂人プーチン(ロシア)の侵攻によるウクライナ各地の惨忍で悲しい映像が往来する。泣き叫ぶ子供たち、呆然と立ちすくむ老人たち、飢えや戦傷に苦しむ市民たち、破壊された学校や住宅、公共施設・・・彼らが一体何をしたと言うのか、ウクライナがロシア(プーチン)に対して何をしたと言うのか、何もしていない、理由はただ1つ、プーチンと言う小心者の誇大妄想と歪んだ覇権主義が起こした侵攻である(と翁は断言する)。ところで東京・お台場海浜公園に“日本・フランス友好のシンボル”『自由の女神像』が建立されている。高さは11.5mと小ぶりだが女神像の基本概念はニューヨークの『自由の女神像』と変わらない。そこで提案――(パリ市の同意を得て)お台場の『自由の女神像』を(お台場『自由の女神像』設置委員会の名で)ウクライナの首都キーウに寄贈してはいかが?「ロシアの軍事侵攻・殺戮を許さず、ウクライナに自由と平和を」のメッセージを込めて――っと、そこで結ぶか『龍翁余話』。

茶子のスパイス研究「食の歳時記」

東京は6月6日(月曜日)に梅雨入りしたと気象庁の発表があった。先週ぐらいからご近所の庭先や公園でも紫陽花の花が咲き始めた。一雨毎に色鮮やかに華やかになっていく紫陽花を見るのも楽しい。6月6日から20日の間を24節気のうち10番目の節気になり芒種と言って穀物の種を蒔く時期らしい。もう今年も半分近く時間が過ぎた事に驚いてしまう。この時期、八百屋さんの店頭で青い梅が並び始め益々季節を感じる。入梅の時期に梅も熟し始める。先日、キッチンの整理をしていて梅酒の瓶が出てきた。母が最後に梅を漬けたのが10年ほど前、その前の3年間は、毎年梅酒を漬けていたのだそうだ。母が体調を崩して以来、梅酒作りはストップしてしまっている。今はその梅酒が琥珀色になりグラスに注ぐと熟成した梅酒は、とろりと雫がゆっくり落ちる。濃厚で深い味わいがあって、こんなに美味しい梅酒なら無くならないうちに作っておかなければと今年初めて私も梅酒を漬けてみた。梅はやっぱり紀州みなべの南高梅がいい。香りもいいし姿形も綺麗だ。一つの瓶にはブランデーと氷砂糖で漬けてみた。もう一つの瓶にはホワイトリカーと黒砂糖。黒糖梅酒を見て自分でも作ってみたくなったのだ。季節ごとに旬の食材を使って保存食を作っていくのも楽しいものだ。今まで長く日本にいる事が出来なかったのでいろいろ保存食にもチャレンジしてみようと思う。先日、ピクルスやぬか漬けが袋に入れて簡単に出来る商品を見つけたので早速買って漬けてみた。自分の家で作ると自分の好みで味の濃さや漬け具合も調整出来るので便利だ。作ってみたら味も美味しく出来た。野菜が苦手な人でもサラダ感覚でたくさんのお野菜が取れるので健康にもいい。それに6月は、そろそろスダチの季節でもある。

この時期、ジメジメとした雨続きの季節が続く。そんな中、スダチうどんを食べたらさっぱりして、美味しかった。オックスナードの農家さんからも今ぐらいの時期になるとよくスダチを頂いた。ビールにスダチを絞って入れたり魚やサラダにも使わせていただいた。以前、柚子の季節に食べた柚子塩ラーメンも柚子の皮のすりおろしがたっぷりかかっていて香りも素晴らしく美味しかった。柑橘類と麺類は案外、相性がいい。そして、長い間、LAでは食べたくても食べられなかった今の季節の鮎の塩焼きも食べた。旬の食も意識するとたくさんあって食べる物がまだまだ、たくさんある。

“季節に合わせて旬の食材を食べる” 何だか心も体も健康になりそうだ。

スパイス研究家  茶子

ジャズライフ David Benoit and Marc Antoine “So Nice”

オーディオ音源を変え、DACを導入し、アンプを変え、スピーカーを変え、スピーカースタンドを設置し、開放型ヘッドホンまで揃え、自分でも驚くほどのスピードでオーディオを聴くための環境を整えてきました。今は、毎日それらに囲まれてハッピーに音楽を聴けています。オーディオ沼にハマっている人たちは電源ケーブル、スピーカーケーブル、USBケーブルを高級なものにして音質改善に期待するようです。値段や見た目に影響されるプラシーボ効果で音が良くなったと思っているような気がします。ボリューム位置をほんの少し変えるだけでも音は変化するので訳の分からないものにお金をかけるのは沼にはまっているからでしょうね。
今週はフュージョンで行きたいと思いました。David Benoitは私の好きなアーティストの一人です。Marc Antoineとのコラボによって実現したアルバム”So Nice”を紹介します。David BenoitのピアノとMarc Antoineのアコースティックギターが素敵な響きを醸し出してくれます。心が洗われるようなきれいな音です。《R.O.》

David Benoit (piano, Fender Rhodes piano)
Marc Antoine (acoustic guitar, electric guitar)
John “J.R.” Robinson (drums)
Luis Conte (percussion)
Audio Mixer: Steve Sykes
Recording information: United Recording, Hollywood, CA.

David Benoit and Marc Antoine “So Nice”

01-French Cafe        
02-Penthouse In Copacabana        
03-Só Danço Samba        
04-Caminando        
05-A Café Au Lait Bentley        
06-All Said & Done        
07-Rio Deluxe        
08-Puma Trail        
09-So Nice        
10-Algarve

編集後記

コロナ感染の影響は自宅療養後の検診結果に表れていて、いつも注目している項目の数値が悪くなっていました。ちょっとガッカリでしたが、あれから2ヶ月後の先週の数値は正常に戻っていたので安心しました。コロナ感染が見えないところに影響していることをあらためて知りました。《R.O.》

コメント

  1. カワカミ カズヒロ より:

    自由の女神像の写真を見て、5年ほど前に定年退職したらアメリカ横断バス旅行に行こうかと言っていたことを思い出しました。今年の4月がその予定だったのですが、コロナのせいでそれも果たせなくなりました。ロサンゼルスへは行ったことがありますが、ニューヨークはどうしても行きたい都市です。

    • zakkaya-tenshu より:

      カナダのトロントに住んでいた時、そこで知り合った友人家族3組(13人)でニューヨークに行ったことがあります。
      バスみたいな大きなバンを借り交代で運転していきました。
      自由の女神の展望台にのぼったことを思い出します。
      エンパイヤステートビルも貿易センタービルも覚えています。
      1990年ごろのことですが、今でも3組の夫婦は5年ごとに会っています。
      大西