雑貨屋ウィークリー1412号

雑貨屋のひとり言「パソコンは面白いことを見つける道具」

私がパソコン(DOS系)を初めて触ったのは、1993年ごろです。当時パソコンはなんでもできる魔法の道具と期待し、何ができるのかを知りたくて色々試してみました。しかしこんなことができたら良いなあと思いながらやっても貧弱なソフトウェア、メモリ容量の不足、CPUの処理能力不足、インターネット環境などの問題がありパソコンに期待を裏切られたように感じたものでした。そのような環境でもできることはありました。それはサウスベイの仲間とメールでつながり情報交換することでした。これがきっかけで大勢の仲間ができ雑貨屋を創刊することにつながりました。この経験は仕事でも役に立つことになりました。あれから30年、パソコンは大きく進化し大型コンピュータ並みの高性能、インターネットの高速化で動画、音楽などの大容量の情報も簡単にやりとりできるようになりました。スマホやタブレットのようにモバイル性に優れた(ほぼパソコン)ものができて使いやすくなりました。そのおかげでストリーミング音楽は私の夢をかなえてくれています。現在は当時とは比べ物にならないくらい環境が整っていますが、何か目的を持って使わないとパソコンやスマホは単なるおもちゃになってしまいます。いくつになっても好奇心を持ち学習し続ければ、面白いことを見つけることができます。身近にある問題を解決していく面白さを、周りの仲間と情報共有し、発信する道具としてパソコンを活用するということが私にとって一番面白いことだとわかりました。《R.O.》

川柳(東京・成近)

( 川  柳)

改札でさてとポケットみな探り

カルテには内緒で塩のひとつまみ

薬より一合の酒父達者

後期でもやる気余熱と言わせない

あの女どうだと男しょうがない

(ニュースひとりよがり)

「躓いて転倒」

国債にでなくてよかった —バイデン大統領

「最年少名人、七冠」

待ったなしで ー藤井聡太

「新・霧島誕生」

新・朝青龍、新・大鵬も早く —オールドファン

河合成近

龍翁余話(784)「梅雨」

ご存知のように、6月の別名は「水無月(みなづき)」。「水が無い月」かと思っていたら「無」は「の」を意味するとか。つまり「水無月」は『水の月』(水に恵まれる月)と言うことになる。それもそうだろう、なにぜ6月は(全国的に)『梅雨』(沖縄地方は5月中旬、九州南部は5月下旬から梅雨入り)であるから「水が無い月」であるはずはない。

ところで『梅雨』を「つゆ」とか「ばいう」と呼び、『梅雨』が始まる時期を「入梅」とも言う。何故「梅の雨」と書くのだろうか――(暇にまかせて調べてみたら諸説があるが、通説として)元々はこの時期は雨が多く黴(かび)が生えやすいので「黴雨」(ばいう)と呼ばれていたのだが「黴の雨」ではあまりにジメジメ感が強く“自然美”(節理)を感じるには程遠いので、この時期に旬を迎える「梅」の字を「黴」に替えて『梅雨』(ばいう)としたそうだ。そして『梅雨』を「つゆ」とも言うのは何故か、露(つゆ)に濡れて湿っぽいことから「つゆ」とも呼ぶようになった、と伝えられている。

我々一般の生活者にとって『梅雨』は有り難くない。ムシムシ、ジメジメ、油断していると食品や衣類、家具類にカビが発生し洗濯物も干せない『梅雨』は“鬱陶しいシーズン”だろう。翁も正直、『梅雨』は好きではない。特に翁は土曜日がゴルフ・デーだから週末の天気が気になって仕方ない。しかし、いつ頃からか(多分、後期高齢者になってからと思うが)“そぼ降る雨と紫陽花”の風情だけは好きになって来た。

【道端で 雨に打たれし 紫陽花の 寄り添ひ競ふ けなげうれしや】(龍翁)――路地や公園、民家の庭先などで、『梅雨』の雨に打たれながらも色とりどりの花が肩を寄せ合って、健気(けなげ)に咲き誇っている姿に「和気あいあい」「強い絆・愛」「団結」「根性」(いずれも紫陽花の花言葉)などを感じ、和み、励まされる。

一方(よくよく考えれば)『梅雨』は、そんな情緒的な雰囲気ばかりでなく、木々や草花、農作物の生育にとって重要な役割を担っている。特に”稲作“にとって”雨は恵み”そのもの。実は先々週号(5月21日配信の)『龍翁余話』(782)「田んぼの水」がかなり好評で「田んぼの水張りの意味を知ることが出来た」との読後感を、沢山頂戴した。水田は大量の雨をうまく処理する重要な役割を果たしている。そのことも書いて貰いたかった」との苦言を頂戴した。言われてみれば(紙面スペースの都合があるにせよ)確かに“上っ面”のことしか書けなかったことを恥ずかしく思う。そこで翁(遅ればせながら)その“大量の雨を処理する役割(機能)”を調べてみた。

水田に貯められた灌漑用水や雨水が地下に浸透し、その一部が下流で湧水となって河川に流れ出ることで河川の流れを一定に保つ(水資源涵養機能)。水田が雨水を貯め時間をかけてゆっくり流れ出ることで洪水被害を少なくする(洪水防止機能)。水田が灌漑用水をゆっくり浸透させ地下水位の急激な上昇を抑えることで地滑りなどの災害を少なくする(土砂崩れ防止機能)。水田によって雨や風の影響を和らげ土砂の流出を防ぐ(土壌侵食防止機能)などがあることを知った――そう言えば「水田はダムである」と言う言葉を聞いたことがある。“水田の機能”を知ることで「水田はダム」を納得する。この歳(後期高齢者)になって“田んぼと梅雨の関係”を知り、自然の摂理(『梅雨』)への感謝の気持ちを強く持つようになった。苦言を呈してくれた読者某氏のお陰である。

稲作にとって『梅雨』は恵みの雨であり、雨があるから稲が育ち、美味しいご飯が食べられるのだが、一方、畑作にとって『梅雨』はどうだろうか?実は(水田と異なり)多雨に悩まされることが多いそうだ。例えば①「野菜が病気になりやすい」②「雑草の勢いが増して土壌の栄養のバランスが損なわれる」③「土が流出し粘土化する」などの弊害が発生するそうだ。個人的な(小さな)話だが翁、これまでに“ベランダ菜園”で2回も失敗を繰り返した。“プランター栽培”だから②“雑草”や③“土の流出”は関係ないが、①の“病気”にやられてしまったらしい。作ろうとした野菜はトマト・ピーマン・ナス・パセリ・オクラなど、あまり世話をせずに放っておいても育つ(はずの)野菜だと(ホームセンターのスタッフに)教えられて挑戦したのだが・・・思い返せば4月~5月に植えて『梅雨』に全滅、2年繰り返したが失敗の要因が定かでないまま「ああ、オレには野菜作りの才は無し」と諦めてしまった。(このことは、ずっと以前の『龍翁余話』にも書いた。)

さて、『梅雨』は稲作にとって“恵の雨”ではあるが「豪雨による水害多発のシーズン」でもある。6月から7月にかけて発達する雨雲(積乱雲)が列をなし数時間に亘ってほぼ同じ場所を通過、または停滞する、いわゆる線状降水帯によって途方もない大雨が降り、各地に大水害をもたらす警戒期だ。予報では関東地方の「梅雨入り」は6月7日、「梅雨明け」は7月20日――45日間も“イヤイヤ”で過ごすのは(後期高齢者にとっては)何とも勿体ない。そこで翁『梅雨の楽しみ方』を模索する。ゴルフ場近くの田んぼの稲の生育ぶり。農家の庭先の梅の実が黄色づく。コース内の処々に咲き誇る紫陽花群。ゴルフ場の木々の間から百舌の鳴き声が。宵闇の水辺に蛍の乱舞も。ベランダの雨音を聞きながら独り句会もいい――“梅雨百景、楽し”としたい・・・っと、そこで結ぶか『龍翁余話』。

茶子のスパイス研究「ヤーマンと高尾山」

”山ちゃれ!!2023 高尾フェス”このイベントの案内を見たのは京王沿線の情報誌だった。主催は山の専門誌”山と渓谷”社。 昔、高校生の時に友人から“こういう山の雑誌があるのよ”と度々私に見せてくれた。その頃、友人のお兄さんが山岳部で毎週のようにお兄さんの友人達が家に集まって次はどこの山に登ろうかとワイワイやっていたらしい。そんなお兄さんの影響もあって友人も山に魅せられていたのだ。私に山の話をする時は生き生きとしていた友人の顔を思い出す。でも当時、私にとって山は遠くから眺めるだけの遠い異次元の世界だった。ともかくロスアンジェルスに住んでから自然が身近にあったせいかキャンプやハイキング、バックパックの面白さに目覚めてしまった私には、どうも東京の人の多さや混雑が一層、苦手になってしまった。

日本は山が多く使える土地が今の所、多くない。それなのに海外から移住してくる人も増加して人口過密状態で東京も、すごい状態になっている。日本人の人口が減って警鐘を鳴らしている人もいるけれど私は日本の面積からいったら大いに結構。量より質。破壊工作を目論む移民やブローカーが儲ける為の労働者は要らないと思っている。江戸時代の頃は日本の人口が今よりもずっと少なかったし平和だったように思える。今しばらくだけでも日本は鎖国して欲しいと真剣に思ったりするこの頃、、、、

前置きが長くなってしまったけれど、ともかく久しぶりに都会を離れて緑が見たい、山の空気に触れてみたいと高尾山に行く事にした。高尾山はここから1時間もしないで山の登り口まで行ける手軽な山だ。もう長い事訪れていないので、その間ずいぶん整備され新しいミュージアムや温泉も出来たようだ。いずれ人を連れて行くにしても事前に自分も見ておかなければと思っていたのでちょうどいいタイミングでイベントを見つけた。イベントは土曜日だったので混雑する山には登らず後日、平日に行こうと決めてイベント会場とその周りを少しブラブラ歩く程度にした。高尾山口駅に到着して駅のトイレを見たら女子トイレの長い行列にびっくりした。ともかくジェンダートイレが出来ていたら嫌だなと思っていたけれど澁谷と違ってそんなトイレは無かったので、ひとまず安心した。

イベントは高尾山口の駅の前、1分もかからない所にタカオネという宿泊施設が出来ていて、そこのフロントでやっていた。山の道具はスリーピングバック以外全てLAに置いてきているので日本には何も無い。先日、その辺で買ったハイキングシューズ程度しかないので山のギアを揃えたいし山の知識のある人から、いろいろアドバイスも欲しかった。私が使っていたMSRのテントは日本では10万近くするし、お湯を沸かすジェットボイルも2万円前後、水のフィルターも、そこそこする。あまりに高いので驚いた。日本でギアを揃えるのは大変だと思っていたら日本は山小屋があるのでフル装備で行く必要が無いという事を知って少しホッとした。私が使っていたテントなども使わないでいたら5年ぐらいで劣化するらしく雨漏りもあるかもしれない。次回、米国に荷物の整理に行った時には靴も含め断捨離が必要だという事もわかった。

イベント会場付近ではヤーマンという山の日にちなんだキャラクターが応援に駆けつけていた。山の日と私のバースデイが同じ日だという事で親しみを感じる。ついでにイベント会場で缶バッジを作る時もヤーマンの絵を書いてオリジナル缶バッジを作ってみた。焚火でこんがり焼くマシュマロは見事に焦がしてしまったけれどメスティンでご飯を炊くのは美味しく出来た。1合、炊き上がったご飯はお握りにして持ち帰ってくださいというので有難くお土産に頂いてきた。そして、そこで山のフリーライターである吉沢英晃氏のトークショーが3回行われた。3回とも違うテーマで話され質問も出来たので、とても参考になった。また、近いうちに高尾山に行こう、、、、そう思って3回目のトークショーが終わってから帰路の電車に乗り込んだ。近いうちに又、訪れよう、、、、

スパイス研究家 茶子

ジャズライフ Till Bronner “The Good Life”

これまで聴いたジャズアルバムから20枚だけ選べと言われたら間違いなくこのアルバムを選びます。2021年1月の1286号で紹介しているので躊躇したのですが新しくしたジャズリストにぜひ加えたいと思い選びました。トランペットも素晴らしいですが彼の甘い歌声は何度でも聴きたくなります。《R.O.》

1-The Good Life
2-Sweet Lorraine
3-For All We Know
4-Come Dance with Me
5-Change Partners
6-Love Is Here to Stay
7-I Loves You, Porgy
8-I May Be Wrong
9-O Que Resta
10-I’m Confessin’ That I Love You
11-I’ll Be Seeing You
12-Her Smile
13-In the Wee Small Hours of the Morning

編集後記「また対話型Ai ChatGPTの話」

ChatGPTを使っているとすごいと思うことがたくさんあります。冷蔵庫にある食材でできる料理を教えてと聞けば、自分ではとても思いつかないような料理のレシピ-を教えてくれます。親戚の結婚式のスピーチを急に依頼されたときでも、短い時間で聞く人を感心させられる内容で原稿を書いてくれるそうです。一方で弱点もあるので使い方には注意が必要です。ChatGPTにいつリリースされたかと質問すると2021年9月と回答されます。実際は2022年10月です。木村拓哉と綾瀬はるか主演の映画”Ledgend and Butterfly”のリリースはいつかと質問すると情報がないと回答されます。これはChatGPTのデータが2021年9月までしかないからです。日本最古の建築物について質問しても怪しい答えが帰ってきます。それ以上に問題なのは回答の情報ソースが明らかではないということです。情報ソースが明らかでないとそれを確かめる必要が出てきてしまいます。ですから現時点でのChatGPTはリサーチには向いていないことがわかります。

この欠点をカバーする対話型Aiがあります。それはMicrosoft Bingチャットです。一番大きな特徴は回答してくれた内容がどの情報ソースなのかが掲載されているので確認することができます。もう一つ、BingはChatGPTのバージョン4.0であるということです。Bingは無料で使用できますが、一日60回までのチャット制限があります。

ChatGPTの無料版はバージョン3.5になっています。有料版はバージョン4.0が使えます。ChatGPTの無料版(3.5)でアメリカの司法試験を受けさせたら下位10%の成績で不合格だったそうです。ChatGPTの有料版(4.0)で司法試験を受けさせたら上位10%の成績で合格したそうです。つまりChatGPT4.0のほうが専門分野に強く正確性も桁違いだということです。もちろん無料版のChatGPT(3.5)でもかなり幅広いことができるので十分役に立ちます。もし専門分野で使いたいのであればChatGPTの有料版(月額20ドル)で使うという選択肢もあるということです。《R.O.》

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