weekly

NO.760               Ryo Onishi              12/5/2010  

 weekly
LAの観光スポット ホームページ バックナンバー
 
雑貨屋のひとり言

新しい発想は自分たちの関係している分野だけでいくら考えてもなかなか画期的なものは生まれにくいものです。まったく関係がなさそうなことから突然に生まれることがあります。
アフリカやオーストラリアに外温が大きく変化しても、クーラーなしで快適な室温に保てる建造物が造られています。これはアリ塚の構造を研究して実現させたエコです。
テレビ番組のなかで昆虫から学んで新しい技術や製品を生み出すということが紹介されていまいた。
タマムシのあの独特な色、実はあれは表面の超微細なデコボコがある光の波長だけを反射させるために起こるためで、立派なナノテクノロジーなんですね。ナノテクノロジーで金属の表面を加工すると塗装、着色なしでいろんな色にできるそうです。染料がいらないのでこれは立派なエコです。
日本のナノテクノロジーが地球環境と日本経済を救うと期待しています。≪R.O≫

日本人のマナー

前回の当欄で私が東京の地下鉄駅で倒れ、日本女性に助けられたことを書きました。二人の中年女性は私がホームのベンチで休んでいる間中、自分の乗る電車をやり過ごし私に付き添ってくれました。美しい日本人の心にふれ、まだまだ日本の良さは失われていないことに感激でした。

ところが今回はすの逆のことを書かねばなりません。東京の殆どの鉄道には「優先席」という座席が作られています。この席は、お年寄り、妊婦、身障者などの人たちの優先席として設けられています。車内放送でも乗客の協力を呼びかけています。

古希を過ぎた私ですが、これまでこの「優先席」に座ったことがありませんでした。私にとってこの席は無関係であり、こんなものにお世話になるほど弱っちゃいないんだ、という妙なプライドみたいなものがあったからです。以前、「優先席」が空いていたにもかかわらず、一般の吊革につかまっていたら、目の前の座席に座っていた若い人に「どうぞ」と席を譲られ、「ああ、私も年寄り扱いされる時代になったのか」と妙に寂しさを感じたことがありました。それでも「優先席」は私にとって無縁の存在で意地でも坐るものか、と抵抗していました。

ところが、前回書いた私の「地下鉄ホーム昏倒事件」により、この意地を捨てざるをえなくなったのでした。私も甘んじて「優先席」を利用させていただくことにしました。これまで、「優先席」自体に無関心だったので気がつきませんでしたが、この席に悠然と坐っている若者、健常者のなんと多いことか。また、この「優先席」と周囲では携帯の使用を控えることになっているようですが、これまた、皆さん平気でメールの受発信をしています。

これでは何のための「優先席」なのでしょうか。守られない制度なら設けないほうが良いのではないでしょうか。よくお隣の中国国民のマナーの悪さがテレビで報道されていますが、私たち日本国内だって決してマナーが良いとは言い切れません。いまどきの家庭では子供たちにどんな躾をしているのでしょか。‐‐‐ などと、いっても電車内のマナーの悪さは子供たちだけではなく親の世代も決して誉められたものではないようです。

日本の良さに感激したり、他方、マナーの悪さに愕然としたり、たった一週間の日本行きの旅でしたが感じたことは盛沢山でした。   
  河合将介(skawai@earthlink.net)

さくらの独り 言「終(つい)の住まい」

今週はお休みです。

川柳(東京・成近)


 


( 川 柳 )

 
海泣かせ海怒らせてエルニーニョ

温暖化ですで異常をを片付ける

霊長類エゴ属のホモサピエンス

クローンの指パンドラの箱に触れ

宇宙から見る国境のない地球

( ニュースやぶにらみ )

「ぎょぎょぎょの〜 」
政府ですね −ゲゲゲの〜女房

「いい質問ですね」
皮肉大賞らしい −国会議員

「工事順調」
511メートルなう −スカイツリー

河合成近
nakawai@adachi.ne.jp

http://homepage3.nifty.com/itukabouzu/

森田さんから

今週はお休みです。

龍翁余話

龍翁余話(157)「フラ」               

毎年11月にハワイへ旅をして、オアフ島で度々訪れる場所と言えば、ゴルフ場巡りのほかに、パールハーバー(真珠湾)、博物館・美術館などがある。日本時間1941年12 月8日未明(ハワイ時間12月7日)、日本海軍は、オアフ島のアメリカ海軍太平洋艦隊の基地・真珠湾を攻撃、大東亜戦争(太平洋戦争)の開戦である。そのことは昨年のこの時期『余話』(107)で書いたので今年は割愛するが、翁、今回もまた湾上に浮かぶ(日本海軍に撃沈された)戦艦アリゾナ(記念館)に黙祷を捧げ乗組員1178人の冥福を祈った。

環太平洋で最大級の収蔵品を誇り、カメハメハ王家と関わりの深いビショップ・ミュージアム(ホノルル)も、翁が好んで訪れる場所。ハワイの人たちはどこから来たかなど、ポリネシアの歴史や文化を体系的に学べるだけでなく、翁が最も興味を抱くのはカメハメハ王朝史――カメハメハ大王(1世=1758年〜1819年)(写真左)は言うまでもなくハワイ諸島(7つの主島=ハワイ島・マウイ島・カホオラウエ島・モロカイ島・オアフ島・カウアイ島・ニイハウ島)を統一、1810年にハワイ王国を建国した人物としてあまりにも有名。なお、カホオラウエ島は現在無人島。かつて200人ほどの先住民が住んでいたが太平洋戦争中、米軍に収用され、50年あまり爆撃演習場として使用されていた。不発弾撤去の後、ハワイ州に返還される予定であり、すでに先住民が再居住を求めている。また、ニイハウ島はカメハメハ5世の時、英国からの移住者(ロビンソン家)が1万ドルで購入、現在も子孫が所有しているので、観光客は(特別ルートでなければ)上陸出来ない。

ワイキキのメイン・ストリート名でも知られるカラカウア大王(7世=1836年〜1891年)(写真中)は、史上初の日本を訪れた外国元首、明治天皇に拝謁した記録もある。ハワイ王朝 最後の国王(8世)はカラカウア大王の妹・リリウオカラニ女王(1838年〜1917年)(写真右)。在位は兄が亡くなった年の1891年(53歳で即位)から1893年までのわずか2年、アメリカ政府の執拗な策動で王位を奪われ、ハワイ王国も遂に83年の歴史に幕を閉じることになる。
Liliuokalani.jpg
裁判所前の銅像 ミュージアム館内の展示写真

その後ハワイ共和国が誕生するが、1898年にアメリカ領(50番目の州)となる。リリウオカラニ自身は一時期の軟禁も解かれ、1917年に(79歳で)没するまで静かな余生を送ったそうだ。日本でも有名な名曲『アロハ・オエ』は何と彼女が40歳の頃、自ら作詞・作曲したもの。もともと、人間と自然・神との一体感を詠ったものだが、結局は、祖国を失った最後の女王の悲痛な“別れの歌”になってしまったようだ。

“人間と自然・神との一体感”と言えば、それを全身で表現する踊り、フラがある。実は翁、フラはハワイで何回か見たことはあるが、それほどの興味関心も知識も持っていなかった。たまたま、ビショップ・ミュージアムで『フラ展』が開催されているということだったので、館内(2F)の“フラ・コーナー”を見学した。いやあ、フラについて何一つ知らなかったことに、ある種のカルチャー・ショックを覚えた。第一、日本人はフラのことを“フラダンス”と呼ぶが、フラとはハワイ語で“踊る”を指す言葉、したがって“フラダンス“は、”ダンス・ダンス“になる。日本フラダンス協会という団体があるそうだが、名称を変更したほうがよさそう。(余計なお世話かな)

フラは、民族衣装を着てウクレレの音楽に乗せ、腰を激しく振る踊り、と思っていたら、それは新しいフラ(ダンス)の傾向で、本来のフラは多少、趣を異にする。ハワイの人々
(先住民)は海・山・太陽などの自然(神)の恩恵を享受しながら生きてきた。それだけに神々を崇め讃え、儀式を行ない、祈り(踊り)を捧げた。また、文字がなかった時代に神々の伝説や先祖の話を伝えるコミュニケーション手段として踊りで表現した。そして言葉が誕生して以来、詩を理解して踊る“言葉ありきの踊り”と変化した。こうした習慣が根付き、フラはハワイの芸術文化の基を創り上げた。今回の旅行で少しばかりフラの歴史を学んだが、それはまた、いずれかの機会にということにして、翁が強い関心を抱いたのがフラに用いる古典楽器の種類。瓢箪をくり抜いたイプ(小さい瓢箪は法螺貝の役目をするウリウリ)、竹に切り込みを入れたプイリ、竹で出来た尺八のようなフルートなど、いずれも自然の恵みを有効活用したものばかり。翁は本来、何事も“観たり聴いたり試したり”で、実際に体験的に感じるものを描くことをモットーとしているが、フラは踊れないし今回は見る機会もなかった(上の踊りの写真は、ハワイの友人の提供)。ただ、フラの古典楽器を観察する中で、フラが、神々や自然への畏敬・感謝、人間同士の愛を物語る(伝える)神聖なコミュニケーション・ツールであることを知った。どこからか、メアオリ(朗唱者)の神への祈りのメレオリ(朗唱)が聞こえてきそう・・・っと、そこで結ぶか『龍翁余話』。

ジャズ&ポップ−今週のお奨 めアルバム

目に飛び込んできたジャケットを手に取ると、それは日本の名曲をカバーしているEuropean Jazz Trioのアルバムでした。
おなじみの日本の曲をジャズで聴くのはいかがでしょうか?
安心して聴けるアルバムです。
"Japanesque" European Jazz Trio

1. 見上げてごらん夜の星を
2. 花
3. 与作
4. 赤とんぼ
5. いとしのエリー
6. 千の風になって
7. いい日旅立ち
8. 秋桜
9. 翼をください
10. 涙そうそう
11. 浜辺の歌
12. 川の流れのように

雑貨屋ウィークリー537号から紹介をはじめたジャズのアルバムをリストにしました。
http://www.zakkayanews.com/jazzlist.htm
《R.O.》

編集後記

サッカーJ1は残留をかけた戦いで、神戸ヴィッセルがなんとか残留、東京は降格となってしまいましたね。応援していたファンに拍手です。
≪iPad≫
iPadを使ったマジックをする内田伸哉さん、何度見ても面白いですね。

雑貨屋のブログ→ http://zakkayanews.jugem.jp/
雑貨屋ニュースレターのバックナンバーは下記のURLでご覧いただけます。

http://www.zakkayanews.com/zwback.htm

Zakkaya Weekly No.760

雑貨屋 店主 大西良衛   http://www.zakkayanews.com/
              
tenshu@zakkayanews.com