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NO.875             Ryo Onishi              2/17/2013  

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雑貨屋のひとり言

ロシア南部のチェリャビンスクという街に落下した巨大な隕石(17メートル、1万トン)には本当に驚きました。同時に衝撃でした。もしあれと同じ大きさの隕石が大都会を直撃したらと想像するだけでゾッとします。北朝鮮は核実験を強硬に行い、核弾頭ミサイルの準備を進めているようですが、人間が作り上げた文明を破壊し、自国民をますます不幸にする愚かな行為を何とかやめさせる方法はないのでしょうか?
グアムで起こった悲惨な事件は衝撃でした。弟さんの結婚式の前の日に起こった悲劇に言葉もありません。昨年、私たちも娘の結婚式をハワイで行いハッピーな気分になれたので、このファミリーの悔しさがよくわかります。≪R.O≫

 

銃乱射事件と進まぬ銃規制(その後)

昨年末(12月14日)発生した米コネティカット州の小学校で子ども20人を含む26人が死亡した銃乱射事件を受け、アメリカのオバマ大統領は事件直後、「銃の規制強化に向けて行動を起こす」と述べ、バイデン副大統領をリーダーとする委員会をつくり、銃の規制強化に向け、具体案の作成に取り組みました。

そして、1月16日、オバマ大統領は会見を開き、新たな銃規制策を発表しまし た。オバマ大統領が発表した規制策とは、銃を購入する際の身元調査の徹底、殺傷能力の高い銃や、多くの弾丸が入る弾倉の販売禁止などでした。

日本人の私たちからすると、あれだけの重大事件が発生し、大統領自らが国民に向かって宣言した結果がこの程度の規制策なの、といった感が否めないのですが、これが今のアメリカの現状のようです。この程度の規制策すら議会内には共和党を中心に、反対する議員が多く、法案の通過は難航しているのです。

そこでオバマ大統領はこれら規制策のうち、犯罪歴の調査制度の改善など、議会の承認を必要としないものについては、エグゼクティブ・アクション、いわゆる大統領策としてこの日、署名し実行されることになりました。

今回、オバマ大統領が発表した、殺傷能力の高い銃の販売禁止などを含む、銃規制強化に向けた新たな対策案に対し、アメリカ国内では様々な反応が報道されています。全米ライフル協会(NRA)は、早速、銃規制反対キャンペーンを展開し、オバマ大統領を批判する内容の広告をインターネット上で公開しています。この 広告では、オバマ大統領が「自分の娘2人には銃で武装した警護をつけているのに、国民から銃を取り上げようとしている」と、私たちの発想では考えられない批判の仕方をしています。

一方、銃犯罪の被害者たちは、オバマ大統領の銃規制案を歓迎しています。また、アメリカ各地の市長およそ800人で構成されている、銃規制を訴える団体のメ ンバーであるニューヨークのブルームバーグ市長は会見を開き、「オバマ大統領が銃規制を実現できれば、アメリカはより安全な国なるだろう」と、述べていました。

これからもわかる通り、銃規制を求めるアメリカ国民の声は、必ずしも銃撤廃ではなく、あくまでも「規制による犯罪と事故の防止」であることです。前にもこのコラムで書きましたが、「自動車は事故を起し、人を殺すからといって、自動車を禁止するのは正しくないのと同じである」という発想なのです。殺傷が目的である“銃”を“自動車”を同列に論ずること自体、私達には詭弁に聞こえますが、これが現実なのです。だから、大統領が主導して銃購入規制策が発表されると、実施期日前の「駆け込み需要」で銃の販売数が増えるという現象まで生じるのです。

日本のように一般人による護身用の拳銃等の所持を一切認めない国に住む日本人からすると、まことに理解に苦しむところです。しかし、「自分の生命は最終的には自分が護る発想のアメリカ」と「国家が護ってくれる発想の日本」の違いかもしれません。アメリカ国民にとって我が身は自分で守るという伝統は建国以来のものであり、そう簡単には放棄するわけにはいかないものがあるようです。

このような歴史などを背景にNRAを中心とする銃規制反対派は、「銃は人の命を守るもの」、「銃のある社会こそが最も安全で安心な社会」という主張の展開を可能にし、多くの支持者を擁することが出来るのです。これらの主張も、私達日本人からすると詭弁以外の何ものでもありませんが、大方のアメリカ人にとって決して詭弁ではなく、彼らの歴史的・地理的発想からすれば体験的実感であるのかもしれません。

現実問題として、私などがアメリカ大陸をドライブしたとき、果てしないデザート(荒野)が続き、家も人も車もほとんど見かけないことがしばしばです。こんな荒野で万一にも不埒ものに襲われたら我が身を守るのは自分だけということを実感します。

河合 将介( skawai@earthlink.net )

 

川柳(東京・成近)


 


( 川 柳 )


スカイツリー下は昔のままの町

良しにつけ悪しきに付けて我が昭和

歳月が徒然草を読み直し

幸せの味三食を噛みしめる

一瞬という人生の長い旅


( ニュースやぶにらみ )


「すわミサイル!」

おどかしてすいません −隕石

「守り本尊」

核 −金正恩

「ルール改正」

不意打ち禁止 −レスリング


河合成近
nakawai@adachi.ne.jp

http://homepage3.nifty.com/itukabouzu/

龍翁余話

龍翁余話(266)「ウイーンの香り・・・ミューズコンサート」

翁の好きな音楽と言えば、従来はタンゴ、ルンバ、マンボ、ボサノバ、サンバなどのラテン音楽、スウイング、バラード、インプロヴィゼーション(即興演奏)、コール&レスポンス(掛け合い演奏)などのジャズ、そしてクラシック音楽の順、「クラシック音楽は俺のガラじゃない」と勝手に垣根を作っていたのだが、『余話』に時々ご登場いただく親友の音楽家熊坂良雄・牧子ご夫妻の影響で、少しずつ“クラシック音楽への垣根”が低くなっている。と言うか、たまに“クラシック音楽は、俺のガラに合うのではないか”と錯覚するようにまでなった。先日、また、その錯覚の機会を与えられた。
                 (写真右:熊坂牧子さんとプリンツ氏)                        

『ウイーンを代表するピアニスト マインハルト・プリンツ氏(ウイーン国立音楽大学教授)を迎えて』と題するミューズ コンサートシリーズW(主催:ミューズ熊坂音楽スタジオ、後援:オーストリア大使館・流山市教育委員会・流山ロータリークラブ・流山市国際交流協会)が2月11日、さわやかちば県民プラザホール(千葉県柏市)で開催された。キャパ470席は満席、第1部は、プリンツ氏のピアノ伴奏で『ソプラノ歌手・熊坂牧子の独唱』。モーツアルトの「静けさは微笑みながら」と「クローエに」で始まる。おや?いつもと異なる雰囲気(ステージ構成)だな、と思ったらリーフレット(説明書)に「本日のコンサートは、ウイーンでのコンサート形式で行ないます」と書かれている。なるほど、これが本格的なクラシック音楽演奏のスタイルなんだな、と納得。

熊坂牧子さんは武蔵野音楽大学声楽科を卒業後、オーストリア国立ウイーン音楽大学に留学、ドイツ歌曲・オラトリオ(17世紀イタリアで生まれた宗教的色彩の楽曲)を学ぶ。帰国後、国内外でソプラノ歌手として活躍、各種コンサートの主催、各種音楽団体への音楽指導、などを行なっている。2001年に第10回北野道彦賞受賞、現在は東洋学園大学専任講師、放送大学非常勤講師、流山市ゆうゆう大学講師、そしてミューズ熊坂音楽スタジオ代表。なおプリンツ氏とは、牧子さんが第2の母校(ウイーン国立音大)時代に師事した故ロバート・ショルム教授の同じ門下生であること、彼の奥様が日本人で、牧子さんの第1の母校(武蔵野音大)の後輩であること、そして牧子さんの夫・良雄氏(バリトン歌手=氏も武蔵野音大〜ウイーン国立音大留学)が主任教授を務めていた東京工学院専門学校(音楽科)へも指導に赴いたことがあるという関係で20年以上もの親交があるそうだ――牧子さんの熱唱は続く――フーゴ・ヴォルフ(1860年〜1903年、オーストリアの作曲家)の「すてられた乙女」「祈り」「春だ」、山田耕筰の「待ちぼうけ」「からたちの花」(いずれも北原白秋作詞)そしてシューベルトの「鱒」などに聴き入ったが、圧巻はシューベルトの「糸を紡ぐグレートヒェン」。(ゲーテ「ファウスト」より)“グレートヒェンは愛するファウストが突然去って行ったことに失望し苦しみ、それでも彼と愛し合った日々を忘れられず、糸を紡ぎながら(ファウストへの想いを)歌うグレートヒェン、そのグレートヒェンが、まるで牧子さんに乗り移っているかのような迫力に観客は息を呑む。翁は、あたかもオペラを観ているような感覚で(牧子さん演じる)グレートヒェン・ワールドに惹き込まれた。

第2部はプリンツ氏のピアノ演奏。翁は先ほどからステージのピアノが気になっていた。そのピアノ、何とオーストリアが誇るウイーンの至宝『ベーゼンドルファー』ではないか。『スタンウエイ』(アメリカ)、『ベヒシュタイン』(ドイツ)に並ぶ“ピアノ御三家”の1つだ。この名器に向かうは、これまたオーストリアが誇る名ピアニスト・プリンツ氏。曲目はシューベルトの晩年のピアノソナタ3部作の最後の作品(4つの楽章から成る)『ピアノソナタ(第21番)変ロ長調』。翁も会場も期待と緊張が膨らむ。第1楽章は静かな低音のトリル(装飾音)に始まり、様々な転調を繰り返しながら瞑想的な世界が展開される。翁は若い頃、ドイツ、オーストリア、ハンガリーを流れるドナウ川を追う取材でウイーンに立ち寄ったことがある。2泊3日の短い通過滞在だったので“音楽の都”を味わう時間はなかったが、車移動の途中、ウイーン中央墓地に眠るベートーヴェン(写真の左端)、モーツアルト記念像(中)、シューベルト(右端)に詣でた。「ベートーヴェンと同じ墓地に」がシューベルトの遺言であったとか。そんなことを思い出しながらシューベルトの『ピアノソナタ』に酔った。
写真左:ウイーン中央墓地(米沢市の友人Yさん提供)

『ピアノソナタ(第21番)変ロ長調』は第2楽章へ。暖かな低音の響きが心地いいが、第3楽章は高音中心の優美な雰囲気のあとに次第に陰鬱な感情が広がる。各楽章とも転調が頻繁で、翁の理解力では解釈がかなり難しい。第4楽章のエンディングは(タイトルの)変ロ長調に戻ってプレスト(速いテンポ)で締めくくられる。プリンツ氏の約40分に及ぶ連続演奏が終わって、場内に拍手の嵐が・・・

このコンサートで翁は、また少し“クラシック音楽への垣根”が低くなった。人間、時には(愉快な方に)錯覚を起こすのも悪くはない。そう言えば翁、子どもの頃、シューマンの『トロイメライ』に泣いたこともあったっけ・・・っと、そこで結ぶか『龍翁余話』。

 

茶子のスパイス研究

紅茶とスパイスの国スリランカ

先日、ロスアンジェルスにある日系マーケットにスリランカから来た人を案内した。野菜のセクションに行くなり自分の一番好きな野菜はこれだと手にとって見せてくれたのが何と日本のサツマイモ。どうやって食べるのか聞くとレモンを絞ってそこにチリ(唐辛子)を入れて茹でたサツマイモをディップ(その液に浸して)しながら食べるのだと言う。よく母親が作ってくれた即席のおやつなのだそうだ。お国が違うと同じ食材でも調理法が違うし全く違うシーズニングを使うので興味深い。以前、サツマイモとレモンと蜂蜜で煮ものを作った事があったがレモンとチリの組み合わせは意外だった。早速、家に戻ってきてから試してみることにした。まずサツマイモは蒸かすより、じっくり焼くと甘みが出てほっくりと柔らかくなるのでオーブンを使う事にした。ペーパータオルを水に浸してビショビショの状態で生のサツマイモを包
レモンとチリとさつまいも チリブレンドソルト 煎茶とレモングラスのブレンドティー

み銀紙でもう一度包む。そして350度のオーブンで柔らかくなるまでサツマイモを放り込んでおく。キャンプファイアーの時にもマキの中にこの状態でサツマイモを放り込んでおくと蜜が出てきて美味しくなる。竹串がスムースにサツマイモに刺さったら出来上がり。焼きたてのサツマイモをスライスしてレモンとチリに浸して食べてみたらフルーティーな味がした。サツマイモの甘さは輪郭の無い、ほんわかした甘さなのだがこのチリとレモンで食べると途端に味がしまってサツマイモの甘さがきりりと引き締まって美味しい。チリのチョコレートもそうだが、甘くて辛いとか辛くて酸っぱいとかは結構ハマる味かもしれない。
そう言えば東南アジアやメキシコの暑い国ではフルーツにかけるブレンドソルトがあってチリがブレンドしてあるものがある。スイカやパパイヤやオレンジ、パイナップルとあらゆるフルーツにそれをかけるのだ。去年、食品店のスパイスセクションを見ていて珍しいな〜と思って買ってみた。どんな味になるかまずはスイカにかけてみたがやっぱりスイカはスイカそのものの風味が個人的には好きだ。他のフルーツにも使ってみたが何となく今一でそのままそのブレンドソルトはキッチンのお蔵入りになってしまっている。
日本食マーケットのツアーが終わるとスリランカの人から日本茶とレモングラスの入ったブレンドティーを頂いた。日本茶の味を知っている日本人には、ちょっと不思議なブレンドティーの味がすると思う。紅茶で有名なスリランカで日本茶のブレンド商品が出回っているのも面白いと思った。

茶子 スパイス研究家

 

 

ジャズ&ポップ−今週のお奨 めアルバム

今回はギタージャズです。グループ名のとおり、アメリカ人のTuck AndresのギターとPattiのボーカルで構成されています。パティは元々教会などでゴスペルを歌っていたシンガー、Tuckはギター一本ですばらしい雰囲気を出してくれます。ボーカルとギターのシンプルな構成ですが、なかなか聴かせてくれます。どこかで聴いたような曲が多く含まれています。16曲目のTears in Heavenはよく知っている曲で、懐かしく聴けます。

"As Time Goes By" Tuck & Patti


01 I've Got Just About Everything
02 They Can't Take That Away From Me
03 Better Than Anything
04 Stella By Starlight
05 As Time Goes By
06 On A Clear Day
07 When We're Alone
08 Up and At It
09 Taking the Long Way Home
10 My Romance
11 Togetherness
12 Body & Soul
13 Walkin' One and Only
14 Manha de Carnaval
15 I Will
16 Tears In Heaven

ジャズアルバムの紹介リスト
http://www.zakkayanews.com/jazzlist.htm
《R.O.》

編集後記

昨日の朝のヨガクラスにスポーツジムに入会されて3日目の75歳の男性の方が参加されていました。腰が曲がらないように少しずつトレーニングしたいと言われていました。60分のクラスの最後は休息のポーズ  シャバ・アーサナ(仰向けになって身体全体の力を抜くポーズ)をするのですが、その方は気持ちよくいびきをかいて眠ってしまいました。さあ来週も参加されるでしょうか? 《R.O.》

雑貨屋のブログ→ http://zakkayanews.jugem.jp/
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http://www.zakkayanews.com/zwback.htm

Zakkaya Weekly No.875

雑貨屋 店主 大西良衛   http://www.zakkayanews.com/
              
tenshu@zakkayanews.com