先日の金曜日から土曜日、泊りがけ社内研修の講師として舞浜の某ホテルへ出かけた。利用した研修室に隣接するのは、チャペルや宴会場をはじめとする冠婚関連。週末のその日は結婚式ラッシュ、ドレスとタキシードで身を飾る新郎新婦が行ったり来たり。どれもこれも見分けがつかない同じスタイルに、よくも相手を間違えないものだと、部外者の一般客なる私たちは感心のため息。衣装室、撮影室、控え室、式場、披露宴会場など、ところてん方式で送り出される新郎新婦達の行列、その脇を研修の合間にトイレへ行ったり来たりの私、“あ~、来週は我が家の結婚式だ”っと、焦りの吐息。新しい門出を祝い披露するその風景(光景)に、口をついて出た歌がある、”THIS
SONG FOR YOU”(バッヘルベル『カノン』より・歌:白鳥英美子、作詞:Linda Hennrick、作曲:
梅垣達志)、大好きな「祈り」の歌だ。
我が家と言っても私の娘ではなく愛姪(姉の娘)だが、こどもの居ない私にとっては、周囲、自他共に認める私の娘。この姪については、さくらの独り言でも度々触れてきた、私にそっくりの、暴れん坊美少女、“有紀”だ。彼女が私の元から、とうとう行ってしまうのかという寂しい気持ちと、人生のまた一つの出発が出来るのだという喜び、そんないくつかの想いが複雑に行き交う。ついこの前まで、甘えん坊で泣き虫で私を頼りきっていた姪が嫁に行ってしまい、違う人を頼り、違う人と「家」の「庭」」を築き育てることが、私にとっては信じられない夢のよう、まるで自分が一瞬にして老いた浦島太郎の気分に陥る。こどもを持つ親というものは、こどもの数だけ、こんな想いをするのだろうな・・・と、子を宿したこともない私のかすかな思い込み実感。そしてやはり、どんな想いが交差しても、この「祈り」の歌が私の心に充満する。これから挙式までの一週間、この歌詞を祈りとして歌っている自分でいたい。ここにその歌、”THIS
SONG FOR YOU”を紹介する。
『 May you stay free. May your days be sunny days. May all your
nights shine with moon and stars to light your way. May you dreams
all come true. And remember I sing this song for you. May you grow
strong. May you help your fellow man. May you be kind, may you
always try to understand. May your skies all be blue. And remember I
sing this song for you. May you strive to give only your best. May
you bring peace and love and happiness. May your sorrows be few and
all your life, remember be a song for you for you for you. Be a song
for you. May your heart learn to fly. May God speed wherever you go
and when you reach journey’s end. May every road lead you home
again. Whatever you do all your life, remember I sing this song for
you.
あなたがいつも自由で 毎日が太陽に恵まれた日でありますように 暗い夜道で迷うことのないよう 夜の月と星が あなたの足元を照らしてくれますように 夢はひとつ残らず叶いますように そして忘れないで 私があなたの為に歌っていることを
強い人間になれますように 生涯のパートナーを助け 思いやり深く 人の気持ちを理解するためには いつも努力を惜しみませんように いつでも青い空に見守れますように そして、忘れないで 私があなたの為に歌っていることを
全力を尽くすが為に 自分と戦いますように 心からの安らぎと 愛と幸せに満たされますように 願わくば悲しみが訪れませんように そしていつもどんなときでも忘れずにいてちょうだい この歌を あなたのためのこの歌を
あなたの心が翼を持ち 神の祝福がいつも共にありますように 旅の終わりにさしかかった時 永遠の愛があなたを私たちのもとへ帰ってきますように 私たちのもとへ帰すだろう 何をするときも決して忘れずにいなさい どんな時も忘れないで 私があなたの為に歌っていることを あなたのために歌っていることを(対訳:koko田代より)』
人の出会いというものは、男女の結婚であれ何であれ、「縁」というものがあるのだろうが、確信を持っていえること、それは、どんな出会いでも、隠された「祈り」の存在、そしてその支えである”for
you”ということ。さらにその「祈り」の真実を知るのは、自分が「愛する誰かのための祈り」を実体験した時だと思う。姪の結婚式、緊張のあまりトイレへ行ったり来たり・・・いやいや、しんみり瞑想・・・絶対泣かないぞっ、と呟く、さくらの独り言。 |