雑貨屋ウィークリー1338号

雑貨屋のひとり言「夢」

みなさん新年あけましておめでとうございます。2022年が始まりました。コロナ禍が3年目に入りましたが、今年も元気に執筆者のみなさんといっしょに雑貨屋ウィークリーを発行していきますのでよろしくお願いします。

年末はATMのあるところには振り込め詐欺に合わないようビラを持った人が注意を促していました。街では警察が詐欺に引っかからないように注意を呼び掛けて巡回していました。日本ではこんな注意を喚起しなければならないほど多くの詐欺事件が発生しています。2021年、日本で特殊詐欺に遭った件数が13,526件、被害額は277億円もあります。
私もそうですが、なぜそんな詐欺に引っかかるのか不思議だと思っているのではないでしょうか。自分はそんな電話には騙されないし、すぐに気付くだろうと思っていても簡単に騙されてしまう人がいるのです。
人の心は予期せぬ出来事に対してある程度鈍感にできているそうです。ですからテレビのニュースなどで、特殊詐欺のことを知っているけど、自分にはそんなことは起こらないだろうという、いわゆる『正常バイアス』がかかっています。それに加えて、日本人の多くは人を疑わずに、人の話を聞いてしまうところがあります。話の中に自分の身内の名前が出てくると簡単に信用してしまうのだと思います。
詐欺をやる輩はこういう人の特徴を良く研究しているのに対し、被害に遭う私たちは学習していないので、注意を促すだけでは詐欺は防げないと思います。
電話に出ないことが最善だと思います。非通知の電話や登録していない電話番号の場合は絶対に電話に出ないことです。もしそれができないならもうAIロボットに登場してもらうしかないでしょうね。電話がかかってきたら、まずAIロボットが応答します。音声技術、IT技術を駆使して、即座に相手が誰かを特定します。全く無害な相手の場合は本人に代わります。怪しいと判断した場合はAIが相手の話を聞きながら詐欺かどうかを特定していきます。会話内容は自動的に警察に転送します。AIロボットはどんどん学習して賢くなります。こういうAIロボットを作って騙されるのを防ぎ、同時に犯罪者を突き止め捕まえてしまいましょう。これは決して夢ではありません。その気になれば必ずできると思います。誰かこんなAIロボットを開発してくれないでしょうか。誰も作らないなら自分で作るしかないかもしれませんが。《R.O.》

川柳(東京・成近)

(川 柳)

荒海へ令和四年が船出する

氏神様へ先ず元旦の万歩計

初日の出スカイツリーも陽に映えて

元朝の富士にいつもの道を変え

目鼻ともかくマスクは決める福笑い

( ニュースひとりよがり)

「引継ぎ」

ウシからマスクを渡された ―トラ

「今年の見通し」

オミクロン株次第でしょう -証券市場

「決戦の年」

コロナ対ワクチン、経口治療薬 ―2022年

河合成近

*川柳3句目。神明様にお参りし、その裏の垳川の沿いの道を今日は早足で歩き、突き当りの中川の土手から初日の出を拝みました。目を右に向けると、スカイツリーが晴天を衝いています。
*4句目。うちの前の道を右に、300メートルほど先を左にカーブすると、突然正面に富士山が見えます。(今日は見えませんでしたが)それから100メートル足らず行くと、もう高速道路の橋脚と民家屋根の陰になってしまいますが。地元育ちのかみさんの子供のころは富士山が丸見えだったそうです。

龍翁余話(711)「寅年」

今年の干支(えと)は「寅」。翁は「トラ」と言う漢字は勇猛果敢なイメージの「虎」が好きなのだが、どの干支の本を見ても「寅」になっている。また干支と言えば十二支のことだと思っていたのだが、よく調べてみたら干支には60年ごとに替わる(一巡する)それぞれ特徴の異なる“呼び名”がある。甲(こう)・乙(おつ)・丙(へい)・丁(てい)・戊(ぼ)・己(き)・庚(こう)・辛(しん)・壬(じん)・癸(き)の10種類からなる「十干(じっかん)」と、我々がよく知る子・丑・寅・・・の十二支を合わせたものを”干支“と言うそうだ。例えば(「寅年」の場合)「甲寅」(きのえとら=猛虎=勢いのある虎)・「丙寅」(ひのえとら=寝虎=寝ている虎)・「戊寅」(つちのえとら=暴虎=暴れん坊虎)・「庚寅」(かのえとら=騎虎=千里を駆ける虎)・「壬寅」(みずのえとら=母虎=優しい虎)。今年(2022年)は「壬寅」である。母の愛に包まれたような優しさ溢れる年になって貰いたい。勿論、“コロナ禍”が終息し平穏な年になってほしい。

ところで、西洋文明が入る明治以前の日本は、方角や時刻を動物の名前で表現していた。北の方角から子(ね)→丑(うし)→寅(とら)と言う順に十二支を配していた。寅が示す方角は「東北東」――ちなみに東京から見た「東北東」は(東は)千葉県船橋・習志野・成田・銚子、(北東は)水戸・福島・仙台・気仙沼・大船渡・盛岡・青森(下北方面)・北海道は釧路(「寅の方位は東北東より北」と言う説もある)。もし旅をする場合、その年の方位(2022年は「寅」)が自分の運勢を幸運に導いてくれる“吉方位”(きっぽうい)かどうか分からないが、参考にするにはいいだろう。もっとも今の“コロナ禍”の時期、政府が「不要不急の旅行や帰省は控えて貰いたい」と呼び掛けているので果たしてどれだけの“人流”(旅人の流れ)があるかどうかは不明。ところが(全く矛盾する話だが)、政府は「不要不急の旅はするな」と言っておきながら「1月下旬から新たなGoToトラベル事業を再開する」と言う(報道がなされている)。観光地・観光業、そして“窮屈な暮らし”を強いられて来た国民の鬱憤を吹き飛ばす政策の1つと目されているのだが、それも”コロナ禍“(感染者数・重篤者数・死亡者数など)の状況次第だろう。

実は翁も行きたい所がある。それは(東京から東北東に位置する)宮城県気仙沼だ。前回のNHK朝ドラ「おかえりモネ」(つまらないストーリーで退屈したが)画面で紹介される気仙沼(特に“大島大橋”から“大島“へ)の景色が好きで、それを楽しみに視ていた。ずっと以前(1990年頃?)テレビ番組の取材で2度、気仙沼(市内・漁港周辺と、当時はまだ橋が架かっていなかったので船で渡った大島)を撮影したことがある。その時に出会った現地の人々の素朴な暖か味や美味しいグルメを思い出しながら(面白くもないドラマを根気よく)視入っていたのだ。(話を戻そう)――

翁は、あまり“干支”には関心がないので、翁の周辺に「寅年」の人がいるのかどうか知らないが(手元にある資料によると)「寅年の人は、強い意志力を持つ人が多い」とある。「虎」のイメージ通り、たとえ逆境にあっても立ち向かう強さや正義感があると言う。男女ともロマンチストで情熱的だが、反面、繊細で感情的になりやすく協調性に欠ける、と言う欠点もあるとか・・・こうやって特徴を洗い出すと「寅年生まれがどうのこうの」と言うことではなく、本質的には人間は同じような長所・短所を併せ持っている、と言えるのではないだろうか。あとは、それぞれの特徴に流されるか、抑制するか、強調するか、その人の“教養度“の問題だろう。

歴史好きな翁、過去の「寅年」を12年ごとに遡って幕末から明治・大正・昭和(の初期)にかけて主にどんな出来事が起きたかを調べてみた。1854年(嘉永7年=甲寅)「江戸幕府とアメリカ合衆国との間で日米和親条約締結」、1866年(慶応2年=丙寅)「坂本龍馬の仲介による薩長同盟締結」、1878年(明治11年=戌寅)「“日本資本主義の父・渋沢栄一らによって東京株式取引所開設」、1890年(明治23年=庚寅)「教育勅語発布」「大日本帝国憲法施行」、1902年(明治35年=壬寅)「第1次日英同盟調印」、1914年(大正3年=甲寅)「日本人初のオリンピック選手で”マラソンの父“と呼ばれた金栗四三が第2回陸上競技会選手権で2度目の世界記録を樹立」、1926年(大正15年=丙寅)「大正天皇崩御により昭和に改元」、「日本放送協会(NHK)が設立」・・・

また「トラにまつわる諺(ことわざ)」も面白い。多くの人が知っていることばかりだが「虎の威を借る狐」(力の弱い人間が有力者の権力を借りて威張る)、「虎の子」(母虎が我が子を大切に育てる、が転じて、大切な金や物)、「虎の尾を踏むな」(危ないことには手を出すな)、「虎視眈々」(獲物を狙う虎のように,じっと我慢してチャンス到来を待つ)、「虎穴に入らずんば虎子を得ず」(ある程度リスクを覚悟して挑戦しなければ成功は得られない)、「張り子の虎」(虚勢を張って強そうに見せかける)、「虎は死して皮を残し、人間は死して名を残す」(名を残せるように“いい生き方”をしよう)、「虎の巻」(芸事などの秘伝を記した書や講義や勉強などに用いる参考資料)・・・

さて「壬寅はどんな年か」――「干支」で何かが分かる訳ではないが、もともと「干支」とは“世の理(ことわり)を知り未来に備えるために生み出された暦のシステム”であるから、それなりに意味があると考えて「壬寅は陽気を孕み春の胎動を助ける年」を信じることにしよう。ともあれ、現実的には国家・国民の安定安心(経済力・防衛力の強化・コロナ撲滅・心身穏やかな暮らし)を期待したい・・・っと、そこで結ぶか『龍翁余話』。

茶子のスパイス研究「隔離中に思うこと」

雑貨屋の皆様、2022年こそは、この流行り病を終わらせて希望の持てる世の中になって欲しいと強く願っています。またそのように努めていかなければいけないと思っています。大きな事は出来ないけれど今、自分が出来る事を前向きに自分なりにやっていこうと思っています。

先週のご報告ですが日本に帰国して23日から26日まで3泊4日、埼玉に隔離されておりました。4日目の朝6時にPCR検査を受け午後2時頃には無事、陰性でしたので出所が許されました。そして、また羽田空港に戻されるのですが、その時アナウンスが入ってわかった事がありました。同じ隔離施設に3日隔離の人もいれば6日隔離の人もいた事でした。日本に戻ってきたフライトに一人でも感染者が出た場合は全員が6日隔離になるそうで12月の25日からは全米、どの州から帰国する人も全員が6日間の強制隔離に変更されていました。

私のフライトの前後に日本に帰国した友人、知り合いの人6人は皆んな6日隔離になってしまいました。たまたま私の乗った飛行機には誰も感染者がいなかったので3日隔離で済みました。でも羽田空港に戻されても一般の公共交通機関はタクシーも使えないので弟が埼玉から仕事が終わって迎えに来るまで4時間も待つ事になりました。

この3泊4日間は冷めたお弁当生活だったので、温かい食事がしたくてスーツケースをゴロゴロ押しながら歩いていたら殆ど飲食店は閉まっていましたがモスバーガーと吉野家の牛丼屋さんが開いていました。心の中でラッキーやれやれ、ようやく温かい食事が出来ると思い迎えに来る弟の分もオーダーしておこうと弟にメールをしていたらスマホがピーピー鳴り始めました。スマホを開けると直ぐに待機場所にお戻りくださいとメッセージが入っていました。海外から日本に帰国または入国する人は皆日本政府が指定する居場所確認、健康確認、接触者確認のアプリを入れておく事が入国条件なのです。

それで今は隔離中の身なので公共の場所に行ってはいけないと言うメッセージでした。慌ててその場所から立ち去らなければならなくて、ぬか喜びした私は、ガッカリ😮‍💨でした。

牛丼を食べ損ねた恨みを果たすべく翌日はオンラインで冷凍牛丼パックを10袋オーダーしてリベンジを果たした事を一足先にハワイから日本に戻った友人に話したら大笑されました。

それにしても、この牛丼パックは保存食にもいいし他の料理にも使えそうで便利なものです。1月6日が過ぎれば隔離生活が終わります。7日から行動開始。日本は食の宝庫。今回はどんな発見があるか今から何処に行こうか楽しみにしています。

今年も楽しく美味しく健康でありますように、、、、

スパイス研究家  茶子

ジャズライフ Gregory Privat Trio “Family Tree”

私にとってジャズは生活に潤いを与えてくれる存在です。空気のようにしみ込んでくる感じのジャズがいいですね。そんな風に思って聴けているだけで幸せです。今年もたくさんのジャズを聴いてみようと思います。

今週は斬新な印象のピアノジャズです。Gregory Privatは1984年フランス海外県の一つでカリブ海に浮かぶ西インド諸島のウィンドワード諸島に属するマルティニーク島で生まれました。カナダにいたころカリブ海のアマチュア無線局とたくさん交信したのでもしかしたらこのフランス領の島も含まれていたかもしれません。そう思うだけでこのアーティストに親近感を覚えます。

アルバム”Family Tree”は美しく聴きごたえのあるピアノトリオジャズが楽しめます。《R.O.》

Gregory Privat Trio “Family Tree”

Gregory Privat (p)
Linley Marthe (b)
Tilo Bertholo (ds)

1. Le Bonheur
2. Riddim
3. Family Tree
4. Zig Zagriyen
5. Le Parfum
6. Sizé
7. Filao
8. Ladja
9. Seducing The Sun
10. Happy Invasion
11. La Maga
12. Galactica

編集後記「断捨離」

年末、書類の整理をしました。相当捨てましたが、多く残ったのは2016年から始めた大規模修繕工事に関連した資料です。勉強会からはじめ、設計会社、施工会社の公募、工事中の進捗、苦労して作成した積立金の値上げ説明資料などがあります。11〜12年後にまた工事をすることになるので、その時のために整理しています。その時私は80歳台です。でもやれそうな気がしています。《R.O.》

コメント

  1. 高見莉子 より:

    大西さま

    遅くなりましたが
    あけましておめでとうございます。
    昨年は大西さまご夫妻と出会えて、お話ができて嬉しかったです。また、毎週こちらを拝読して、活字に慣れてきて、お仕事の参考書なども積極的に読むようになりました。
    大西さまお陰で、また成長できた一年でした。ありがとうございます。

    本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。お店にもまた寄ってくださいませ!

    寒い日がまだまだ続きますが、お身体ご自愛ください。

    • zakkaya-tenshu より:

      高見さん

      あけましておめでとうございます。
      メールありがとうございます。雑貨屋を読んでいただきうれしく思います。
      自分が面白いと思ったことはどんどんやってください。きっと面白いことに出会えると思います。
      雑貨屋ウィークリー1336号に書きましたように、自分の英語力を磨くためにアメリカに行きたいと思い続けていたら、突然そのチャンスがやってきました。それが29歳でした。私には家族以外失うものは何もなかったので、そのチャンスに乗りました。思った通り得ることがものすごくたくさんありました。
      リタイヤした今も、私の前には面白いこと、楽しいことが次々と現れます。私の眼にはそう映るようになっているからだと思います。
      昨年はじめ、53年ぶりに中学の同級生(本当は隣のクラス)に再会し、今も親しく付き合わせていただいています。
      こんな私ですがお付き合いください。三宮に行くときは高見さんに会いに行かせていただきます。
      コロナ感染がまた増えてきましたが、くれぐれもご注意して元気でお過ごしください。

      大西良衛