ベジタブルデイ
日本に帰る数日前、突然、台湾人の友人からファーマーズマーケットに 行こうと早朝、電話が入った。もう今からお野菜を買っても食べる時間も調理する時間も無いな〜と思いつファーマーズマーケットのあの朝の憤囲気に触れたくて出かける事にした。久しぶりにサウスベイのファーマーズマーケットに来てみると以前より出店ブースの数が多くなっていて早い時間から人が出ていて活気があった。あちらこちらからは新鮮なお野菜の香りや甘いフルーツの匂いが漂ってくる。畑や木から摘みとられたばかりの元気なお野菜を見ているだけで何だか元気になる。
見るだけでなく其々のお店に並べられているサンプルのフルーツやお野菜も試食する事が出来る。ここで一通りサンプルを頂くとリッチな朝食が出来てお腹が一杯になる。今朝はコーヒーだけで済ませてきて良かった、、、と思った。それにしても同じお野菜やフルーツでも店によって全く味が違うのが面白い。土や肥料や場所や育て方によってこんなにも違うのだな〜と感心しながらパクパク食べていると台湾人の友人が “ トマトはあそこ、ベリー類はそこの店が美味しいの ” 毎週来ている彼女はすっかり
サウスベイのファーマーズマーケットを把握していた。私がサンプルを食べている間に彼女は急ぎ足であっちこっちの店からあっという間に数種類のお野菜を購入して戻ってきた。“ 今日はこれからランチを連れていく事になっている友人がいるの。貴方も来てね。今日は私のおごりだから ” と今日の予定をさっさと決めていった。一旦彼女の家に戻り買ってきたお野菜をドロップしてそのまま今度は彼女の友人の家に向かった。道中、彼女の友人の旦那様が3か月前に突然病気を発症して今食事療法をしているという事を告げられた。台湾人の彼女の友人の家に到着すると彼女が出てきた。
そしてその彼女のお勧めベジタリアンレストランに3人で出かけた。そこのレストランは一見するとハンバーグに見える料理も全て大豆や野菜で作られている。私たちは其々に別々のものをオーダーして分け合って食べてみることにした。どれもそれなりに美味しかった。特にフライドスウィートポテトの外はカリっと中はクリーミーでほんのり甘い味は日本のサツマイモとはまた一味ちがう味で美味しかった。それから私たちはそのレストランの近くにあるホールフーズマーケットに出かけた。台湾人の友人はそのホールフーズのお店に毎週一回お野菜を買いに来るのだそうだ。病気の旦那様の食事療法としてオーガニックの生ジュースを大量に飲ませなくてならないらしい。彼女は大きなショッピングカートの上に持参してきたショッピングバックを10枚ぐらい置いた。まずは葉っぱが付いた人参のセクションに行くとわし掴みにその人参の束をバサバサとそのショッピングバックに入れ始めた。“ どのくらいこの人参の束を買うの?” と彼女に尋ねると “ 人参は24束、それとあのローマニアンレタスを12個、
それとそっちのお野菜を15個ね。 ” たちまちそのお野菜のセクションは空っぽになる。びっくり仰天した。慌てて野菜の担当者にもっと在庫を持ってきてもらうように頼む。水も半端じゃない数をケースで買う。これは重いので店の男の人に頼んで運んでもらった。たちまち 車の中は食料品で一杯に溢れた。それから3人でその食材を彼女の家に運んで一息入れた。少し前までA社でITの仕事を任されて忙しく働いていた彼女の御主人だったのだが今はひたすら体を治すための治療に専念している。
医者の治療法に疑問を持った彼は自分であらゆる情報を調べ今はこの野菜ジュース療法に集中しているそうだ。家の中にディスプレイされている自転車はアウトドアが好きな2人の自転車が飾ってあった。奥さんはベジタリアンで彼の今までの食生活も悪かったとは思えない。彼が自分の病気の原因をいろいろ分析してどんな治療の方法があるかをいくつか私に話してくれた。彼はかなりの本も読んでいたし情報もたくさん持っていた。もちろん彼の仕事のストレスもあったのだろうと思うけれど原因を特定する事は難しい。かんがえられるあらゆるマイナス要因を一つ一つ潰していくのだそうだ。近いうちに水と空気の綺麗な山の方に引っ越して静かな生活を始めたいと言っていた。今は家を探している最中なのだそうだ。彼にとっては今の環境も変えてしまう必要があるらしい。なかなか誰でもが出来るような事ではないけれど何でも徹底してやる意思の強さを彼から感じた。
それにしても世の中に氾濫しているあらゆる情報の中から自分がこれと思った治療法を信じて選ぶ事も、それは彼の運命なのだろうと思う。彼が自分に合った正しい治療方法に巡り合いそれが彼の健康を取り戻すようになればと祈りつつ、、、、彼らの家を後にした。
茶子 スパイス研究家 |