雑貨屋ウィークリー1343号

雑貨屋のひとり言「翻訳アプリ」

なにか面白いコトがないかいつも「好奇心の網」を張っています。先週、好奇心の網にかかったのはDeepLという翻訳アプリでした。日曜日、あるテレビ番組でラクスルの社長さんが使っている翻訳アプリが紹介されていました。言語のAIシステムを開発するDeepラーニングというドイツの会社が開発したものです。翻訳の品質が非常によく、翻訳の文章が自然でこなれていると評判の高い機械翻訳システムです。グローバルビジネスに関わる人は使っているようです。特に日本語、中国語の翻訳に自信を持っているらしいです。もちろん英語をはじめ多くの言語に対応しています。無料で使えるので、早速スマホ、iPad、PCにインストールして使ってみました。メールなどで使うちょっとした文面で翻訳してみましたが、Google翻訳などほかのアプリに比べて実用性が高いと思いました。長文の翻訳を試したいと思い、昔、ロスで購入した本があったのでそれでやってみることにしました。文章をテキスト化するためには本をスキャンしてそれを文字認識ソフト(OCR)でテキスト化する必要がありますが、もっといい方法がありました。私はkindleという電子書籍を読むアプリを使っています。無料で本のサンプル版を読めるので翻訳しようとしている本のサンプル版をダウンロードしました。245ページのうち40ページほど読むことができます。これだけでも相当の量があります。PDFファイルから英語の文書をいったんテキストファイルにコピペしてそれをDeepLアプリで翻訳させました。1000文字くらいなら一瞬で翻訳してくれます。評判通り、かなり品質の高い翻訳で自然でこなれた日本語になっていました。これは感動レベルです。翻訳アプリに入力した英語を読ませてみましたがこれも自然に聞こえるのでリスニングの訓練にも使えると思います。日本語の読み上げもやってくれます。漢字の音読みと訓読みのところで少し難がありますがほぼ問題なく使えるレベルだと思います。5000文字までなら無料で幅広い使い方ができると思いますが、会社の公式な文書として使うときは専門家にチェックしてもらってから使うことをお勧めします。ちなみに翻訳に使った本はAlfie Kohnの”No Contest”です。すこし難しいですが面白い内容です。《R.O.》

川柳(東京・成近)

(川柳)

子のあだ名、カツオ、ワカメを善しとする

冨弘の詩画に貧しい我が十指

眼裏にわが青春の原節子

妻の茶に俺もしみじみ笠智衆

キリストに釈迦に正解ありますか

(ニュースひとりよがり)

「無念」

死神にノート言えなかった - 石原慎太郎

「外出自粛」

居座っています - 節分の鬼

「引退」

後期高齢者になりました - ASIMO

河合成近

龍翁余話(716)「建国記念の日」

先日、親しい読者(シニア会メンバー)の1人から「『龍翁余話』の2月初めのテーマは、やはり『紀元節』ですね」と“冷やかし”か“そそのかし”が分からないメールが届いた。

2月は書きたいことが沢山ある。確かに『紀元節』もだが、ほかに2月7日の『北方領土の日』も書きたいし『いつ収まるかコロナ感染拡大』や『面倒な確定申告』も取り上げたい、など、いろいろ迷っている時、「石原慎太郎氏逝去」の訃報。(氏とは、少しばかりのお付き合いしかなかったが)直ぐに「氏との強烈な思い出を書かなければ」の衝動に駆られた。

『巨星墜つ』(大きな業績を残した偉大な人物の死を悼む言葉)のタイトルも浮かんだ。だが、多くのメディアが“小説家・政治家・石原慎太郎氏”を報道したし多くの著名人も哀悼の念を語った。太陽の100倍の光度を持つ“恒星”(巨星)のような石原先生を、翁如き(1カンデラの光度も持たない)“一介の素浪人”が語るのは、あまりにもおこがましいと(柄にもなく)遠慮して、結局(前述の)“親しい読者のそそのかし”に乗ることにした。しかし、これまでに『龍翁余話』には、『紀元節』関連は4回も取り上げている。2013年(265号)「紀元節の思い出・高千穂峰」、2018年(511号)「紀元節の思い出 再び」、2020年(612号)「2月11日は建国記念日」、そして昨年(664号)「紀元節」・・・長い間、小欄をお読みいただいている読者から「またか」とお𠮟りを受けるかも知れないが、「こよなく日本国を愛し、日本人であることを誇りとしている」翁であることに免じて斜読いただければ幸甚である。

(今さら解説は不要だと思うが)『建国記念の日』は、以前は『紀元節』と呼ばれていた。明治政府は1873年(明治6年)、日本初代の天皇・神武天皇ご即位の日(2月11日)を日本の紀元(歴史が始まる最初の日『紀元節』)と決めた。『紀元節』には皇室をはじめ全国の神社仏閣で“紀元節祭”と言う祭事が催されていたほか、公官庁、学校、庶民の間でも ♪雲にそびゆる高千穂の 高根おろしに草も木も なびきふしけん大御代を 仰ぐ今日こそ楽しけれ(『紀元節の歌』)を歌って『紀元節』を祝った。戦後の1948年(昭和23年)占領軍の意向で日本のそれまでの祝日は禁止されたが、1952年(昭和27年)のサンフランシスコ平和条約によって日本の主権が回復、1955年(昭和30年)あたりからの日本経済高度成長期に入ると、国民の間から『紀元節』復活の声が高まり、国会審議を重ね(共産党など左翼の反対を抑え)1966年(昭和41年)『建国記念の日』として復活した。

さて、翁自身にとって“『建国記念の日』(『紀元節』)とは何ぞや”を考える時、(前述のように「日本国を愛し、日本人であることの誇りと喜びを謳歌する日」としているのだが、翁は老域に入ってもなお「日本人とは」の民族概念が確立されていないのだ。人類学では「民族とは、文化(言語・習慣・宗教など)や歴史的運命を共有し同族意識によって結ばれた集団である」とされているが、翁の凡才では諭幹(論拠)が見えない。実は翁、若い時から「日本人とは」の課題をずっと引きずっていた。2013年2月に配信した『龍翁余話』(265)「紀元節の思い出・高千穂峰」の1部を抜粋しよう。これは翁が若い頃(52年前の1970年2月)神話の里『高千穂峰』を取材した時の実録である。

【・・・2月11日(紀元節)の早朝「霧島神宮」参拝のあと、予約していたガイド君(アルバイトの大学生)に翁の車のタイヤにチェーンを取り付けて貰い、ガイド君の車の後から『天孫降臨之地』高千穂峰へ。山頂の『天逆鉾』(あめのさかほこ)を目指したが雪道・凍結のため断念、山頂手前の巨大岩(御神岩)に刻まれた『天孫降臨之地』の碑の前で高天原(たかまがはら)の神々に恭しく拝礼、眼下に広がる白銀の樹氷林は、まさに神秘の世界――その感動は、今でも忘れ難い・・・樹氷林の間を抜けて(下って)ガイド君は翁を「えびの高原」まで送ってくれた。お礼に「温かな蕎麦でも」と言うことで(当時)たった1軒しかなかった茶屋に入った。茶屋に“落書き板”が架けられており、所狭しとばかり旅人の“思い思い”が寄せ書きされている。「お客さんもどうぞ」と老主人に薦められて翁も少しばかりの空きスペースに1句書いた。(江戸時代の国学者・本居宣長の“敷島の大和心を人問はば”をもじって)先ほど『天孫降臨之地』の碑の前に立った時の、翁の率直な心情を詠んだ句である。

【高千穂に 日本心(やまとごころ)をたづぬれば 樹氷こたへし 天をみるべし】

神秘の世界・樹氷林を眺めながら、日本人とは何ぞや、日本精神とは何ぞや、を自問した。

“天を仰げ、天が答えを出してくれる”樹氷林からそんな声が聞こえて来るようだった。茶屋の老主人が奥から縦横80cmほどの無地の(中折り)屏風、筆、硯箱を持って来た。「これに書いて貰いたい」と懇願された。幾度か丁重にお断りしたが「どうしても」、「ならば左側の面だけを使わせていただく」ということで筆をとった――それから52年も経ったが、まだ(天から)答えをいただいていない。

今年の『建国記念の日』(『紀元節』)に際し「日本とは?」「日本人とは?」を考える時、石原慎太郎先生が遺した言葉「令和を生きる日本人へ」が思い出される。(2020年8月6日放送のBS日テレ「深層NEWS」の1部)を紹介しよう――【我々のごく近いご先祖が、これだけの近代国家を創った。有色人種の中で、これは歴史的な奇跡である。その価値を我々はしっかりと把握し、奢る必要はないが自負しなければならない。先人が築いた文化・芸術は世界各国にも大きな影響を与えた。その体積の上に日本がある。令和に生きる日本人は、先人が示した鋭い感性を受け継がなければならない。グローバル化が進む世界の中で日本人は胸を張って強いメッセージを発し、リーダーシップを発揮して貰いたい】――

52年前、翁が書き置いた1句(屏風)、今はどうなっているだろう?『天孫降臨之地』碑の眼下の神秘の世界(樹氷林)をもう一度見たい。そして、高千穂にもう一度“日本心”を問いたい・・・っと、そこで結ぶか『龍翁余話』。

茶子のスパイス研究「春遠からじ、、、、」

先週の2月4日は立春。春が本格的にやってくる少し前は本当に寒い日が続く。北国の雪は今日も吹雪いて気の毒だ。数日前、お隣の梅が開花し始めたのに気が付いた。そうだ、梅が丘公園の梅はどのくらい開花しているだろうかとその日は梅が丘公園方面に買い物に散歩がてら歩いていく事にした。梅が丘公園の入り口には今年も梅まつりは中止と書かれた立て看板が置いてあった。流行り病のお陰でいろいろなイベントが中止になっている。今頃もう少し梅が咲いているはずなのに今年は寒さが厳しいのだろうか梅は全体的に10%ぐらいしか開花していない。

そんな中、先日2月1日に亡くなられた元東京都知事の石原慎太郎氏が亡くなられその追悼文を書かれた作家で芥川賞を受賞された西村氏も後を追うように2月5日に亡くなられた事を知った。石原慎太郎氏が亡くなられてTVは、どのように報道するのだろうと思っていたけれど、やはりどの局も同じように中身の薄い事しか言っていなかった。日本の隣国が大好きなTVと隣国に厳しい事(当たり前の事)を言い続けてきた石原氏とは対照的な気がする。私は直接、石原氏とはお会いした事もないし彼の本を読んだ事も無いのに何故か喪失感のようなものを感じ昨晩はネットで直接、石原氏と交流のあった方の動画を見ていた。なるほど、だから彼の本音の言葉が直接、理屈でなく私の心に響くのだな~と思った。難しい事は、わからないけれど感覚で生きている私には何故か印象に残る人、モノ、景色そして言葉それらの意味が後になってわかる事がある。

もちろん人間だから石原氏でさえ間違いもあっただろうし失敗もあっただろうけれど彼には潔さがあった。時間が経過して石原慎太郎氏の残した数々の言葉が今後また見直されるだろう。それにしても梅や桜の開花の頃まで生きていて欲しかったけれど叶わぬ事になってしまったな~と少し感傷的な気分になっていた。その時に家の近所のお好み焼き屋さんの看板を見て笑ってしまった。

“そうそう、へこたれまへん”このフレーズがいい。何があっても、この精神を持って前向きな心向きで事態に向き合っていく事で事態は変わる。ネガティブな事ばかりに目を向けていても打開には繋がらない。桜の蕾もだんだん膨らみ始めているこの頃気温は低くても太陽の日差しは春の日差しのぬくもりに変化している。

スパイス研究家  茶子

ジャズライフ Ofir Shwartz “Earlier in Time”

世界のアーティストのジャズを聴いていますがそのアルバムはどのように評価されているのか個人のブログなどを読ませてもらうことがあります。英語なら読めますが、それ以外の言語となると難しいと思っていました。DeepL翻訳でそれも解決します。また楽しみの幅が広がりました。

イスラエル生まれのOfir Shwartzが2006年に結成したピアノトリオの初めてのアルバム”Earlier inTime”を紹介します。音色も個性的でメロディーは西洋のそれとちょっと違う雰囲気が感じられます。素敵なアルバムだと思います。《R.O.》

 Ofir Shwartz “Earlier in Time”

01. Last Time I Checked I Wasn’t a Sea Horse
02. Easy Steps
03. Here There and Everywhere
04. Erev
05. Hurricane
06. Earlier in Time
07. Meaning of Life
08. Piano Suite
09. Simple Minded

編集後記「オミクロン株感染者10万人超」

一日の感染者数が毎週2倍のペースで増えてとうとう10万人を超えてきました。どこまで増え続けるのでしょうか?寒さのピークが過ぎればピークアウトするのでしょうか?身近でコロナ(オミクロン株)に感染した人によると、喉に違和感や痛みを感じ、一時的に臭覚もなくなるようです。ワクチンを接種していると症状は抑えられているようですが摂取していないとかなり症状がきついようです。感染しても熱は出ますが、体力がある人なら比較的軽く済んでいるようです。オミクロン株は喉に症状が出てくるので花粉症と少し似ているところがあります。毎年花粉症で喉の炎症を起こす私は十分注意したいと思います。少しでも喉に違和感があったら葛根湯を飲み無理をしないようにしています。週末のショッピングモールは感染者数などまるで気にしていないのか多くの人でにぎわっています。私たちは出かけるのをできるだけ控えるようにして春を待つことにします。《R.O.》

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