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NO.619                Ryo Onishi              3/23/2008  

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雑貨屋のひとり言

桜の開花ニュースが聞こえてきました。東日本から先に開花するのですね。花芽が冬の低温に一定期間さらされ休眠から覚めることを休眠打破というそうです。この休眠打破が影響しているようです。わかったような、わからないような説明がありましたが・・・。暖かくなってコートなしで歩けるのでありがたいです。でもこの季節、困るのが花粉症です。毎年同じことの繰り返しでは能がないので今年は対策として、マスクをして出かけることにしました。マスクも良くできていて眼鏡も曇らずいいですね。できるだけ薬を飲まないで過ごしたいと思っています。
(R.O.)

信越放送ロサンゼルス便り最終回

2004年8月から毎月1回、長野県の信越放送(SBC)ラジオを通じて続けてきた私の『ロサンゼルス便り』は今月(2008年3月)28日を最後に終了することになりました。毎回電話による生出演でした。

SBCラジオには毎週月曜日から金曜日まで、毎朝「モーニングワイド・ラジオJ」という番組枠があり、その中に世界各地の話題を届ける「World Today」というコーナーがあります。私はこの「World Today」のレポーターの一人として毎月一度出演していたのですが、4月からラジオJの放送枠が縮小されることになり、このコーナーななくなってしまうため私の「ロサンゼルス便り」も3月をもって終了ということになりました。

 これからはレギュラーということではなく、何かトピックがあった時にレポーターとして出演することもあろうかと思います。

「World Today」は日本時間の朝8時25分からはじまり、私の出番は10分あまりの短い時間でした。日本時間の午前8時25分はこちらロサンゼルスでは午後3時25分(夏時間中は午後4時25分)であり、ラジオという公共電波上で喋る以上、少しは事前準備もしなければならず、当日はほゞ1時間前から電話機の前でレポート内容のチェックしながら待機するのが常でした。

出番10分前頃からはSBC 以外からの電話には事情を説明し切ってもらうこともあり、相手方に迷惑をかけることもしばしばでした。

そして約1分前になると放送局の担当ディレクターから電話が入ります。「・・まもなく始まりますのでこのままの状態でお待ちください」との指示があり、受話器を耳にあてたまゝ受話器の向うに流れるCM、タイトルなどを聞いていると担当の菊池アナが私に振ってきます。
「今日はアメリカ・カリフォルニアから河合将介さんです。河合さ〜ん!」
「ハ〜イ、河合です!」
といった感じです。

これまでの約3年半に45回の出演でした。3月末の第46回が最終になります。
過去45回のテーマの内訳は、ロサンゼルス周辺の観光スポットや珍しい風物・場所の紹介が約半分で、桜や梅のお花見の名所、カリフォルニアの州花であるゴールデン・ポピーの群生地の紹介など、日本の皆さんにも是非来てほしいスポットの紹介をさせてもらいました。

また、ロサンゼルスやロサンゼルス日系社会の年中行事(映画界の祭典であるハリウッドのアカデミー賞受賞式、日系二世週日本祭りなど)、アメリカの日本食や日本酒事情、カリフォルニアの厳しい禁煙事情、日米シニアの人生観比較などなど・・さまざまなテーマを私なりにタイムリーに取り上げレポートさせてもらいました。

さらに2005年9月にテーマとして取り上げた「海外在住日本人の日本の国政選挙への投票」については、その後私たちの運動が日本の最高裁判所により認められ勝訴が大きく報道されたことから、このラジオJでも「World Today」だけでなく、注目の話題をさらに掘り下げるコーナーである「Jのコーナー」でも取り上げてもらい、私たちの運動の細かい経緯を語らせてもらったのが私にとって印象深い思い出となりました。

私はこれまでの出演時にはいつも電話機に録音装置を取りつけていましたので、私の放送はすべてカセット・テープに記録してきましたので良い記念品として保存したいと思っています。
  河合将介(skawai@earthlink.net)

さくらの独り 言「菜の花」

「菜の花をとりにいらっしゃい」、3月に入って毎週末、徒歩5分の距離に住む主人の両親から、電話が入る。言うまでもなく私は、イソイソと受け取りに行く。両親の庭(家庭園)で義父が大切に育てた菜の花を、義父がナイフで切り取り、ひとつひとつビニール袋に入れてくれる。まだ少し冷たいはずの風が、春の強い日差しに暖められて、身も心もうららかになるひと時だ。花の一片(ひとひら)をそっと噛んでみる。黄色い菜の花に先駆けて、美しい若葉色の菜の花が、なんとも渋く甘くて美味しい。まるで、遠い青春のあの頃みたい・・・

義父にいただいた菜の花を我が家へ持ち帰るや、100度以上の地獄温泉に浸け、直ぐに冷水を浴びせる。菜の花たちは庭にいた時よりも、より深い、あざやかな緑色に変身し、“さあ、早く召し上がれ”と威張っているみたい。ならば、菜の花の期待に応えるべく、さっそく召し上がってあげようではないか、しかも彼ら(菜の花)が一番喜ぶ形で、と、乏しい知恵を絞ぼって調理方法を考える。これがまた楽しい春のままごとみたいだから、おかしくなってしまう。菜の花のままごとは、「なのはな」を歌った頃と同じく、幼く、しかも快活な感じがして、またニンマリ。菜の花の魅力・楽しみを、今年ほど実感したことはない。

ところで、植物油の菜種油としても知られる菜の花は、別名アブラナともいう。その菜の花について調べてみてびっくり、なんと、千葉県の県花に指定されているというではないか。週の半分を千葉県(柏市)で過ごすさくらにとって、菜の花は急に親戚になった感じだ。聞くところによると、房総半島南部の館山市、南房総市、鴨川市などでは、1月初旬から開花する美しい“菜の花絨毯”で多くの観光客を惹きつけているそうだ。また、菜の花といえば、唱歌の「おぼろ月夜」(♪菜の葉畑に 入り日薄れ・・・)を口ずさみたくなる。叔母と2度ほど訪ねた長野県木島平の、千曲川沿いに広がる菜の花畑(そこには、作詞者・高野辰之の記念碑がある)が想い出される。今年からこの季節、さくらにとって愛でるも食するも、菜の花が一番の主役となるに違いない。そういえば、春雨前線が停滞する今のこの時期、初夏の梅雨ほど強い雨ではないが、ぐずつく毎日が続く。これもまた菜の花が咲く季節にちなんで“菜種梅雨”と呼ぶらしいから、まさしく、菜の花づくしといえるかも。

さて、義父の庭で採れた菜の花、昨日も今日も、あの手この手で楽しんでいる。おしたし、お吸い物、炒め物、サラダはもちろん、スパゲッティ、キャセロール、キーシュ、酢漬け、まぜ寿司、そしてジュース、なんとも色々なものに変身して楽しませてくれる。“もしかしたら影の仕掛け人(調理人)さくらは天才かも?”っと、錯覚を起こすほどだ。でもやっぱり、菜の花は、シンプルなおしたしが最高。何よりも素材そのものの味が、日本の春を堪能させてくれるから。それに、苦味と甘み、透き通った若緑、これはまさに青春の味なのだ。菜の花の季節は菜の花を、そして次はなんだろうっと、舌鼓をうちながら、義父の庭を探索するのも楽しいもの。これこそ新妻の特権なのだ(笑い)。菜の花、今までこんなに親しく接したことのない花だったが、その花言葉のごとく、“快活”な菜の花とともに過ごしている今年の春、まさに新しい春となった。さて、来週はいよいよ“桜”かな、っとつぶやく、さくらの独り言。

川柳(東京・成近)

 


( 川 柳 )

飲みすぎと小うるさく言う血糖値

徳利の底から明日の力水

ライバルの酒が急所を突いてくる

祝杯の中で美談が作られる

死神が視野になかった酒の量


( ニュースやぶにらみ )

「1年ぶり」
日本がこんなにねじれちゃって −桜

「運慶の仏像競売」
道路財源の金を借りたかった −文化庁

「宮崎県はどこ?」
そのまんまの東 −正解率43%の高校生

河合成近
nakawai@adachi.ne.jp

http://www.adachi.ne.jp./users/itsukabz/index.htm

 

森田さんから

                                    

龍翁余話

龍翁余話(23)「身の丈」

若い頃は、ずいぶん背伸びをしたものだが、加齢とともに身の丈(みのたけ=現在の自分のレベル=能力や体力、置かれている環境など)をわきまえることが出来るようになった、と思っているはずなのに、まだ、背伸びをしたがる悪癖が時々頭をもたげる。口惜しいが、どう逆立ちしたって敵いっこない人は世の中、山ほどいる。卑近な例ではゴルフ、釣り、最近始めたアマチュア無線、囲碁などなど。翁がどうあがいても太刀打ち出来ない上段者に“いつか追いつこう”と夢を追いたがる様(さま)は、もはや滑稽そのものだと苦笑するのだが、歳甲斐もなく背丈を伸ばしたがる。まだ、こういう趣味的なものは、楽しめればいいのだが、仕事となると、そうはいかない。本来の“身の丈論”とは多少意味は違うが、あいつには負けたくない、あの番組よりもっといい作品を創りたい、と欲望は限りなく続く。そして、身の丈以上の企画立案に酔う。その酔いがまた楽しいのだから、始末に負えない。

“身の丈ほどの企画集団をつくろう”ということで、友人のK氏、M氏(お二人とも、以前、翁が番組制作でお世話になったテレビ東京のOB)らと、『行動するプロの企画者たち=APP』なる企画グループを結成した。K氏、M氏、翁のほか現在は8人のメンバー。大手広告会社や映像制作会社のOB、現役社長など、いずれも企画・プロデュースのプロばかり。ここで言う“身の丈”とは、我々の現在レベル(実力)で実現出来るテーマの発掘だが、そもそも企画を考える作業は“身の丈”の範囲では、斬新なアイデアは出てこないことは、メンバー誰もが承知している。だから勢い、世の中の様々な事象や国内外の情報の分析、そして社会的ニーズと社会的有効性を考え、夢に走る。それでいいのだ、と翁、勝手に納得。以前、『龍翁余話』で書いたMDGs(国連ミレニアム開発目標)という大テーマもその一つ。本来、我々の次元を超える国際的課題だが、それに取り組んで早や6ヵ月、特にグローバルCSR(国際的社会貢献)が、我々が最初に手がけた企画の第1号。「何とか番組化したい」という執念が実って、ついに、テレビ東京のドル箱番組『ガイアの夜明け』で製作が開始された。嬉しい限りである。その勢いで次なる企画へ、と目を向けたのが環境問題。『エコレンジャー』という子どもたちの環境教育活動が、神戸市を中心に今、全国的に展開されようとしている。ドキュメンタリー(番組制作)経験者の翁は、真っ先に『エコツアー』を考えた。“これは体験的環境教育であり、番組としても絵になる”と思ったからだ。今後、この企画練りをAPPの中心課題にしたいとメンバーに提案している。NPO法人日本エコツーリズム協会というのもある。環境庁をはじめ内閣府や文部科学省、農林水産省など多くの役所が関係している。そして、あれこれ調べていくうちに、ある人物の名に辿り着いた。その人の名は、兼高かおる・・・

話はそれるが、そもそも翁が、ドキュメンタリー番組にとりつかれたのは、かつてのTBS番組『兼高かおる世界の旅』だった。1959年から1990年にかけて30年10ヶ月、放送回数1586回、彼女が回った160カ国の全行程は721万キロ、地球を180周したことになる。とにかく驚異的な記録ずくめで我々を未知の世界へと誘った兼高さんのエネルギッシュな行動力、奇抜なアイデア、そして鋭い洞察力と分析によって構成された番組(彼女みずからディレクター、プロデューサー、レポーター、ナレーターを勤めた番組)に、翁はどれほどの感動と衝撃を受けただろうか。それに比べ翁の取材国数、作品数、作品内容は遠く兼高さんの足元にも及ぶものではない。翁がドキュメンタリー番組を手がけるようになってしばらく経ってから、かの有名なナレーター・芥川隆行さんから、こんなアドバイスを受けたことがある。「兼高さんは世界を代表するドキュメンタリスト、あの人の、事実を瞬時に的確に把握するカンの鋭さ、洞察力は天性のもの、誰も真似は出来ないが、もう一つ大切なことは、人種・性別・階層を超えて平等に人を愛すること、これは見習うべきドキュメンタリー作家の基本だと思う」。それは我々が今、取り組んでいるMDGsの基本精神にも通じる。その芥川さんは『世界の旅』で兼高さんと一緒にナレーターを勤められていたが、奇しくも『世界の旅』が終わった(1990年9月30日)その数日後(同年10月2日)、肺がんのため亡くなられた。享年71。

話を戻そう。兼高かおるさん、現在、幾つかの団体の長を務められているそうだが、その中の一つ、エコツーリズム推進協議会会長であることを知った。翁たちが、これから企画を練ろうとしている『エコツアー』、もし実現の兆しが見えてきたら、何としても兼高さんのご指導を仰ぎたい、そして翁、すでに番組制作の第一線を退いたとはいえ、兼高さんに、ドキュメンタリーの真髄をうかがいたい、と、今から期待を膨らませている。翁のドキュメンタリー作品レベルは“身の丈”程度で終わったが、企画集団APPのアイデア創出は、憚ることなく堂々と“身の丈”を超えるものでありたい。そうは言いつつ、多少の照れと、夢と現実のギャップに落ち込むこともあるのだが・・・
「身の丈を 知る思いにも 逆らいて 身の丈超える 夢や楽しき」っと、そこで結ぶか『龍翁余話』。

ジャズの魅力−今週のお奨めジャズ

今週はちょっと風変わりなタイトルで選んでみました。
昨年この世を去ったアルト奏者の"Jackie McLean"の"4,5,And 6"です。
このタイトルはどういう意味なのかと思って調べたら、4はクァルテット、5はクインテット、6はセクステットでの演奏ということでした。
アルトサックスをじっくり聴ける良いジャズだと思います。一曲ずつが結構長い演奏ですが、飽きずに聴くことができます。
1931年ニューヨークで生まれ昨年2006年3月31日にこの世を去りました。


4,5 and 6     Jackie McLean

Prestige 7048 (Recorded July 13, 1956)
- McLean(as) Donald Byrd(tp) Mal Waldron(p) Doug Watkins(b) Art Taylor(ds) -
1.Sentimental Journey 2.Why was I Born? 3.Contour
(Recorded July 20, 1956)
- McLean(as) Donald Byrd(tp) Hank Mobley(ts) Mal Waldron(p) Doug Watkins(b) Art Taylor(ds) -
4.Confirmation 5.When I Fallin' Love 6.Abstraction
<R.O.>

編集後記


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Zakkaya Weekly No.619

雑貨屋 店主 大西良衛   http://www.zakkayanews.com/
              
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