雑貨屋のひとり言「花粉症シーズン到来」
気象予報によると、2025年のスギ花粉の飛散開始時期は例年通り2月上旬から中旬になるようです。春が訪れは嬉しいのですが私のように花粉症に悩む者にとって、憂鬱な気持ちにさせられます。
私の場合は、目のかゆみによる不快感、突然始まるくしゃみの連続、なかなか止まらない鼻水などの症状が日常生活に影響を与えます。幸いにも通勤の必要がないため、柔軟に対応できるのが救いです。外出が必要なときはマスクを着用したいと思います。症状がひどい場合は、最小限の薬剤使用を考えています。花粉症でお悩みの皆さん、一緒にこの季節を乗り切っていきましょう! 花粉症の効果的な対策方法があれば、ぜひコメント欄でシェアしていただきたいと思います。《R.O.》
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川柳(東京・成近)
( 川 柳 )
少年倶楽部世代にはいた火星人
落ちこぼだったあれいつの抽象画
クラス会日記の伏字掘り返す
再会のマドンナに見た苦労皺
あの丘も今何丁目何番地
(ニュースひとりよがり)
「舌好調」
マスクの助けも借りて ― トランプ大統領
「卵高騰、コメ高騰」
金シャリです ― 卵かけご飯
「気魄一閃」
モンゴルの四字熟語かな ― ごろ寝族
河合成近
龍翁余話(870)「臼杵(うすき)の石仏」
臼杵市(うすきし)は、大分県の東海岸、つまり津久見市や佐伯市に隣接する石仏や醤油(小説家・野上弥生子の生家・フンドーキン醤油)、それに近年では城下町の町並みも有名になった、人口3万3,400人(2024年12月現在)の小都市である。産業としては農林漁業の第一次産業と(前述の)味噌・醤油など醸造業のほか、造船業が盛ん。現在市内には、小型遊漁船から5万トン級の大型船舶まで建造する大・小多くの造船所が点在、特に臼杵港には、大型船舶を建造する3社の造船所と30近い関連企業が立地し、臨海工業地帯を形成しており、日々、1000人を超す市民が船舶の建造に従事し、市の産業・経済を支えている。この造船の生産高は市内製造業の生産高の73%を占めているそうだ。では、順を追って取材を進めることにする。
まずは、何と言っても『石仏』だ。『臼杵の石仏』は正式には「臼杵摩崖仏」(うすきまがいぶつ)と言う。駐車場に車を停め案内の矢印に沿って歩くと、ほどなく石仏群の入り口の小屋(チケット売り場)。観覧料550円払う時、係員に訊く「ここの石仏はいつ、誰の手によって造られたのか?」係員「よく訊かれるのですが、実は、誰が、いつ、どんな目的で造営したのか、全く分からないのです。但し、石仏は平安時代から鎌倉時代にかけて彫刻されたもの、と伝えられています」――その場で貰った案内書による『臼杵の石仏』は、その規模と数量、及び彫刻の質の高さは我が国第一の石仏群。1995年(平成7年)に摩崖仏としては全国初、59体が、そして2017年(平成29年)には2体の金剛力士立像が追加され、現在61体すべての摩崖仏(石仏)が国宝に指定されている・・・と、書かれているが翁、「臼杵の石仏は昔から有名なのに国宝指定になった時期は遅いではないか」・・・
『臼杵の石仏』は4つの群(場所)に分かれており、それぞれ「ホキ石仏第1群」「ホキ石仏第2群」「山王山(さんのうざん)石仏群」「古園(ふるぞの)石仏群」と名付けられている。「ホキ」とは、「崖」と言う意味の地名。『臼杵石仏群』のある場所は、臼杵市深田と言う田んぼに囲まれた地域、その田んぼの端に、自然に出来た崖を「ホキ」と呼ぶそうだ。その崖の場所へ行くだけで、何となく浄土(一切の煩悩や汚れを離れ、仏や菩薩が住む世界)に導かれているような感じを覚える。
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それでは『臼杵の石仏』各群の代表的な石仏を紹介しよう―――まずは「ホキ石仏第1群」の「如来三尊坐像」から(写真:左から薬師如来・釈迦如来・阿弥陀如来)。この三尊に対する翁の理解――「薬師如来」は疾病を治癒して寿命を延ばし災禍を消去する仏、「釈迦如来」は仏様の中でも唯一実在の人物、だから何となく”人間味“が感じられ親しみ深い。この「釈迦如来」は『臼杵石仏群』の中の数か所で見ることが出来るが、どのお釈迦様も優しいお顔をしている。「阿弥陀如来」は、どんなに罪深い衆生(しゅじょう=迷いの世界にいる生類)でも極楽浄土に案内してくれる慈悲深い仏様。
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「ホキ石仏第2群」(写真左)は「阿弥陀如来」の小座像を中心に左右に立像4体を並列させ、九品(くほん=浄土への往生以前の行いの違いによる往生以後の9つの階位)の阿弥陀を表わしている。「山王山石仏群」(写真中)は左から「阿弥陀如来」「釈迦如来」「薬師如来」の坐像。「ホキ石仏第1群」に似ているが左右2尊が入れ替わっている。「古園石仏群」(写真右)は、「大日如来」(真言密教の本尊、神仏習合の社では「大日如来は天照大神である」との解釈もしている)を中心に、左右6体ずつの計13体の石仏があるところから「古園13仏」とも呼ばれている。全61体の国宝摩崖仏(石仏)は長年の風雨でお顔が削られている仏様もあるが、この聖域に入った翁、少しは煩悩が洗われた気持ちになる。
“石仏参詣”のあと明治・大正・昭和末期までの80年間も写実主義で市民的良識を描き続けた小説家・野上弥生子の生家(記念館)を訪ねたが、館内の写真撮影を拒否されたので取材は取り止め、表の建物だけを撮影して(写真左)「臼杵城址」(写真中)へ向かった。
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「臼杵城」は1562年(永禄5年)大友宗麟(戦国時代~安土桃山時代の武将・キリシタン大名・豊後国の王)が築いた平山城。かつては3重の天守と31基の櫓があったそうだが、今は都市公園として整備され、石垣・空堀が残されているだけだ。公園内を歩いていたら「野上弥生子文学碑」と、彼女の小説「迷路」の「夏雲の章」の一節が銅板に刻まれている自然石に出会った(写真右)。
♪ 臼杵川を渡れば 懐かしい風がふき 道往く人 振り向けば どこか君に似ている 臼杵川を渡れば いつかあの人に会える(「臼杵市民の歌」より)・・・臼杵市内を流れる清流・臼杵川の川辺をもう一度歩いてみたい・・・っと、そこで結ぶか『龍翁余話』
茶子のスパイス研究「地元の人と繋がる事」
今年は地域で行われているイベントや行事にも、もっと参加してみようと先月、秘密の女子会なるものに参加してきた。秘密と聞くと何だか怪しい響きがあって、ちょっと覗き見したくなる様な気分になる。場所は近くの小学校の敷地に新設された交流施設。いくつかある教室ではヨガクラスや料理教室やコーラスなどがあってカルチャー教室の様な感じだ。行ってみると女子と言うより高齢の女子が多く編み物やマスコット作りをしている人もいれば、ただおしゃべりをしているだけの人もいて自由な感じで決まりが無いのがいい。何も押し付けがないし月に1度なので時間が合えば予約も要らず誰でも参加できる気軽さがいい。会の途中、隣の交流ロビーで障害者の人が作ったクッキー(これが美味しい!素材はマーガリンでなくバターを使ってくれている) とコーヒーを出してくれるのだ。話を聞いていると地域の知らなかった事や参考になる情報も教えてくれる。
帰り際に交流スペースの掲示板を見ると様々な案内が出ていた。その中に”夏みかんプロジェクト”と言う案内があった。早速、地元で育った夏みかんのお裾分けを頂きに行ってきた。沢山の夏みかんが、どんどんブルーシートに並べられていく。最初は近くの幼稚園の子供たちが小さな手に大きな夏みかんを抱えて元気に退出して行った。
その後、大人達が2個ずついただける事になった。私の前に並んでいた人は毎年来るとかで、この夏みかんは自然で昔ながらの味だそうで美味しいのだと教えてくれた。係の人に、その夏みかんの木がある場所を教えてもらい見に行ったら驚いた。たった1本の木からこれだけの量の夏みかんを実らせてくれたのかと思うと、とてもその木が愛おしい気持ちになった。東京に住んでいると土に触れたり畑と接する機会が少ないので、こう言う企画は嬉しい。
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その数日後、駅の方に買い物に行く途中、小さな川沿いに並んでいる木の手入れをしている植木職人さんを見かけた。丁度、ゆずの木を切っていて下にいくつか柚子の実が落ちていた。その柚子はどうするのですか?と聞くと捨てると言うのでいくつか欲しいと言うと快く承諾してくれた。私が買い物の帰りに寄るのでと言って袋を渡したら袋に沢山の柚子の実を入れておいてくれた。柚子の木はトゲがとてつもなく大きくて実を取る時は注意しないとトゲが当たって痛い。仕事中、通りすがりの見知らぬ私の頼みを聞いてくれた事に感謝だった。
すぐに、また家に戻ってLAから持ち帰った柚子胡椒のお裾分けとキャンディーをお礼に届けに行った。そうしたら若い植木職人さん達は嬉しそうな笑顔を見せてくれた。人の笑顔を見ると気分がいいものだ。
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今月は地元のヨガのクラスにも参加してみよう、、、地元の人と繋がる事が地域の安全にも繋がる事なのだという事をしみじみ思う今日この頃、、、、。
スパイス研究家 茶子
小春の気ままな生活 第七話 「鳥の話」
数週間程前に、今の家を売ってくれた方(元家主)にPhesant(キジ)を二羽いただきました。狩の話になった時に、私達が以前Guinea Fowl(ホロホロ鳥)は食べた事があり美味しかったと言ったら友達の家に行ってキジを持ってきてくれました。流石に首から上はなかったのですが、冷凍焼してしまうそうで、羽は付いたままでした。主人も、私も狩などとは程遠い町で育ったので一瞬恐れてしまいましたが、せっかく戴いたのでやっと料理をしてみようと試みました。
主人が、YouTubeで料理の方法を検索し、ダッチオーブンで2時間近く丸焼きしました。味付けは後で調整できるように、塩・胡椒・ガーリックパウダーで、人参・玉ねぎを一緒に入れました。キジはダークミートで感謝祭の時に食べるターキーのような食感でした。そのため、塩・胡椒・ガーリックパウダーでは味が少し足りなく、食べながら、今度は和風に煮込んだら美味しいかもと思いました。狩で仕留めた鳥なので、小さな銃弾が入っていて、スイカの種の様に気をつけて食べないといけませんでした。そんなわけで、主人はもう一羽は食べたくない様でした。でも、せっかく戴いた命なので私は、「今度は和風に味付けしてみるからいただきましょう。」と伝えてみました。主人曰く、羽は思ったより楽に抜けたらしく綺麗でした。
私は、インフレが進んでから鶏肉は丸ごと買ってきて捌いています。アメリカでは、もも肉の方が胸肉より若干安いですが、それでも$5.99/poundぐらいでしょうか。ひとパック$8~9します。鳥を丸ごと買うと、$2.99/poundとほぼ半額です。小ぶりの鳥を選ぶと$13ぐらいで買えます。YouTubeで鳥の捌き方を検索したら、意外と楽に捌ける事がわかり何度か練習したら動画を見なくても捌ける様になりました。また、捌きやすい「骨すき」の包丁が欲しいなと話していたらクリスマスに骨すき包丁をもらいました。日本の包丁は本当に良く切れて、捌きやすいです。捌くのは、まだプロの様には出来ませんが、10分もあれば出来ます。捌いて残った骨がらで、ストックを作ります。市販のチキンストックには塩や添加物が沢山入っているのでチャチャっとスパイスと野菜で煮込めばチキンストックができ、ラーメンもできます。
今の家の庭には鶏小屋があり、いつか鳥を買ってみたいと思っています。テネシーでは鶏小屋を持っている家庭は多く、卵が取れます。町を運転していると「卵売ります。」の標識があったり、小さなマーケットではローカルの卵が売っています。皆、放し飼いの鳥の卵なので栄養価は市販の卵より良いと思います。先日、燻製のハムやベーコンを売っているお店を訪れたときに、鴨の卵が売っていました。鶏の卵より少し大きく細長い感じの卵でした。値段は鶏の倍ですが珍しいので、すかさず購入してみました。味は鶏の卵とあまり変わりはありませんでしたが、若干濃厚で栄養価がたっぷりある感じかしました。
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我が家で鶏を飼う事になりましたら、ご報告します。
それではまた来週。
小春
ジャズライフ Arturo Serra Quartet “Pensativa”
私がジャズを聴く理由は、ジャズライフのコーナーを書くためだけではありません。ジャズが大好きで、できるだけ多くのジャズを聴いてみたいという思いから始めたのです。ストリーミング音楽に出会ってからは、世界中のジャズを簡単に楽しめるようになりました。高価なオーディオ機器がなくても、高音質の音楽を楽しめるのも大きな魅力です。デジタル技術とアナログ技術の両方で音を楽しむことができるのも、私の好奇心を満たしてくれています。
今週はスペインのVibraphone奏者Arturo Serraのカルテットによるアルバムを紹介します。Vibraphoneがメインのアルバムはこれまで17回も紹介しています。
01-Stars Fell Of Alabama
02-You Won’t Forget Me
03-Pensativa
04-Social Call
05-I’m In Love Again
06-Con Alma
07-Long Ago And Far Away
08-I Just Can’t Wait To See You
09-Moonlight In Vermont
10-Serenata
11-I’m In Love Again (Alternate Take)
Recorded at Puerto Records, Málaga, December 2022
Arturo Serra – vibraophone
Juan Galiardo – piano
Bori Albero – bass
Santi Colomer – drums
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編集後記「手品」
先週の金曜日、幼稚園年長の孫U君を預かることになりました。U君だけを預かったのは初めてでした。はじめは大人しく一人で遊んでいたのですが、慣れてきたのでYouTubeで覚えたばかりの手品を披露して、U君を驚かせてあげようと思いました。
ティッシュペーパーを使った簡単な手品を、披露し始めた私でしたが、予想外の展開が待っていました。U君は驚きの表情を見せるどころか、まるで名探偵のように真剣な眼差しで私の手元を観察し始めたのです。「あっ、じーじ、そこでこうやって隠してるんでしょ?」という鋭い指摘。私の手品のトリックは、あっという間に見破られてしまいました。
普段からタブレットでYouTubeを見ているU君は、人気のチャンネルで様々な手品のトリックを学んでいたのです。私の「古典的」な手品は、デジタル世代の目にはお見通しだったようです。《R.O.》
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