雑貨屋のひとり言「ハンディファン」
毎週60分くらい電車に乗ってるので、駅や電車の中、そして街の変化や人の行動を観察できます。この夏はハンディファンを持った人がたいへん多くなっています。年配の方も扇子をやめてハンディファンに変えているようです。ハンディファンは風を受けた瞬間は涼しく感じますが、ずっと風を受け続けていると高温の風が当たっているだけです。これを続けていると汗をかいても体内にこもった熱を奪う前に蒸発させてしまうことになるので人間の持つ体温調節の機能が果たせなくなります。体温を下げる手段がなくなると体に熱がこもり熱中症になるリスクが高まることになります。そんなことなど知らずに、ずっと顔にファンで風を当てている人を多く見ます。早く、そんなファンが要らない季節になってほしいです。《R.O.》
川柳(東京・成近)
( 川 柳 )
超ミニにお地蔵さんも目が泳ぎ
悪友の目が任せろと言ってくれ
諦めを片目ダルマに叱られる
副賞の方に目が行く感謝状
末席の目配せからの乱が開き
(ニュースひとりよがり)
「インドロケット月面到着」
乗って行きたかった ―竹取の翁・媼
「月面に墜落」
プリコジンが乗っていなかったのに ―ソ連ロケット
「レカネバブ」
この名前何回聞いたら覚えられますか ―認知症検査
河合成近
龍翁余話(796)「関東大震災から100年」
昔から、世の中の怖い物順を言うのに「地震・雷・火事・親父」と言うのがあった。だが今は違う「地震・風水害(台風・集中豪雨)・火事・狂人(殺人・強盗・詐欺・テロなど)」だろう。地震は昔も今も恐怖のダントツ。何故なら“日本は地震列島”、しかも地震は予知が出来ないからだ。政府は地震予知連絡会を設けてはいるものの、台風や風水害ほどの的確な予知は(現時点では)不可能。大きな地震が起きるたびにメディアは「南海トラフ」や「首都直下地震」などの巨大地震を想定して防災・減災を呼びかけるが、多くの国民は“情報マヒ”“情報慣れ”になっている感も否めない。風水害はある程度の予測が出来、情報が正確なら防災・減災の対策も可能だ。火事は自然発生もあるが、ほとんどが人間のミス(あるいは故意)、そして“不用心”“過信”“うっかり”“何故?(理由不明)”などによる狂人からの被害。ロシアの狂人・プーチンによるウクライナ侵攻の場合は、どのように解釈すればいいのだろう?理解出来ないところに、狂人・プーチンの恐さがある。
さて、1923年(大正12年)9月1日に発生した『関東大震災から今年は100年』の節目に当たる。この『関東大震災』は近代日本の首都圏に起きた“我が国の災害史において特筆すべき未曾有の災害”と言われる。政府は1960年(昭和35年)に9月1日を「防災の日」と制定し「広く国民が地震・台風・津波等の災害についての認識を深め、これに対処する心構えを準備する」啓発デーとした。「防災の日」を含む1週間を「防災週間」として各地でさまざまな国民運動が行なわれる。
“日本災害史で特筆すべき大災害”の『関東大震災』とはどんな災害であったか、今更、とは思うが100年目の今年、改めて惨禍の記録を辿るのも意味があろうと思い、去る7月某日(炎天下の中)墨田区横網町公園内にある「東京都復興記念館」を訪ねた。何故7月か――翁、今年のお盆は田舎で幾つかの初盆法要のため8月は(大分県へ)帰省することにしていたので7月参観となった。実は翁、ここには以前、一度取材に訪れたことがある。『龍翁余話』にも書いたが、それがいつだったか思い出せないので、もう一度、と言うことで(7月)2度目の訪問となったのである。
記念館の1階には、関東大震災に関する写真・文書・図表・遺物・絵画などが展示されている。その中の資料(文書)によると――1923年(大正12年)9月1日午前11時58分頃、相模湾北西部を震源地とするマグニチュード7.9の大地震が発生。東京都・神奈川県・千葉県・埼玉県・山梨県で震度6を観測したほか北海道南部から中国・四国地方にかけての広い範囲で震度5を観測した。発生が昼食の時間と重なったことから、多くの火災が発生し大規模な延焼火災に拡大した。
この地震によって全半壊・消失・流出・埋没などの被害を受けた住家は総計37万棟にのぼり、死者・行方不明者は約10万5000人(うち焼死者が約9割)――当時と現在の建築構造・様式、交通事情、道路事情、情報伝達システム、人口などの社会構造が大きく異なるので(当時と今現在を)数字だけで比較することは出来ないが、記念館での被災写真を見、被害記録を読むと、それはもう言葉を失う。
『関東大震災』発災直後に「在日朝鮮人の暴動説」が飛び交った。当時はまだテレビもラジオもない時代でマスメディアと言えば新聞だけ。大阪日日朝日新聞、東京日日新聞などはこぞって「暴徒化した朝鮮人は井戸に毒を入れたり放火して回っている」「共産主義者も随所に蜂起せんとする兆候あり」などの記事を連日掲載した。これらは全て内務省警保局(現・警察庁)や警視庁の通達によるものだった。更に警視庁は関東戒厳令司令部(陸軍司令部=関東大震災直後から約3か月間だけ設置された臨時戒厳司令部)宛てに「不逞朝鮮人による放火・強盗・その他の凶暴なる行為に対し取り締まり強化を願いたい」旨を打電した。これらの情報を受けて官憲(軍隊)や自警団などが多数の朝鮮人や共産主義者を虐殺すると言う痛ましい事件も起きた。1945年(昭和20年)8月15日の“玉音放送”後にも同じような“朝鮮人暴動説”が流れた。これらの流言飛語の真偽は未だに解明されていない部分もある。このように関東大震災・太平洋戦争の犠牲者の中に“震災・戦災”以外の犠牲者がいることを我々は忘れてはならない。「復興記念館」に隣接した場所に建立されている「慰霊堂」にそれらの人たちも合祀されていることに翁の心は多少休まる。「復興記念館」の帰路「慰霊堂」の正面で合掌・・・っと、そこで結ぶか『龍翁余話』。
茶子のスパイス研究「口腔ケア」
この言葉を聞くようになったのは,この十数年前ぐらいだろうか、、、、
介護関係のイベントに行くと各ブースでいろいろサンプル商品を配っている。その中で口腔ケアのブースで頂いたサンプル商品があったのを思い出して箱の中からゴソゴソ引っ張り出して見た。それは歯ブラシでなく舌ブラシに使うスポンジタイプの口腔ケア商品だった。初めて口腔ケアという言葉を聞いた時は口の中を清潔に保つ虫歯予防の一環で歯科の中に属するものだと思っていた。ところが口腔ケアは、口という食べ物が入る最初の臓器でもっと広い範囲で捉えているケアだった。最近は介護予防のプログラムでも口腔ケアは積極的に取り入れられている。咀嚼や嚥下のトレーニング、リハビリも口腔ケアの中のプログラムに入っている。また、口の中を清潔に保つ事によって細菌や歯周病を予防する、その事が誤嚥性肺炎からも守る事になるのだそうだ。最近、歯周病になるとアルツハイマーの原因となるアミロイドBというたんぱく質が蓄積されて神経細胞を死滅させていくという事が医学的な研究でわかったそうだ。
また、歯だけでなく舌ブラシで舌の汚れを綺麗にする事によって味覚が戻ってきたり唾液の分泌が改善されたりもするらしい。たとえば若い人でさえ会話する機会が無い人だと何日も人と話さない日もあって声がかすれて喋り始めは声が出にくくなるらしい。一日、黙って口を閉じたままだと口の中の筋肉も衰え声帯も弱ってくる。その上、ストレスや寝不足で唾液は正常に出なくなる。唾液が出にくくなると口の中の雑菌も増えやすくなる。口の中の筋肉を鍛える事。口を大きく開けたり舌を動かしたり口回りのマッサージをする事によって飲み込む時の力も付くそうだ。なかなか人と話す機会が無い場合は本や読みやすい文章を声に出して朗読するのもいいかもしれない。歌を歌ったり、口笛を吹いたり早口言葉で口回りの筋肉を動かす事でもいいと思う。 “ パタカラ、パタカラ ” という言葉を繰り返すトレーニングも口の中で舌を動かすトレーニングになるそうだ。そして自分の声を自分の耳で聞くというのも自分の声の状態を確認する事になるのでいいかもしれない。
そう言えば2年前にLAから日本に入国した時、コロナの検査で唾液サンプルをとらなければならなかった。睡眠不足や緊張、機内の乾燥、黙食で口を閉じたままだったので唾液がいつもより出にくかった。ブースの中のレモンや梅干しの写真を見ながら耳の下にある唾液線をマッサージしながらサンプルを採取した事を思い出した。唾液が出にくいと食べ物がスムーズに喉を通らないものだ。唾液が出にくい人は食事の前に梅干しやレモンの輪切りを置いておくだけでも脳が反応して唾液が出やすくなる。口腔ケアという分野の医学的な知識も今後は、もっと注目され新しい発見や発明があるかもしれない。
スパイス研究家 茶子
ジャズライフ Tim Bowman “Into The Blue”
アルバムはAmazon MusicとSpotifyを使って探します。たまにおすすめアルバムの中に、好みのものが見つかります。
今週もギターで、デトロイト出身のTim Bowmanのアルバム”Into The Blue”です。軽快で美しい音のスムースジャズです。《R.O.》
1. CITY LIGHTS
2. ALL NEED IS LOVE Feat. STOKLEY
3. INTO THE BLUES
4. HELLO
5. TAN HERMOSA (SO BEAUTIFUL)
6. AMAZING GRACE PARTY Feat. JONATHAN DUBOSE JR & TIM BOWMAN JR
7. DETROIT FUNK Feat. TMC
8. MY HEART TO YOU Feat. ANGELA JOHNSON
9. BOSS
10. LOVE FOREVER MORE
11. MADRID
12. TRAVELIN’ ROAD
13. YOU ARE
編集後記
1989年頃、トロントのガソリンスタンドで支払いをしようとしたら、店員からAre you Japanese? Are you rich?と聞かれたことがあります。どう答えたものか困りました。ずっと北米で駐在員だった私には、日本でのバブル感を肌で感じてなかったのですが、東京ではコーヒー一杯が10ドルもするんですよとだけ説明しました。その当時のトロントの物価よりかなり高いと感じたことでしょう。あれから30年以上経った今、日本は彼らにどう映っているのでしょうか?円安なので日本に旅行に行こうとおもってるのでしょうか。《R.O.》
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