雑貨屋ウィークリー1395号

雑貨屋のひとり言「トイレ閉じ込め脱出法②」

先週に続き、ドアノブが動かなくなってトイレに閉じ込められたときの脱出法を紹介します。木枠に穴を開けなくてもトイレにあるものでドアが開けられるもっとも簡単な方法です。実際に私が確かめたので役に立つと思います。それはトイレットペーパーの芯を利用することです。写真のようにドアと木枠の隙間にトイレットペーパーの芯を入れて(上から下に)スライドさせるとラッチが動きドアを開けることができます。ただしトイレットペーパーの芯にはいろんな種類があるのでうまく行かないものもありますので、家にあるもので試しておくことをお勧めします。我が家で使っている(ネピア1.5倍巻きのもの)芯は紙厚が薄くて硬いので隙間があまりなくてもドアを開けることができました。紙質の柔らかい芯はラッチを押さえる力が弱いので開けにくいかもしれません。試しにキッチンペーパーの芯でやって見ましたが柔らかすぎて開きませんでした。トイレットペーパーの芯を1~2個トイレの戸棚にでも置いておくと一人でいたときに発生するトイレ閉じ込めに対応できます。試しに使ったものは(ペーパーのエッジがへたるので)ひっくり返して使うか、新しいものを準備したほうが確実です。さらに写真のようにカットしておくとすぐに使えるのでこれもお勧めしておきます。《R.O.》

川柳(東京・成近)

( 川  柳 )

戦勝のニュースの裏の血と涙

ミサイルの発射に国連の無力

父祖の地を離れる避難民の名で

平和をとウクライナ語の絵馬がある

千羽目の鶴にも平和まだ来ない

(ニュースひとりよがり)

「国会演説はノーマスク」

増税の部分以外は —岸田首相

「再開発の波」

水際対策ならず —閉店の渋谷東急

「早田選手三冠」 

早々とひな祭り —全日本卓球

河合成近

龍翁余話(767)「湯島聖堂」

2月7日は「北方領土の日」――1963年2月、翁は北海道根室市で『ソ連(現ロシア)船に拿捕(だほ)された根室漁民の悲劇』を取材し、初めて「北方領土」のキャンペーンに取り組んでから今年で丸60年、その間、翁は旧友のK氏(元大手広告代理店役員)らと何回「北方領土返還キャンペーン」を行なっただろう?個人的には何回『龍翁余話』で取り上げただろう?そんなことを話題にしながら旧友K氏と「JR御茶ノ水」の東側、千代田区駿河台と文京区湯島にまたがる『聖橋』(ひじりばし)を歩く。湯島側に『湯島聖堂』、駿河台側に『ニコライ堂』の2つの聖堂を結ぶことから『聖橋』と名付けられたそうだ。全長約80m、橋の中ほどで2人は足を止め神田川と『湯島聖堂』に沿う『昌平坂』(相生坂)を見下ろしながら、まだ、「北方領土」の話を続けている。K氏「日本の外交手段に誤りがあったね」、翁「ドロボー猫のロスケには、どんな手段を講じても通じないよ。狂人プーチン相手じゃ、なおさら」口の悪い翁を制して紳士のK氏(笑いながら)「龍さんの好きな孔子様にお知恵をお借りしようよ」ということで2人、『昌平坂』を下る。なお“昌平”とは、孔子が生まれた村“昌平郷”にちなんで名づけられたとのこと。

孔子教(儒教)ファンの翁、1993年(平成5年)にこの地を訪れてから30年ぶりの再訪である。一方、翁より真面目なK氏(意外にも)「聖橋は何回も通ったが聖堂に入ったのは初めてだ」と言う。そこで翁の“知ったかぶり”が炸裂する。まずは正門の扁額(へんがく=門などの高い場所に掲示されている名称の額)の『仰高門』とは――論語における君子(孔子)の徳が仰ぐほど高いと言う意味。ちなみに『湯島聖堂』(孔子廟)は徳川綱吉(5代将軍)の命によって建立、1690年(元禄3年)2月7日に完成したとされているが、翁の調べでは綱吉が生まれた(1646年の)14年前、1632年(寛永9年)、尾張名古屋藩初代藩主・徳川義直が、当時の朱子学・儒学の権威者林羅山に命じて上野忍ケ岡(多分、現在の不忍池周辺?)に「先聖堂」と称する江戸幕府の学問所、直轄学校『昌平黌』(しょうへいこう)を建立。その後(1690年)、徳川綱吉が「先聖堂」を上野から湯島に移し「孔子廟」として1690年2月7日に完成させた。後に「昌平坂学問所」(現在の東大の前身)となり、“日本の学校教育発祥の地”とも呼ばれている。(実はこの説明は『仰高門』をくぐって直ぐ右側にある休憩所・売店(『斯文会館』)で貰った案内パンフによるもの)。以前、『龍翁余話(697)』でも紹介したが、翁は学生時代から『論語』に興味を持ち、社会人になってなお、孔子教(儒教)をもっと学びたいという欲求に駆られ、ここ『湯島聖堂』や栃木県足利市の『史跡・足利学校』を訪ねた。『足利学校』は『湯島聖堂』よりもっと古く平安時代(もしくは鎌倉時代の初期)に創設された“日本最古の大学である”の記憶が消えないので(前述の)「『湯島聖堂』は“日本の学校教育発祥の地”であることに違和感を覚えるものの、時代時代の権力者が勝手に決めつけたものだろうと思って「足利学校は日本初の大学、湯島聖堂は日本の学校教育の基礎を築いた場所」と(苦しい)解釈をしている。

さて、『仰高門』から約10m歩いた右側に建つ15尺(約4.50m)の巨大な『孔子銅像』に礼拝し、儒教の根本思想・五常(五典=仁・義・礼・智・信)を改めて心底に注ぎ込むと同時に「孔子様よ、五常精神を21世紀の極悪3人(プーチン・習近平・金正恩)に授け給え」と声を出して祈願したところK氏に大笑いされた。続いて2人は『入徳門』をくぐる。
『入徳』とは孔子の言葉「学に入る者、まずは徳を学べ」の意。『入徳門』の先に『杏壇門』『大成殿』が一直線上に建っている。『杏壇(きょうだん)』とは、孔子が弟子たちに孔子教を説いた場所が杏の木の傍であったから。そして『大成殿』とは“孔子廟の正殿”のこと。間口20m、奥行14.2m、高さ14.6m、入母屋造り。この日は拝観出来なかったが殿内中央に孔子像、左右に顔子・曽子(2人は孔子の弟子)・子思(孔子の孫=孔子教の継承者)・孟子(子思の弟子)の四賢人の座像が祀られている。『大成殿』前の広い中庭に立った時、ふと(1982年頃に観た)香港映画『少林寺』の1場面を思い出した。少林寺の若き僧侶たちが拳法の訓練に励むシーンである。“コロナ禍”以前では、この場所でも“健康太極拳”が行なわれていたそうだ。

K氏と翁、『大成殿』から再び『入徳門』へ下って来た時、1人のご婦人が近づいて来て「息子の(大学)合格祈願で大阪から来ました。湯島天神へはどう行ったらいいでしょうか?」と訊かれた。翁「ここから歩いて12~3分ですが、ちょっとややこしいので」と言ってご婦人を正門脇の『斯文会館』へお連れした。多分、湯島天神への案内図があるはず。息子のために大阪からはるばる――そのご婦人のためにK氏と翁、再度、孔子銅像へ“合格祈願”を―――
「御茶ノ水駅」と周辺はすっかり変貌していた。近くのレストランで昼食はカレーライス。
話題は「北方領土」ではなく「ウクライナ」だった・・・っと、そこで結ぶか『龍翁余話』。

茶子のスパイス研究「酪農家の若者の声」

最近、鹿児島県の酪農の仕事をしている若者2人が自分達の現状や思いを素直に訴え語りかけている動画を目にして考えさせられた。昨年、日本では大量に余った牛乳が破棄されるというニュースが流れ、何か変だな~と違和感を感じた。ともかく日本政府は牛を一頭処分すれば補助金として15万~20万出すのだそうだ。今後、乳製品や牛肉が足りなくなったら輸入すればいいのだそうだ。

今、世界では確実に食糧難がやってくると警鐘を鳴らしているジャーナリストや著名な専門家の人が海外国内共に、たくさんいる。そういう中で昨年、世界の農業大国2位にランクされているオランダの酪農家が政府によって潰されるという危機感から大きなデモが起きていた。それを現地まで行って取材してくれた我那覇正子さんの動画を見てこれは遠いオランダで起きている事だけではないだろうと思っていたら日本でも同じような事が起きていたわけだ。

理由はTVやメディアで取り上げられている脱炭素や環境問題の活動家が進める政策からのようだけれど私は怪しいと思っている。これから食糧難になるかもしれないので昆虫食を食べましょう。人工肉を食べましょうというPRがここに来て目立つようになってきたけれど、これにも違和感を覚える。イナゴの佃煮ぐらいは許せても個人的には積極的に昆虫を食べたいとは思わない。もちろん人工肉などのように何が入っているかわからない加工食品も食べたいとは思わない。昆虫食を開発する前に今の農業や酪農を真剣に考え存続させていく知恵ぐらい日本人は持っているはず。以前も日本政府は米農家に対して減反政策を押し付けたけれど、それがどのような結果をもたらしたかは全く反省していないのだろうか、、、、

これも最近知った事なのだけれど日本のハンバーガーチェーンでモスバーガーという店がある。ライスバーガーが出た時はずいぶん話題になった。パンの代わりに焼きおにぎりにきんぴらごぼうや照り焼きチキンなどを挟んだ和風ハンバーガーが人気だった。モスバーガーがライスバーガーを作ったのは当時、減反政策で困っていた農家さんを少しでも助けたいという思いと米離れの若い人にも米をもっと食べて欲しいと思ったからなのだそうだ。

そして最近、酪農家の困窮している状況を少しでも助けようと、またもやモスバーガーのオーナーが300頭もの国産黒毛和牛を一括で購入したそうなのだ。この話は鹿児島の酪農家の若者が話していたのを聞いて知った。本当に有難かったと彼らは話していた。その後、モスバーガーの前を通りかかった時に新しいメニューとして国産黒毛和牛を使ったハンバーガーの写真が店の前に出ていた。野菜も全て国産らしい。

それにしても、こういう心を持つ経営者が、かつての日本には、たくさんいたはずだ。今はどこの国の為に働いているのだろうという人間が企業のトップにいたり政府の中で働いていたり外国人が役所の中にまで増殖してしまっている事に驚かされる。また日本の公金が使われているNPO法人の数は日本のコンビニと同じ数ぐらいあると言うのも最近知った。外国の留学生や外国人の生活保護、病院代には手厚く公金が使われ、それを監査する側もいい加減で基本的にチェックする機能も無かったらしい。この事は今一人の一般男性が東京都に公金の使い方に関して住民監査を請求して、それが通り東京都を動かし国会の質疑まで届いた。今後が楽しみだ。

真面目に仕事をしている第一産業である農業や漁業、林業の人達を優先するべきなのに、そういう日本人を政府は助けない。酪農家の若者達もこのところ牛の飼料が高騰している中、四苦八苦して懸命に頑張っているのだ。食料も水も国防の一つ。兵糧攻めにされる事態が起こった場合、武器も大事だけれど食料も大事。そういう命を繋いでくれる人達を大事にして欲しい。

スパイス研究家 茶子

ジャズライフ Alfonso Gugliucci “Through Distances”

昨年からやり残していたことがまだありました。ヘッドフォーンをバランス接続で聴くことです。今使っているヘッドフォーンAKG K240はフラットな特性で素直な音で聴けるセミオープンタイプのものですが、バランス接続に対応していません。密閉タイプでバランス接続もできるフラットな特性のもの(味付けがされていないもの)を試したいと思っていました。検討の結果、手ごろな価格でこの条件にぴったりのオーディオテクニカのATH-MSR7bを見つけることができ入手しました。

セミオープン型と密閉型を聴き比べると違いがはっきりわかり面白いです。セミオープン型のK-240は全体にフラット(周波数レンジ15〜25000Hz)で柔らかい音ですが密閉型と比べると全体の音が薄い感じに聴こえます。密閉型のATH-MSR7bは周波数レンジが広い(5〜50000Hz)ということもありスッキリとした音で迫力があり全体の音が分厚く感じます。バランス接続にすると音圧レベルが高くなりポータブルアンプでも余裕を持って聴けます。これでまたジャズを探す楽しみが増えました。

今週のアルバム紹介 Alfonso Gugliucci “Through Distances”
気に入った楽曲を繰り返して聴いていると、その楽曲や歌手の声が耳に馴染んでそれに似たような楽曲を探そうとします。せっかくたくさんのアルバムが聴ける環境にあるので、できるだけ偏らないように聴きたいと思います。でもあんまり耳にガツンとくる楽曲は疲れるので避けたいと思っています。心が落ち着く音楽かいい気分になれる音楽がいいですね。今週はAlfonso Gugliucciの”Through Distances”というアルバムにしました。きれいな音色で渋いジャズです。どちらかというとフュージョン系なのかなと思います。バランスの取れたいい楽曲ばかりで聴き飽きません。《R.O.》

1-Still Love You  4:46
2-Through Distances 6:33
3-Space Blues 5:28
4-Five for Friends 6:02
5-Alba Latina 8:02
6-Distant News 5:36
7-Ainult Hinge  5:18
8-Flowers for Terry 2:51

編集後記「白内障手術」

1月30日に右眼の白内障手術を受けました。左眼を手術してから11年も経っていたのですが、古い水晶体を取り除くとき、レンズを入れる時のなんとも言えない感覚(痛くはないけど圧力がかかってる感じ)はおなじでした。手術の時間は正確にはわかりませんが10分以内だったと思います。白内障手術希望の高齢者が多く、昨年12月に手術の日を相談したら最短で1月30日でした。当日は朝から7名くらい手術したと思います。これからも白内障手術をする人は増えるのではないかと思います。眼帯を外した日から、3種類の目薬を朝、昼、夕、寝る前に点しています。これを1ヶ月半続けることになります。もう少ししたらスッキリ見えるようになるので楽しみにしています。《R.O.》

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