ジャパニーズオレンジ
先日、ここの雑貨屋にも度々登場している友人の家の庭を久しぶりに見に行った。彼女の家の駐車場に着いた途端、庭の方から甘い花の香りが香った。庭に案内されるとそこには色とりどりのフリージアの花があちこちに愛らしく花を咲かせていた。その香りがオレンジの花と混じり合って爽やかないい香りを醸し出していた。
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フリージア |
フリージア(パープル) |
フリージア(ピンク) |
″今度、日本に帰ったらお砂糖とスパイスの話をするの ″と言うと彼女のキッチンの棚からあれやこれや様々な種類のお砂糖を取り出して見せてくれた。これは、ケーキを焼く時に、これはティラミス用と出てくるわ、出てくるわ彼女のキッチンは、まるでおもちゃ箱のようだ。
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フリージア(赤) |
フリージア(黄) |
Ursla_キッチン |
ちょうど日本の和三盆だけで作られた和菓子を持っていったら矢継ぎ早に和三盆について質問をされた。彼女の好奇心と勉強熱心な態度には本当に敬服してしまう。その時に彼女が昨日ラジオで聞いたオレンジの話について話し出した。彼女の質問はこのジャパニーズオレンジの″相撲オレンジ ″についてだった。偶然前日、私は地元にあるナチュラルフードストアでこの″相撲オレンジ ″を見かけていた。皮もゴツゴツしていて堅そうで見る限り私にとって美しくしいとは言い難くオレンジを手にとって触れる事もなくただ、その前をチラリと見て通り過ぎただけだった。その ″スモウオレンジ ″と表記されたユニークな名前だけが頭の隅の方に残った。
彼女の説明によると、そのオレンジの皮は剥きやすく口の中に入れるととろけるように甘くて美味しいとラジオで話していたという。旬の時期、今だけしか手に入らないらしく値段は少々高いけれど、その美味しさに最近人気が高まっているらしいと言うのだ。まだ、そのオレンジを食べたことが無かった彼女は好奇心いっぱいの様子で私に食べたことがあるかと聞いてきたのだが、残念ながら私もアメリカで売られているその相撲オレンジの事は全く知らなかった。
早速、帰る道すがら今度は家の近くにあるナチュラルフードのお店に立ち寄ってみた。フルーツや野菜のセクションでセッセと忙しそうに野菜を並べている店員の人に ″相撲オレンジはありますか? ″と聞いたらもう、すでに売り切れでいつ入荷出来るかわからないと言う言葉が返ってきて驚いた。ラジオの影響なのか美味しいものには目がないカリフォルニアの人の舌を捉えたこのオレンジを私も無償に食べたくなった。見かけだけじゃ、わからないものだな〜とその時思った。売り切れたとか、手に入らないと聞くと何だか余計気になるものだ。その日、家に帰ると偶然ルームメイトがその ″相撲オレンジ ″を買ってきていた。どこで購入したのか聞くと日本のマーケットでセールしていたと言う。早速、その大きなひと房を味見させてもらうと期待通り甘くてみずみずしいオレンジは、とても美味しかった。
この数年″薩摩オレンジ ″という名前のオレンジが日本のマーケットだけでなく、あちこちの米系マーケットでも見かけるようになった。名前もルーツの通りちゃんと薩摩と命名されているのも嬉しい。最初はアメリカンネームを付けられていたジャパニーズラディッシュもちゃんと ″ダイコン ″と言ってもわかるアメリカ人が増えてきた。
遥々海を渡って熊本からデコポンの種はカリフォルニアで ″相撲オレンジ ″として花を咲かせた。
こんな風にたくさん日本のお野菜や果物がアメリカでも定着してきている事を考えると、まだまだ日本発のフルーツや新しい野菜もこのカリフォルニアからデビューする機会があるのだな〜と思えて嬉しくなった。
茶子 スパイス研究家 |