雑貨屋ウィークリー1423号

雑貨屋のひとり言「台風7号」

台風6号、7号に長い期間、掻き回された日本ですがみなさんのところの被害はなかったでしょうか?台風7号は私たちの住む近畿を直撃する予報だったので前日までにお墓参りを済ませて7月15日は朝から身構えていました。近畿は大きな暴風雨圏の中に入りましたが私たちの地域は特に大きな被害はありませんでした。むしろ中心から遠く離れたところの地域が雨風が強く大きな被害が出て驚いています。被害に遭われた方もそう考えていたと思います。そして台風が過ぎても各地で雨の被害が続き、交通網も大混乱し、大きな影響を与えた台風でした。長男が16日の朝、仕事で東京に行こうとして新幹線に乗車したら静岡付近の大雨で名古屋近辺で停車したまま数時間も缶づめ状態になりました。今回私たちは大きな被害に遭わなくて幸いでしたが、他人事ではないと思っています。線状降水帯が起きる頻度が上がっています。台風シーズンは始まったばかりですから、浸水対策を具体化して早く整備を進めたいと思っています。《R.O.》

川柳(東京・成近)

( 川 柳  )

バンジージャンプ女度胸をぶら下げる

じゃじゃ馬も今日才媛の披露宴

カーニバル今日一日は主婦を捨て

三世代支えて妻は独楽の芯

肝っ玉母さんゴキブリに悲鳴

(ニュースひとりよがり)

「バイデンと首脳会談」

また軍事費が増えるな ―日本。韓国

「大混乱」

自転車台風にやられた ―新幹線

「台風襲来」

〽えらいこっちゃ  えらいこっちゃ ―阿波おどり

河合成近

龍翁余話(795)「うきは市筑後吉井の“居蔵の館“」

全国で“ひらがな表記の市”(1部漢字まじりを含む)は48市ある。福岡県の南東部に位置し、大分県日田市に隣接する『うきは市』もその1つ。2005年(平成17年)3月に「浮羽町」と「吉井町」が合併し『うきは市』が発足した。青森県の「むつ市」や「つがる市」、福島県の「いわき市」、茨城県の「つくば市」や「かすみがうら市」、埼玉県の「さいたま市」や「ふじみ野市」、千葉県の「いすみ市」、東京都の「あきる野市」など、何故、ひらがな表記にしたのか知らないが翁は“漢字派”だ。その翁が思うに“ひらがな表記”を決めた当時の議員や役人は、よほど漢字が嫌いな連中だったか、あるいは、市民に親しみを持って貰おうとご機嫌取りをしたのか・・・翁に言わせれば市民の国語レベルを低く見た為政者の“浅智惠”である(と思うのである)。が、それはさておき――

『うきは市』の筑後吉井(旧吉井町)に白壁の街並みや昔、財をなした庄屋の家屋などを保存している『伝統的建造物群地区』があると聞いたので(8月帰省中の翁)早速、車を飛ばして訪ねて見た。かつて筑後吉井は久留米(福岡県)と日田(大分県)を結ぶ豊後街道の宿場町で人・文化・経済の交流地点だった。それ故に“吉井商人”たちの商売は繁盛し金持ちになり吉井周辺の土地・山林・原野などを購入、更に(九州一の大河)筑後川を水路にして地元産業の発展に尽くした、また、筑後川に大型水車を建造し、その水車の力で櫨(はぜ)の実を蝋燭(ろうそく)に、菜種(なたね)を油に、小麦を挽いて製麺に、米を精米して酒造に・・・商人たちはそれらの加工品を販売して大金持になった。

町が裕福になると木造建築の家屋が増え密集して建てられるようになった。吉井の江戸期から明治初期にかけての建造物は茅葺(かやぶき)屋根で、一度火事が起きると延焼が広範囲に渡る。吉井は明治初期までに3度の大火に見舞われた。その経験があって、その後の家屋建築では、屋根は瓦、外壁から軒裏まで漆喰で塗り固め、二階の窓には鉄製の扉を、また豪商の家の屋根には“うだつ”(防火壁)を、蔵は白壁を・・・と、徹底した防火対策が施され“白壁土蔵の街並み”が出来上がった。その代表的な家屋の1つに、『居蔵の館』(いぐらのやかた)がある。ここは“吉井5大庄屋”の1人で、蝋燭業や金融業(金貸し行)で財を成した旧松田家の屋敷。敷地面積約1330㎡(約400坪)、建物面積約700㎡――管理人の権藤寿男さんが案内してくれる。実に分かり易い、丁寧な説明だ(以下は権藤さんの説明によるもの)。

そもそも『居蔵』とは、完全な防火体制の居住エリアと蔵エリアがくっついた屋根瓦の土蔵造りの家屋のことである。まず、玄関(上写真左)に入って一番先に目に付くのが「天照大神を祀った広間」(上写真中)、大きな神棚と天上が高い明り取り(吹き抜け)の部屋。ここは自然と合掌したくなる厳かな空間だ。周囲を縁側や広大な庭で囲まれた21畳の角部屋(上写真右)。広さ、明るさもさることながら2つの部屋を仕切る襖(ふすま)の上部には見事な「鴨居(かもい)が翁の目を引く。外に出ると二階の仕切りの所に“うだつ”が施されている(下写真左)。これも分限者(ぶげんしゃ=金持ち)の象徴と誇りだ。

明治初期に掘られた10mの井戸(下写真中)は今も健在だそうだ。その井戸の向こうに約630㎡の綺麗に管理が行き届いた庭が広がる。管理と言えば、『居蔵の館』そのものは現在、『うきは市』教育委員会生涯学習課保護係の管理下にある。案内人の権藤さんからいただいた資料によると、1975年(昭和50年)の文化財保護法の改正によって『伝統的建造物群保存地区』の制度が発足。城下町・宿場町・門前町など全国各地に残る歴史的な集落や街並みの保存が図られるようになった。2021年(令和3年)8月現在で『重要伝統的建造物保存地区』は104市町村あるそうだ。

さて、ここ筑後吉井には(松田家の)『居蔵の館』よりも古い江戸時代から現存する唯一の建物がある。1863年(文久3年)に建造された『鏡田屋敷』(かがみだやしき』がそれだ。

『居蔵の館』から約300m離れた所にある。翁、勿論そこにも立ち寄った。案内人の中年の女性(近所にお住いのボランティア)の説明によると、『鏡田屋敷』は1893年(明治26年)に浮羽郡の官舎として使われたそうだ。つまり住民との交流(ミーティングや宴会)・苦情受付などが行なわれたとのこと。この屋敷の特徴は、玄関から屋敷内まで直線的にアプローチ出来ない(曲がりくねった)造りになっている。玄関が素通しで見える小部屋から、どんな客が来たかをよく観察出来る仕組み、勿論、来客は小部屋の中が見えない。

冒頭で「ひらがな地名反対」を述べた。地名学者たちよ、もう一度、その地の歴史・文化を象徴する地名を考えてみてはどうだろうか・・・っと、そこで結ぶか『龍翁余話』。

茶子のスパイス研究「食べる力」

年をとると筋肉が衰えていく。特に病気をして入院した人は日数が多ければ多いほど回復に時間がかかる。余程、意識して普段から体を動かしていないと筋肉も加速度が増して弱っていく。それと同じように食べる時の噛む力、口の中で咀嚼する力、飲み込む時の力も大事な口や喉の筋肉だ。介護食を作り始めて気が付いた事は食べている時にむせる人が多い事。若い人でも病院から退院して来たばかりの人はそうだった。こういう場合は嚥下障害(飲んだり食べる事が困難になってくる)や誤嚥(食べた物が気管に入り込む)も考え注意しなければならない。喉の粘膜も乾燥気味なので食事の前に少し水分を取る事も大事だ。

何年か前に加山雄三さんが喉が渇いた後に水をガブガブ飲んで、その水が肺に入って入院したというニュースを聞いた。それまで、サラサラした水も、むせやすいのだという事を知らなかった。立ち飲みで、がぶ飲みは危ないのだな~と思った程度だった。後になって飲んだり食べたりする時の角度というのが誤嚥予防には大事なのだという事を学んだ。特に入院中、患者さんがベッドの上で食事をしなければならない時は食べ物がスムーズに飲み込めるような姿勢をタオルやウレタンなどで部分的にサポートしてあげる事は必須なのだそうだ。

まず、首を少しだけ前に曲げられるように首の後ろにタオルを入れる。背中と後頭部が直線にならないようにする。股関節と膝関節を曲げられるように横から見たら三角形のようなウレタンでサポートをする。足の底が全体的に着いていて安定するような固めのウレタンで支える。この姿勢になるようにして飲食をするといいらしい。以前、寝返りが打てない患者さんの見守りをした事がある。見守りなので私は傍に座って患者さんとのコミュニケーション、パソコンで細かい記録をとり家族に伝える事以外はただ看護婦さんのやる事を見ているだけだった。その時に、形や大きさ、固さの違ったサポートウレタンを毎時間、あれこれ変えているのを見て、ずいぶんいろいろな種類のサポートウレタンがあるものだと思った。数か月前に友人が入院してお見舞いに行った時、水が飲みたいと言ったので看護婦さんにお水をあげていいですか?と尋ねた時 ” 聞いてくれてありがとうございます。今は水と言っても、とろみのある水でないとダメなのです。” と言われた。もし、むせた場合、吐き出す力も弱っていて肺炎でも起こされたら危ないのだ。そしてストローで少しずつ飲むという事も必須だった。

私の場合、祖母や母が入院した事が切欠で日本の病院食の素晴らしさに目覚めた。病院に差があるかもしれないけれど私の祖母や母の病院食は大いに参考になった。それから介護食のイベントにも行くようになった。そういうイベントに行くようになって食事や飲み物に混ぜる、とろみ食品があるという事や機能性食品というものがある事を知った。噛めない人の為に、おせち料理でさえ見栄え、味を徹底的に開発、研究した食品もあり試食した時には、その美味しさに感銘を受けた事を覚えている。日本でもそうだけれど米国の日系人もお正月の度に、お餅を喉に詰まらせて亡くなる人がいる。私のクライアントさんの中にも家族にお餅が喉につかえて亡くなられたという話を聞いて辛い気持ちになった事があった。今、日本では飲み込みやすいお餅という商品もあるのだ。

先週、ふと一人のクライアントさんの事を思い出した。そのクライアントさんの親しい友人でお隣さんの方がいる。高齢者の中では活発でダンスも好きでIphoneも使いこなす。その方の親は高知出身で彼女は日系2世。日本が大好きで自分のルーツである過去帳や家紋の意味、日本語で書かれた文章の訳を頼まれて時々メールを彼女にしていた。その方にメールをすれば、私のクライアントさんだった方の様子がわかるかなと思い連絡してみた。そうしたら残念な事にその方は2か月前に亡くなられていた。気丈な方で良く転ぶ割には元気だった。定期健診でも特別、何も問題無かった。気になったので再度メールで、どうして彼女が亡くなったのか失礼ながらその原因を訪ねてみた。するとメールの返信に彼女は転んでヒップの骨を折って入院したと書かれてあった。そして、その病院で食べ物を食べて亡くなったと書かれていたのを読んで愕然とした。彼女は食べ物を喉に詰まらせて亡くなったのだ。よくお年寄りは肺炎で亡くなる人が多いと聞くけれど、誤嚥性肺炎というのも多いのだと思う。もう一人の私のクライアントさんだった人も薬の飲み過ぎからくる、ふらつきで階段から落ちて骨を折って入院した。ところが入院中、肺炎になり半年も家に帰れなかった。肺炎といってもいろいろある。どうして肺炎になって半年も入院していたのだろうと思っていたけれど、、、、

いつまでも美味しく食べる事を楽しみたい。その為に食べる力を継続出来るようにする為に、どんな事をすればいいのか、、、、
次回は、そんな事を考えてみたいと思う。

スパイス研究家 茶子

ジャズライフ Pat Metheny “Dream Box”

値上げラッシュです。Amazon Music Unlimitedの料金も値上げされます。私の場合は利用頻度が高いのでコスパの良い使い方ができていますが、利用頻度が少ない人は困るかもしれませんね。

前回、1301号で紹介したPat Methenyのアルバムは彼のソロ演奏でしたが、今回もソロ演奏のアルバムです。Pat Methenyが様々な時期にレコーディングをしていながらひっそりと彼のフォルダの中にしまい込まれていた楽曲たちを紡ぎながら一つの作品にまとめあげた、まるで夢の世界から生まれたかのようなアルバムという意味で“Dream Box”というアルバム名になっています。ギターの美しい音を楽しめるアルバムです。《R.O.》

Pat Metheny “Dream Box”

01-The Waves Are Not The Ocean
02-From The Mountains
03-Ole & Gard
04-Trust Your Angels
05-Never Was Love
06-I Fall In Love Too Easily
07-P.C. of Belgium
08-Morning Of The Carnival
09-Clouds Can’t Change the Sky

編集後記「エアコンの効率をアップさせましょう」

暑いのでどこのおうちでもエアコンをつけっぱなしにしていると思います。我が家のエアコンの室外機は直射日光が当たるベランダにあります。室外機の効率を上げるために日よけカバーをつけて日陰をつくるという方法がありますが、もっといい方法を見つけましたのでご紹介します。

写真のように室外機の上に水を入れた洗面器とタオルを載せます。タオルは洗面器からの水を吸っているので濡れた状態になります。その気化熱で室外機が冷やされ効率が上がるというものです。洗面器の水がすぐになくなるので、大きな容器にした方がいいと思います。間違いなく冷房効率が良くなったと思います。《R.O.》

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