雑貨屋ウィークリー1314号

雑貨屋のひとり言

オリンピックまで5日ですが、コロナ感染者が再拡大してきているのでそちらが気になってオリンピックどころではない人もいるのではないでしょうか。

気温上昇が生む気候変動のせいで豪雨が降りやすくなっていて、日本だけでなく世界中で豪雨による大きな被害が発生しています。人を豊かにするための経済活動が地球環境を壊してまでやってきたつけが回ってきました。今さえよければいいという考えをやめないと未来はありません。コロナ禍は世界中で経済に打撃を与えていますが、人間が持続可能な社会を考え直すきっかけになればいいと思っています。《R.O.》

川柳(東京・成近)

 ( 川  柳 )

巣籠りのテレビにどっと土石流

文明の積み木マグマに見透かされ

神様も手不足災害が続く

壊れいく地球今年も災の年

タイムカプセル地球汚した詫びを入れ

(ニュースひとりよがり)

「水際対策」

他人事ではない ― 菅首相

「出馬表明」

二階から飛び降りる覚悟で ― 林芳正

「梅雨が明けたけど」

あつくならないな ― 東京五輪

河合成近

龍翁余話(687)「海の日」

『海の日』は1995年(平成7年)に制定され、翌年(1996年)に施行された国民の祝日の1つである。当初は7月20日であったが1998年(平成10年)の「国民の祝日に関する法律の1部改正」(ハッピーマンデー制度の導入)によって月曜日を祝日にすることで土・日・月の3連休の余暇を楽しんで貰おうと言う趣旨で、すでに『成人の日』を1月第2月曜日に、『体育の日(スポーツの日)』を10月第2月曜日に定めたことに続いて2003年(平成15年)から『海の日』を7月第3月曜日に、『敬老の日』を9月第3月曜日に制定した。但し今年2021年(令和3年)に限り(東京オリパラ開催によって)『海の日』は7月22日に、『スポーツの日』は7月23日に変更された。

『海の日』が2003年に祝日化される以前は(7月20日は)『海の記念日』と呼ばれていた。1876年(明治9年)に明治天皇が北海道・東北地方を巡幸され、7月20日に横浜港に帰港された日を記念して1941年(昭和16年)に政府はその日を『海の記念日』に制定した。

明治天皇の北海道・東北方面へのご巡幸でお乗りになった船は、従来の軍艦ではなく『明治丸』と言う“灯台巡視船”だった――明治初頭、日本の海を守るための洋式の灯台建設に伴って、その測量やメンテナンス、資材運搬等の専用船が必要となり、明治政府はイギリスに発注、1875年(明治8年)に横浜港で進水、『明治丸』と命名された。全長約69m、全幅約9m、排水量約1028t、速力11.5ノットの“灯台巡視船”『明治丸』は、その名の通り灯台建設の位置測量・灯台建設資材の運搬・灯台業務状況の視察・各種物資の運搬などに使用、同時に天皇の“御召し船”としても併用され、(前述の)天皇ご巡幸用船のほか1876年(明治9年)に英国との間に起きた小笠原諸島・硫黄島諸島の領有権問題の際、政府団を乗せた『明治丸』は(持ち前のスピードで)英国軍艦より2日も早く現地に到着、小笠原・硫黄島諸島の日本領有権の基礎固めをした、など“領土・領海権固守”でも活躍した。『明治丸』はその後、東京商船学校(のちの東京商船大学、現在の東京海洋大学)の練習船として使われたり、更に時代は下って1948年(昭和23年)海上保安庁の発足とともに“灯台補給船”と改称され、僻地や孤島で勤務する人たちのために諸物資を運搬、その家族、住民からは“海のサンタクロース”として頼りにされた。その後、老朽化によって長年の海洋任務を終え1978年(昭和53年)、船としては初めて国の重要文化財に指定され現在、東京海洋大学越中島キャンパスに保管・展示されている。翁、かつて2度ほど当大学を訪問『明治丸』や「東京海洋大学100周年記念資料館」、「明治丸記念館」を見学した。前述の『明治丸』に関する記述は、当時の資料を参考にしたものである。余談だが今号に『海の日』を執筆するに当たり、再度、当校見学(取材)を申し込んだが、(7月12日に)東京都にコロナ緊急事態宣言が発令されたことに伴い“見学中止”、上記の『明治丸』の写真は当校・資料室担当者の許可を貰ってネットの写真を借用したものである。

さて、『海の日』は「海の恩恵に感謝し、海洋国日本の繁栄を願う」と言う趣旨で制定された。そして“海を守る”ために「海防法」(海洋汚染等及び海上災害の防止に関する法律)も制定された。その内容は「船舶からの油排出の規制」「有害液体物質排出防止設備」「廃棄物による汚染防止」など海洋汚染防止を主目的とする法律であるが、翁は、この法律に更に“外敵から日本の海を守る領海防衛”の項目を追加したい。ご承知のように我が国は“固有の領土・領海”であるはずなのに北方領土(択捉島、国後島、色丹島、歯舞群島)はロシアに盗み取られ、日本海の竹島は韓国に不法占拠され、東シナ海の尖閣諸島は中国の卑しいドブネズミどもに侵されようとしている。「海をきれいにする」ことは当然だが、小石1個の領土、水1滴の領海でも死守することこそ「日本国の安泰・繁栄」をもたらすものであることを我々は忘れてはならない。近年の『龍翁余話』では特に「尖閣を守れ」を強く吼えて来た。今年1月31日配信の「中国公船の武器使用に日本はどう対処するか」の1部を抜粋すると【――2月1日から施行の中国の海警法には“中国公船は海上武装力量(海軍)である”と明記している。言い換えれば中国公船(海警局船)は“軍艦”である。中央軍事委の命令一つで、いつでも武力行使が出来る、と言うことだ。中央軍事委とは中国政府と中国共産党の事実上の最高軍事指導機関(中国軍隊)である。その最高司令官が習近平だ。国際常識を持たない覇権欲男の気分(命令)1つでドンパチが始まるとしたら、こんな危ない話はない。一方、海上保安庁の巡視船は(原則として)“武器使用が禁止“されている。間尺に合わない話だ――(中略)尖閣諸島の領有権を主張する中国は「釣魚島(尖閣の中国名)は中国の固有の領土であり、中国は領土主権と海洋権益を守るために海警法を改正した」と言っているが、これは言うまでもなく中国政府の厚顔無恥な常套的作り話だ。しかし、その“嘘”も八百も言えば“真”と錯覚を起こさせることにもなりかねない。そうならないうちに日本政府は何を為すべきか「日本固有の領土である尖閣諸島を中国は歴史捏造と武力によって我が物にしようとしている」ことを世界に発信すると同時に尖閣諸島の中心・魚釣島に「日本国領土を明記した標柱の建設」「灯台」「測候施設」「救難施設」などを設置して“日本が実効支配をしている実態”を世界に知らしめること。併せて海上保安庁・巡視船の(国際法で定められた自衛のための専守防衛を原則とする)「法改正(武器使用可能範疇の拡大)」「戦闘ヘリ数機搭載可能な大型巡視船の増建」「海上保安官の増員」が急務、加えて、尖閣諸島での「自衛隊員の常駐」を・・・】と吼えた。

『海の日』は「海の恩恵に感謝し、海洋美化・海上安全を図ると同時に他国による脅迫や領海侵犯を許さず断固として日本領海を守り、海洋国日本の安泰と繁栄を願う」“領海防衛意識”を高める日でありたい・・・っと、そこで結ぶか『龍翁余話』。

茶子のスパイス研究「和菓子の三河屋」

何年か前にガーデナにある和菓子屋さんにふと立ち寄った。だいぶ昔からそこに和菓子屋さんがあるのは知っていたけれど、入った事は無かった。少し田舎っぽいけれど昔から変わらない素朴で懐かしい和菓子がそこに並んでいた。

今、日本の和菓子もずいぶん、お洒落で洗礼されたスタイルの和菓子に変わってきている。その中で昭和を感じさせるような三河屋さんの和菓子が私の中では懐かしい四季折々の伝統文化を思い出させてくれた。

以前、この雑貨屋でも書いた事があった和菓子の三河屋さん。今週、クライアントさんが羅府新報(日系のローカル新聞)を見ていて三河屋さんが閉店した事を教えてくれた。私がガーデナの店舗を訪れてから間もなくその支店は閉店し残ったのはリトル東京にある一店舗だけになったと聞いていた。その店も遂に111年の歴史の幕は閉じられたのだ。6月29日が最後の日だったらしい。

102歳までオーナーのハルさんは、このリトル東京の店で働いていたそうだ。その後娘さんが仕事を引き継ぎ旦那様とモチアイスクリームをデビューさせ成功して米国のマーケットにも進出し業績を伸ばしていったとか、、、娘さんはリトル東京の繁栄にも尽力を尽くされ慈善事業にも熱心な人だった事は私の友人から間接的に聞いた事があった。その後、娘さんが他界されて数年後には三河屋さんは買収された。そして残った最後の和菓子店はリトル東京から消えてしまった。

先月、友人と久しぶりにリトル東京に出かけて驚いたのは日本人以外の若者で溢れかえっていた事だ。まるで原宿や秋葉原で見かけるようなコスプレがユニークな衣装とメークで闊歩していた。新しく出来たラーメン屋さんの数の多い事にも驚いた。其々のラーメン屋さんの前には行列が出来ていた。外のパティオに作られた広島のお好み焼き屋さんの店にも人が一杯だった。特別お祭りやイベントが有るわけでもないのに人、人、人でその若者の活気に圧倒されてしまった。

その中でリトル東京のSan Pedroと2nd Streetにある二宮金次郎の銅像。誰が何の為にその像を建てたのか、そしてその像が誰なのかも、この町を訪れる人は知らない。何年前かにこの銅像の紹介が銅に書かれてあったものを誰かが剥がして持って行ったらしい。それ以来、像は修復もされず、気にも留められず、ひっそりと建っている。日本文化や伝統的なものがリトル東京から徐々に消え姿を変えていく。これからリトル東京はどんな風に姿、形を変えていくのだろうか、、、

スパイス研究家 茶子

ジャズライフ ”Blues For Myself” Cedar Walton

Cedar Waltonのアルバムは2014年5月の雑貨屋ウィークリー939号で紹介したことがあります。Midnight Waltzというアルバムで、ピアノトリオのアルバムでした。今日紹介するのはCedar Waltonがソロで録音しているアルバムです。1986年イタリア・ミラノで録音されたアルバムです。繊細なピアノがとても素敵なアルバムです。録音状態も大変よくとても聴きやすいジャズです。

Cedar Walton (p)

01. Blues for Myself
02. Without a Song
03. Sixth Avenue
04. Sophisticated Lady
05. Wonder Why
06. Little Darlin’
07. Let’s Call This
08. Just in Time
09. Book’s Bossa
10. Bridge Work

編集後記「コンパクトな財布」

キャッシュレス化でスマホがあればほとんどのところで現金は要りませんがそれでも全くゼロというわけにはいかず財布が必要です。この季節は軽装なので財布もコンパクトなものが好まれるようで、いろんなメーカーから販売されています。

お札が数枚、クレジットカード類が数枚、小銭が少々、そして家のキーが収納できるコンパクトな財布を探していたら、ぴったりなものが見つかりました。

私が見つけた財布は、お札を折りたたまずに数枚、クレジットカードとポイントカード数枚、免許証、ICOCA、小銭とキーが全部収まるものでポケットに楽々入る驚きのサイズです。

有名な革財布のメーカーではなくアウトドアなどを扱っているmont-bellの製品です。

財布本体はわずか15グラムという軽量で、さらに驚くのは1800円(税別)という価格です。ネットでこれを見つけてすぐに大阪のmont-bellまで買いに行きました。この財布の唯一の欠点はお札を入れすぎると財布が勝手に開いてしまうということです。写真は財布に1万円札1枚、1000円札2枚、カード類が6枚、500円硬貨1、100円硬貨3、そして家のキーを収納したところです。私のように気楽に外に出歩く人にはピッタリの財布で重宝しています。《R.O.》

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