雑貨屋ウィークリー1382号

雑貨屋のひとり言「デジタル化は自分たちを守るため」

大阪の総合病院がサイバー攻撃を受けてランサム感染し、病院としての機能が全く麻痺してしまいました。しかも、回復のめどすら立たないという情けない状態になっているようです。デジタル化という掛け声だけでなかなか進んでいない医療関係のデジタル化(電子カルテ化とクラウド化)とセキュリティ強化を急がないとこれからもやられることになります。もしやっているならスピード感が無さすぎです。既得権益を守ることに執着して、患者を診察できない、助かる命を救えないというリスクを抱えたまま人の命を預かっている矛盾に早く気付くべきです。マイナンバーを普及させるのにポイントを提供しないとできないというのは情けないことだと思います。屁理屈をつけて反対する輩を合理的な説明で論破して、推し進めてもらいたいと思います。やられ放題、取られ放題の日本から早く脱却しましょう。《R.O.》

川柳(東京・成近)

(川柳)

じいちゃんに高倉健が生きている

プレスリー歌って祖母の投げキッス

深水のモデルでしたと言ううなじ

詩心もなく白秋の磯に立つ

啄木の手をじっと見る物価高

(ニュースひとりよがり)

「ミサイル20数発発射」

コメ何十万トンが海へ ―北の声なき声

「ロシアから撤退」

石橋を叩いて渡ればよかった ―ブリジストン

「悪質自転車に赤切符」

赤紙でなくてよかったね ―ロシア国民

河合成近

龍翁余話(754)「バナナ談義<効能と弊害>」

翁は“バナナ大好き人間”である。だが幼児期(戦時中)にバナナを食べた記憶はない。戦後、初めてバナナを口にした時(そのきっかけが何だったか覚えていないが)「こんな美味しい果物があったのか」と感動したものだ。それでも当時、バナナは貴重品、めったにお目にかかることはなかったが、1963年(昭和38年)のバナナ輸入自由化に伴い、バナナは少しずつ庶民的になって行った。今やスーパーは勿論、コンビニ、一般の八百屋さんでも必ずバナナを見かける。しかも安い。“バナナ大好き人間”の翁には嬉しい限りだ。

日本国内では沖縄県(年間約131t)、鹿児島県(年間約77,7t)で生産されているが、99%は輸入だ。日本バナナ輸入組合の資料によると「日本は世界第3位のバナナ輸入国。世界全体のバナナ生産量は年間約8,000万t、そのうち貿易量は1,600万t、日本のバナナ輸入量は年間約105万t(日本に輸入される果物類では最多)。どこの国からの輸入が多いか(2020年度の農林水産省の統計では)1位フィリピン(約80万4000t)、2位エクアドル(約14万t)、3位メキシコ(約8万t)、4位グアテマラ(約5万5000t)、5位コスタリカ(約2万t)、以下ペルー、ベトナム、台湾、コロンビア、インドネシアの順。実は翁、台湾産のバナナ(約17品種)の中の「北蕉(ほくしょう)」と言う品種が好きだ。太く短いのが特徴、果肉の密度が高くねっとりとした食感、甘みが濃く「これぞバナナ」と言った味わい。但し日本のスーパーなどでは滅多に見られないのが残念。

さて本題――前述のようにバナナ好きの翁、毎日、バナナを食べている。しかし1本ではなく半分だ。では何故半分か?ご承知のようにバナナには体内の塩分を輩出し、むくみを解消するカリウムが多く含まれている。また食物繊維が豊富なのでお腹の調子を整え、通じをよくする。更に脂肪燃焼を促進する成分も含まれている。しかし、翁にとって問題になるのは、そのカリウムだ。2009年の癌手術で右腎臓を失い、左腎臓だけになったので、その腎臓を大切に守って行かなければならない。腎臓に負担をかけないためには、〇タンパク質の制限、〇塩分の制限、〇十分なカロリー摂取、〇カリウムを控える――これらをドクターから言い渡されている。カリウムの多い食物は昆布などの海草類、グレープフルーツ、バナナ、トマト、マンゴー、干し柿、キウイほか・・・翁は元来グレープフルーツは嫌いだが、ほかの食べ物はほとんど好物ばかり。だから(片腎保護のため摂取量は考えなければならないが)「全く食べない」のではなく主治医の指示に従い“バナナ半分”(トマトも半分)のように、好きな食べ物でも「少なめに食べる」ことを心掛けているので、今のところ左腎臓の状態は何とか順調に保たれている。(癌手術後の13年間、3カ月検診を継続、その際の血液検査で“左腎安全”が証明されている。)では『バナナ談義<効能と弊害>』に入る――本稿を書くに際し、幾つかの“バナナ文献”を拾い読みしたが、いずれも大同小異。そこで(翁流に)“大同部分”だけをピックアップした。したがって本稿は、あくまでも“龍翁談義”であることをお断りしておく。

まずは<効能>――バナナ1本あたり、茶碗半分のご飯と同じカロリーを含んでいるので腹持ちがいいし「ダイエットをサポート」する、と言われている。また腎臓に障害を持つ人以外は、バナナはカリウムを多く含んでいるので「血圧をコントロールする」ほか「心臓病予防」にも役立つそうだ。更にアメリカ糖尿病学会では「糖尿病予防も期待出来る」と発表している。そしてバナナには水溶性植物繊維(ペクチン)が多く含まれているので「コレステロール値を抑制する働き」があり「腸内環境を整える」ことが(研究結果)明らかになっている。ところで翁、ゴルフの時、プレー中やプレー後にバナナを食べることがある。これは空腹を補うと言う意味もあるが、発汗によって失われがちな電解質をバナナに含まれるカリウムやマグネシウムなどが補い「疲労回復」に役立ってくれる、と言われているので(特に夏場のゴルフは)バナナを持参している。

さて(論語の教えに)「過ぎたるは、なお及ばざるが如し」と言うのがある。「何事もやり過ぎることは、やり足りないことと同じ」。中庸(ちゅうよう=適度)が大切であることを譬えた言葉である。いくら栄養豊富で安価なバナナでも一度に数本も食べれば弊害が生じる。翁は医学的説明が出来ないので単に“弊害現象”だけを取り上げることにする。<弊害>その1は「便秘」。バナナは難消化性デンプンを多く含んでいるので食べ過ぎると腸の働きが鈍るとのこと。次は「眠気」。バナナには寝つきをよくする成分が含まれているので、食べ過ぎると睡魔を招くそうだ(ならば、睡眠薬代わりに、と多く食べると他の弊害が出て来るので要注意)。またバナナには果糖が多く含まれているので食べ過ぎると「虫歯」になりやすいとのこと。更に、バナナは腹持ちがよく(いくらダイエットをサポートすると言っても)食べ過ぎると「体重増」の心配がある。それ以上に翁にとって最も心配なのは「高カリウム血症」だ。健常な人は、カリウムが増え過ぎると尿から排泄されるが、腎臓が悪い人、また翁のような片腎の人は尿からの排出が難しくなり、血中カリウム濃度が高くなると、筋力の低下、不整脈、心室細動、息苦しい、手足のしびれ、下痢、嘔吐、知覚過敏などの症状が出て来る怖れがあるとのこと。やはり翁の場合はカリウム含有量の多い食物は要注意だ。

以前(検診日に)主治医に“高カリウム血症”について質問したら「いくらバナナ好きでも短時間に数本も食べれば、の話、要は“ほどほどに”です」――と言うことで翁は“バナナ半分”(時には、我慢出来ず1本)が“ほどほど”と心得ている。「過ぎたるは、なお及ばざるが如し」を忘れずに今日もバナナを・・・っと、そこで結ぶか『龍翁余話』。

茶子のスパイス研究「お米の話④ お米から出来るもの」

精米したてのお米の美味しさに、また先週お米屋さんに行った。なるべく新鮮なお米を食べたいので今回も2キロだけ購入した。スーパーと違って少量でも購入が出来るし、いろいろな産地のお米を試せるのでいい。

いつも新潟のコシヒカリを買うのだけれど山形のお米も美味しいと言うので次回は山形産のお米も試してみようと思う。こういった情報もお米屋さんと直接話せるので参考になる。精米の仕方も3分つき5分つき7分つきと好きに選べるのも気に入っている。

スーパーでは打っていない玄米のもち米も、おはぎ用に1キロだけ買ってみた。玄米のもち米は普通に炊飯器で炊けるし柔らかくあの粒粒感がおはぎにも美味しい。店主の方に米ぬかの事を聞いてみたら“ただで差し上げますよ”と言うので小さい袋の方に入れてもらい頂いてきた。今まで、糠のあの匂いが苦手で糠の漬物は好んで食べる方ではなかったけれど糠の栄養を調べてみると捨ててはもったいないほどメリットがある。というわけで初めての糠漬けにチャレンジしてみようと思っている。

そう言えば米ぬか石鹸や米ぬかローションなど米ぬかを利用した商品もあった。糠は油汚れや床や畳の掃除にも昔から使われてきている。考えてみれば糠は天然のクリーナーとして体にも環境にも優しそうだ。糠は腐葉土として土作りにも利用出来るらしい。その他に米から出来るものとして米と麹からお酒、甘酒、うるち米と麹で発酵調味料のみりん、米味噌、塩こうじ米から作るお菓子のポン菓子、お煎餅、お米のライスヌードル(ビーフン)お団子などの和菓子、米粉のパン、お米から作ったライスミルク、お米のアイスクリームと様々なものがある。

最近お米に目覚めて和食には、米油があっているのではないかと使い始めたらどんな料理にもクセがないので使いやすかった。べたつかずサラッとしていて高温の天ぷらにもドレッシングを作るのにも美味しい。その上、酸化しにくく他の油の栄養価と比べても米油はとても優れている事がわかった。

お米の収穫の後の稲わらは、豊作祈願として神棚に編んで飾ったり、わらじや草履を編んだり、夏の暑さや冬の寒さ、雨や雪から身を守るための衣服として活用し蓑や帽子まで作ったのだから先人達の知恵には感心する。

スパイス研究家 茶子

ジャズライフ Silje Nergaard “Unclouded”

ハイレゾ音源による新たなジャズライフでオーディオの楽しさも味わっています。バランス出力はイヤフォーンで体験できるようになったのですがアンプを通してスピーカーでは聴けていません。デジタルアンプがRCA入力なので変換ケーブルなど、いろいろ方法を考えましたが、バランス出力に対応できず、アクティブスピーカーを導入するか、バランス入力対応のアンプに替えるしかないとわかりました。ここまで来たら諦めるという選択肢はないので対応するアンプを導入することにしました。ネットで評価の高いドイツThomman社製のS-75mk Ⅱというプロ仕様のアンプを見つけました。堅牢な作りでシンプルですが重量が7.5Kgもある個性的なアンプです。デジタルアンプは音もパワーも問題がないのですが小型でデザイン的に存在感がなかったので対照的です。アンプで音がそんなに変わるだろうかと思っていましたが、期待をかなり上回る良さに驚かされました。Klipschのスピーカーで迫力のある音を聴かせてくれます。特にボーカルの声がスッキリ聴こえると思います。高性能にもかかわらず懐に優しい価格のアンプに出会えて本当にラッキーだと思います。これからのジャズライフがさらに楽しくなります。

Amazon Musicでは「お客様へのおすすめ」のアルバムがあり、それを聴いてみることにしています。たまに素晴らしいアーティスト、アルバムに出会えます。今週はその中から見つけたノルウェー出身のポップージャズシンガー、Silje Nergaard(セリア・ネルゴール) のアルバムUncloudeの紹介です。透明感のある彼女の歌声はとても耳ざわりが良いのでずっと聴いていたいと思います。セリアと二人のギタリストの構成です。ギターの響きが美しく上品なアルバムに仕上がっています。《R.O.》

Silje Nergaard “Unclouded”

01-All I Had
02-Norwegian Boatsong
03-God’s Mistakes
04-The Moon’s A Harsh Mistress
05-Ordinary Sadness
06-When The Morning Comes
07-Det var for sent
08-When Our Tunes Is Played
09-He Must Have Been Telling A Lie
10-I Will Write You Every Day
11-Human

編集後記「タイフーンショット計画」

日本は毎年台風の被害を受ける、台風王国です。台風による損害は相当額にのぼると思います。これだけ科学が進んでいるのに台風を何とか制御できないのかと思ったことは誰もが考えたことがあると思います。これについては横浜国立大学のタイフーンショットチームによって研究されているようです。台風の中心部の上部の暖かい空気の塊(台風のエンジン)はその温かさが強いほど大きな勢力になります。それを何らかの方法で冷やせば台風の勢力を減衰させることができるそうです。飛行機などを用いて冷たいもの(氷のような物体)を大量に運び上から投下することで温度を下げて勢力を弱めるということが理論上できることがわかっているそうですが、まだ実際にやったことはありません。これが実現できれば被害を減らし被害額を削減できます。それと同時に台風を脅威から恵みに変えることも研究されています。台風のエネルギーを電気の発電に変えるというものです。2050年の実用化を目指しているようです。自然エネルギーが脱炭素社会に役立てられるという考え方はとても興味深いので期待したいと思います。《R.O.》

タイフーンショット計画について書かれた記事のリンクを下記に載せておきます。

【解説】タイフーンショット計画

未来につなげ タイフーンショット計画

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