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NO.615                Ryo Onishi              2/24/2008  

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雑貨屋のひとり言

ロス疑惑の三浦和義が逮捕されたというニュースが飛び込んできました。いったい何がどうなっているのか、日本で報道されているだけでは良くわかりません。ロスからどなたか報道していただけたらと思います。私がロスに駐在したころに起こったロス疑惑は長いこと尾を引いていますね。
昨日は強い風が吹いて日本中で大変な一日だったようです。でも春がもうすぐそこまで来ているのではないかと思います。この冬はここまで風邪を引かずにやってこれましたが、これから、花粉症との戦いの季節がやってきます。
(R.O.)

 

今週も河合さんのPC不調で原稿が届きません。
  河合将介(skawai@earthlink.net)

さくらの独り 言「3分の1」

毎朝起きたらすぐにめくっている「ことば日めくりカレンダー」(K作)の一枚に、『Yes・・・YesとNOの間に“わからない”がある』という言葉がある。1〜31の日付に書かれた言葉が1年間で12回めぐることになる。もう5年近く愛用しているこの日めくりだが、多くは新しい朝の元気をもらったり、ブルー気分の月曜日に背中を押されたり、仕事の勝負日に覚悟をもらったり、空しい日々を慰め・癒されたりするものだ。しかし、中には、私にとってどうもピントこないものもあった。その一つがこれ『YesとNOの間に“わからない”ものがある』だった。何事も「白か黒かはっきりが好き(したい・して欲しい)」という性分の私には理解しがたい中途半端だと感じていた。しかし最近は、私たちの人生、仕事も生活も、何かで“割り切れない”もの、つまり白でも黒でもなく、“わからないもの”というのが意外に多いものだと気がついた。

“割り切れない”といえば、よく『数字では割り切れないものがある』などという言葉を耳にする。先日、ミーティングから席に戻ったら、机上に伝言が残されていた。日本で二番目に行った大学のA教授、卒論を中心に師事した恩師のひとりからだった。翌日、20年ぶりに東京で再会が実現、積もる話や思い出話に花が咲く中で、驚くべく事実が飛び出した。なんとこの恩師、A教授は 自称“S大学のさだまさし後援会会長”だといい、さだまさしの歌のいくつかを紹介してくれた。その中の最初にでてきた歌が「3分の1」、A教授なりの歌詞解説付きだ。私の初めて聞く歌(歌詞)だった。キリストを信じ生きて行くということを徹頭徹尾貫いている敬虔なクリスチャン教授としても有名なA教授から、さだまさしの名前が出たことも驚きだったが、さだまさしの歌を知らない自分にも、そしてA教授が教えてくれたこの歌(歌詞)の良さにも驚いた。

以下に歌詞を抜粋(作詞作曲・さだまさし)
『生きるということの1/3は哀しみで出来ている、生きるということの1/3は悔しさで出来ている、残りの1/3はね 笑うことで出来ているはずさ、きっときっと生きるということはそんな風なものなんだ、泣きすぎても悔しすぎても笑いすぎてもきっといけないのだろう。1/3は何処まで行っても割り切れることがないように、生きるということも、何処まで行っても割り切れないのかな。きっと人を愛しながら、きっと人を憎みながら、その手のひらに最後に残る1/3はきっと笑顔なんだろう』。さらにこの歌はさだまさし自身による解説が添えて歌われるらしく、『私を好きだという人がある。私を嫌いだという人がある。別にどちらでもないという人もある。嫌いな人が1/3。好きな人も1/3。どちらでもない人が1/3。これは、最初から最後まで変わらない。つまり、どちらでもない人が、“どちらかというと好き”になるか、どちらでもない人が、“どちらかというと嫌い”になるか、そんなことで、私への世間の評価は決まります。だから、悔しくも悲しくもないのでしょう。何故なら、どんなに嫌われても1/3は好きな人がいてくれるからです。逆にちやほやされても1/3は嫌いな人がいます。実はそういうことなのです。誰でもがその比率の中で生きています。生きることの黄金比。それが1/3なのかも。大したことはないのです。生きてゆきましょう』・・・なんとも、すごい歌(歌詞)だなと、驚いた。

独りでがむしゃらに生きてくると、誰かと供に生きている共同者たちに比べると、生活や性格に偏りが大きいと思う。自分自身がそうだった。国内外で、人として、日本人として、女性として、プロフェッショナルとして鎧(よろい)を着ると、白か黒の答えでなければ安心できないものだったと今気づく。3分の1ずつ足しても10にはならない人生の、わからない部分は、愛や信頼や希望といった理屈や形では割り切れない、わからないものなのだと思う。それは中途半端なのではなく、あるがままを受け入れて生きるということなんじゃないのかと思う。そう思うと、小さなことではなく大きなことが、見えてくるようで、自分が豊かな気持ちになるから不思議。哀しみと悔しさと笑い・・・みな平等、人生堪能ってことだね・・・っと呟く、さくらの独り言。

川柳(東京・成近)

 


( 川 柳 )

気の弱り 歳に暗示をかけられる

一匹狼 老いたか影が淋しそう

鬼の目に涙あいつも歳をとり

年輪を重ねて虚と実の枝葉

日々好日一生の苦は使い切り

( ニュースやぶにらみ )

「漁船群の中を自動操縦」
そこのけそこのけイージス艦が通る −防衛省

「最新レーダー搭載艦」
イージス元暗し −灯台

「業務提携」
生き残るための保険です −かんぽ、日生

河合成近
nakawai@adachi.ne.jp

http://www.adachi.ne.jp./users/itsukabz/index.htm

 

森田さんから

                  つづく                   

龍翁余話

龍翁余話(20)「アヴェ・マリア」

美しいソプラノの『アヴェ・マリア』(グノー作曲)がコンサートホールを厳かなる聖堂へと変える。ステージの熊坂牧子さん(ソプラノ歌手)の姿が大浦天主堂(長崎)の『マリア像』と重なる。それほどに気高く荘厳なる歌声に、翁は息を呑む。いや、観客の誰もが、その瞬間、敬虔なるクリスチャンになっていたのかもしれない・・・

先日、「熊坂良雄・牧子ジョイントリサイタル(第11回)」を聴きに行った。良雄さんのリサイタルは昨年10月、『龍翁余話』(7)で紹介したが、牧子さん(熊坂夫人)の歌を聴くのは数年ぶり、とあって、期待を膨らませ、古賀政男音楽博物館内『けやきホール』(東京・代々木上原)へ出かけた。第1部で良雄さん(バリトン)の歌が5曲。うち翁が知っているのはシューベルトの『鱒』、『魔王』ぐらい。『鱒』は、清く澄んだ川の流れを漁師が釣竿でかき回して水を濁らせ、巧みに鱒を釣り上げる、という、ややコミカルな歌。それを軽妙な身振りを交えて歌う良雄さん、なかなかの演技。『魔王』は、真夜中、父親が幼い息子を胸に抱いて馬を走らせる中、息子が魔王の誘惑の幻想に駆り立てられ苦しみ、館に辿り着いた時には絶命していたという悲しい物語。その悲壮感を、良雄さんは自然に表現した。
さて、待望の牧子さんの歌は前述の『アヴェ・マリア』ほか『我が歌ひびけ』、『鷹は自由に』などドボルザークの歌を含めた7曲。恥ずかしいが翁、『アヴェ・マリア』以外は全く知らない歌。だが、不思議なことに、牧子さんの美しいソプラノは、まるで知っているかのような錯覚を起こさせるほど翁を魅了する。まさに期待以上のパフォーミング・アート(舞台芸術)だ。そして圧巻は、冒頭の『アヴェ・マリア』・・・

第2部のプログラムは、世界の愛唱歌と題してイギリス、アメリカ、ドイツ、日本、イタリア、フランス、オーストリアのポピュラー曲(12曲)が熱唱された。良雄さんの『見上げてごらん夜の星を』を聴いているうち、昨年10月の(彼の)コンサートの(休憩の)時、牧子さんが翁に話してくれた「主人は、歳を重ねるごとに肩の力が抜けて声に味わいが出るようになりました」を思い出した。確かに、今日の良雄さんの歌には、ひと味もふた味も加わった味わい深さが感じられた。そして牧子さんの歌、イタリア民謡『マンマ』の前奏(ピアノ)が始まった時、客席の一点に軽く合図を送った。そこには老婦人や数人の女性客がいたが、誰を指したのか分からない。すぐに歌が始まった。
♪・・・母さん、僕はとても幸せなんだよ
    離れて暮らすことなどないじゃないか
    母さん・・・・
第2次大戦中、イタリアの兵士達は軍歌のようにこのカンツォーネを歌って、誰もが母を恋い慕ったという。歌い終わると良雄さんもステージに並び、先ほど合図を送った相手が良雄さんのお母様(90歳)であることが明かされた。そうか、この『マンマ』は、お母様のために歌ったのだ。お母様にとって、嫁(牧子さん)の心のこもった歌のプレゼントは、どんな高価な贈り物より嬉しかったに違いない。

故・越路吹雪の持ち歌『愛の讃歌』の時、「越路さんには及びませんが、私が知る全ての人にこの歌を贈ります」と前置きして歌い始めた。ソプラノ歌手・熊坂牧子の『愛の讃歌』は、越路吹雪とはまたひと味違う情感を漂わせた。そしてラストは夫妻揃っての『ウイーン・我が夢の街』。共に武蔵野音楽大学を出、共にオーストリア国立ウイーン芸術大学に留学したお二人にふさわしいファイナル・ソング。こうして今「熊坂良雄・牧子ジョイントリサイタル(第11回)」の感想記を書いている間でも『アヴェ・マリア』が翁の脳裡を往来する。
♪恵み溢れる聖マリア、主はあなたとともにおられます。
主はあなたを選び、祝福し、あなたの子イエスも祝福されました。
神の母・聖マリア、罪深い私達の為に、
今も、死を迎える時も祈って下さい。アーメン
無宗教の翁が、今また、にわかクリスチャンになる。書き終えた途端に、“罪深き俗人”に戻ることが分かっているくせに、とニガ笑い。それにしても、普段、芝居やコンサートに行って、よほど感動しない限り、あまり拍手をしない“冷め龍”だが、帰路、手の平に少しばかりの痛みを感じた。「歌はいいものだ。ましてや親友の活躍は更に嬉しい。この次は、手の平が腫れるくらいに拍手を送ろう」っと、そこで結ぶか『龍翁余話』。

ジャズの魅力−今週のお奨めジャズ

久しぶりに三宮のTSUTAYAに行きました。そこで見つけたアルバムを紹介します。たくさん並んだジャズアルバムの中からどんな曲に出会えるか、とてもワクワクするものです。その中から探し出したのは、紙ジャケットの”Don Randi Trio”のアルバムです。”Last Night With The Don Randi Trio”のジャケットのデザインはちょっと地味ですが、聴いてみると、力強い、速いテンポのピアノがとても印象的で、特徴のあるアルバムでした。とても気に入りました。おまけにこのアルバム、これまでに借りられた形跡がありませんでした。すごくうれしい気分になりました。わかるでしょう?
ほかにもすばらしいアルバムを見つけましたので、次回、ご紹介したいと思います。

Last Night With The Don Randi Trio
Don Randi


1 Lori Ellen 03:38
2 Raisins And Almonds 03:00
3 Tahitian Lullaby 03:46
4 Sherry Blue 02:54
5 Softly As In A Morning Sunrise 04:56
6 Honeysuckle Rose 03:11
7 Surf Song 03:29
8 Makin' Whoopee 03:42
9 God Rest Ye Merry Gentleman 02:54
10 Dyyanu 05:01

<R.O.>

編集後記

河合将介さんのPCがまだ不調です。
難儀されいているのではないかと心配しています。

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http://www.zakkayanews.com/zwback.htm

Zakkaya Weekly No.615

雑貨屋 店主 大西良衛   http://www.zakkayanews.com/
              
tenshu@zakkayanews.com