雑貨屋ウィークリー1540号

雑貨屋のひとり言「急速冷凍技術」

日本の冷凍技術、とりわけ刺し身や肉の分野で進化した急速冷凍は、食の価値観と産業の在り方を大きく変えつつあります。​
従来の冷凍では解凍時に旨味や食感が損なわれやすいという課題がありました。しかし最新の急速冷凍技術では、マイナス40度以上の超低温環境で短時間に凍結させ、細胞内の水分が均一かつ微細な氷結晶となるため、解凍後も生の状態と変わらない食感と味が実現できます。こうした技術は刺し身や高級肉のみならず、果物、惣菜、洋菓子など幅広く応用され、飲食店や家庭でも本物の「生」に近い状態の食材を簡単に楽しめるようになっています。​

日本では職人の高齢化や少子化、人手不足が深刻化しており、伝統的な食文化を支える現場にもその影響が広がっています。急速冷凍技術は、職人が手掛ける最高品質の食材を大量・安定的に保存・流通できるため、現場の負担軽減や人員不足の補完につながります。また、遠方の消費者や海外への輸出にもクオリティを損なわず提供できるため、地方の生産者や職人の新しい活躍の場が広がっています。​《R.O.》

川柳(東京・成近)

( 川 柳 )

三分の鍋で手抜きの昼とする

肝っ玉母さんがいて三世代

上っ面撫でて第三者の助言 

添え書きの三行にある温かみ

余命あと三月どうするあなたなら

(ニュースひとりよがり)

「米、1人30万円配布」

我々のお金がぁ — 世界の関税

「三重唱」

関税恨み節 — 日産 マツダ 三菱自

「ゴールデングラブ賞」

日本一を掴み取った — 阪神の7選手

河合成近

龍翁余話(908)「県民の日」

話は少し遡るが、実は9月28日(日曜日)配信の『龍翁余話』に『10月1日は都民の日』を書くつもりで準備していたのだが、10月初旬に(我が人生初の)白内障手術を受けることになったのでテーマを急遽『白内障手術』(その1)に変更して配信したことは(読者各位は)ご承知の通り。以後『白内障手術』(その2)、次いで『国際反戦デー(10月21日)』そして短い秋を惜しんで『秋深し』を配信した。その後、自民党総裁選が行なわれ、憲政史上初の女性総理大臣(首相)誕生という歴史的出来事があって(これは吼えなければ)と思い、先週(11月9日)『新首相・高市早苗考』を配信した。したがってタイミングを外したので今号は『10月1日は都民の日』のタイトルは変更するが、あえて『県民の日』を配信することにした。何故なら茨城(11月13日)、埼玉(11月14日)、大分(11月14日)、山梨(11月20日)、和歌山(11月22日)、愛知(11月27日)など、11月に『県民の日』を設けている県が多いから・・・

全国のうち山形・宮城・新潟・長野・神奈川・岐阜・兵庫・福岡・沖縄の9県は『県民の日』を設けていないようだが、翁が調べた限りその他の都道府県は1年のうち1日だけの記念日を設けている。具体的な名称は、東京都は『都民の日』、大阪府や京都府は『府民の日』、ほかに『ふるさとの日』など異なる名称もあるが、これらは総じて通称『県民の日』と呼ばれている。(『県民の日』の日付も、その記念行事も都道府県によって異なる。)

さて、翁が(東京都が1952年、昭和27年に制定した)『10月1日は都民の日』を知ったのは、かつて翁の会社(映像制作会社)が東京都及び隣接県(神奈川県・埼玉県・千葉県・茨城県など東京スカイツリーから半径50km以内の地域)を放送対象とする独立系のテレビ局(MX)の番組で東京都の提供番組を製作していた頃(1980年代)、「10月1日都民の日スペシャル番組」を製作した時期に、我が社のスタッフから教えて貰ったのがきっかけで、その時は「へー、そんな記念日があったのか」程度で、それ以後、すっかり忘れていたのだが、2022年の正月以来、毎年、田舎(大分県)へ帰省するようになり友人から「11月14日は大分県民の日」ということを知らされた。『大分県民の日』については後で述べるとして――『都道府県民の日』の制定は、ほとんどが廃藩置県(1871年、明治4年)によって新たな「県」が誕生した日を『県民の日』にしたというのが多いが、中には独自の歴史的背景が由来となっているケースもある。2つのケースを紹介しよう。

江戸時代末期から明治にかけて「松浦武四郎」と言う浮世絵師・著述業でありながら蝦夷(エゾ)地を探検したり、アイヌ民族・アイヌ文化を研究した探検家がいた。彼は蝦夷地を「北加伊道=ほっかいどう」(現在の北海道)と命名し、廃藩置県の2年前、1969年(明治2年)7月17日にその名を明治新政府に提案した。そのことに由来して北海道では7月17日を『道民の日』または『北海道みんなの日』に制定した。北海道では、松浦武四郎の意志を汲んで北海道の良さ(自然美・歴史・文化)を知ると同時に「アイヌ民族・アイヌ文化への理解を深める日」と言う趣旨が織り込まれている。

東京の場合は、1889年(明治22年)に“市制特例”によって東京府下に「東京市」が設置された。その時点では市長も市職員もいなかったが、その後“市制特例”の撤廃運動が起き1898年(明治31年)10月1日に“市制特例”は廃止、「東京市」は一般市として市議会によって選ばれた市長(初代市長は松田秀雄=1851年~1906年、旧近江・彦根藩、前衆議院議員)を持つようになり、市役所が開設された。時代は下がって1952年(昭和27年)に東京都は(市制特例廃止の日の)10月1日を『都民の日』と制定した。なお、1952年はサンフランシスコ平和条約によって日本が主権を回復した年。『都民の日』の趣旨は「自治意識を昂揚し、東京都の発展と都民の福祉増進」としているが、他の『県民の日』と同様、祭日にはしておらず、学校関係では1部を除き(休校とはせず)平常通り授業を行なっている。但し、東京都が管理(経営)する博物館・美術館・庭園などは当日に限り入場料を無料にしている(特別展は除く)。民間施設でも『都民の日』への協賛として当日(もしくは10月1日の前後、約1週間)公共施設では無料開放や割引などを行なっている施設もあるようだ。

それでは、我が郷土・大分県の『県民の日』について述べよう。県広報課の話(電話)によると、江戸末期の地区割――日田(ひた)・杵築(きつき)・日出(ひじ)・府内(ふない)・岡(おか)・森(もり)・臼杵(うすき)・佐伯(さえき)の各藩が統合され、大分県となったのが1871年(明治4年)11月14日。1967年(昭和42年)9月に設立された“大分県を良い県にするための県民運動推進団体”「大分県あすをつくる県民運動推進協議会」が提唱して(大分県名が誕生した)11月14日を『県民の日』と制定した。しかし、県として条例で決めた訳ではなく、当日を休日にしたりイベントを開催するなどはしておらず、県民の関心も薄いそうだ。「大分県あすをつくる県民運動推進協議会」は1976年(昭和51年)に「大分県ふるさとづくり運動推進協議会」に発展改組され、2000年(平成12年)までの間に『県民の日』には「豊(とよ)の国、ふるさと祭り」を各地域で開催したとのこと。

大分県生まれの翁、近年の帰省の折、県内をあちこちドライブして『龍翁余話』で“郷土紹介”をしているが、その土地土地の成り立ちや暮らす人々(歴史・文化・生活)の奥に入り込むほどの知識はなく、単に表面的な探訪記みたいなものであったことを恥ずかしく思う。今年の暮れも帰省を予定しているので今回は「大分県立歴史博物館」(宇佐市)に行き(遅ればせながら、少しばかり)“県史”を学ぼうと考えている。超高齢者になってなお学習?江戸時代の儒学者・広瀬淡窓(豊後国日田)の遺訓「身分・性別・年齢を問わず、学びは善の大なるものなり」を座右の銘として・・・っと、そこで結ぶか『龍翁余話』。

茶子のスパイス研究「東京観光 高尾山編」

何度も高尾山に来ているのに気が付かなかったルートがありました。今回、白内障手術後、まだ1週間しか経過していない人も参加していました。手術後間も無いので無理はせず、ゆっくり登ると言っていました。その人は以前も高尾山に登られた経験があったので、参加者の1人で歩行に少し問題のある人と行動してもらいました。その2人には山の中腹までケーブルカーで来てもらいその終点地点で下から登るグループと合流してその後、また二手に分かれて歩ける所まで登ってきてもらう事にしました。

下から登ってきたグループは途中の薬王寺院や見所ポイントを見ながら頂上を目指しました。その後、私達が頂上に登るや否や携帯に連絡が入りました。
何とケーブルカーの中伏終点地点で分かれた2人から後1分ほどで頂上に到着すると言うので驚きました。
どうして山頂まで、そんなに時間をかけずに登って来れたのか不思議でした。帰りは皆んなで、そのルートを下山しました。その途中、ビックリした事に車椅子の方が7名ほど其々の車椅子に2人サポートを付け登ってきたグループに遭遇しました。
そのルートは他のルートに比べて、なだらかではあるものの小石もあるし凸凹道もあります。でも、近道だったようで気を付ければ車椅子でも登れるルートでした。頂上から富士山が仰げ山の雰囲気が味わえる喜びは、どんなにか大きい事だろうと私の方が感激してしまいました。

この車椅子のグループの後にすれ違ったのは障害者の方のグループの方達と幼稚園の元気な子ども達が引率の先生に連れられて登ってきました。また、かなりのご高齢であるにも関わらずお一人で杖を頼りに黙々と登られている方も見かけました。

それにしても高尾山はどんな人にも登れるルートがあるという事を知り感心しました。後日、東京組の私達は高尾山口駅から京都、大阪、奈良に向かうグループを9時に見送り再度、午前中、高尾山に登ってきました。

丁度、高尾山の僧侶の方々がお寺に戻られる時に遭遇しました。その中の上のご僧侶の方が手を合わせて“今日は高尾山に来て頂いて本当にありがとうございます”と丁寧に真摯な態度で登山客にまで挨拶をしてくださいました。その後ろの方でご僧侶達を見ていた方が ”いや〜若くてハンサムなお坊さんだなぁ まるで 歌舞伎俳優みたいだ   “ という声が聞こえました。

そしていつも高尾山に来ると決まって食べる胡麻団子とそば団子を食べた後、昼間の明るいうちに家路へと向かいました。高尾山の麓には新しくクラフトのビールのお店やカフェも出来ていました。東京にもちょっと足を伸ばせば緑豊かな自然が沢山あります。

まだ訪れた事が無い人には日帰り登山が出来る登りやすい山なのでお勧めです。

紅葉は始まったばかり、、、、来週は益々色鮮やかに華やかな高尾山の姿が見られると思います。

スパイス研究家 茶子

小春の気ままな生活 第四十五話「初雪・オーロラ・MLB・インフレーションなど」

今年も残すところ一ヶ月半になりました。月曜日には寒波が来て、少しですが初雪が降りました。我が家の猫も流石に外には出ませんでした。

今週は、アメリカ本土でもオーロラが見れました。太陽フレアによる地磁気嵐(Geometric Storm)が起き、最も強い日が火曜日でした。私が気が付いたのが翌日の水曜日で、まだ見れるとのことでしたが、夜中に起きていることができず、見ることはできませんでしたが、テネシー州でも観測できたそうです。ミネソタ州の知人はとても綺麗に見れたそうです。

木曜日は、ラスベガスでMLBの賞が行われました。大谷選手は自宅でMVP受賞のニュースを受け取りましたが、多くの関係者・野球選手らっがラスベガスに集まりました。今年は肩と腕の手術から二刀流に復帰したにもかかわらず、素晴らしい活躍をされ満場一致でのMVPでした。また、大谷選手は、DH賞も受賞していました。ペドロ・マルチネスさんは大谷選手は史上最強で、次元がかけ離れている選手だと絶賛していました。ポストシーズンも終わり、契約の交渉で忙しい時期になりました。日本人野球選手ラッシュで、村上選手がどこのチームに行くのかと話題になっています。また、今永選手がカブスからの契約更新をされず、彼もカブスとの更新を蹴ったことにより、他の球団との交渉が始まります。先日、ニューヨーク・メッツはワン・ソト選手(27)を大谷選手の契約金額(10年契約・7億ドル)を上回る15年契約・7億6千5百万ドルで契約更新をしました。今年活躍したドジャーズの選手も何名か去ることになり、来年は誰が新しいメンバーになるのか楽しみです。

アメリカでは今月末に感謝祭があり、今週から本格的に感謝祭に料理する食材がセールになります。アメリカに住んだことのある方は一度はターキーの丸焼きを作ったことがあるのではないでしょうか。このターキーも20〜30年前は、ある一定の金額をスーパーで買ったら、タダでもらえていましたが、我が家が去年Trader Joe’sで一羽買った時は、50ドルほどしました。ロサンゼルスに住んでいる時は、食材や家の必需品のお買い物は全て私が行っていたので、主人はびっくりしていました。テネシーに引っ越してから、時々一緒にお買い物に出かける事が増えたため、食費にいくらかかっているかびっくりしているようです。日本でも物価が上がっていますが、アメリカでは牛肉・コーヒーの値段が今年に入ってさらに高くなりました。ステーキは高級品で、普段購入する人はほとんどいないと思います。テネシーでは思いのほか豚肉が安価なので、豚肉の薄切り(と言っても、一センチ厚ほどですが)やもも?肉の塊(コストコで売っているような8キロくらいで20ドル位)をセールで買うことも良くあります。コーヒーは、1ポンド20ドル位だったのが、25ドルになったり(関税の影響?)、他の商品も大きくなくても数十セントはジワジワと値上がりしているようです。今年のカリフォルニア州のインフレーションは6.1%で全国平均の2.1%を大幅に上回っているようです。カリフォルニア州の34.8%の人が貧困レベルとの発表があったそうです。カリフォルニアから他州への移住者がますます増えそうです。この話はまた今度お話ししたいと思います。

また来週。

小春

ジャズライフ Kenny Werner Trio”With A Song In My Heart”

Kenny Wernerはニューヨーク出身の実力派ピアニストであり、多くの著名ミュージシャンとの共演や作曲活動も充実しています。トリオの現メンー、WeidenmuellerとHoenigは細やかなインタープレイと創造性で定評があり、アグレッシブかつ繊細なサウンドを生み出します。​
スタンダードナンバーを現代的かつ斬新なアレンジで再構成し、繊細なハーモニーと即興の妙を聴かせてくれます。特にWernerのオリジナル「Beauty Secrets」「Balloons」はドラマティックな展開と詩的な響きが特徴で、彼の作曲家としての多彩さを堪能できます。​ジャズピアノ・トリオの王道と新しさを同時に体験できるアルバムです。《R.O.》

01. With A Song In My Heart       
02. Nardis        
03. Autumn Leaves        
04. If I Should Lose You        
05. Beauty Secrets        
06. All The Things You Are        
07. Balloons        
08. 26-2        
09. Blue In Green

編集後記「+1(855)で始まる詐欺電話に注意を!」

先日、私のスマホに+1(855)から始まる電話番号から着信がありました。怪しいと思ったので応答せず放っておいたのですが、その電話番号からのものと思われる留守番電話メッセージが残っていました。全部の内容は読めなかったのですが最初の文面を見ると総務省から・・・とありました。
+1(855)から始まる電話番号は、主に北米(米国やカナダなど)の企業や団体が利用する「フリーダイヤル(通話料無料)」番号です。しかし、日本を含む海外でも、このような番号を使った詐欺電話が最近多く報告されているようです。​
総務省を名乗る海外発信の電話は、振り込め詐欺や個人情報をだまし取る目的がほとんどです。本物の総務省(や他の日本政府機関)は、海外のフリーダイヤルや国際番号(+1など)から日本の一般市民にいきなり電話をかけてくることはありません。​電話や留守電に記載された番号には、絶対に折り返し電話しないようにしましょう。
​本物の総務省から何かしら直接連絡がある場合は、必ず公的郵便や公式封書で通知が来ます。急な電話連絡はまず詐欺を疑ってください。​この番号からの電話はほぼ確実に詐欺の可能性が高いので、応答や折り返しは絶対しないでください。《R.O.》

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