雑貨屋ウィークリー1459号

雑貨屋のひとり言「なんでだろう?」

私はどこにいても面白いことに出会います。別に私だけが面白いことに出会っているわけではなく誰にでもあることだと思っています。カリフォルニア、サウスベイでのことです、運転中に止まったら偶然にバス停の横でした。バス停をじっくり観察することはないですが、そのバス停は道路に平行にベンチが設置された普通のバス停でした。その時、なぜか私はトロントで見たバス停を思い出しました。そのバス停のベンチは道路に対して斜めに設置されていて、バスが来る方向に向いていました。そのまま座ってバスが来るのがわかるようになっています。ベンチを斜めに設置するアイデアを提案した人も気になりますが、それを認めて実施するところがすごい国だと記憶に残っていたのだと思います。好奇心の強い私は眼の前で起こる出来事を「なぜ?」と考えながら見ています。特に日本と文化の違いが大きい北米にいたときは、何を見ても珍しく、面白く映るので記憶に残っているようです。17年間の出来事がスライドのように思い出せるのはこのせいだと思います。目の前の出来事を「なんでだろう?」と見ていると新しい発見があり、楽しく見えてきます。私にとって今、一番関心があるのはなぜ卓球の玉をうまく打ち返せないのかということです。《R.O.》

川柳(東京・成近)

( 川 柳 )

歌麿にマスク美人が絵にならず

北斎の波豪快に富士を呑み

江戸ロマン写楽は謎のままがいい

広重のスカイツリーを見てみたい

ジャポニズム ゴッホもモネも目を凝らし

(ニュースひとりよがり)

「1ドル158円台」

歪んでる ―  円


「宮沢博行議員辞職」

ヒェーまた補選かよ ― 自民党

「市井議員1日で辞職」

当方関係ありません ― 週刊文春

河合成近

龍翁余話(831)「憲法第9条を考える」

翁、月が替わるたびに思う「あ~あ、もう何月か」そして今、思う「あ~あ、もう5月か」。「ああ(嗚呼)」とは、物事に深く感じたり驚いたりした気持ちを直接表す語であることはご承知の通りだが、「あ~あ」は(疲労感や虚脱感にも使われるが)どちらかと言うと

「仕方がない」「どうしようもない」「せんかたない」などの“諦観心理を表わす語”であろう。翁の場合の“諦観“は、人間的成長も社会貢献も何も出来なかったままで歳月だけが無情にも勝手に通り過ぎて行くことに対する「どうしようもない無力感」が、そう言わせるのだろう。ともあれ「もう5月だ」――

5月は「皐月(さつき)」。「歳時記」によると「皐月とは、早苗(さなえ)を植える時期“早苗月(さなえづき)”が転じたもの」とある。ちなみに「皐だけでも“さつき”と読み、神に捧げる稲と言う意味」があるそうだ。その5月――花はカーネーション・サクラソウ・アヤメ・ツツジ・スズラン・フジ・ミズバショウ・ボタン・ハナミズキなどが咲き誇り我々の目を楽しませてくれる。野菜はタケノコ・フキ・ワラビ・アスパラ・ソラマメ・新ジャガなど、魚介はハマグリ・カツオ・サワラ・アジ・イサキ・マダイなどが食卓を賑わす。そして行事は「八十八夜」(1日)・「憲法記念日」「博多どんたく」(3日)・「みどりの日」(4日)・「子どもの日」「端午の節句」(5日)などを挟む連休(ゴールデンウイーク)。中旬では「母の日」(12日)・「葵祭」(15日)・「三社祭」「下田黒船祭」(17日→19日)、「仙台青葉祭」(18日→19日)。そして5月には、花の歌・雨の歌・恋の歌など沢山の歌がある。中でも翁が好きな歌は、中島みゆきの『麦の歌』――

♪なつかしい人々 なつかしい風景 その総てと離れても あなたと歩きたい

嵐が吹く大地も 嵐が吹く時代も 陽射しを見上げるように

あなたを見つめたい・・・

この歌は10年前の2014年9月29日から放送されたNHKの朝ドラ『マッサン』のテーマ・ソングである。

さて、今号は3日の「憲法記念日」に際し(翁流で)『憲法第9条を考える』ことにする。「憲法記念日」とは、1946年(昭和21年)11月3日に公布され、その日は「文化の日」、翌年の1947年(昭和23年)5月3日に施行されたことを記念する国民の祝日であることはすでにご承知の通り。ところがこの憲法は戦後、日本を占領下に置いていたGHQ(連合国軍最高司令官総司令部)のマッカーサー司令官によって押し付けられた“マッカーサー憲法”であるとの印象が強く、長い間、改憲派・護憲派・現実派によるせめぎ合いが続いた(今も続いている)。改憲派や護憲派と言うのは(一般的には)改憲勢力は右系、護憲勢力は左系とされているが、右系左系の中には現実派(是々非々論者)もいる。翁はこの“現実派”である。何故なら現行の日本国憲法が、たとえ“マッカーサー憲法”であろうと、ここに謳われている(特徴づけられている)三原則=「国民主権・平和主義・基本的人権の尊重」は、まさに“人間尊重の金言である”と思うからである。したがって、この三原則を否定する者は(右系・左系ともに)誰もいないはず。それなのに何故、改憲・護憲のせめぎ合いが続いているのか――とりわけ“憲法第9条”が何故、長年に亘って議論されて来ているのか――

憲法第9条は「陸海空軍その他の戦力を持たない。他国との交戦も認めない」が規定されている。振り返れば、戦後“日本は平和な国”として世界から評価さて来たのは、この第9条に縛られていたからかも知れない。しかし、近年の国際情勢、とりわけ中国・ロシア・北朝鮮による“日本への挑発行為”は、我が国の安全保障を根幹から脅かすものであり、(第9条は)すでに非現実的であることは否定出来ない。そこで、これまでに「自衛隊問題」(自衛隊の存在を憲法第9条に明記するか否か)が議論の中心となって来た。しかし翁は、今もなお議論を続ける政治家どもの“愚かさ”にうんざりしている。かつて内閣府が調査した世論調査では「自衛隊支持率90%」「不支持率6%」「分からない4%」の結果が出ている。つまり国民の大多数が「自衛隊は必要」と認めているのだ。ならば、グータラな議論ばかりを重ねるのは“時間とカネの浪費、プラス敵国(中国・ロシア・北朝鮮)を喜ばせるだけ“と言うほかはない。この際、翁は声を大にして吼える「政権与党よ、自衛隊の存在を憲法に明記することに反対する政党、左系マスメディア、浅薄文化人や衆愚もいるが(前述のように)国民の多くが自衛隊を支持し憲法第9条に明記することに賛成しているではないか、何を躊躇している?我が国の平和と独立を守り、国と国民の安全を

保つため、すなわち侵略から平和で安全・安心の国民生活を守るために“自衛隊の存在性”は必要不可欠であるとする絶対多数の国民の意志を尊重し、憲法第9条に“自衛隊”を明記することを決め早く国民に問え。政権は日本の未来と自分たちの政治生命を賭けて果敢に“理念”を貫け。結果、国民の答えが“ノー”なら、“あ~あ”で日本はおしまいだ。

もし国民の答えが“イエス”であったとしても、保有武器や軍事行動の制限・日米安全保障や集団的自衛権の有りようなど(日本及び世界の平和に貢献する)日本の自衛隊への期待と警戒は延々と続くであろう。が、時の政府は正面から国民と向き合い、躊躇することなく日本国のリーダーとしての正義を示せ」・・・っと、そこで結ぶか『龍翁余話』。

特別寄稿 ー 井出半句「Welcome to Los Angeles!(第九話)」

保険補償金請求

私は今まで、旅行保険に加入したことはない。渡米前の1月に成田のパーキング会社に車を預ける予約をすると「海外旅行保険もやっていますがどうですか」との誘いがあった。今まで通り要らないとは思ったが、去年81歳になったとたんに軽い脳梗塞になったりして人並みの懸念事項も出て来ていたので加入した方が良いかもという予感が湧いた。

出発当日そのパーキング会社で「いつもはアメリカのレンタカー屋で保険を掛けるが、ここの保険もレンタカーの対人・対物をカバーするなら入ってもいいですよ。それと高齢なので医療保険も」というと、係員が保険証書を見せて「この通り無制限です」という。彼が指さす項目にはなるほど「無制限」と書いてある。何かあった時の処理も日本での保険処理なら楽だとも思った。6日間滞在で税込み13,780円を払った。保険会社は外資系で私には初耳の社名だった。

悪い予感は当たるもので、レンタカーの窓を破られ、バックパックごとほぼすべての貴重品を盗まれてしまったことは前述(第二話)の通り。そして地獄と天国を行ったり来たりする日々を過ごしたわけだ。

盗難事件の一連の処理は、保険金申請が最後となった。滞米中に保険会社に報告だけはと思い成田の駐車場会社に電話した。すると「米国の代理店に電話してください」との事で米国の連絡先を教えてくれた。電話すると、「現在使われていません」との自動音声。で、また成田に電話する。ではこちらの番号で・・・これもダメ、を繰り返すこと4回。私はあきれ果てて「困っている客をたらい回しするのは問題じゃないか!日本の担当部門から私に電話するようにして下さいよ」クレームした。

しばらくして女性の声で日本から電話があった。状況を説明し証書番号を伝え、とりあえず保険がカバーする範囲を聞いた。彼女は「まず現金や小切手などは対象外となりますが、バックパックやトランクなどの携行品については補償範囲ですので帰国後申告してください。クレジットカードはクレジット会社とお客様でお手続きをお願いします。それからレンタカーは対象外ですね」とのこと。「え?レンタカーの対人・対物を目的に加入したのだから入っているはずですが。しかも無制限と言われましたよ」と返すと、「医療費は無制限ですが、レンタカーは含まれていません」と。そんなアホな。レンタカーをカバーするというから加入したのに・・・・と彼女に食いついても仕方ない。帰国後成田の代理店で念を押してみるしかないと判断して電話を切った。

成田への機中で        、保険証書に添付された小さい文字の重要事項説明書なるものを生涯初めて真剣に読んでみた。文字通り穴のあくほど。そのせいか、うまい日本酒を飲んでも眠くなることはなかった。その結果、とうとう見つけた!「自動車運転者賠償責任保険金支払いする場合」の欄に私が借りた「ハーツ社」が入っているではないか。鬼の首を取った気分となった。到着後、確認しようとしたが、私を担当した人はあいにく非番で、後日電話をくれることになった。

後日、保険加入書の受領印を押した本人からの電話があり、きっぱり「レンタカーの補償は含まれません」と。私は「あの時レンタカーの話をしましたよね?」と食い下がると、「実は別のものが担当しまして、レンタカーの話は聞いていないとの事でした」と。待てよ、対応していない人が捺印するというやりかたは正しいやりかたなのかと聞けば「時間短縮のためにやっています」と。「時間短縮よりも客の希望する補償範囲を把握する方が重要ではないですか。私を担当した人は、保険販売の資格はありますか?」と聞くと、「社内講習で教育しています」と。私は府に落ちず保険会社にメールで質問したところ「捺印者と説明者は同一でなければなりません。この代理店に指導を徹底します」との返答があった。だからといって、私の望んだ保険範囲に変わるわけではないが、こんな杜撰な勧誘で保険を売っちゃいけないよ、という思いだった。

つまり「言った」「聞いていない」は関係なく、残る証拠は加入証のみなのである。口惜しいが勧誘の口車に乗って、補償内容を確認もせずサインしてしまったのは自分自身。後になってクレームするのは天に向かって唾を吐いているのと同じ。鬼の首どころかヘマの上塗りをしたということだ。後で分かったことだが、レンタカーの対人・対物を含めた保険にしても、レンタカー自体の車両損害は含まれない、という記述があった。もともとだめだったのだ。現地レンタル会社にすべきだった。

結局は前項に示した表の「補償項目」の中で対象となるのは、携行品(限度額30万円)と旅行中の事故による緊急費用(同5万円)の二項目だけ。全て認められても35万円だ。保険金請求時には①請求書番号、②支払日時、③支払場所、④支払項目、⑤支払金額を領収書に添えて提示しなければならないことになっている。しかし、運転免許証発行費用と国際運転免許証発行費用の領収書には番号と名前が空欄のままであったが、お咎めはなかった。既成事実なのだろう。(本件に関しては、読者からの情報もあったので後日談で触れよう)

一週間ほどかけて準備した申請書、領収書、写真添付説明書などで大型封筒がぱんぱんになった。請求額は32万円余り。2月26日に投函して3月5日付で12万円余りが払われた。額はともかく意外に早いと感じた。ま、保険会社にしてはゴミのような案件なのかもしれない。しかし、ゴミの中で学んだことは、①補償して欲しい項目をきっちり確認すること、②高価なものでも何年も使うと減価償却(経年目減り)する、③当たり前のことを当たり前にやっていない、出来ていない、という高齢者にはキツイ教訓だった。
第十話につづく

Norah Jones “Don’t know Why”

久しぶりにNorah Jonesの歌を聴きました。Norah Jonesの歌で一番印象に残っている”Don’t Know Why”の紹介です。この曲は一緒にバンドを組んでいたJesse Harrisが作詞作曲をしたもので、後にこの曲をNorahに提供しました。2003年にグラミー賞の最優秀レコード賞を受賞し、Norah Jonesが世界中に知られることになります。歌詞の内容は哀愁漂うものですが、何度も聴きたくなる歌です。《R.O.》

1-Don’t Know Why
2-Lonestar
3-Peace

YouTubeで聴けます。

編集後記「残念な海外旅行」

為替がまた大きく動きました。155円を突破したと思ったらあっという間に158円台になってしまいました。2022年4月にアメリカAmazonからスピーカーを購入したときは1ドル126円でした。その時でもずいぶん円安になったと思ったものでしたが、あれから2年で25%も円安に動いたことになります。これだけ為替が変動すると連休で海外に行ってる人は負担が増えてがっかりしていると思います。ホノルルで朝ご飯を食べたら4人家族で3万円近くかかるとニュースになっていましたが、レストランで食事するのが億劫になってしまうと思います。旅行者の中にはインスタント食品やお米などを持参して自炊する人もいると聞いてちょっと寂しく思っています。反対に欧米からの訪日客はずいぶん安く感じることでしょうね。品質の高いサービスを受けてもチップもいらない日本は天国だと思います。金利差が急に縮まることは考えにくいので当分の間、ドル高、円安が続くと思います。長男と長女の結婚式でホノルルに行ったときの80円台が夢のようです。《R.O.》

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