不思議な店 Au Lac
ベジタリアンのポットラック&セミナーで会った女性からオレンジカウンティにあるユニークなベジタリアンレ ストランがあるから行きませんか?と誘われてランチに行ってみることにした。彼女は何と10年ぶりにその店に来たと言う。店に入ると外の明るい日差しと対照的に中は照明をグッと落としてあり落ち着いた静かな雰囲気だった。最初に運ばれてきた水は体に優しい氷無しの水がグラスボトルで出てきた。メニューを見てみると不思議な食べた事のないものがたくさんあった。メニューからするとベトナムと中国と日本食が基本にいろいろアレンジされているようなメニューだ。最初にオーダーしたのは彼女のお勧めのウィンターロール、ズッキーニーを薄く切ってその中にお野菜とココナッツを入れて巻いてある。それをソースに付けながら食べる。野菜が、ぎっちり入っていてこれを食べただけでかなりお腹が一杯になる。それからスープをオーダーした。私はオーラックロウ(生)という味噌とサフランがベースのスープにしてみた。そのユニークなコンビネーションに惹かれてオーダーしてみた。出てきたのは四角い大きなスープ皿。一口スープを飲んでみたら常温だった。スープはロウ(生なので)火を通していないのだ。スープの中身は生の豆
もやしとザクザク切ったセロリとアボガドとトマトとマカデミアンナッツの生がそのまま丸ごとゴロゴロ入っていた。その上に焼きノリとディルのスパイスハーブがのっていた。まるで生野菜が冷めたスープに浸っている。そんな感じなのだ。飲むのではなくてスープの中の野菜をバリバリ、ムシャムシャ,ボリボリと食べるのだ。味はというと、私の味覚には正直合わなかった。どれもがあまりにも個性的だった。彼女が頼んだスープはホット2サワー。カレーのスープベースに海苔とピーマンとココナッツとオリーブとマカデミアンクリームが入っているもので、これも摩訶不思議な味。なんともコメントが出来ない。とにかく量が多いのでお持ち帰りをしようと思っていたらそこの店のシェフが私たちのテーブルにやってきた。その途端、彼女は “ オ〜ミスターイト〜 ″と彼の名前を呼んだ。次の瞬間、彼は精油の入った小さなスプレイボトルをシュッと私と彼女の手に吹きつけた。びっくりした。お香のような不思議な香りがプーンと漂った。きっとこれはウェルカムという意味で歓迎してくれているサービスなのだろうと思った
のだが、これも私には苦手な香りだった。(ごめんなさい)呆気にとられていると彼女とそのシェフはハグをしてお互いの再開を喜んでいた。彼も彼女の事を覚えていたのだ。そして10年前のその時の店のメニューを彼女は持ってきて彼に見せた。彼も懐かしそうにそれを見ていて身振り手振りで会話を始めた。
私がシェフに″どのくらい前からこの店があるのですか?“ と聞くと16年前からあると指で年数を示した。彼は一切しゃべらない。全てボディーランゲージなのだ。彼が喋れないのか何か修行の為にしゃべらないでいるのかは彼女に聞いてみなければわからない。
シェフが席を離れた時、彼女に“ ミスターイトウって日本人?”と聞いたら彼女は、にっこり笑って “ He is human “
と言った。彼にはそんなカテゴリーが無いのだ。地球人とでも訳した方がいいのだろうか…
1997年にオーナーの人が病気になった事を経験として生かし使命感を持ってこのレストランを作ったそうだ。そして、食と健康これがこの店のコンセプトなのだそうだ。食事が終わると、またシェフが私たちの前に現れた。今度はプチサイズのデザートを持ってきた。これはシェフからのサービスだった。味はあっさりとした冷たくないチョコレートモカのアイスクリームのような感じだった。私たちが食べるまで彼はそこにいて私たちの反応を見ていた。食べて“美味しい”と言うと彼は親指を立てて満足そうに立ち去った。
帰り際に彼女が “ お持ち帰り用のデザートをオーダーしたいので、ちょっと待っててね “ と言うの
で、どこに行くのかと思ったら自分の車にお持ち帰り用の器を取りに行った。戻ってくると風呂敷に包まれたステンレスの丸い器を見せてくれた。彼女が店の人に器を渡すとデザートが出来上がるまでそのステンレスの器は冷凍庫に入れられた。なるべく家に帰るまで保存出来るようにとの配慮だ。それにしても彼女も用意がいいというかいつも外食をする時には自分の器を持っていくらしい。何だか感心してしまった。入れ物を持って行けば小さい事かもしれないけれどゴミも出ないし環境にもいいしお店の人の節約にもなる。私も今度は、そうしようと思った。彼女がする様を見ていて、とてもおしゃれでスマートに見えた。デザートが出来るまでお手洗いも素敵だから見てきたらと彼女に言われて行ってみた。入口のお手洗いの看板で女性の方がスイカの絵、男性の方がバナナというのもユーモラスだ。中の壁の中もユニークな絵が描かれてあった。時々このレストランにある隣の部屋でヨガ教室や音楽やダンスのパフォーマンスも行われているらしい。きっとそんな仲間の誰か知り合いのアーティストがこのお店の装飾でもしたのかもしれない。私たちがおしゃべりしている間に彼女が頼んだデザートが運ばれてきた。名前は ″ レインボー イン ザ スカイ “ 一切れ食べてみたらと言われて遠慮せずに食べてみる事にした。クレストはピーカンナッツとデーツで作られていてその上にブルーベリーとラズベリーとココナッツとスピルリナがレイヤーになっている。砂糖は一切使っていない自然の甘さだけを使ったデザートだ。
最初から最後まで不思議な空間の不思議な店だった。最後にシェフ、イトウさんのコメントが書かれてある新聞が展示されていた。
“ Humanese ” because he wishes to break down boundaries between
people “ are all merely and wonderfully human “ plant ?based chef “
茶子 スパイス研究家 |