紅茶とスパイスの国スリランカ
先日、ロスアンジェルスにある日系マーケットにスリランカから来た人を案内した。野菜のセクションに行くなり自分の一番好きな野菜はこれだと手にとって見せてくれたのが何と日本のサツマイモ。どうやって食べるのか聞くとレモンを絞ってそこにチリ(唐辛子)を入れて茹でたサツマイモをディップ(その液に浸して)しながら食べるのだと言う。よく母親が作ってくれた即席のおやつなのだそうだ。お国が違うと同じ食材でも調理法が違うし全く違うシーズニングを使うので興味深い。以前、サツマイモとレモンと蜂蜜で煮ものを作った事があったがレモンとチリの組み合わせは意外だった。早速、家に戻ってきてから試してみることにした。まずサツマイモは蒸かすより、じっくり焼くと甘みが出てほっくりと柔らかくなるのでオーブンを使う事にした。ペーパータオルを水に浸してビショビショの状態で生のサツマイモを包
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レモンとチリとさつまいも |
チリブレンドソルト |
煎茶とレモングラスのブレンドティー |
み銀紙でもう一度包む。そして350度のオーブンで柔らかくなるまでサツマイモを放り込んでおく。キャンプファイアーの時にもマキの中にこの状態でサツマイモを放り込んでおくと蜜が出てきて美味しくなる。竹串がスムースにサツマイモに刺さったら出来上がり。焼きたてのサツマイモをスライスしてレモンとチリに浸して食べてみたらフルーティーな味がした。サツマイモの甘さは輪郭の無い、ほんわかした甘さなのだがこのチリとレモンで食べると途端に味がしまってサツマイモの甘さがきりりと引き締まって美味しい。チリのチョコレートもそうだが、甘くて辛いとか辛くて酸っぱいとかは結構ハマる味かもしれない。
そう言えば東南アジアやメキシコの暑い国ではフルーツにかけるブレンドソルトがあってチリがブレンドしてあるものがある。スイカやパパイヤやオレンジ、パイナップルとあらゆるフルーツにそれをかけるのだ。去年、食品店のスパイスセクションを見ていて珍しいな〜と思って買ってみた。どんな味になるかまずはスイカにかけてみたがやっぱりスイカはスイカそのものの風味が個人的には好きだ。他のフルーツにも使ってみたが何となく今一でそのままそのブレンドソルトはキッチンのお蔵入りになってしまっている。
日本食マーケットのツアーが終わるとスリランカの人から日本茶とレモングラスの入ったブレンドティーを頂いた。日本茶の味を知っている日本人には、ちょっと不思議なブレンドティーの味がすると思う。紅茶で有名なスリランカで日本茶のブレンド商品が出回っているのも面白いと思った。
茶子 スパイス研究家 |