雑貨屋ウィークリー1558号

雑貨屋のひとり言「FM放送の思い出」

日本に帰国してからはFM放送を聴くことは殆どありませんが、1980年代に渡米した頃、FMラジオを聴いたら、ジャズやクラシックなどの音楽放送がいっぱいあり、好きな音楽を24時間聴けるので大変驚いたことを覚えています。
FMの電波は数十メガヘルツ(76~108MHz)という高い周波数帯を使っているため帯域が広く、可聴周波数全体を十分にカバーできるので、音楽データを電波に乗せて送るのにとても適しています。
1970~80年代には、FM放送からお気に入りの曲をカセットテープなどに録音する「エアチェック」が流行した時期もありました。
このようにFM放送は音楽を聴くのに向いているのですが、家で聴く場合と自動車の運転中に聴く場合とでは、受信状態に大きな違いが出ます。

その理由のひとつが、電波の性質です。
FMの電波は直進性が強いため、建物や山などの障害物があるとそこで反射してしまいます。
自動車で移動しながらFM電波を受信すると、場所によっては送信所から直接届く電波と、周囲で反射して届く電波が混ざり合い、いわゆるマルチパスによる電波障害のような状態になります。
その結果、音楽がノイズっぽく聞こえたり、歪んで聞こえたりして、車内でいい音を期待しているユーザーにとっては不満やクレームの原因になってしまうのです。

私は当時、ラジオの技術者としてそうしたユーザーの声に応えるため、少しでも音楽を聴きやすくする工夫をしていました。
全米各地の受信状況が厳しい地域に出向き、さまざまな条件で実験を繰り返しましたが、結局のところ、音声信号を電気回路でアナログ処理して“ごまかす”だけでは効果に限界があり、完全に問題を解消するのは難しいと感じるようになりました。
そのころ私が考えていたのは、「放送局からの地上波を受信するのではなく、人口衛星からの電波を受けるシステムにすれば、この問題はかなり解決できるのではないか」というアイデアでした。
自分ではかなり先進的な発想だと思っていたのですが、当時はまだインターネットもデジタル技術も一般的ではなく、この仕組みを本格的に採用するところはありませんでした。

あれから約40年。
インターネットが普及し、デジタル技術も大きく発達したおかげで、いまでは自動車の中でも高音質な音楽配信サービスや衛星ラジオなどを、きわめて安定した音で楽しめるようになりました。
あのころ私たちがアナログ回路で悪戦苦闘していた受信改善の苦労を、いまのリスナーが味わうことは、もうほとんどないのではないかと思っています。《R.O.》

川柳(東京・成近)

( 川 柳 )

愛嬌が売りでもててる低い鼻

整形の自称美人の高い鼻

エンジン快調助手席に美人

美人長命今が旬だと古希祝う

歴史書に美女の悲劇が付きまとい

(ニュースひとりよがり)

「ホルムズ海峡閉鎖」

太平洋は無事渡った — 高市首相

「最大の後悔」

武器になったこと — ドローン

「絶滅危惧種交代」

鶴は万年 亀は千年 — タンチョウヅル

ー 二ホンイシガメ

河合成近

龍翁余話(926)「期待される国産レアアース」

最近、政界で「レアアース(希土類)問題」が議論されている。高市早苗首相の誕生を機に(高市内閣嫌いの)中国政府が「日本へのレアアース輸出を削減、もしくは禁止する」と言う“新たな日本攻撃”に踏み切った。実は翁「レアアース」については「スマホや電気自動車などに不可欠な素材」程度の認識で詳しくは知らなかった。

2025年11月以降の日中関係の悪化で中国政府は日本への渡航自粛を呼びかけるなど経済的な圧力を強め、その一環としてレアアースの輸出規制措置を打ち出した。そこで翁「中国が日本への輸出を渋るなら、他の国から調達すればいいではないか」と安直に考えていた。だが(みずほリサーチ&テクノロジーズの資料で)調べて見ると、レアアースの生産は、中国が世界の生産量の約7割、精製量においては約9割を占めている、と言う。しかも日本は、これまでレアアースの輸入を、長い間7割も中国に依存していた。その7割の依存で、日本のハイテク産業の技術革新と製品発展は実現して来た。例えば電気自動車(駆動モーターの小型化と高い出力化)、一般自動車(排ガス触媒)、風力発電(高出力を生み出す高性能磁石)、家電製品(エアコン・冷蔵庫・ハードディスクドライブなどの小型効率化)、スマートフォンやタブレット(小型・高性能化)、燃料電池(固体電解質に使用)、これらのほかテレビやスマホのディスプレイの発色剤、光学レンズ、半導体、光ファイバーなど(前述のように)ハイテク産業の技術革新と製品発展に不可欠な材料であり、低炭素社会の実現にも貢献する重要な資源である、と言う。そうするとレアアースの輸入(7割)を中国に依存していた日本は、中国がこれを対日外交カードに使うなら、日本のハイテク産業の打撃がかなり大きいことが翁のような素人にも容易に理解出来る。「忌々しい中国(習近平)め!」と怒ってみても仕方ない。中国に頼り過ぎていた日本の“レアアース政策に手抜かりがあった”と反省するしかあるまい――と、思ったら、どっこい、日本政府はずっと以前から“レアアース政策”に取り組んでいたことが分かった。(内閣府の資料によると)2010年頃から日本はレアアースの調達先を中国だけに頼らず“分散化”を図って来たそうだ。実際に2010年7割だったのが2024年には6.3割、2025年には6割を下回った。では、中国以外の輸入先は何処か、と言うとタイ・ベトナム・ミャンマー。ならば、今後はそれらの国々からの輸入量を増やせばいいではないか、と思うが、それらの国々にはそれほどの輸出量(産出量)はなく、ましてや輸出先は日本だけではないのだから、とても日本のハイテク産業を支えるだけの輸入量は期待出来ない。では、どうすればいいか――そんな時、嬉しい朗報が飛び込んで来た。

去る2月2日、内閣府と海洋研究開発機構(JAMSTEC)は、小笠原諸島・南鳥島沖の水深約6000メートルの海底からレアアースを含むとされる泥の引き揚げに成功したと発表した。翁はその記事を日経新聞(「南鳥島沖レアアース泥、技術・採算性検証 内閣府が引き揚げ成功発表」)と産経新聞(「地球深部探査船“ちきゅう”でレアアース泥採取に成功」を読んだ。その記事によると、日本がレアアース採掘に用いている船は海洋研究開発機構(JAMSTEC)の探査船“ちきゅう”で、この船は南鳥島沖の水深約6,000mの海底からレアアース泥の試験採取に成功した、とのこと。海洋研究開発機構とは文科省所管の国立研究開発法人で、海洋・大陸棚・深海などを観測研究する機関。この2紙は「今回の水深6,000mの海底資源発掘は世界初の試み。約400億円を投じて開発を行なった成果である。今後の日本の経済安全保障を強化するうえで重要な意味を持つ」としている。

更に調べて見ると、レアアース泥採掘社(企業)は海洋研究開発機構だけではない。「東洋エンジニアリング」、「三菱重工」、「丸紅」、「住友商事」、「双日」、「信越化学」、「三菱マテリアル」など数社も及ぶ。これらの会社が南鳥島沖での開発に成功すれば、日本は(中国依存の現状から)一気に世界大手のレアアース供給国になる、と翁は喜んだ。ところが、今回の南鳥島沖でのレアアース泥の発掘は、今年、来年の話ではなく、本格的なレアアース泥の商業採掘は2030年頃になるとの見通し。しかも深海発掘の技術的課題、環境への影響、経済的採算性、地政学(国家の政策や国際関係に地理がどのように影響するかの学問)など多くの問題を抱えている。だが「レアアース発掘各社は、多少のリスクを乗り越えて“国産レアアースの早期商業化”に挑戦しているので、もしかしたら2030年より早くなるだろう」と楽観視する専門家もいるようだ。

高市首相は2月25日の参院本会議で「政府としても来年度以降、南鳥島沖で採掘したレアアース泥を脱水分離したあと本土において生成するまでの一連のレアアース生産プロセスを実証し、総合的に南鳥島沖レアアースの経済性評価を行ない、実用化の可能性を検討する」と発言した。更に政府関係筋によると「2027年2月から本格的な採鉱が始まり、1日最大350トンのレアアース泥の引き上げが始まり、その試験結果を踏まえ2028年3月に採算性に関する報告書がまとめられる」としている。

ともあれ、日本の政府機関や民間企業がレアアース泥の引き上げ技術を持った、それ自体が大きな進歩だし(国民的な意思があるならば)海洋資源大国と言う輝かしい未来を次の世代に手渡せる可能性を持った、と専門家筋では期待を寄せている。頼もしいことに日米は共同出資による開発事業を検討していることが分かった。また総合商社の双日は13日、豪州から輸入するレアアースの取扱品目と供給量を増やすと発表した。独立行政法人エネルギー・金属鉱物資源機構(JOGMEC)と共同で設立した会社を通じて出資した豪州レアアース大手ライナス社と新たに契約を更新して取引量の増加につなげた。すでに双日は昨年10月から、豪州で産出した重希土類に属するレアアース2種類を輸入している。このように日本が米・豪との協力を得て「国産レアアース」を実現すれば“日本は世界大手のレアアース供給国になる”ことも夢ではない・・・っと、そこで結ぶか『龍翁余話』。

茶子のスパイス研究「君が代」

オリンピックで日本がゴールドメダルを受賞した時に国の国歌が流れる。恥ずかしながらその意味を長い間、意味不明なのに調べようともせず漫然と聞いていた。

ところが先日、ミラノオリンピックでりくりゅうペアがフィギュアの部門でゴールドメダルを受賞した時に君が代の歌が日本語とイタリア語と英語で訳されたものがスクリーンに映し出され世界中がその意味を知って感動したのだそうだ。

それで改めて君が代の意味を調べてみたら君が代の君は大切なあなたの事で相手を思う愛の歌なのだそうだ。時代は平安時代、古今和歌集の祝い歌がルーツだとか、、、

現代和訳

あなたの命が、どうかいつまでも長く続きますように。

小さな石が何年もかけて積もり積もって大きな岩になり

その岩に苔が生えるほど、あなたの命が長く続きますように。

そして、あなたがずっとしあわせでありますように

読み人知らずで誰が作った歌なのかは知られていないらしいけれど今聞いてもジーンと来るものがある。
そう言えば義務教育の過程で君が代の歌の意味を私は教わっただろうか、、、戦後教育の中で沢山の日本の誇りであった文化が伝えられずに消えていった。

欧米や中国の国歌の場合、殆どが戦いの為に闘志を燃やす歌なのだそうだ。ただブータン国は日本と同じように相手の幸せを祈る歌詞だそうで日本とブータンの国民性の近さを感じる。

ところで2025年11月5日に行われた世界の国歌ランキングでは君が代が何と1位になったのだそうだ。

スポーツは個人種目に加えて団体競技もあり今回ミラノオリンピックでのチームジャパンのマナーの良さ、お互いを尊敬し励まし合う姿にも感動させられた。

以前からスポーツ観戦後、日本人客のゴミの持ち帰りや掃除など日本人選手も含め清掃する姿は他の国の選手や観客にも尊敬され見習うようになってきた。

どんなに才能があろうが特に団体競技の場合は団結力が力になる。俺が自分がと慢心になったり人を見下したり感謝する気持ちを忘れたりするようでは人にも運にも見放される。

WBCでは残念ながらサムライジャパンによる君が代は聞けなかったけれど大谷翔平さんの人間力には感心させられた。いろいろあったようだけれど誰を責めるわけでもなく前向きに潔く自分の野球をひたすら見つめチャレンジしている姿は素晴らしい。

また、今後も日本選手の活躍と感動を期待している。

スパイス研究家 茶子

小春の気ままな生活 第63話「芝刈りとご近所さん」

先日、我が家の元家主がいらしてくれて色々な話をしたのですが、庭の芝生が少し伸びていたので、「芝刈りをしないとね」と指摘されてしまいました。元家主はとても几帳面で、ご近所さんにも「庭などよくみてるよ。」と言われました。細かく指摘してくるのではないのですが、見られていると思うと、緊張してしまいます。その日はとても寒かったので、心の中で暖かくなったらやりますとお答えしました。そうもしていたら、昨日向かいのお婿さんが芝刈りをしていました。ああ、私もしなくちゃと思っていた矢先、我が家の庭の端を刈っていました。私はその時アップルフリッター・ワッフルを作っていたので、主人がワッフルをお向かいさんにあげてもいいかと聞いてきたので、もちろんと言って渡しに走って行きました。お向かいさんは、とても喜んだそうです。ただ、少しすると、芝刈り機の音が近づいてきました。そのお向かいさんは、我が家の前の庭と脇の庭の芝を刈り始めました。我が家の半分の庭の芝を刈って行きました。別のご近所さんに聞いたところ、お向かいさんのお姑さんと家の中に居るのが窮屈なので、ご近所さんの出来ない窪みのある芝を刈ってくれるそうです。それは、もう目が点でした。私はてっきり庭の端だけ刈るのかと思っていたのですが、彼が刈って行ったのは1エーカー(1200坪程)はあるでしょうか、スピードの出る我が家と同じ芝刈り機ですが、1時間は刈っていたと思います。それはそれは、主人も私も恐縮してしまいました。後日、追加のお礼をしようと思っています。テネシーの生活は驚きが絶えません。

アップルフリッター・ワッフルのレシピをご紹介します。

材料:
小麦粉 2カップ(米国サイズなので1カップが236g)
ベーキング・パウダー 小さじ2
ベーキング・ソーダ 小さじ1/2
塩 小さじ1/2
シナモン 小さじ1
ナツメッグ 小さじ1/4
卵 大2個
グラニュー糖 1/3カップ
黒糖(三温糖でも)1/4カップ
バターミルク(牛乳と酢大さじ1でも) 3/4カップ *牛乳だけでも可
無塩バター 1/4カップ
バニラエクストラクト 小さじ2
りんご 11/2カップ (米国ではグラニースミスという酸っぱ目のりんごを使用)
<フロシング>
粉糖 1カップ
牛乳 大さじ2〜3

1 りんごは皮を剥き、1センチ角ほどに切る。
2 大きなボールに、小麦粉・ベーキングパウダー・ベーキングソーダ・塩・シナモン・ナツメッグを入れ、泡立て器で混ぜる。
3 別のボールに卵・グラニュー糖・黒糖・バターミルク・溶かしバター・バニラエクストラクトを混ぜる。
4 3を2に混ぜる。ゴムベラで混ぜると混ぜやすいです。さっくり混ぜたら、りんごも入れて混ぜる。
5 ワッフルメーカーで3〜5分ほど焼く。
6 ワッフルを焼いている間、粉糖と牛乳を混ぜフロシングを作る。
7 ワッフルができたら、フロシングをかける。

砂糖が沢山入っているので、お好みで量を減らしたり、フロシングをかけずに粉糖を振っても良いと思います。

また来週。

小春

ジャズライフ 小曽根真 “Paradise Wings”

春らしいジャズのアルバムを紹介します。小曽根真のParadise Wingsです。小曽根真はこのコーナーで初めての紹介になります。

日本を代表するジャズピアニストのひとり、小曽根真。彼はクラシックとジャズの両分野で高い評価を受け、世界的にも活躍しているアーティストです。幼少期から音楽教育を受け、アメリカの名門バークリー音楽大学に学び、その後は世界のトップミュージシャンと共演を重ねてきました。テクニックの高さはもちろん、繊細さとダイナミズムを兼ね備えた演奏スタイルが特徴で、聴く者の心を一瞬で引き込む力を持っています。

そんな小曽根真のアルバム「Paradise Wings」は、彼の音楽性の豊かさと表現力の幅広さを存分に味わえる作品です。本作は、ジャズを軸にしながらもジャンルにとらわれない自由な発想が随所に感じられるアルバムです。リリカルで美しい旋律から、エネルギッシュでスピード感あふれる楽曲まで、多彩な表情が詰め込まれています。また、楽曲ごとに異なる雰囲気がありながらも、アルバム全体としては一つの物語のように流れていく構成になっている点も魅力です。

まず注目したいのは、小曽根真ならではの卓越したピアノタッチです。繊細な弱音から力強いアタックまで、音の一つひとつに感情が宿っており、聴いているだけで情景が浮かび上がってきます。さらに、即興演奏(インプロヴィゼーション)の巧みさも大きな魅力です。予測できない展開の中にも美しい流れがあり、何度聴いても新しい発見があります。加えて、バンドとの一体感も見逃せません。各プレイヤーとの対話のような演奏は、ライブ感覚のスリルと高揚感を生み出しています。《R.O.》

01. Brilliant Days        
02. Spring Journey        
03. Brazillian Cafe        
04. Paradise Wings        
05. Quiet Moon        
06. Mr. R.T.        
07. Hot Cruising       
08. Gentle Dream        
09. When I Fall in Love
10. Last Summer

編集後記「小学校の卒業式」

孫のKちゃんの小学校の卒業式がありました。小学六年生になり、今ではワイフの身長よりも高くなっています。小さい頃から見てきたので、ここまで大きくなるものだと感心してしまいます。

小学校の卒業式には長い間かかわっていなかったので様子が想像できなかったのですが、女子生徒は袴姿で参列する子が多いと聞き、「今どきの小学六年生はこうなっているのか」と驚かされました。袴の着付けをワイフが手伝うことになり、1か月以上前から何度も練習して当日を迎えました。本番では、きちんと着付けができていて、ワイフの努力にあっぱれです。

私は卒業式には参列しなかったのですが、女子のほとんどが袴姿だったと聞き、ただただ驚くばかりでした。可愛い孫の袴姿の写真を見ながら、「へえ、すごいなあ」としみじみ感じてしまいました。《R.O.》

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