雑貨屋ウィークリー1455号

雑貨屋のひとり言「強運は行動の結果」

電車内に「強運は行動の結果です」と書かれた広告を見つけました。この言葉は自分の過去を振り返ってそのとおりだと思いました。
私ごとで恐縮ですが、外国の人と英語で話をしたいという夢がありました。それを叶えるために、アマチュア無線従事者免許を取得し無線機を準備してハムを始めるところまで漕ぎ着けました。しかし外国まで電波を飛ばすことはできても、英会話としては程遠いレベルだと実感しました。それでも夢を諦めずにラジオ英会話の勉強は続けていました。そして月日が流れ、勤務している会社でアメリカに行ってみたいと希望していた私に出張のチャンスが訪れます。ラッキーだと思いました。さらに驚いたことに、出張先でアメリカ駐在員の方(前任者)に駐在のお誘いを受けたのです。これがきっかけで幸運が重なって、私がアメリカの駐在員に任命されることになります。この時点で私が目指していた英会話の道が開けました。もう一つの夢は、6年後にカナダに転勤した時にカナダの電波管理局担当官と交渉してハム局を開局し、世界中のハムと英語で交信するという夢を実現させることが出来ました。(ここまで20年かかりました)ヨーロッパのハム局と交信した時、私の長年の夢が今、叶ったと伝えるとたくさんのハム仲間からおめでとうと言われたことを今も鮮明に覚えています。夢を持っているだけではチャンスは勝手にやってくることはありません。物事の大小に関わらず、行動を起こすことで多少困難なことはありますが、チャンス(運)がめぐってきます。あの時の行動が間違いなく今の私の面白い人生につながっていると思います。この行動のきっかけになった中学同級生のIさん、Sさんに感謝しています。《R.O.》

川柳(東京・成近)

( 川 柳 )

一匹と二人デコピン嬉しそう

老猫がごろりあくせくしなさんな

急追もそこまでだった万馬券 

一匹狼老いたか影が寂しそう

霊長類エゴ属のホモサピエンス

(ニュースひとりよがり)

「地価上昇」

地盤沈下 ― 永田町

「たて直し」

二階は隠居部屋に ― 自民党

「一夜で39億円集める」

裏金議員どの 実力の差ですな ― バイデン大統領

河合成近

龍翁余話(827)「万物に 息吹もたらす 卯月かな」

春うららの3月下旬、近くの戸越公園へ出かけた。園内では残念ながら桜(ソメイヨシノ)は(当日は)まだ蕾ばかりだったが鮮やかなピンクの陽光桜、柳のようなしだれ枝に純白の花を咲かせるユキヤナギ、艶やかな桃色のハナモモ、“茶花の女王”の異名を持つツバキに出会った。更には、池の脇の囲いの中でも様々な花たちが、それぞれの美を競っている。“池の主”と言われている金色の鯉が珍しく姿を現している。それらを観るとこの季節、万物の息吹(いぶき=生命の活動の表れ)を感じる。4月の別名は『卯月』。どこかに白いウツギの花(卯の花)はないか探したが見当たらなかったものの、戸越公園は今まさに春爛漫、そこで翁、即興で1句【万物に 息吹もたらす 卯月かな】――

4月(卯月)は草花や動物・魚に息吹をもたらすばかりでなく人間社会にも新たなエネルギー再開発(モチベーション・アップ)の機会を与える。ご承知の通り4月は新年度・入社式・入学式(新学期)の時期、“夢と希望の満ち満ちた月”である。

遠い昔の思い出話――【百花繚乱の春、私たち新入生は、歴史と伝統深き○○中学に入学し得たことを至上の喜びとし、諸先生方、先輩各位のご期待に沿うよう勉学に励むことを誓います・・・】これは翁が中学校の、桜吹雪が舞う校庭での入学式で読み上げた“新入生代表の挨拶文”である。こんな難しい文章を12歳の子どもが書けるはずはない。当然、学校の先生が作文した挨拶文だ。入学式当日の朝(式が始まる30分くらい前)礼服を着た、いかつい顔の教師(多分、教頭先生だったと思う)が龍少年(翁)を呼びつけ、筆字で書かれた4つ折りの和紙を渡し「これを、お前が新入生代表で読め」と言った。当時、教師に対して「ノー」は許されない。さっと目を通した龍少年、「百花繚乱(ひゃっかりょうらん)って、どんな意味ですか?」「沢山の花が、いっせいに咲き誇ること、沢山の優れた人物が創り出されること、お前たちの将来を期待する言葉だ」それを聴いた龍少年、誇らしげに声を張って読み上げた。式後、あのいかめしい教師がニコニコ顔で「よかったよ」と頭を撫でてくれた。

さて、(前述の通り)4月は“息吹の月、”モチベーション・アップの月“ではあるが、4月1日は「エイプリルフール」と言うバカげた日もある。外国には古くからある風習らしいが、日本には大正時代に新聞などでこの欧米の習慣が紹介され、国民も面白半分に”4月バカ“を楽しんだそうだ。しかし、この「エイプリルフール」には一定のルールがある。「他人の人間性を傷つけたり財産上の損害を与えるようなウソはつかない、笑って済ませるジョークの範囲に止めること」・・・ちなみに翁の周辺には「エイプリルフール」の習慣はない。

4月8日は「花祭り」(灌仏会=かんぶつえ)お釈迦様の誕生をお祝いし、子どもの身体保全・諸願成就を祈る仏教行事。実はこの日は翁の生誕日でもある。子どもの頃、近くのお寺では盛大な「花祭り」が行なわれ、その思い出も数々あるが、それはまたの機会に――

仏教界で重要な仏事が「花祭り」なら、キリスト教の重要祭事は(十字架に架けられ処刑されたキリストが復活したことを祝う)「イースター」(復活祭)だろう。例年、その日は4月が多いのだが“春分の最初の満月の次の日曜日”と定められているので今年は3月31日だったとか。しかし所によっては4月中に行なう国や地域もあるそうだ。もう1つ、4月の行事で大事なのは29日の「昭和の日」。以前は昭和天皇の誕生日であったが、今は「激動の日々を経て復興を遂げた昭和の時代を顧み、国の将来に思いをいたす日“としている。

昭和に生まれ昭和に育てられた翁にとって昭和天皇は国父である。したがって翁は、今でも4月29日を“天長節”(天皇生誕日)として昭和天皇を偲んでいる。

4月から本格的なスポーツシーズンとなる。すでに始まっている「春の甲子園」(選抜高等学校野球大会)をはじめ「メジャーリーグベースボール」、「日本選手権水泳競技」、翁が最も楽しみにしている「マスターズ(ゴルフ)」、更には「全日本柔道選手権」など目白押し。

ふと、唱歌『早春賦』の4番の歌詞を思い出す。

♪春と聞かねば 知らでありしを 聞けば急がるる 胸の思いを

いかにせよとのこの頃か いかにせよとのこの頃か・・・

【春を意識しなければ、それほどの思いはなかったのに、諸事活動開始の時季を意識すればじっとしてはいられなくなる。この頃、この思い(何かせねば、の思い)は強まるばかり。さて、何を為すべきか】――これは翁の解釈である。『4月は万物に息吹をもたらす月』、翁も万物の1員。残り日の少ない命ではあるが生きている以上は、やはり“甲斐”を追い続けねば、との思いが強まる『卯月』である・・・っと、そこで結ぶか『龍翁余話』。

特別寄稿 ー 井出半句「Welcome to Los Angeles!(第五話)」

領事館

残り二日で明日はいよいよ領事館。そこはLAダウンタウンのとても行きにくい場所で、それを考えただけでも気が滅入る。そう思っていたところにハリウッドで活動しているBさんから電話が入った。滞在中にディナーの約束をしていたのだった。ディナーは最後の夜にセットした。ところで、と前置きして彼に事件の話をすると「それは大変!私が領事館行きの二日間はフルアテンドします。運転の心配などする必要はありません。今までお世話になったことを考えたら私の運転なんて何でもありません」と。まさに地獄に仏、捨てる神あれば救う神あり、一気に元気が湧いた。

Bさんとの付き合いは2015年に彼が監督したドキュメンタリー映画“seed”の日本撮影の段取りを私が引き受けた時から始まった。その映画は、私の故郷・福島県から明治時代にカリフォルニアに渡って艱難辛苦の末に米作に成功し「ライスキング」とよばれた国府田敬三郎(こうだ・けいさぶろう)の生涯と三代に渡って経営している国府田農園(Koda Farms)の話である。

2014年ハリウッドで敬三郎の映画を製作する話が持ち上がり、スタッフが国府田農園に家系図などの資料提供を求めたところ三代目は「我々よりも我々の家系と歴史を詳しく知っている人間がいる」ということで、映画関係者から私にコンタクトがあった。

というのは、私が高校時代に下宿した旧家の主人は敬三郎の幼友達だったことをLA勤務中に初めて知り、車で北に5時間の国府田農園を訪問して以来、二代目・三代目と交流していた。頼まれるでもなく私は福島の国府田本家も訪問して敬三郎が米国に渡った背景や経緯を調べていた。それが映画の役に立つのであればと資料提供、撮影許認可取得、運転手などボランティアとして参画することになったのである。そして厳冬の日本で、撮影期間中は監督やスタッフと文字通り寝食を共にして過ごした。そのことをBさんは恩に感じているようだった。

このドキュメンタリーは高評価を得たが、スポンサーの意向で米国では公開されたものの、日本では敬三郎の出身地である福島県で公開されただけであった。その後、三代目は祖父の開発したコメを祖父のふる里福島県で日本酒にして米国で販売したいとの夢にBさんは賛同して酒瓶のラベルをデザイン、さらに販売でも精力的に協力している。この酒プロジェクトは私も三代目からの依頼で酒蔵の選定や交渉に無償のアドバイザーとして参画している。話が横道にそれた。そのBさんが領事館への送迎をしてくれるというのだ。

旅先に受ける情けや冬ぬくし       井出半句

これで気分は上向きになった。トーランス地区からLAダウンタウンの領事館へはBさんの車で渋滞もなく45分。彼は内部に同行はしないが建物前の路上パーキングで待っていてくれることになった。それだけでも心強く有難かった。40~50階建てビルの17階にある領事館へは、1階のロビーで予約時間を告げカードを貰って警備員の案内でエレベーターに乗る。金属探知機をくぐり領事館に入る。窓口が12ほどあり、二か所だけ空いていた。ガラス越しの係官は一段と高い位置から対応する。制服も含めまるで裁判官のような印象である。用件を告げるとまずは旅券盗難届と再発行申請書を記入するように告げられたが、旅券(パスポート)発行は10日ほどかかるとのことで「一回だけ使用可能」な入国許可証(正式には、帰国のための渡航書)に切り替えることを即断した。まずは帰国することだ。日本に帰えれば自分で動けるし、何とかなると思ったからだ。

盗難届と申請書はオレンジ色の注意書きが読みにくく難儀したが何とか20分以上かけて書いた。義弟に依頼した戸籍謄本はまだ届いてはいなかったが発送中ということでコピーを受理。顔写真、ESTA、ポリスレポートなども添えた。不備があればまた明日参上となる・・・・息をのんで判断を待つ。答えは「1時間半後に来て下さい。帰国のための渡航書を交付します」だった。Bさんと待つ間、近くのレストランから眺めたLA市役所が気のせいか一段と美しく見えた。これで予定通り帰れる。しかも予期せずあしたは一日空いてしまい儲かった気分だ。あしたは現役時代に所属していたカントリークラブで思い切りゴルしようと決めた。   

第六話に続く

ジャズライフ Kenny G Forever In Love: The Best Of Kenny G

久しぶりにKenny GのSaxが聴きたくなりました。これまでに10枚くらい紹介しているのでまだ紹介していないアルバムを選びました。どのアルバムを聴いてもハズレはないと思いますが、Forever In Love The Best Of Kenny Gにしました。《R.O.》

01-Songbird (05:05)   
02-Don’t Make Me Wait for Love (04:02)    
03-We’ve Saved the Best for Last (04:20)  
04-What Does It Take (To Win Your Love) (04:08)   
05-Hi! How Ya Doin? (05:38)  
06-Silhouette (04:28)   
07-Look of Love (05:16)  
08-It Had to Be You (03:55)  
09-Sentimental (04:18)  
10-I’m in the Mood for Love (04:03)  
11-Forever in Love (05:00)   
12-My Heart Go On [Theme from Titanic] (04:25)

下記をクリックすればYouTubeでもKenny Gの曲が聴けます。
Kenny G – Forever In Love

編集後記「快腸ですか」

今年はじめ、私はこれまで経験したことのないB秘になりました。2週間くらい辛い思いをしたので医者に相談しようかと思ったほどでした。(実際には行かなくて済みました。)はっきりとした原因はわからなかったのですが、おそらく運動不足、水分摂取不足、体調不良など悪い要因が重なったのだと思います。B秘で悩んでいる人の気持ちがよくわかりました。その時は気分が落ち込みました。B秘の要因になるようなことは避けて、つぎのような予防策を講じています。整腸剤の摂取、白湯を毎朝飲む、水分を多く摂る、オリゴ糖をスプーン1杯摂取する、ヨガの再開で股関節の柔軟性を高める、などです。お陰様で今は快腸な状態が続いています。《R.O.》

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