雑貨屋ウィークリー1419号

雑貨屋のひとり言「スマホが使えなくなったらどうしますか?」

ICOCAもスマホのアプリに入れられるようになり、私も入れようかどうか思案しています。スマホは多機能化し通信から買物までなんでもできる生活必需品です。こんな便利なツールに慣れた(依存しすぎた)私たちはもうスマホを手放せなくなっています。あまり依存しすぎると大きなリスクを負うことになります。それはスマホが突然使えなくなった時です。ある日、どこかでスマホがなくなったことに気づいたとします。すぐにやるのが自分のスマホを探すことですが、探す手立てがありません。誰かにやってもらうにしてもその人に連絡することもできません。小銭を見つけて電話をしようとしてもいつもメモリーに入った電話番号でかけているので番号を覚えていません。電車にも乗れない、タクシーも呼べない、水も買えない、これは悲劇です。スマホを失くした時だけでなく、スマホが壊れてつかえなくなってもおなじです。万が一、スマホが使えなくなった時のために、何か策を検討した方がいいと思っています。

小さな財布に、小銭とお札とクレジットカードといっしょにスマホを失くした時のためのマニュアル(メモ)を作成し入れておくようにしたいと思います。

マニュアルには下記のようなことを書きたいと思います。
スマホの情報をiCloudにバックアップしておくこと。
スマホの機能をロックしてもらい使えなくする手順。
この事件が起こったことを知らせる連絡先電話番号など。

間違っても作成したマニュアルをスマホに入れてはいけません。《R.O.》

川柳(東京・成近)

( 川  柳)

デジタルに俺の演歌が乗りきれず

多機能というスイッチを持て余し

手のタコが勲章という老いの職

アナログのままで八十路のマイペース

海峡を越せないままの現在地

(ニュースひとりよがり)

「雲助が人間国宝に」

そのうちおいらも ― 八つぁん、熊さん

「異次元三人組」

伯桜鵬が入るか ―大谷翔平、藤井聡太

「6年連続日本一」

不正請求数 ―ビッグモーター

河合成近

龍翁余話(791)「小山評定」

元来、歴史好きの翁が山形・米沢藩(上杉家)の歴史に興味を持ったのは、米沢市在住の親友で、しかも(2009年に)翁の癌を発見してくれた恩人ドクター・Y先生から2006年頃『上杉景勝伝』と『直江兼続伝』(いずれも米沢信用金庫叢書)をプレゼントしていただき熟読したことが始まりであった。ご承知のように「上杉景勝(うえすぎかげかつ)」は上杉謙信の甥で上杉家2代目当主であり米沢藩初代藩主、その景勝を支え、幾たびかの“米沢藩の危機”を救い、秀吉・家康から「出羽国に驚異なる智将あり」と怖れられた景勝の側近(家老)「直江兼続(なおえかねつぐ)」の物語――この2書でも充分に“米沢藩史”を学ぶことが出来たが更に、ちょうどその時期(2006年の秋頃)にNHK出版から発行された火坂雅志の著書『天地人』(上・下)に出会ってからというもの、翁の“米沢藩史熱”はますます沸騰し始めた。

2009年1月4日から始まったNHK大河ドラマ『天地人』を視て翁、景勝・兼続のルーツ(幼少期)を知りたくなり、同年5月初旬に(2人の生誕地)新潟県南魚沼市六日町を訪ねた。それは(前述の)Y先生に癌を発見していただく1ヵ月前のことだった。景勝の幼名は長尾卯松(ながおうのまつ)、兼続の幼名は樋口与六(ひぐちよろく)、2人は同じ学問所・雲洞庵(うんとうあん=曹洞宗の禅寺)で机を並べて“四書五経”(孔子や孟子の教え=儒教)を学んだ、その部屋と机が今も雲洞庵に保存されている――そのことは2009年5月24日配信の『龍翁余話』(82)「天地人ゆかりの地・六日町」で紹介した。

ところで今年5月8日に“コロナ5類移行”があっても(それとは関係なく)翁の「マスク着用」「身辺消毒」「三密回避」の習慣は変わらず、とりわけ6月初旬からの雨期、7月に入ってからの猛暑日続きに、翁の「ステイホーム」の習慣はずっと続いたまま。その在宅時間が長いおかげで我が家の書棚に眠る古本を読み返す時間も少し増えた。読み返した古本は藤沢周平著『密謀』(上・下巻)と(前述)火坂雅志著『天地人』(上・下巻)である。『密謀』は――世の中は織田信長から豊臣秀吉へと急旋回し、やがて天下分け目の“関ヶ原”へと向かう戦国末期、至る所に策略と陥穽(かんせい=落とし穴)が口を開けて待ち構えていた、そんな時代、上杉謙信以来の精強を誇る東国の雄・上杉藩で主君の景勝を支えたのは20代の若き智謀の将(家老の)直江兼続。兼続の慧眼と彼が擁する草(忍びの者)の暗躍を軸に、秀吉の直臣(懐刀=ふところかたな)で、これまた“政治の要諦は謀略なり”と信じていた石田三成との交流を描いた歴史・時代小説。『天地人』は――上杉謙信の下で薫陶を受け、儒教、とりわけ「義」の精神を学び、秀吉や家康とも真っ向から渡り合い“関ヶ原”後、米沢に移封されるも上杉家と家臣、領民の幸せを護るために国造りに励んだ直江兼続の一生を描いた歴史・時代小説。約17年ぶりに読み返したが、この古本の面白さは、翁にとっては今でも“新本(新鮮)”である。

さて――翁は『天地人』を読み返しているうち、下巻の第19章「決戦」で、『小山評定』(おやま ひょうじょう)に注目した。この評定(話し合い)は、言うなれば“関ヶ原”への起首(決起大会)とも言うべき重要な会議であった。それは、たまたま423年前の今の時期、7月25日の出来事である。――(話はさかのぼって)家康は、自分の意に従わない上杉景勝を“逆臣”と決めつけ(翁は、この上杉逆臣説には大いに意義ありだが、ここでは省略)“上杉討伐”のため1600年(慶長5年)6月16日に大阪城を発ち、軍勢を整え本格的に上杉討伐の途についたのは6月18日、これに従った武将は福島正則・藤堂高虎・黒田長政・加藤嘉明・細川忠興・池田輝政・浅野幸長・山内一豊ら80余将、総勢10万余(その情報をキャッチした兼続の上杉軍は相応の臨戦態勢を整えるがここでは省略する。)7月24日に下野小山(しもつけおやま=現・栃木県小山市)に到着した家康、ここで(かねてより懸念していた)上方からの一報が届く、それは「石田三成挙兵」だった。そして翌日(25日)80余将による“軍議”が開かれた。もはや“東西(家康対三成)合戦”は避けられない。各将にはそれぞれの思惑があって(評定の場は)しばらく沈黙が続いたが、

前述の福島正則・藤堂高虎・黒田長政ら名だたる諸将がこぞって“東軍(徳川)につく”意を表明したことで『小山評定』は結局“三成との合戦の総決起大会”となったのである。

ここで翁は“上杉の義の精神”に触れておきたい。当然、家康軍は(上杉討伐を諦め)三成軍と戦うべく西へ向かった。上杉軍を指揮する直江兼続は「今こそ徳川軍を背後から攻める好機」と奮い立った。それを戒めたのが主君・上杉景勝であった。「去り行く敵の背後を攻めるは卑怯なり。それは謙信公の“義”に背くもの。敵の背中に矢弾を撃ちかけた瞬間から上杉の名は永遠に泥にまみれよう」。兼続も主君の“義の心”に哭いて従った。

その後、上杉藩は(かねてより上杉攻略を企んでいた)伊達政宗(仙台藩初代藩主)や最上義光(山形藩初代藩主)と戦うのだが、そのことは、いずれかの機会に――

『天地人』(下巻)の“あとがき”に直江兼続の兜の前立ての“愛”について(火坂氏の)解釈が記されている。【・・・兼続の兜の“愛”は“愛民の心”を表わしている。その根源は師・上杉謙信の教えにある。謙信は「武将たる者の根底は儒教(五常の徳)“仁・義・礼・智・信”をもって己れを律することにある。そして“仁愛”こそが“義”と並ぶ武士道の根本なり」と説いた。兼続は謙信の教えを忠実に守り、主君(景勝)には“忠義”を、民衆(領民)には“仁愛”をもって尽くした・・・】

相変わらず低視聴率(10%~11%台)に喘いでいる大河ドラマ『どうする家康』の物語は(時間的に)『小山評定』までは伸びないだろう。この大河ドラマに対して全く評価していない翁だが、秀吉没後の家康の横暴と上杉(家老・兼続)の義の応酬を是非とも視たいと思う。もし『小山評定』から“関ヶ原”までを描かなければ題名の『どうする家康』の真の意味が消え失せる、と言っていいだろう・・・っと、そこで結ぶか『龍翁余話』。

茶子のスパイス研究「7月の旬のスパイス 山椒」

今月7月30日と言えば土用(季節の変わり目)の丑の日、鰻を食べて栄養を付けて暑い夏を乗り切ろうとこの時期、あちこちで鰻のポスターが目に付く。鰻と言えば山椒が付き物。それで7月の旬のスパイスは山椒を取り上げる事にした。

山椒と言っても新芽は春3月から4月が旬で、その後は花山椒と言って花が咲く少し前の淡いピンク色の蕾の状態のものが出回るようだ。そして香りの強い水々しい青い山椒の実の方は5月から6月頃に収穫されデパートや一部の八百屋さんやマーケットで見かけるようになる。7月8月になると乾山椒と言って完熟し乾燥させた山椒を粉にしたものがスパイスセクションに並ぶ。いずれも貴重な香り付けの薬味で粉山椒以外は高級料亭などでしか、あまり見かけない。今年は去年購入した実山椒が使いきれずに、まだ冷凍庫にもあったので購入しなかった。冷蔵庫には醤油漬けの実山椒や山椒入りの生七味ふりかけや粉の山椒が常備してある。最近は、あの痺れるようなピリッと辛い山椒にはまっている。昨年初めて作ったちりめん山椒も美味しかったけれど有名どころの佃煮屋さんのちりめん山椒も今年は、いろいろ試してみようと思っている。

山椒はミカン科の山椒属の落葉低木。ミカン科に属するからなのか爽やかな辛さがある。どんな薬理効能があるのか調べると臭み消し、消化を助け、促進する効果、胃腸を温める、血流が良くなるなど漢方薬にも使われているスパイスなのだ。以前、母が手術後に腸閉塞になった。どんな漢方がいいのか調べていたら山椒が入っている大建中湯という漢方薬が目に入った。間もなく先生が処方してくださった漢方がまさに、その山椒が入っている大建中湯だった。

ところで漢方とは日本の伝統医学の事で江戸時代に入ってオランダから入って来た西洋医学を研究しながら日本人にあった薬草をブレンドし日本の中で研究し時間をかけて昇華してきたものを漢方と言うのだそうだ。中国の伝統医学は中医学と言って漢方という文字は使われていないそうだ。日本堂漢方ミュージアムのスタッフの方からも以前そんな事を聞いた事がある。昔から地味に頑張っているツムラ漢方の会社も医療用漢方製剤を作っていて腸閉塞やお腹の病気などに効果のある大建中湯が今、西洋でも注目されているのだとか、、

日本の製薬会社も本当は、もっと可能性があるのではないかと思うけれど世界の製薬会社を牛耳っているモンスターがいる限りなかなか、その力は発揮出来ないでいる事が残念だ。

スパイス研究家 茶子

ジャズライフ Chris Botti “Night Sessions”

ジャズアルバムリストにFrontPageで作成した537号から1288号までのリストを追加しました。一部まだジャケットの写真を挿入できていないところがありますが、全てのアルバムの検索、並び替えが可能になりました。ホームページのジャズアルバムをクリックしてご覧ください。
先週に引き続きトランペットを聴こうと思い、アルバムリストからTrumpetに絞ると66枚のアルバムがリストアップされました。その中のChris Bottiの未だ紹介していないアルバムをAmazon Musicで探しました。”Night Sessions”が気に入りました。Chris Bottiの美しいトランペットの音色が心地良いアルバムです。《R.O.》

Chris Botti “Night Sessions”

1.Lisa
2.Miami Overnight
3.Streets Ahead
4.Interlude
5.All Would Envy – (featuring Shawn Colvin)
6.Best Time
7.When I See You
8.You Move Me
9.Blue Horizon
10.Light the Stars
11.Through an Open Window
12.Easter Parade

編集後記「ニコチンの臭い」

私は煙草の煙と臭いが大嫌いです。離れたところで誰かが吸っていてもすぐに気が付きます。喫煙できる飲食店は避けるようにしています。かつてシカゴからロングビーチ行きの小さな飛行機は喫煙席しか取れず、しかも一番後ろの席でした。離陸して禁煙サインが消えた途端、周りのほとんどの人が煙草を吸い始め、煙とにおいが全部後ろに流れてきたときは地獄のようでした。先日、エレベーターに乗ったら何人か乗っていて私の嫌いなニコチンの悪臭が漂っていました。臭いの主はスーツ姿のおっちゃんだとすぐにわかりました。服にニコチンの臭いがしみ込んでいるようでした。この人はかなりのヘビースモーカーだと思いました。煙草を吸う人は、煙草を吸わない人が煙と臭いが不快だということに気づいてないのだと思います。臭いに関しては注意しにくいので、困ったものです。別の日にエレベータに乗ると誰も乗っていなかったのですがニコチンの臭いが漂っていました。またあのおっちゃんが乗っていたのだと思いました。あんなにニコチンの臭いがするということは肺の中もかなり汚れているのではないかと思います。せめて煙の出ない、臭いのしない煙草にしてもらって周りに気を遣ってもらいたいものです。《R.O.》

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