Zakkaya Weekly No.269 Ryo Onishi 7/8/2001 雑貨屋のひとり言久しぶりに雨が降って、少し涼しくなったのも束の間、また蒸し暑い夏に戻ってしまいましたね。
先週、テレビで勇気を与えてくれる番組がありました。阪神大震災で家や店、たくさんの友人を失った神戸市長田区の人が偶然に残ったゴルフ道具を見て、プロゴルファーになることを決意し、苦労の末、60歳で見事プロになったと言う話しでした。被害にあった長田区を元気なお年寄りの街にするためにいろいろ取り組んでおられる様子が紹介されていました。逆境の中で明るく生き、人々に勇気を与えているこの方に拍手を送っていたのは私だけではないと思います。高齢者が増えてきている日本ですが、私もこのような人になりたいなあと思っています。(R.O.)
『て に を は』俳句の表現について、こんな話を聞いた事があります。
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俳句の宗匠(師匠)と弟子たちが初夏のある日、旅先で一軒の農家に世話になった時のこと、夕方、その農家の主婦が米をといでいる目の前の田んぼを蛍が飛んでいる風景に出会いました。
早速、弟子の一人がその情景を俳句にしました。
――― 米あらう 前に蛍が 二つ三つ ―――
その句をみた兄弟子が言いました。「お前の句には蛍の動きが感じられない。『前に蛍が...』よりは『前へ蛍が...』の方が良いと思うが・・」 そしてその句を次のように直しました。
――― 米あらう 前へ蛍が 二つ三つ ―――
それを聞いた宗匠が言いました。「さすがは兄弟子だ。良い句になった。しかし、まだそれでは不充分だ。そこは『前を蛍が...』にした方が良いだろう」そして次のように直しました。
――― 米あらう 前を蛍が 二つ三つ ―――
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『前に蛍が...』の場合は、ただ蛍がそこにいるというだけの情景で動きが感じられないのに対し、『前へ蛍が...』とすることにより蛍の動きを表現できます。
ところが『前へ蛍が』だけではまだ蛍が飛び交う情景は浮かんできません。『前を蛍が』として始めて蛍が、目の前を縦横に飛び交うさまが表現されます。
宗匠は、基本的な『てにをは』の使い方を弟子たちに教えたのでした。
日本語の場合(外国語もそうかもしれませんが)、『てにをは』の使い方ひとつで言葉の意味・内容、が微妙に変ってしまいます。まさに『てにをは』おそるべしと言えましょう。
(【注】:てにをは=@助詞の通称。また、助詞・助動詞・活用語の語尾・接尾語などの総称。Aことばづかい。B話のつじつま。【講談社、国語辞典】)
また『てにをは』だけに限らず、ひと文字の書き違い、ミスタイプでとんでもない事態になる場合もあり、こちらの方は格好のジョークのネタになります。こんな間違いを集めたジョーク、小話も多いようです。
インターネット上に紹介されている他人様のそんなジョーク、小話をいくつかご紹介しましょう。
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(1)夫婦ゲンカのとき、父が母に「バカモノ!」と言うのを、間違って、「バケモノ!」と怒鳴ってしまった。ケンカはさらにひどくなった。
(2)先日、父は、男にフラれて落ち込んでいた姉をなぐさめようとして、「おまえ、人間は顔じゃないぞ」と言うところを、「おまえの顔は人間じゃないぞ」と言ってしまった。
(3)近所のおばさん達のおしゃべりを聞いてしまった。多分『ポリープ』の話題だと思うのだが・・・・
「昨日お医者で調べてもらったら喉に『クリープ』ができているらしいの」
「あら、奥さんそれを言うなら 『クレープ』 でしょ」
(4)私の姉はお見合いの席で 「ご趣味は?」 と聞かれ、「はい、お琴(オコト)を少々」と上品に答えるつもりが、「はい、男(オトコ)を少々」と言ってしまった。
(6)私の父は何かというと「贅沢は敵だ!」という。ところが先日、うっかり間違って「贅沢は素敵だ!」と言ってしまった。
(7)家族揃って夕食をとっているとき、何かの拍子に怒った父が、「誰のおかげでメシが食えると思ってるんだ」と言おうとして、「誰のためにメシ食ってんだ!」と怒鳴った。
私と姉は 「自分のためだよ」 と答えた。
河合将介( skawai@earthlink.net )
さくらの独り言 「風」
月も星も、その存在がかすかに薄らぎ始めるうつろい時に、名もない小鳥が寝ぼけたさえずりを始める。「くう(空)」の闇が闇でなくなるその刻、自分に何があろうとこの星は陽の方向へ動いていることを悟らされる、暁真際の午前4時、気温13度。開け放たれた窓から忍び寄る清風は、ベッドに横たわる私の心身を抱擁し、私の瞼はまるで新しい息吹が届けられたごとくにして開かれていく。肉体(身体)の目覚めより早く心(魂)が瞬くこの時、窓辺まで伸びた楓の枝も揺れていて、通り過ぎた風の響きを観た平安に心身は満させられる。避暑と静養を兼ねて訪ねたこの部屋(地/星)で、心身の疲れも汚れも癒されながら、「今」生かされている偉大さに独り親しんでいる至福のさくらである。
めくる詩集の手を休め、テーブルのコーヒーに手を伸ばす。高く昇った陽の輝きや快晴の色にも、風の旅を観る。木漏れ陽の中を歩いても、風のリズムが心を静める。夕刻の樹海の上では、白頭の鷲がひと番(つが)い、風の中で戯れる。どの地どの世界にも春のちの燃える夏が、その時の風に運ばれてくるものと、幸い色の溜息をつく。ふと振り返るとそこには、来た風景と違う様(さま)も存在し、通り過ぎた風の魔法に触れた様で、思わず吹きだしてしまう。まるで人生の散歩道だと想ったりしながら。ある意味で人生は、風紋の様だと想ったりもする。
ヘブル語で「風」を表す言葉は「ル アハ」といい、人間が生きる者になった最初の息も同じこの言葉が使われた。これは後に英語の「息(breath)」や「魂/精神(Spirit)」に変化した。馴染みの「風(Wind)」の語源には、気象、窓、気孔、換気、羽、涅槃があるが、ヘブル語のそれとはちょっと違う。しかし人は古くから「風」に憧れ、また「風」を人生や物事の縁や友に例えた。それらは時に方向を促すものであり、勢いとなるものであり、そして人知を超えた計らいの予言や業として存在した。世界にはその神話や伝説も多く、故に「風」を題材にした芸術作品も多い。
自分が二十歳(はたち)の頃親しんだ、「葉祥明」の作品が懐かしい。青いながらもちょっと立ち止まり、人生の風を追う様に虜になった。今ではもう忘れてしまっていた青春という季節の、淡い狭間の風だ。今日読む3册目の書物『世界樹木神話』の表紙を静かにめくり始め、久しぶりの赤ワインに手を伸ばす。朝とは違う鳥が歌を奏で、今日の終わりを告げている。楓の枝も緑も深く再び揺れている。私も「風」の美しさに揺れている。そしてある詩を呟いてみる。「遠き国や海の果て、いずこに住む民も見よ、慰めもてかわらざる、慰めもて汝がために、慰めもて我ために」と。静かで清い風の、そのいのちの風の中に居る午後9時、気温16度、「今私を通り過ぎたこの風は、どんな風になるのかしら」と、あなたに問いながら、、、の、さくらの独り言。
マキちゃんの健康のお話
―タカイタカーイは良くありません。のお話し―
皆さんの中でも、既に気になさっている方、いらっしゃるでしょう、『高血圧』。
通常、理想とされている血圧値は、年齢に関わらず120〜130ミリHg。
それより高ければ、それはもちろん『高血圧』っとな〜る。
この『高血圧』、チョット前なら中年以降の病気だったのに、今では中学、高校生の患者もザラなんですってーっ。
『高血圧』症になると、頭痛、めまい、耳鳴り、手足のシビレなんかを引き起こし易くします。
これは脳の血管に障害が出てきている証拠。ひどくなれば脳出血。
また、『高血圧』状態が続くと抹消血管の動脈硬化がひどくなっちゃう。
当然、心臓はその抵抗に打ち勝って血液を送り続けなければならないので、オーバーワークになって、過労から機能停止..コワ〜..。
しかもですよ、毛細血管が密集している腎臓にも『高血圧』に抵抗出来るよう、血管壁が厚く固くなってきて、内径が狭くなって、血液の供給が不十分となり、ついには腎硬化症となって機能低下という道のりを歩む事になるんですってー。
さて、この『高血圧』、じゃぁ原因はどこから?というとー、
ヒジョーに簡単にいうと、血圧上昇物質が血中に生じたから..。
当たり前でしょ!っとお考えかもしれませんが、いわゆる血圧降下剤はそれを中和すれば良い、っという考えから生まれた物なんだから、それを摂り続けていても単なるイタチゴッコで根本から『高血圧』を本当に退治は出来ない、という事
がお分かりになると思います。
『高血圧』の原因で考えられるのは、血液の粘度性が高いという事。
粘度の高い血液、つまりドロっとした血液を流そうとすれば、当然、普通よりも大きな力が必要となりますねぇ。
酸類や窒素化合物を含むと、血液の粘度が高くなってそれが循環し、正常な組織細胞に届きにくくなって、また血圧を上げなければならないという悪循環ワールドに填まっていきます。
また、動脈が『高血圧』にさらされ続けていくと、動脈硬化も起きちゃう。
腎臓機能の低下も原因のひとつで、腎臓機能が低下すると、腎臓はある物質を生成して副腎皮質を刺激し、ナトリウム、カリウムなどの電解質の代謝に関係の有るホルモンの分泌を促します。
その物質が同時に血管収縮作用を起こして、結果『高血圧』をお招きする、っとなる。
じゃぁ、どうすれば『高血圧』を抑えることが出来るのーっ?は、
玄米、野菜、海藻類、日本ソバ、胚芽、葉緑素、酵素を多く摂り、血液をサラサラな状態に保つ。
排便を常に正常に保って、血液中の老廃物を早く体外に排泄して、血液の粘度性を正常化する。
過食を控え、徹底的に良く噛んだ食事によって胃腸を疲れさせずに有効成分の吸収効率をアップさせる。
糖尿病予防にも繋がる内容ですねぇー、これってぇ。
まさに一石二鳥。
お試しあれ..。
ちなみに僕の『高血圧』予防はというとーっ、
..毎月末の請求書を開かない..。
..銀行の残高を決して見ない..。
..アメリカのスーパーのレジの店員を決して気にしない..。
..車を運転中、前の車が左にウインカー点てながら右に曲がっても、決して気にしない..。
..ビーチにいる時、その辺のガキが..この辺にしておかないと、色々思い出しただけで血圧が上がっちゃいそうですから、今回はこのへんで..。
蒔田
龍人office MAKITA
川 柳 & コ ン ト (東京・成近)
( 川 柳 )
ネクタイが不快指数の汗を拭き
店員のおだてに妻のシースルー
富士背負って遥か見下ろす五湖樹海
落人の悲話渓谷が深くなる
渓谷美ここにもダムの設計図
( 時事コント )
「三国歴訪土産」
ホットドッグとフランスパンの板ばさみ
−小泉首相
「郵便赤字100億円」
赤がよく似合う −ポスト
「参議院比例選」
茶番劇をお見せします −タレント候補
(東京・成近) E-mail
kawaiai@mx2.ttcn.ne.jpあっこのおいしいロサンゼルス――満腹したら食休みJ「命のすごさ」
「命ってすごいねェ〜」これは小学生の甥や姪たちが言った言葉です。
この春私は父の喜寿のお祝で日本へ帰り、春のうららかな一夜、皆でお祝いのための食事に行きました。行った先は山口県の秋穂(あいお)という瀬戸内海に面した風光明媚な小さな港町。今年の夏はこの近くできらら博という県の博覧会が開かれます。田舎の海浜に未来都市が突如現れたような工事中の広大な会場が広がります。それを横に見ながら目的地へ行きました。
秋穂は車海老の養殖で知られるところで、それを食べさせてくれるお料理屋さんが何軒かあります。海老は字の如く海の中のおめでたい生き物の一つです。喜寿のお祝いにはまさにぴったり。今回私たちが行ったのはその中の一軒がやっている車海老食べ放題のプランです。大人一人7000円で車海老が食べ放題。数字だけ見ると結構お高い、と思いますがその内容たるや、お造り、フライ、塩焼き、鍋、サザエ、あわび、なまこ料理のおまけもついて、生ビール、お酒も飲み放題。
圧巻は活きた車海老を網ですくってピンピンはねるのを押さえつけ、皮を剥いて、生で食べるセルフ活き造り。身はプリプリして甘くておいしく、頭を啜ると甘いミソがトロ〜。こんなのめったに食べられるもんじゃないヮ。
ところが私は2尾しか食べられませんでした。「どうして?折角のチャンス、食べ放題なんだからもっと食べれば?」かたや「なんと残酷、活きた海老を無理やり皮を剥いて2尾も食べたの?皮を剥いてもまだ跳ねているじゃない」私の中で天使と悪魔が囁いていました。2尾食べたところで、後者の囁きが勝ってしまいました。さすがの食いしん坊の私も皮を剥かれてさえ、まだ懸命に抵抗しつづける海老を口にするには相当の葛藤が必要でした。その気持ちが勝つともう味も何も感じなくなったのです。まさに海老との心の戦いでした。心が拒否反応を示すと、舌も拒否反応を示すのです。
パック詰の肉や魚しか買わない日常。言葉では言い尽くされているけれど、私たちは他の命を貰って生き長らえていることを海老に見せ付けられてしまいました。そこへくだんの甥たちの声。「命ってすごいねェ〜」まだ幼い彼たちは単に海老の生命力の強さに驚嘆しただけなのか、それとも私たちを含めて生きているもの全ての命の尊さに驚嘆したのか。
人工的に広がる工事中のおもちゃのような未来都市を眺めながらの帰り道、おいしいものを食べるのも結構つらいな……感傷にひたった春の宵でした。
さっか あきこ akikosk@webjapan.com
編集後記「コント、読み違い??」
(その95)今 日 は 何 の 日 ?(7月)
日本語の場合、数字の読み方(発音)や“語路合わせ”から新しい意味を創造する事をよくします。そこからいろいろな記念日が作られます。
今月の、そんな記念日をインターネット(FUKUSHI's Web Page[今日は何の日])から一部抜粋してご紹介致します。
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*7月 3日:波の日:波(=73)の語あわせ
*7月 4日:梨の日:梨(=74)の語呂あわせ
*7月 8日:質屋の日:質(=7)屋(=8)の語呂あわせ[全国質屋組合連合会]
*7月10日:納豆の日:納(=7)豆(=10)の語呂あわせ[全国納豆協同組合、1992年制定]
*7月11日:セブンイレブンの日:セブン(=7)イレブン(=11)の語呂あわせ[セブンイレブン]
- 7月22日:下駄の日:げたの寸法に「七寸七分」などの七の数字がよく使われたことから七月、
下駄の跡が二の字に似ていることから22日[全国木製はきもの業組合連合会、1991
年制定]
*7月23日:ふみの日:文月、フミ(=23)の語呂あわせ[郵政省]
*7月25日:かき氷の日:夏(=72)氷(=5)の語呂あわせ[日本かき氷協会]
*7月28日:菜っ葉の日:菜っ葉(=728)の語呂あわせ
羅府の庄助
雑貨屋創業当時からの読者であった上田さんやANIYAさんのメールが戻って来てしまうのですがどうされているのでしょうか?どなたかご存知ないですかー?
バックナンバーは下記でご覧いただけますのでどうぞ。
http://www.ne.jp/asahi/zakkaya/weekly/zwback.htm
Zakkaya Weekly No.269
雑貨屋 店主 大西良衛
zakkaya@news.email.ne.jp