雑貨屋のひとり言「銀行の貸金庫」
貴重品を家に置いておくのが不安だったり、家に置いておけない事情がある人が、セキュリティーの高い銀行の貸金庫に預けるのは理解できます。しかし、もしその貴重品の一部がいつの間にか盗まれてしまったら、このサービスの信頼性は崩壊してしまいます。
三菱UFJ銀行のある支店の貸金庫でこの問題が発生しました。それも銀行内部の人による長期にわたる犯行だったようで、驚きを隠せません。顧客が預けた物品のリストは銀行が把握しておらず、顧客が確認して気づき苦情するまで発覚しないため、この問題はさらに厄介です。同じ問題が他の銀行でも起こっているようで、銀行の信用失墜だけでなく、深刻なコンプライアンス問題となっています。これまでにも不正経理で会社から大金を横領するケースもたくさんありましたが、このケースは顧客の貴重品を盗む行為ですからさらに悪質で盗んだ社員はもちろんですが、そのようなことができてしまうシステムや会社のコンプライアンス体質が問われます。
私には貸金庫に預けるようなものはないので直接影響はありませんが、悪質な強盗が増えている昨今、貸金庫サービスを利用する人が増えてきていると思います。このニュースを知って困っているのではないでしょうか。どのような展開になるか見守りたいと思います。
川柳(東京・成近)
( 川 柳 )
ベランダの実りも小鳥ちゃんと知り
蝶になる毛虫が羨ましい毛虫
バイオなど知らぬタンポポ風が好き
道草の押し葉に悔いと安らぎと
イソップのカラスは知らぬ都市砂漠
(ニュースひとりよがり)
「戒厳令」
85年前を思い出す — 12月8日
「弾劾決議案可決か」
韓国では3分の2の壁が… — 日本憲法
「玉木代表職務停止3ヶ月」
人の噂も210日 — 国民民主党
河合成近
龍翁余話(863)「異状死」
「限月」(かぎりづき)の12月に「死の話をするなんて」と迷ったが、先日、新聞で「東京23区の『異状死』高齢者が7割を占める」と言う記事を読んで、他人事とか他所事とは思えない「俺への警告か」と思うほどのショックを受け、あえて今号に取り上げた次第。
そもそも『異状死』とは何か――日本法医学会は、今年5月に「確実に診察されて死亡した以外の(診察されていない)全ての死亡を『異状死』と言う」としている。具体的には火災・火焔などによる死亡・窒息頸部・胸部の圧迫死・気道閉塞・気道内異物・酸素の欠乏などによる窒息死・毒物中毒・薬物乱用・注射などによる死亡を『異状死』と言うそうだ。多分、熱中症死や凍死、そして、あらゆる種類の自殺も含まれるのではないだろうか。
ところで、(総務省が発表した)2024年11月1日現在の日本の総人口は1億2379万人。うち65歳以上の高齢者人口は3625万人(うち75歳以上の後期高齢者人口は2056万5000人)。更に全国の世帯総数は(2022年5月現在)5431万世帯、65歳以上の高齢者がいる世帯は、2747万4000世帯、うち独り暮らし(単独世帯)が1785 万 2 千世帯もある。
一方、東京都の総人口は(2022年8月現在)推計で14,097,838人、これを地域別に見ると、23区が9,778,923人(東京人口の約70%)、市部が4,241,288人、郡部が54,244人、島部が23,383人となっている。また世帯数は(2020年の国勢調査)総世帯数7,227,180世帯で、東京23区に住む世帯は(2022年8月現在)7,227,180世帯で、うち65 歳以上の単独世帯(高齢者の独り暮らし世帯)は約 92 万世帯(総世帯に占める割合は 12.7%)、翁もそのうちの1人である。
さて、今号のテーマは『異状死』――「東京23区の『異状死』高齢者が7割を占める」と言う記事を読んで、他人事とか他所事とは思えないショックを受けた翁、『異状死』の実態を知るべく東京都監査医務院の資料を閲覧した。(『異状死』とは何か、については前述の通りである)その資料によると「東京23区内の法医解剖が必要な『異状死』のうち、約7割が65歳以上の高齢者。今後も65歳以上の人口や独り暮らし老人の増加に伴い『異状死』も増える見通しである」と警告を発している。7割も占める高齢者の『異状死』の具体的数字としては2022年では8782人、2024年は9,000人を超えるかも、としている。なお東京都監査医務院とは東京都23区内で発生した全ての不自然死について、死体の検案及び解剖を行なう東京都の行政解剖施設である。その医務院の発表のうち翁が特に注目しているのは「独り暮らしの『異状死』は検死の際に死後日数が経過した事例が多く、検死結果までの死後経過日数は10日以上が2371人で、このうち30日以上は965人」。この世に生を受け人間としての尊厳を持って長年社会に貢献した人が『異状死』とは――何とも悲しい。
ここで――「東京23区の『異状死』高齢者が7割を占める」と言う記事を読んで、翁がショックを受けた理由を述べておきたい――
近年、翁は“終活“にとりかかり、身辺の整理をしながら、つらつらと「彼の世(あのよ)とやらは、どんな世界だろうか」を想像すること、たびたび。「一知半解」(いっちはんかい)と言う4字熟語がある。これは「生半可な知識や理解しか持っていない」と言う意味だが、翁の”彼の世観“はまさに「一知半解」、つまり、曖昧糢糊とした生半可な知識しか持っていないので(特定の宗教は持たない翁ではあるが)最近、仏教関係の本を読むようになった――我々俗人は、現世で物事の優劣(差別)に惑い、妬み、怒り、悲しみ、愚かな言動を繰り返しているが、ある仏教の書物には「阿弥陀仏が我々を導いてくれる”彼の世“は”極楽浄土“。そこは性別・容姿・人種・階級などの差別はなく、皆が平等で一切の苦はなく、楽だけがある美しい場所。そのことを信じて仏様に感謝し、経を唱えなさい」と書かれている。
かつて翁の仕事の専門はドキュメンタリー映像製作だった。「ドキュメンタリーと言うのは事実だけを捉え、それを分かり易く解説し映像と音声で(あるいは活字で)視聴者や読者にお伝えする仕事」と認識し(肝に銘じ)それを実行して来た。だから人の噂や資料だけを鵜吞みにしないで、自分自身の五感(視・聴・嗅・味・触)に響くもの(事象)を追い求めて来た。(正直な話)時には“何が事実で何が真実か”が分からず、当該テーマから逃げてしまうことも幾度かあった。
前述のように仏教関係の書物に「彼の世は極楽浄土」と書いてある。本当にそうだろうか?朝晩、(すでに亡き)母や兄姉の遺影に水・果物・菓子・花を供え焼香し、ご冥福を祈っているのだが、この故人たちに「そちらの暮らしはどうですか?」と訊く訳にもいかず、ましてや翁自身「確認をしに行って来る(取材してくる)」訳にはいかない。つまるところ、仏様や経文を信じるしかないのだが、いまだ“仏心”(仏の慈悲心)に近づけない(信心の薄い)俗人の翁、やはり「彼の世の極楽浄土」とやらを無条件に信じることは難しい。
とは言え「東京23区の『異状死』高齢者が7割を占める」でショックを受けた翁、この章を書いているうちに気持ちに少し変化が生じて来た。「自己を見失わず、他人の人格を尊重し感謝の心を持ち、心清らかにして仏を信じ“南無“を唱えればよい」とする仏教の信心論に何となく気持ちが動かされて来るようになった。人間、誰しも“彼の世”に行かねばならない。ならば腹を決めて(お釈迦様の教えを信じて)“その時”を待つのがよかろう、と言う気持ちになったのだ。だからと言って、けっして死に急ぐことはない。どうせ俗人の翁、もっと現世の未練にしがみついていても、誰も文句は言わないだろう、と開き直っている。ただ“その時”は絶対に『異状死』であってはならないと思うだけ・・・っと、そこで結ぶか『龍翁余話』。
茶子のスパイス研究「和のスパイス」
LAで日本の食材は比較的、手に入りやすいけれど旬の食材、それも和のスパイスは貴重で手に入らない時もある。和のスパイスがあるだけで日本食が華やぐしアクセントになる。
先日、1年ぶりにLAで日本のお野菜作りをしている生産者のオーナーご夫婦にお会いした。その時に日本のキュウリや社長の手作り柚子胡椒を頂いた。
その中でも和のスパイスである日本のシシトウ、シソ、柚子、酢橘は嬉しい日本の旬の食材だった。そして季節外れに出来たという山椒の新芽は貴重で日本でも手に入りにくい高価な和の食材。時々料亭で見かける程度なので自分からは買った記憶がないくらいだ。
早速、筍子の炊き込みご飯を作って山椒の新芽と一緒に食べたら香りが引き立ってとても美味しく贅沢な気分を味わえた。こういう時は改めて日本の食生活の豊かさとその味わい深さを堪能出来る事に幸せを感じる。
今年のクリスマス商戦はどうなのだろうか、、、もうすぐ12月中旬は新たに日本のマーケットがホーソンブルバードとパシフィックハイウェイのあたりにオープンする。
サウスベイは日本食のマーケットがすでに7件あり、8件目がもうすぐオープンなので全米では、日本食に関して、とても恵まれている地域だ。今度オープンする8件目のマーケットにはお寿司やさんや日本食のフードコートもあるらしい。
今だに続く日本ブームはアメリカ人にとってどんな反応になるか、とても楽しみだ。
スパイス研究家 茶子
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ジャズライフ Steve Kuhn Trio “Waltz Red Side”
これまで紹介したアーティストを振り返って聴いています。まだ紹介していないアルバムをたくさん見つけることができます。メリハリのある素晴らしいピアノを聴かせてくれるSteve KuhnのWaltz Red Sideを紹介します。落ち着いた楽曲のアルバムでとても聴きやすいです。《R.O.》
01-Charade (7:54)
02-Remember (7:49)
03-Years Later (7:10)
04-Once Upon A Summertime (5:08)
05-How Am I To Know? (8:13)
06-My Buddy (4:53)
07-I’ll Take Romance (8:13)
08-I’m Glad There Is You (5:07)
09-Pastorale (4:23)
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編集後記「神戸ポートミュージアム atoa」
最近、神戸に行くたびに新しい発見があります。昨日は孫を連れて神戸元町にある水族館に行ってきました。JR元町駅から歩いて約20分のところにあります。建物は独特な形をしており、入り口には「神戸ポートミュージアム」と書かれていました。従来の水族館とは異なる雰囲気に、何か特別な場所に来たような気がしました。
中に入ると、斬新な展示が広がっており、とても新鮮な体験ができました。次は何が見られるのかと期待しながら、孫たちと一緒に楽しんで回りました。孫たちも興味津々で、飽きることなく楽しんでいました。
この水族館は、アクアリウムとアートが融合した新感覚の都市型水族館です。開館してまだ日が浅いにもかかわらず、2年半で200万人の入場者を迎えたという人気の高さがうかがえます。普通の水族館とは一味違う、特別な体験ができる場所です。《R.O.》
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