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NO.770               Ryo Onishi              2/13/2011  

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雑貨屋のひとり言

先週は久しぶりに寒い!と思いました。まだもう少し寒い日が続きそうですが、真冬ですから仕方ないですね。
北国では大雪によって特に高齢者の日常生活(雪かきができない、買い物ができないなど)に大きな支障がでているようです。これは地方都市だけの問題ではなく、高齢化、少子化が進んでいる日本の近未来を映し出している のではないでしょうか。≪R.O≫

 

日本人のマナーについて(続き−2)

前号(Jan.23,’11付Zakkaya Weekly #766)でご紹介した私の文章『日本人のマナー』に対するいただいたコメントに対する礼状です。
 

あけましておめでとうございます。
本日、羅府新報社経由で貴信を拝受いたしました。いつも「磁針」コラムをお読みいただいているようでありがとうございます。今回の私が書いたテーマ「日本人のマナー」について友人たちからもコメントをいただきましたが、皆さん私に同感の意を表してくれました。

私は1985年に日本企業の駐在員としてロサンゼルスへ来、企業引退後もそのまま妻と二人で当地に残り引退生活を続けている在米25年のアメリカ永住権日本人です。年に一、二度日本へ一時帰国するようにしています。

今回、「磁針」に書きました通り、特に最近の日本の若者たちを中心にマナーの悪さが目立つのを感じます。これは戦後の混乱期における家庭秩序の崩壊にも大きな原因があり、若者たちのマナーの悪さはその親である、または祖父母である私たちシニア世代にも大いに責任があろうかとも思います。私たちシニア世代は文句をいうだけでなく、日本のよき伝統と文化、躾を改めて思い出し、次の世代に伝えるべく努力をしなければならないのではないでしょうか。

もちろん、日本の若い世代の中にも素晴らしい素質を持ち、明るい未来を予見させてくれる人も多いことは確かです。決して悲観することはありません。

私はほぼ月1回の割で「磁針」へ寄稿させてもらっています。次回は来週(1月19日頃?)の予定ですので、卯年の新年にちなんで「ウサギ」の話題を軽く読み物風に取り上げようと思います。これからも引き続き羅府新報と磁針コラムをご愛読いただければ幸いです。差し支えなかったら、またご意見、ご感想をお寄せいただければ誠に幸いです。
貴方にとって今年がよい年でありますようお祈り申し上げます。

河合将介(skawai@earthlink.net)

さくらの独り 言

今週はお休みです。

川柳(東京・成近)


 


( 川 柳 )

 義理チョコにまだ男だと認められ

バレンタインそして絵馬にも裏切られ

本命と信じた チョコレートの喜劇

義理チョコと知らず3月14日

そもそもはあの義理チョコの誤解から


( ニュースやぶにらみ )

「ムバラク政権崩壊」
土台を固めてないから −ピラミッド

「バレンタインチョコ」
瑞穂さん、義理でもいいから −菅首相

「サクラ咲く」
エナザクラです −裏口入学生

河合成近
nakawai@adachi.ne.jp

http://homepage3.nifty.com/itukabouzu/

龍翁余話

龍翁余話(167)「文豪・尾崎士郎と大相撲」

相撲をこよなく愛した文豪・尾崎士郎(1898年2月5日〜1964年2月19日)が今の角界の体たらくをご覧になったら、どんなにか嘆き悲しむことだろう・・・先日、東京・大森(山王)の『尾崎士郎記念館』(住居跡)を訪ねた。門柱の標識『尾崎士郎』は先生の自筆だそうだ(写真左)。玄関の右端に『人生劇場文学碑』がある(写真中)。裏に回ると客間と書斎が当時のまま保存され、庭には、先生がふんどし姿で鉄砲突きの稽古をしていたという傷だらけのケヤキが、今も生きている(写真右)。
 
尾崎ー文学碑.jpg

翁が尾崎作品に出会ったのは学生時代、彼の代表作『人生劇場』だった。『人生劇場』は尾崎の出身地・愛知県吉良町(『忠臣蔵』の敵役・吉良上野介と同郷)から上京、早稲田大学に入学した青成瓢吉の青春とその後を描いた尾崎の自伝的小説。1933年から都新聞(現・東京新聞)に連載、これがベストセラーとなって「青春篇」から「蕩子(とうし)篇」まで(の8篇)を20年の歳月をかけて執筆し続けた大長編小説である。正義感と侠気(義理と人情)に溢れた主人公・瓢吉の“人生、如何に生きるべきか”を探し求めて彷徨する姿に、翁、己れの人生(青春)を重ね合わせたものだ。

この小説は14回も映画化された。翁が観たのは『人生劇場 青春篇』(1958年・東宝、池部良、森繁久弥、三船敏郎ほか)と『人生劇場 飛車角』(1963年・東映、鶴田浩二、佐久間良子、高倉健、梅宮辰夫ほか)の2本。村田英雄の歌もいい。♪やると思えば どこまでやるさ それが男の 魂じゃないか 義理がすたれりゃ この世は闇だ なまじとめるな 夜の雨(作詞・佐藤惣之助、作曲・古賀政男、1938年発表)・・・翁の数少ないレパートリー(?)の1つ。

尾崎士郎の作品には『石田三成』、『真田幸村』、『篝火』などの歴史小説もあるが、文壇きっての相撲通だけあって相撲関係の著書も多い。長編小説『雷電』(江戸時代の名大関、横綱免許は受けなかったが、東京都・江東区門前仲町にある富岡八幡宮の横綱力士碑に“無類力士”として顕彰されている)のほか、土俵人格論を展開した随筆集『相撲を見る眼』がある。筆者の、厳しくも優しい眼は相撲の隅々まで行きわたり、1人ひとりの力士を限りない愛情で活写した随筆、これを読めば昨今の不祥事が起きようはずもないのだが、今の相撲協会幹部や力士たちの幾人が尾崎先生の『相撲を見る眼』を知っているだろうか?

相撲は古代より、体力に恵まれた男性が神前で“力を尽くして”神々に敬意と感謝を示す神事であり、それだけに礼儀作法・規律が重んじられた(力を尽くさなければ神に失礼)。明治4年、東京府の「裸体禁止令」によって東京相撲は廃止に追い込まれそうになったが、明治天皇のご意志を受けた伊藤博文らの尽力により明治17年に天覧相撲が実現し、大相撲が社会的に公認(大衆化)され、東京大角力協会が結成された。明治42年、両国に相撲常設館『国技館』が開設、その名と国民的人気を背景に相撲を“国技”とする認識が広まっていく。そして大正14年に財団法人大日本相撲協会を設立、昭和に入ってあの不世出の大横綱・双葉山の69連勝の偉業(昭和11年1月場所〜昭和14年1月場所3日)で日本中が相撲ブームに湧く。終戦直後、国技館は一時期、連合国軍総司令本部(GHQ)に没収されたが、東京では明治神宮外苑などの仮設会場で場所を継続した。

こんな事件があった。1950年(昭和25年)1月場所のこと、当時の3人の横綱・羽黒山、照国、東富士が相次いで休場、この時、横綱の権威や品位が問題となり、横綱降格(大関に格下げする)議論が起きた。これがきっかけで横綱審議委員会が発足した。この時、相撲通で知られ、双葉山とも親交が深かった尾崎士郎が委員に推薦された。尾崎は双葉山が(前頭の)安藝ノ海に70連勝を阻まれた後に発した言葉「我、未だ木鶏(もっけい)たりえず」に感銘を受けたという。木鶏とは木製の闘鶏、真に強い者は敵に対しても動じない、のたとえ。そのことは前述の随筆集『相撲を見る眼』の中の『木鶏』の項に、双葉山の人物評と併せて詳しく記述されている。

さて、1966年(昭和41年)に現在の財団法人日本相撲協会が発足した後、いくつかのトラブルはあったが、そのほとんどは(協会設立の趣旨目的)「我が国固有の“国技”である相撲道を研究し、相撲の技術を練磨し(中略)もって相撲道の維持発展と国民の心身の向上に寄与する」に違反するような大事件ではなかった。ところが近年、週刊誌による八百長疑惑報道、時津風部屋力士暴行死事件、数々の朝青龍関連問題、大麻事件、暴力団癒着事件、野球賭博事件、そして最近の(決定的な)八百長事件など、大相撲の在りようを根底から揺るがす不祥事が続発、日本相撲史上最大の危機を迎えている。『尾崎士郎記念館』の裏庭のケヤキからは先生の悲痛な叫びが聞こえてきそう「日本相撲協会よ、生まれ変われ!」大相撲ファンである翁もまた当協会の“根本革命”を望んで止まないのだが・・・

尾崎士郎について、まだまだ書きたいことが山ほどある。宇野千代との恋愛、川端康成、石坂洋次郎、室生犀星、山本周五郎、吉屋信子、三好達治、子母沢寛、北原白秋らとの交流(馬込文士村伝聞)も面白い。いずれ近い内に馬込文士村散策記を書かせていただくとして、2月19日の“瓢々忌”(1964年に66歳で亡くなった尾崎士郎先生の命日)を前に、翁は『記念館』で静かに先生のご冥福を祈った・・・っと、そこで結ぶか『龍翁余話』

ジャズ&ポップ−今週のお奨 めアルバム

先週に続き今週も日本人アーティストで行きます。ご紹介するのは、私と同い年のジャズボーカリスト阿川泰子です。シュガーボイスの阿川泰子をご存知の方は多いと思います。 ゆったりと聴ける彼女の歌声はいつ聴いてもいいですね。
最近はあまり見かけませんが、三田工業のコピー機のCMに出ていたのをよく覚えています。
 
"Anklet"   阿川泰子

01-IT NEVER ENTERED MY MIND
02-SOMEONE TO WATCH OVER ME
03-_They Long To Be_ CLOSE TO YOU
04-FLY ME TO THE MOON
05-MOON RIVER
06-MISTY
07-TENDERLY
08-IT'S EASY TO REMEMBER
09-IN MY LIFE

ジャズアルバムの紹介リスト
http://www.zakkayanews.com/jazzlist.htm
《R.O.》

編集後記

エジプトのムバラク大統領が辞任しました。エジプトの民主化要求運動はネットでの呼びかけで国民が動き、ついに国を変えてしまいました。 この変化によっていろいろ変わってくるのでしょうが、このような民主化運動を、今一番恐れているのは中国なのではないでしょうか。いくら情報を制限し たとても、いつかこのようなことが起こるのではないでしょうか?
≪iPad≫
NAVER
WEB上のNフォルダやフォトアルバムに写真やファイルをアップロードしておいて、PCやiPadからそのファイルを開くことができます。登録すれば無料で10GB使えます。ユーザー同士で ファイルを共有することができます。URLを公開して多くの人に見てもらうこともできます。

雑貨屋のブログ→ http://zakkayanews.jugem.jp/
雑貨屋ニュースレターのバックナンバーは下記のURLでご覧いただけます。

http://www.zakkayanews.com/zwback.htm

Zakkaya Weekly No.770

雑貨屋 店主 大西良衛   http://www.zakkayanews.com/
              
tenshu@zakkayanews.com