雑貨屋ウィークリー1360号

雑貨屋のひとり言「梅田スカイビル」

JR大阪駅のすぐ北側に独特な形状の建造物があります。梅田スカイビルという名前のビルで私の住んでいるところから見える地上40階、地下2階、高さ約173mの超高層ビルです。イギリスの出版社ドーリング・キンダースリーが選ぶ「TOP 20 BUILDINGS AROUND THE WORLD」の一つに選出されています。誰でも初めてそのビルを観たらいったい何のビルだろうと思います。この建物は1993年に竣工され、オフィスビル、会議場、レストランなどが入る複合施設です。39階からが空中庭園展望台になっています。いつも大阪駅に近くなると見えていたのですがこれまで展望台まで上がったことがありませんでした。先週、孫のKちゃんが土曜日から泊りがけで家に遊びに来ていたので、日曜日その梅田スカイビルにいっしょに行きました。15時ごろに行ったのですが来場者が多くエレベーターは上りも下りも待つ状態でした。上がってから気が付いたのですが、ビルの周りが公園になっていて緑が多いなあと思いました。空中庭園展望台からの眺めは素晴らしいですが、夜は照明されているらしいので幻想的なんだと思います。コロナ前までは入場者の75%が海外からのお客さんだったのでインバウンドで外国人が戻ってくればまたここはにぎやかになるだろうと思います。《R.O.》

川柳(東京・成近)

(川 柳) 

天網のほつれへするり黒い金

金蔓で組織の箍を締め直す

再建にカネカネカネという嘆き

黄信号幾つ越えたか金婚譜

百歳の酒金杯を光らせる

( ニュースひとりよがり)

「英女王在位70年」

あと61年やるぞ —習近平

「お隣さんとの挨拶」

ご無沙汰しました —上海市民

「水際対策緩和」

よし行くぞ —ヒアリ

河合成近

龍翁余話(732)「水際対策の緩和」

幸いなことに翁には高齢になっても心を許せる親友が数人いる。故人になった人もいる。故人の中にJさんと言う40年来の親友がいた。同じマスコミ界で飯を食った仲だ。お互いに現役を退いた後、月に2回ほど、銀座の(かつての)老舗喫茶店・F堂(江戸時代中期の寛政時代に創業、2019年に約220年の歴史に幕)で旧交を温め談笑するのが習慣になっていた。彼は“銀座ダンディ“の異名をもつほどの銀座通(つう)だった。2人はF堂でお茶を済ませると銀座の街(表通り、裏通り)を歩くのが常だった。歩きながら彼は、よく銀座の歴史を語ってくれた。2015年頃から始まった(主として)中国人観光客による”爆買い“で、彼らに銀座の道を塞がれることが多かった。翁と同じくらい強烈な国粋主義者だったJさんは、そんな場面に出くわすと決まって「あ~あ、我が愛する銀座の街も、遂にチャン(中国人)に占領されたか」と嘆いた。そんな時、翁は「俺もJさんと同じ気分だが、考え方を変えれば、チャンは日本の商品や東京の街に憧れてやって来る。どんどん金を落とせば東京の商人は潤うよ」と言って彼をなだめたものだ。そんな銀座の街も2020年の春ごろから”コロナ禍“によって外国人観光客はもとより日本人観光客の数が激減。その頃、Jさんは長年の持病が悪化して銀座散歩が出来なくなり、その年の秋に惜しくも旅立った。その後、翁は(たいして用事もないのに)“外出自粛”に逆らって、静かになった銀座をブラついている。勿論、故・Jさんとの思い出に浸りながら・・・

さて、本論に入ろう――新型コロナウイルスの水際対策が6月1日から大幅に緩和された。

1日当たりの入国者数の上限が(1万人から)2万人に引き上げられ(感染対策を徹底している)国や地域からの来日者には入国時の検査などが免除されるとか。更に、これまで停止していた外国人観光客の入国を6月10日から再開する。観光だけを目的とする外国人の入国を認めるのは約2年2か月ぶりとなる。但し、プライベートの観光客は認めず、まずは感染リスクの低い国や地域からの添乗員付きのツアーパッケージ客(団体観光客)に限定し、今後も(感染状況を見ながら)段階的に対象を拡大するそうだ。“感染リスクの低い国や地域”と言っても、その数は98か国にも及ぶ。つまり日本などへの海外旅行が出来る裕福な国や地域は全部、と言うことになる。

今年に入って政府与党内から「日本の水際対策は厳し過ぎる。世界各国から見て日本は、まるで”鎖国“と同じイメージではないか。このままだと日本は外国から”蚊帳の外“におかれ、日本経済も沈没しかねない」と言う批判が出て来て”コロナの水際対策の緩和“を求める声が強まっていた。しかし、翁はそうは思わなかった「諸外国がどうあれ、日本はあくまでも日本人の安全を守るために日本の実情に沿った対策を講ずるべきで、他国と足並みを揃える必要はなく”外敵“(外からのコロナウイルス)侵入は、何としても防がなければならない」と言う“島国発想”に凝り固まっていた。だが、そんな翁でも「コロナ対策一辺倒では、日本の経済力は衰退する一方。コロナ対策(特に水際対策)と経済活性化のバランスを考える政策は不可欠だ」とする岸田首相の考えを理解するようになって来た。(理解せざるを得ない日本経済の実態が見えて来た。)加えて今年2月24日に突如勃発したロスケ野郎(ロシア軍)によるウクライナ侵攻で、世界経済のバランスが崩れ、日本もまたその煽りを食らうようになった。ところが幸いなことに、昨今“コロナ禍”が少しだが静かになって来た。一方(日本経済にとって必ずしも幸いではないが)“急速な円安”が進み、外国人の日本への観光旅行熱は一段と高まって来た。コロナ感染防止は手を緩めてはならないが(日本経済活性化のため)2年半もの間“コロナ禍”で傷んだ観光業や運輸業、飲食業などの活性化を図る時期に来ていることを(翁も)認識する――

余談だが――(ご承知の通り)“円安”は、外貨建ての資産価値が高まり、輸出製品の海外価格が下がって輸出産業は好調になるし(前述のように)海外からの観光客も1ドルが100円より1ドル130円のほうがいいに決まっているから日本観光は今がチャンスだ。一方、円安によって海外からの輸入製品(原材料)費が高くなり日本市場全般に悪影響(値上げ)をもたらす。すでに6月から値上げラッシュが始まっている。そんな時だから、なおさら“水際対策”を緩和して外国人観光客を増やし、どんどんお金を使って貰い、それこそ“爆買い”の再現を望む声が多いのも納得出来る。銀座通りがチャンに占領されるのも、止む無し、か。親友の故・Jさん、どんな思いで空から銀座の街を見下ろすだろうか――

日本経済の活性化のためには、確かに世界各国との人的交流(水際対策の緩和)は必要だが、やはり心配は、コロナウイルス感染拡大だ。聞くところによると、マスク着用の義務がなくなり“コロナ禍”前の生活習慣に戻っている国や地域が多いと言う。そうでなくても(翁の偏見だろうが)世界中を見回して、日本人ほどの衛生観念の強い民族はいない。外国人観光客を増やして“金”(きん=マネー)をバラ撒いて貰うのはいいが”菌“(きん=コロナウイルス)をバラ撒いて貰っては元も子もない。そこで厚労省では「海外から日本へ入国する人へ」と題して次のような注意事項を発している。「入国に際しては”マスク着用“をする。”手指の消毒“を徹底する。”3密“(密閉・密集・密接)を避ける」――

これらのお願い文を数か国語に翻訳して、どのような方法で通達しているかは知らないが、翁の想像では“馬の耳に念仏”(馬耳東風)だろう。何故なら、彼らは元々“マスク着用”の習慣はなく、“3密”と言ってもどこまでが”密“なのか判断が出来かねる。それより彼らは日本の”コロナ感染予防対策“なんかには無頓着、遊びに来るのだ。遊びに来てまで行動を制約されてはせっかくの“旅の楽しみ”も半減する、と思う人がいるのも止むを得ないだろう。そこで翁、日本政府に物申す「せっかくの日本観光旅行だから、出来るだけ自由に“日本の旅”を楽しんで貰い、万一、コロナ感染拡大傾向が見えたら、その時点で躊躇なく“水際対策”を元に戻せばよい。経済復活も大切だが国民の生命を守るのが国家の最優先政策でなければならないのだから」・・・っと、そこで結ぶか『龍翁余話』。

茶子のスパイス研究「ザ・リーダー(The Leader)を見て」

動画を見ていたらザ リーダーというドキュメンタリー番組を見つけた。そこに以前LAで講演をされた日本の会社の社長さんが出演されていたので見入ってしまった。この番組は関西で日本のビジネスを牽引されてきたリーダーの方を中心に2015年10月から始まったらしく今も続いているようだ。私は、そんな番組があるのも全く知らなかった。

後から調べたら、その社長さんの番組が放送されたのは2016年12月31日。私がその方の講演を聞きに行ったのは、その放送の10年ぐらい前の事だったろうか、、、、ちょうど私のクライアントさんの社長さんがその方の掲げる利他の精神、ビジネス哲学に感銘を受け当時スポンサーとして講演を主催されたのではないかと記憶している。それで日頃、この会社に仕事の関係で出入りしていた私にマネージャーの方が講演会に招待してくださったのだ。行ってみると真ん中の最前列に席が用意されていた。何だか緊張した気分で席に座った。それなのに私は途中から居眠りをしてしまったのだ。その方の話が終わり主催者側の社長さんが登場した。“○○社長、本当にありがとうございました!”という大きな声で私は目が覚めた。その主催者側の社長さんは感動して声は震え泣いていた。どうしてそんな素晴らしいお話なのに私は寝てしまったのだろう、、、と思っていたら、その方は講演会の前日、体調不良で倒れられ、それでも絶対講演はすると誰が止めるのも聞かずに講演会を決行したのだそうだ。約束した事は必ず守る。人に迷惑はかけたくないという強い思いがあったのだろう。その方の講演会の前に入口では皆に小雑誌が配られた。それは氏の人生、会社の哲学が書かれたものだった。氏はその日、体調があまり良くなかったためか、お話されている間は、ずっと椅子に座られていた。そして、ゆっくりその小雑誌を淡々と読んでおられたのだ。読み聞かせのプロとは違うのでどうしてもトーンが同じで抑揚がなかったせいか聞いているうちに眠りこけてしまったのだ。隣にいた友人から“貴方、船を漕いでいたよ”と言われて大変、失礼な事をしてしまったと思った。

松下幸之助氏が松下政経塾なるものを作って未来のリーダーを育てようと志を持って頑張られたのと同様にこの方も勉強会を設け、たくさんの方に影響を与えられた。ある会社の破綻した経営も見事に復活させた手腕は有名だ。改めて、その彼の功績とサクセスヒストリーを辿りながらその番組を見ていたら私の目が釘付けになった。それは赤い国とのビジネスを始めた頃の様子。毛沢東の銅像と共に赤い国から接待され、講演をする氏と熱狂的なファンの様子が映っていた。講演後は氏をファンから守るために赤い国の女性陣が手を繋ぎ輪になって彼の周りをブロックする様子。何だか異様な光景だった。すごい歓待なのは、いいけれどその後、何度も、お酒を酌み交わす乾杯の連続。お酒に強い人でも、あれでは体が参ってしまう。乾杯は飲み干すのが礼儀だとかで日本の習慣とは違う。

元総理大臣だった田中角栄さんも赤い国と国交を開く為に何度も乾杯させられてぶっ倒れそうになって回りに支えられている場面を動画で見た事がある。

あの時代は行け行けどんどんで日本の経営陣は赤い国との関わり合いを深めていったのだな~と、、、、今、日本の経営者たちは何を思い何を日本の未来の子供たちに残そうとしているのだろう。

スパイス研究家 茶子

ジャズライフ Jane Monheit “Taking A Chance On Love”

今週はJane Monheit の並外れた歌唱力に引き込まれるアルバムを紹介します。前回Jane Monheitの”Come Dream with Me”を紹介したのは12年前です。(724号 2010/3/28)その時にもそう感じました。彼女の4枚目のアルバムですが、音楽性にも優れた完成度の高いアルバムになっています。ゆったり落ち着いて聴けるアルバムだと思います。《R.O.》

Jane Monheit “Taking A Chance On Love”

1-Honeysuckle Rose
2-In The Still Of The Night
3-Taking a Chance on Love
4-Bill
5-I Won’t Dance
6-Too Late Now
7-Why Can’t You Behave?
8-Do I Love You?
9-Love Me Or Leave Me
10-Embraceable You
11-Dancing in the Dark from “The Band Wagon”
12-Over the Rainbow

編集後記「プリンターのインク」

プリンターは購入した頃はよく使いましたが、最近はほとんど使わなくなりました。インクが切れていることもあってどうしても必要な時だけ近所のコンビニで済ましていました。複合プリンターにはスキャナー機能が付いているので、プリンターはダメでも使い道はあります。我が家のE社製のプリンターはインクの残量がゼロになると液晶画面に「何色のインクカートリッジを交換してください」と表示されます。しかしスキャナーのようにインクの要らない機能が使えなくなるのはとても不便です。新しいインクカートリッジに交換するまで何の役にも立たないただの大きなプラスティックの箱でしかありません。メーカーの都合で設計されている不親切な欠陥製品だと言えます。インクが切れていてもスキャナーだけ使えるようにしておくべきです。今回はスキャナーを使う必要があったのでインクカートリッジを購入してスキャナーを動くようにしました。プリンターのインクカートリッジは高いので気にされている方は多いと思います。なにしろ2~3回セットで買い替えると新しいプリンターが買えるくらいのコストですから。

プリンターをお持ちのみなさんはどうしているのだろうと思いながらいろいろ調べてみました。もし純正のインクカートリッジを使用しているなら、インクがなくなったら捨てずに補充用インクを注入して再利用する方法があります。カートリッジにはICチップがついていてインクが無くなると残量ゼロの状態であると記録されます。ですからそのままの状態でインクを注入してもゼロ状態は変わらず認識してくれません。ICチップリセッターというものがあり、それを使ってICチップの情報を書き換えることができます。ゼロ状態から満タンに書き換えるのです。そうしてから補充用のインクを注入すれば使えるようになります。ICチップリセッターはAmazonで購入できますが、自分のプリンターのメーカー、カートリッジの型番などを確認してから購入する必要があります。

この方法でICチップをリセットしてからダイソーで売られている補充用インクを注入して普通に使っている人もいるようです。これまで通り高いインクカートリッジを購入して交換し続けるか、ICチップリセッターを使って安い補充用インクでやっていくかはあなた次第です。《R.O.》

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