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NO.606                Ryo Onishi              12/22/2007  

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雑貨屋のひとり言

雑貨屋読者でまず思い浮かぶのは私がサウスベイに住んでいた頃から雑貨屋ウィークリーを愛読していただいている皆さんです。小川勝義さんはそのころからの読者のお一人です。小川さん宅の素敵な庭を開放していただき、サウスベイの仲間が自分で作った地ビールと一品料理を持ち寄り、地ビールパーティに参加させていただいたことを昨日のことのようにはっきりと覚えています。そのパーティーのときにお見かけした娘さん、小川華さんが11月にご結婚されました。小川さんご夫妻に心からお祝いを申し上げます。おめでとうございます!(R.O.)

徴 兵 制 度 と 教 育 勅 語(2)

   ――― 前号よりの続き ―――
戦前の教育を受けた日本人は教育勅語という道徳と教育のよりどころがありました。この教育勅語の根底には天皇主権主義(君主主権)があり、日本を全体主義・軍国主義国家に導いたこの思想は戦後徹底的に排除されました。国民主権の民主主義に生まれ変わった日本として、それは当然の成り行きであり正しいことでした。

 しかし、この教育勅語の排斥によって国民主権、民主主義のもとでも通用すべき普遍的な道徳・倫理までもが破棄され、タブー化されてしまっています。教育勅語の文章から天皇主権主義的な表現を取り除いてみると以下のように読めます。

(前略)我が臣民(しんみん)、克(よ)く忠に克く孝に億兆(おくちょう)心を一(いつ)にして世世厥(そ)の美を濟(な)せるは此れ我が国体(こくたい)の精華(せいか)にして教育の淵源(えんげん)、亦(また)実に此に存す。爾(なんじ)臣民(しんみん)、父母に孝に、兄弟に友に夫婦相(あい)和し朋友(ほうゆう)相信じ恭儉(きょうけん)己れを持し、博愛衆に及ぼし學を修め業を習い以って智能を啓発し、徳器を成就し、進んで公益を広(ひろ)め、世務を開き常に国憲を重んじ国法に遵い(以下略)

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 【上記の部分の現代語訳例】:(前略)我が国の国民が、国家にまごごろを尽くしながら、また両親を大事にしながら、皆が心をひとつにして、先祖代々国を美しく保って来たのは、我が国の国柄の神髄であり、教育の根源も、実にここにある。あなた達国民は、父母を大切にし、兄弟に友人に夫婦共にむつまじくし、友人と信じあい、慎み深く自分を見つめ、全ての人々に対して優しい心を持ち、学問を修めて業を習い以って智能を啓発し、自らの才能を発揮し、自ら進んで公益を広め、世の中の努めを果たし常に憲法を重んじて国法に遵い(以下略)。《「世の中よもやま研究所」平田裕英氏訳による》

この文章の中にも「爾(なんじ)臣民」、「国体の精華」など、必ずしも現代に則しない表現が散見しますが、これら不適切なものを現代的に改めれば、決して捨て去るべきものではなく、これこそ今の世の中に欠けている理念を端的に示しているものばかりです。どうも私達は戦争という悲劇に懲りて、日本古来の美風まで捨て去ってしまったようです。

昨年末、安倍内閣のもとで成立した新教育基本法では旧法になかった道徳教育について、前文に「公共の精神」を尊ぶことが掲げられ、第2条において「教育の目標」として「豊かな情操と道徳心を培う」ことなど、育成されるべき国民の姿が示されたが、これが国民の意識にどれだけ伝わっているかはなはだ疑問です。

 私がここで「教育勅語の復活を!」などと主張すると、曲解・誤解され、時代錯誤もはなはだしいと非難されそうですが、教育勅語がダメならせめてそれに代わる具体的な国民的規範をみんなで考える必要があるのではないでしょうか。
  河合将介(skawai@earthlink.net)

さくらの独り 言「雨戸」

未だ自分の瞼が硬く閉ざされた明けの刻、カーテンを通り抜けた扉の、そのまた空気を通り抜けた向こうのどこかで、誰かが、雨戸を開ける音がする。時に澄みきった明けの空に響き渡るがごとく高らかに、またある時は、滴る雨をパシッとはじく水しぶきのごとく凛々と、そしてまたある時は、閉ざされた小宇宙がはじけるがごとく明々と、その音は街の始動を報せるかのようだ。硬く閉ざされた瞳が、この報せとともにかすかに、静かに、開き始める。自分の身体が、一日が、始まる瞬間だ。

生まれてこのかた47年、私は、“雨戸”のある生活には、縁がなかった。生まれ育った実家に雨戸はあったが、夏の台風シーズン以外の開け閉めはなく、周囲の家々も同様だったと記憶している。15年足らず生活した米国の住宅環境にも、勿論、雨戸などというものはないわけだから、つまり縁がなかった。ところが、今年11月3日から新生活を始め、週末の殆どを過ごしている千葉県柏市の住宅街では、雨戸のない家は団地ぐらいなもの。朝起きて雨戸を開け、陽の暮れとともに雨戸を閉める、そんな生活がごく自然な街と生活だ。その雨戸を開閉する音が、習慣が、私にとってはとっても新鮮で、リズム感さえ覚えるのだから不思議だ。雨戸を開けると陽の光が家に差し込み、部屋の中にも朝がくる。同時に、雨戸を閉めると、例え太陽が未だ沈んでいない頃でも、陽のない闇の世界となってしまう。これがひとつの、「家」の朝と夜のリズムだと思うのだ。

ところで、“雨戸”の歴史を調べてみると、なんと安土桃山時代に始まった書院造様式家屋から、雨戸がつけられたらしい。文字通り、雨が家屋に入ることを防ぐというもの。日本で“雨戸”が誕生して、かれこれ400年以上ということになる。この“雨戸”は現代でも、日本木造家屋の建具として、幾つかの役割を果たしている。例えば、強風雨でガラスが割れることを防ぐとか、直射日光を遮断し室内の温度の上昇を防ぐ。また、“雨戸”は、ガラスに比べ丈夫で、内側からしか鍵がかからないといったことからも、防犯効果が高いことなども挙げられる。400年の歴史を超えて、“雨戸”も雨よけや防犯のみならず、環境を考えた“エコー雨戸”なるものが開発され流行しているらしい。一戸建てでないマンションなどでは、もちろん雨戸はない。雨戸の役割のひとつである、遮光は、遮光カーテンが代行してくれる。しかし、そこには、「家」の趣も、生活のリズムも感じられないのだから、雨戸とは大違いだ。

さて、“雨戸”のある一戸建ての生活と、“雨戸”のないマンションの生活の二つを行き来している今のさくら。週末、目が覚める前に遠くから、そして近くから聞こえてくる“雨戸”の音が、一日の町の始動を感じさせるがごとく、日本の生活に根を張る自分の生活の始動を感じる。“雨戸”を開ける時、新しい一日の光を喜ぶ。“雨戸”を開けた時、新しい一日の始まりを意識する。そして“雨戸”を閉める時、一日の休息を実感する。私にとって“雨戸”は、動と静、忙と閑(安らぎ)、そんな生活のリズムを感じさせてくれるもの。“雨戸”って、こんなにも味わい深く、人心地を誘ってくれるものだったか、っと、つぶやく、さくらの独り言。

川柳(東京・成近)

 


( 川 柳 )

デュエットも六甲おろしです夫婦

へそくりが消えて女房の推理劇

夫婦喧嘩 娘も敵にした不覚

寝たきりはごめんと老いの万歩計

職退いて庭にミミズのいる畑

( ニュースやぶにらみ )

「年末年始」
今週はサンタ、お正月は巫女さん −アルバイト

「今年の漢字」
‘偽’でなくて‘人の為’だったらなあ −国民

「♪あといくつ寝たら」
そうせんきょ −衆議院議員

河合成近
nakawai@adachi.ne.jp

http://www.adachi.ne.jp./users/itsukabz/index.htm

 

森田さんから


                   つづく                   

龍翁余話

龍翁余話(15)「草戸山ハイキング」

ハイキング・・・しょっちゅうゴルフをしているくせに、翁、もともと歩きが嫌いで、歩きを楽しむ気持ちをどこかに置き忘れ、機会を失っていた。取材やドライブの際、山川草木に心を寄せ、聴鳥鳴声に心を和ませる風流が無かったわけではないが、わざわざシンドイ思いをしてまで、その場へ足を運ぶ意欲はさらさら無かった。ところが、12月の初め、友人I君から「12月22日の土曜日、高尾山へハイキングに行きませんか」と誘われた。I君は敬虔なクリスチャン。メンバーは勿論、教会の人たちだと言う。「クリスチャンでもない私が(メンバーに)加わってもいいのかい?」と訊ねたら「龍翁さんは、昨年、イヴの礼拝(キャンドル・サービス)に来て下さったじゃないですか、メンバーの幾人かは龍翁さんを知っています」更に「高尾山は老若男女、誰もが気軽に楽しめる日帰りコースです。いま、ブームなんですよ。エッセーのネタになさったら?」それでついつい「迷惑をかけると思うが、じゃあ、お供をしようか」ということになり、昨日、その日を迎えた。さて、その結果や、いかに・・・

“やる”と決めたら公言するのが翁、まず、会社の役員たちに「高尾山へ登るよ」と言ったら「ああ、お散歩ですね」・・・ムッとして「登山だよ!」と怒ったら、「標高わずか499メートル、犬を連れた老夫婦が散歩していますよ」その役員、(翁は知らなかったが)かなりの経験豊富な山登り名人。高尾山周辺の山は、彼にとっては“お散歩コース”らしい。それでも、初心者の翁のために、山歩きの基本や服装、用意すべき持ち物など細かく教えてくれた。22日が近づくにつれ、気持ちはすでに“遠足前夜の少年”だ。何回も服装や持ち物のチェック、インターネットで高尾山を幾度調べたものか・・・そして22日の朝がやって来た。空はどんより鉛色。予報では、今夜から雨、とのこと。ならば昼間は大丈夫。京王線・新宿駅の3番ホーム最前列に(約束の20分前)7時に着いた。I君夫妻、その他、数人がすでに来ていた。大勢かと思っていたら、わずか10人。うち、ご婦人が4人。アメリカ人の牧師さんもいる。最高齢は翁、60歳代4人、最年少は20代前半、紹介されたリーダーは30歳半ばのYさん。7時半ちょうど「高尾山口」行き特急が走り出した。翁、実は、高尾山が初めてなら、この京王線で「明大前」より先に行くのも初めて。車窓を楽しむ間もなく、隣席のI君から本日のコース変更を知らされた。高尾山ルートではなく、より平易な草戸山(明治の森・高尾山国定公園の中にある標高365メートルの低い山)、歩くコースも当初計画の片道3時間を2時間コースに変更、ベテランにとっては、まさに“お散歩コース”だ。「私のために?」と訊ねたが、I君、笑って答えなかった。

高尾山口駅で、伸縮式ステッキを取り出しているI君の奥さんに、「杖なんか持ってると、婆みたいだよ」と笑ったが、その笑いが、自分に跳ね返ってくることを間もなく知らされる。「草戸山登山口」に入った途端、急な上り坂。50メートルも行かないうちに呼吸と足元が乱れた。先を行くリーダーたちの後姿が、あっという間に見えなくなった。もう一人のベテランAさんが、I君と翁の後ろについてサポートしてくれる。が、翁の足が止まった。
たまたま、転がっていた枯れ枝でI君が杖を作ってくれた。これは大助かり。さっき、I君の奥さんに吐いた失言を恥じながら、やっとリーダーたちに追いついた。いや、待ってくれていたのだ。そこから先も、待たせ待たせの繰り返し。1メートルそこそこの狭い落ち葉道を、杖を頼りに歩いていると、足が少しずつ慣れて来た。I君との会話も弾んだ。冬山の樹木、道端の野草にも目が行くようになった。しかし、後から来る別のパーティに何回も道を譲った。“老人部隊“も数組あったが、みな健脚だ。追い越す人たち、すれ違う人たちと交わす「おはようございます」「お気を付けて」の挨拶が心地いい。翁、教師時代、
学生たちに「気力・体力・マナーの3つを備えていれば、何でも出来る」と説いた。その言葉が、いま、翁自身に向けられていることを悟り、苦笑いした。草戸峠から左下に見る城山湖が幻想的だった。その辺りから(昼食時、豚汁作りを担当する)Aさんは先を急いだ。I君と翁は、幾度か“心臓破り”を経由して、やっと(目指す)三沢峠に到着した。彼らたちだけなら2時間くらいで到着するところ、翁のためにゆっくり歩いて3時間もかけたことになる。翁とI君は、更に遅れること30分。I君が遅いわけではない。翁に付き添ってくれただけ。I君と翁は12時ちょうどに到着。Aさん料理の豚汁の臭いが空腹を誘った。「美味い!」いや、本当においしかった。3杯もいただいた。I君の奥さんが用意してくれたオムスビも美味かった。少し霧がかかった眼下の津久井湖の美しさに息を呑んだ。ふくらはぎの痛みも、足指のマメの痛さも忘れて、杜甫(712~770)の「(前略)人生七十古きこと稀なり(古稀)、(中略)自然よ、我と共に時を過ごし、相い賞して、互いに違(たが)うことなかれ」(曲江詩)に浸った。

迷惑をかけたにも拘わらず、I君グループは(次への)翁の再参加を望んでくれた。ありがとう、と言いたい。ありがとう、と言えば、我が拙文(エッセー)にお付き合いいただいた読者各位に対しても心からのお礼を申し上げたい。新年が各位にとって輝かしき年になるよう祈念し、併せて変わらぬご愛読を願って本年の書き収めとしたい。“草戸山ハイキング“もエッセーも、友在りてこそ、の充足感。年の瀬に「やったネ」と自己満足に浸れる幸せに感謝しつつ、ここで結ぶか『龍翁余話』。

ジャズの魅力−今週のお奨めジャズ

恥ずかしながらここにご紹介するまでDuke Jordanはトランペッターだと思っていました。このアルバムはトランペットが前面に出てくる曲が多いのですが、トランペットはDizzy Reeceの演奏でした。Duke Jordanは日本でも有名なピアニストの一人なんですね。勉強不足でした。アルバム"Chocolate Shake"を聴くとピアノだということがはっきりします。
Duke Jordanの弾むようなピアノはとても素敵です。でもこのアルバムはトランペットが印象に残ります。

Flight To Jordan/Duke Jordan


1.Flight to Jordan
2.Starbrite
3.Squawkin'
4.Deacon Joe
5.Split Quick
6.Si-Joya

<R.O.>

編集後記

今年もあと一週間です。次回は今年最後の雑貨屋ウィークリーになりますね。
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Zakkaya Weekly No.606

雑貨屋 店主 大西良衛   http://www.zakkayanews.com/
              
tenshu@zakkayanews.com