雑貨屋ウィークリー1374号

雑貨屋のひとり言「何が起きても・・」

今年2月のことです。友人のマンションの管理組合の運営役員(会長)をしている方から、突然、一身上の都合で会長を辞任するのでその友人に業務を引き継いでほしいとメールがありました。事前の話が何もなかったので大変驚いたそうです。メールの中に書かれていた内容から心療内科を受診するような体調不良だということなので何が起こったか想像できます。少し前まで親しく話をしていたのでなぜそうなったのか知るすべもなくなにもわからないまま現在に至っています。友人が心配するのは彼より20歳も若いその方がこれから先、いろいろ困るのではないかということです。真面目な性格だったので仕事上でなにかストレスがかかり精神的にダメージを受けたのではないかと想像できます。これはリアルな一例ですが、私たちの身の上にはまったく予期していなかったことが起こります。細心の注意をしていてもお祈りをしていても何が起こるかわかりません。万が一、自分たちの身に何か起こったとしてもそれはそれで受け止めて最善の道を探すしかありません。生きてるだけで儲けものですから。《R.O.》

川柳(東京・成近)

(川 柳)

ロボットによくできましたねと言われ

ITにあすなろが差を広げられ

ITを食べてるGAFAの力瘤

定石をAIひょいと越えていき

AIの辞書にはケセラセラがない

( ニュースひとりよがり)

「エリザベス女王死去」

ゆっくりお休み下さい —世界史

「円安加速」

実感しています —物価上昇の家計簿

「副社長三人退社」

ロボットを育てよう —孫正義社長

河合成近

龍翁余話(746)「老人たちよ、憚ることなく生きようよ!」

実は翁、長い間『老人の日』(9月15日)と『敬老の日』(第3月曜日・今年は9月19日)がゴッチャになっていた。と言うか、9月15日の『老人の日』の名称が『敬老の日』に変わっただけ、と思っていた。確かに1963年(昭和38年)に「9月15日を老人の日とする」ことが決まり、3年後の1966年(昭和41年)に『敬老の日』と名称変更。それからずっと

9月15日が『敬老の日』だったのだが“ハッピーマンデー制度”が出来て2003年(平成15年)から『敬老の日』は毎年9月第3月曜日に決まった。つまり月曜日を祭日とすることで日・月の2連休を設けた、と言う話。おまけにそれまで『敬老の日』だった9月15日を、また『老人の日』(祭日ではない)に戻し、そのまま残すと言うややこしい結果になったのだから翁のように錯覚する人も少なくないだろう。『敬老の日』であれ『老人の日』であれ、発祥は1947年(昭和22年)に兵庫県多可郡野間谷村(現在の多可町)で「お年寄りを大切にし、お年寄りの知恵を活かした村づくりをしよう」と言う運動が始まり。その精神は『敬老の日』『老人の日』にも受け継がれている。つまり「長年に亘り、社会に尽くして来た老人を敬愛し、お互いに助け合い元気で長生きして貰う社会を目指そう」・・・

そこで翁、今号は15日の『老人の日』にこだわって、“老人自ら生きる力を高める”――

言い換えれば“老人だって生きる権利を持っている。そして生きている限り何がしかの希望を持ち健康に留意して明るい余生を過ごそうではないか”との翁自身の鼓舞と『老人たちよ、憚ることなく生きようよ』を提唱しようと考えた。しかしながら、ここでどうしても「老人が抱えている深刻な諸問題」に注目せざるを得なく、中でも特に『老人の自殺』と言う悲しい現実に触れなければならない。

いつ頃からだったか(かなり前から)読売新聞(オンラインニュース)で「STOP自殺」キャンペーン記事が掲載されている。小中高生向けのようだが、たまに読むと老人の自殺願望者にも当てはまりそうな内容もある。厚労省の資料によると、幸いにも2010年以降、総体的な自殺者数はいくらか減少傾向にあるそうだ。とは言え、昨年(2021年)の自殺者は(前年比0.4%)減少したものの、それでも2万1007人と高い水準。男女別にみると男性は女性の約2倍だが12年連続で減少しているのに、女性が2年連続で増加傾向にあることが気になる。なお、2万1007人のうち1万人以上(約55%)が高齢者だと言う。長年、苦労して己れの人生と家庭を築き、社会に貢献して来た人が、高齢になって、これから安楽な余生を送ろうと設計を立てていたはずなのに、何故、自ら命を絶ってしまわなければならないのか。あまりにも悲しいではないか――

高齢者の自殺の原因・動機について調べてみると、多くが「健康問題」だ。国立精神・神経センターの資料によると「高齢自殺者の70%以上が何らかの身体的不調を訴え、入通院による治療を受けていた」と言う。更に同センターでは「高齢者の多くは、自分の健康状態について、不必要に悪い評価を下しがちで、病気をストレスに感じ“早く楽になりたい”とか“家族に迷惑をかけたくないので早く死にたい”などの遺書を残している例が多い」と言っている。

高齢者の自殺の原因・動機は「健康問題」のほかに「経済問題」がある。現代社会においては「生きて行く上で最低生活が出来ればいい(食って行ければいい)」だけでは済まされない。老年期に入っても趣味を活かすなど文化的欲求は、けっして“贅沢”ではない。しかし、それが充たされない厳しい現実(健康・経済問題)に押しつぶされ“生き甲斐”を失って行くケースがあまりにも多いそうだ。前述の国立精神・神経センターでも「社会的孤立や精神的孤独も“自殺要因”に挙げられる」と言っている。

1975年(昭和50年)以降、老人たちの相互親睦・扶助を目的とした「老人クラブ」が全国的に設立され出した。しかしながら近年は、その「老人クラブ」も衰退の一途だと言う。実は翁も今世紀の初めに「シニア・コミュニケーションズ・クラブ(Senior Communications Club=SCC」と言う組織を考え、静岡市在住の親友Mさんの協力を得て「静岡SCC」を立ち上げた。数回、野外活動や講演会を催したが翁自身の力不足で(1年足らずで)ギブアップしたニガイ経験がある。シニアは(長年の人生経験の中で)誰もが“独自の思想“を持っている。だから、よほど皆が共感するプログラムを用意しないと、この種のクラブは成り立たない。その魅力的なプログラの提供が出来なかったことと派閥(小グループ)による志向・意見の違いを調整出来なかったことが失敗の原因であった。近年の「老人クラブ」の衰退も同じようなことが理由の1つとされている。

話を戻そう――高齢者に”生きる意欲“を失わせないためには保健・医療・年金・福祉などの法的整備・充実が必要であるが、やはり最大の問題は(翁は)『老人性うつ病』だと思う。「老人性うつ病」の要因として「親族や友人に会う機会が無い」「夢中になれる趣味もない」「経済的余裕がない」などの環境的問題と「病気が苦になる」「話し相手がいない」などの心理的問題がある。つまりは“社会的孤立”や“精神的孤独”が問題である、と翁は思うのだ。長年、1人暮らしに慣れている翁でも、たまにファミリーや友人たちからメールや電話を貰うと何となくホッとする(社会と繋がっていることを実感する)。高齢者にとっては、“人との繋がりこそが長寿への薬“ではないだろうか?

翁の友人で「より心豊かに生きるためのカウンセリング、セミナー」(『manaレインボー』)を主宰している松尾直子氏(心理学者・カウンセラー)も提唱している「心のブロックを解消して、自分らしく、楽に伸び伸びと、自然に生きましょう」と――その通りである。翁も自分自身と友人たちに向かって叫びたい――『老人たちよ、誰憚ることなく生きようよ』(天寿を全うするまで)・・・っと、そこで結ぶか『龍翁余話』。

茶子のスパイス研究「青春18きっぷ(2回目)」

今回は、もう少し東京近郊で千葉県の北の方にある水の郷、さわら(佐原)駅に行ってみる事にした。場所は茨城県に近い利根川入江付近にある場所だ。ともかく朝の通勤ラッシュを避ける為に早く東京を脱出しなければならないので早起きは必須。東京駅から6時10分発の総武線快速に乗り成田駅で下車。15分ほど待ってJR成田線で佐原駅に向かう。東京駅から約110分程度で佐原に到着。今回は時間的に余裕がありそうなので一旦佐原を通り過ぎて香取駅からJR鹿島線の終点にある鹿島神宮駅まで行ってお参りする事にした。時間も佐原駅から鹿島神宮駅までは19分、戻ってくるにしてもそう遠くはない。それに終点のJR鹿島線から海沿いを走る鹿島臨海鉄道というのが出ていて茨城の水戸まで走っていて80分ほどで行けるらしいので見ておきたかったのだ。これは青春18きっぷが使えないので別途支払わなければならない。今回は佐原の町を中心に見たかったので諦めた。

鹿島神宮駅に到着して観光局の人に聞くと鹿島神宮は徒歩10分ぐらいで行ける近い所にあるので奥宮まで行って見てくださいと勧められた。鹿島神宮は神武天皇即位の紀元前7世紀の創建とされ最も古く格式の高い神社なのだそうだ。参道の両脇には大きく育った緑の木が木陰を作っていて静かで癒される。本殿を通り越して歩いて行くと左側に日本鹿のいる鹿園があって奈良の春日大社の鹿とは兄弟なのだとか、、、人慣れしているのか目が合うと寄ってきた。

それからもっと奥に行くと“奥宮”という屋根が檜(ひわだ)ぶきと呼ばれるヒノキの樹皮が使われているお宮があった。歴史を感じさせる雰囲気があり、ここもパワースポットなのだそうで後からパンフレットを読んで知った。そこから左手の階段を下りて行くと御手洗池があり澄んだ湧水の中には色とりどりの鯉がゆったり泳いでいた。

鹿島駅では1時間ほどの滞在で佐原駅に戻った。佐原駅にも町の観光局があり自分の滞在できる時間を伝えるとそれなりに地図で見るべき所を教えてくれる。今回は小江戸と呼ばれて賑わった小野川沿いにある町に向かった。ここも歩いて10分ぐらい。小野川の橋を渡ると途端に町の景色が変わった。江戸時代から始まり明治、大正、昭和の時代の町屋や商店が並んで風情がある。昔の商店をリフォームしてレストランやカフェにしていて歩いているだけでも楽しい。私が行ったのは月曜日だったので残念ながら山車会館や伊能忠敬記念館は閉まっていた。山車会館はお神輿に飾られる5メートル近くある人形が展示されてあり神話や歴史上の人物が春は10台、秋は15台が登場するらしい。山車を入れたら9メートルもの大きさになるそうでユネスコ無形文化遺産にも登録されているのだそうだ。圧巻なこのお祭りもいつか見てみたい。そして伊能忠敬氏という人は日本で初めて実測による全国地図を作った人で国宝とも呼ばれている人なのだそうだ。55歳を過ぎてから地球を1周するくらい日本を歩き回り測量しながら地図を作製したそうだ。伊能忠敬記念館も次回ゆっくり訪れてみたい。それにしても当時の人の知恵と情熱には頭が下がる。かつて世界最高の地図を作っていたと言われていたイギリスの海軍でさえ驚嘆するほど正確な地図を伊能氏は作製していたからだ。これは町並観光中央案内所処という所で見た短いビデオで伊能氏が何故、国宝と言われる所以なのかを知った。イギリス海軍から、その地図をよこせと言われた時には、だいぶ抵抗したようで苦労して作成した日本地図を毛唐などに渡したくはなかったろうと思う。また、時代の背景や日本の安全やセキュリティーの理由などもあったのだろうかと、、、そのいきさつなども今度、調べてみたいと思う。

この観光案内所に展示されていたミニチュアの蕎麦屋や旅館なども繊細に作られていて見事だった。施設の近くには大正3年に川崎銀行として(後、三菱銀行)として建築されたモダンなレンガ作りの建物があり見学する事が出来る。暖炉は国産大理石を使っていて螺旋階段などおしゃれな作りになっていて大正時代の華やかな頃を思い起こさせるような感じだった。

佐原の年間のイベントを見ると春の桜の頃は、お雛様一行が船に乗って雅楽の演奏とともに小野川を渡るらしい。5月には里山に100匹のこいのぼりが泳ぎ、6月には、あやめ祭り、夏には花火大会があり7月から8月には囃子の演奏と共に夢灯篭流しが行われ小野川沿いが幻想的な光に包まれるようだ。春と秋には山車が出るお祭りがあり、ふるさと芋祭り(紅小町とシルクスウィートのお芋)というのもあって何だか魅かれるイベントが多い。水郷の町、佐原には、また来なくては、、、、、、

スパイス研究家 茶子

ジャズライフ Helge Lien & Knut Hem “Hummingbird”

私がジャズを好んで聴くのは未知の音楽を楽しめるワクワク感、どの年代で創られたジャズでも楽しめる魅力があるからです。そして星の数ほどあるジャズの中から心に響く、耳に残るジャズを探し続けられるからです。2006年8月に雑貨屋でこのコーナーを始めたのはそんな想いがあって記録に残しておこうと思ったからです。Amazon MusicのMusic Streamingサービスは私のニーズにピッタリでとても満足度の高いものになっています。しかも高音質の音源なのでハイファイオーディオとしての趣味も広がり倍以上の楽しさになっています。

今週もたくさんジャズアルバムを聴きました。その中で特に印象に残ったアルバムを紹介します。先週紹介したRoberto Olzerは最近良く聴いていますがノルウェーのピアニストHelge Lienもとても気に入っています。Dobro/Wessenbornという楽器の奏者Knut Hemとのデュオアルバム”Hummingbird”です。Helge Lienのピアノは美しいですがKnut Hemの独特なアコースティックの響きが印象的です。美しく優しい旋律のアルバムです。《R.O.》

Helge Lien & Knut Hem “Hummingbird”

1. Dis
2. Take Another Five
3. Winterland
4. Moster
5. Music Box
6. Rafferty
7. We Hide and Seek
8. Hummingbird

Knut Hem (dobro / weissenborn)
Helge Lien (p)

編集後記「2台目の分解掃除」

先週、ダイソン掃除機(DC62)の分解掃除に成功して自信がついたので長女の家にある排気臭がひどいダイソン掃除機(V8)もやってあげることにしました。すこし構造が違っていましたが、数本のYouTube動画を観て研究し、分解掃除と排気臭の大幅軽減に成功しました。さらに自信がつきました。サイクロン掃除機は吸引力が強く細かいゴミまで吸い込んでくれますが、その細かいゴミが内部の奥の方に入り込んでしまうので簡単に取り除けず、排気臭の原因になっているようです。パーツがプラスティックでできているので分解時に注意を要する(分解は自己責任です)ところもありますが必要な道具(Amazonでもダイソーでも買えるトルクスドライバー、小さめのプラス、マイナスドライバー)をそろえること、動画で分解要領をよく観ること、それと最後までやりきろうとする決意があればだれでもできると思います。《R.O.》

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