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1153号

NO.1153     Ryo Onishi              6/17/2018

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雑貨屋のひとり言

新幹線のような密室の中で狂気の行動をされるとものすごい恐怖だと思います。パニック状態の中で止めに入る勇気ある行動をとられた男性が犠牲になってしまい、とてもお気の毒に思います。聞くところによると、この男性は私が住んでいる町の人だそうです。お冥福を祈ります。
新幹線の安全神話が崩れています。ちょっとおかしくなってきている人が増えてきてもう何が起こってもおかしくない世の中です。事故も事件も起こるという前提で危機管理に取り組まないと何度でもこのようなことが起きると思います。警備員を増やすという単純なことだけではなくもっと抜本的な対策をやってもらいたいと思います。
≪R.O≫

 

 ファジーのすすめ

私は当地ロサンゼルスを中心とする日系バイリンガル新聞である羅府新報の『磁針』欄に、ほぼ月一度寄稿をしています。ここで磁針寄稿250回を迎え、これまでの寄稿文を整理しています。

ほとんどの文章は当、雑貨屋ウイークリーに投稿しているコメントですが、『磁針』のほうはロサンゼルスを中心に滞在している日本人や日系人を対象にしており、また紙面の都合上、文字数に制限があり(860文字)、雑貨屋用とは若干ニュアンスが異なった書き方、内容になっています。

そこで過去の磁針寄稿文をここにも連載させていただき、ご参考に供します。

『 ファジーのすすめ 』(羅府新報2002年5月度掲載)
一般に日本人は、議論をしてもイエス・ノーをはっきりと言わない場合が多く、また言っても婉曲な言いまわしをする人が多い。

私自身も典型的な日本人(と本人は思っている)なので、どうも Yes / No、右 / 左、と ズバリ言うのが苦手だ。

最近は日本人でも若者達は、かなりアメリカナイズしており、こちらがびっくりする程単純明快に割り切れる人もいるが、本来の日本やアジアの発想は、いわゆる 「二者択一、 二進法」で割り切るのではなく、全体のバランスや相互関係、整合性を重んずるため単純明快とはいかないものなのだ。

一説によると、古来インド哲学には 「四進法」という考え方があり、それは欧米的 「二進法」(イエス・ノーのみ)に加え、さらに「イエスでもノーでもある」、「イエスでもノーでもない」という「ファジー(あいまい)発想」があるのだそうだ。

物事を徹底的に細分化し、分類し、体系化する欧米的「二進法」発想のおかげで、近代の学問と科学は大きく発展し、人類文化の進歩に貢献したが、その反面これは妥協を許さぬ対決型思考であるため、物・心のバランスに欠けた科学万能の方向に少々偏ってしまったようだ。

これからは物事をただ単にYes / Noで分類する対決型ではなく、逆に分類の壁をはずし、全体としての調和を求め、人間が人間らしく生き、自然と共生し、環境破壊による地球の破滅もない共存共栄の発想が必要になってくると思う。そしてその発想こそ「四進法的ファジー発想」ではないだろうか。

そういった意味で、これからはアジア・日本的発想の出番とも言えそうだ。

新しい時代が アジア・日本の出番なら、我々はもっと自信を持って「ファジー」を主張しても良いのではないだろうか。

但し、われわれにとって「ファジー」とは、「中途半端で、うやむやにしておく」ことではない。物と心と自然のバランスをとる発想ということだ。

これからはこんな「ファジー」をもっと「明確に、はっきり」主張することが大切だろう。


河合 将介( skawai@earthlink.net )

 

    

川柳(東京・成近)

 


( 川 柳 )


千年後昔地球は青かった

犬を連れ犬に連れられ万歩計

10万人ライブ若さというマグマ

億ションを出て拘置所へ行っちまい

千兆円待機児童もせ負わされ



( ニュースひとりよがり )


「金正恩編」
満員御礼 −トランプ劇場

「会期大幅延長論」
働き方改革は国会から −国民

「3祝日移動」
海も山も動かした −東京五輪


河合成近
nakawai@adachi.ne.jp

http://homepage3.nifty.com/itukabouzu/

龍翁余話

龍翁余話(529)「明治神宮の花菖蒲」

今年は明治150年――明治神宮参拝を兼ね、今が盛りの『花菖蒲』を観るため、久しぶりに神宮の玉砂利を踏んだ。参道の両側に石畳み風の歩道があるのに、わざわざ歩きにくい玉砂利を歩いた。辞典(大辞林)によると『玉砂利』とは「日本建築に多く見られる庭などに敷く小石のことで、色は白・黒・五色石など用途によって使い分ける」と説明しているが、これでは味気無いので(もっと深い意味はないか、と思い)翁たちのグループ“シニア会”の1人・元高校教師に訊いたところ、彼いわく「玉砂利の玉は“御霊(みたま)”に通じ、また“玉のような赤ちゃん”と言うように、無垢で清らかな様(さま)を表す。砂利は『君が代』の歌詞の中にある細石(さざれいし=霊石)のこと。それらの小石が、いずれは常盤(ときわ=永久不変の磐)となって世に平和と繁栄をもたらす。また、霊石を踏む人々は心が鎮まり安寧を招く」・・・(かなり無理がある解釈に思えるが)翁はその説に納得して明治神宮の広くて長い参道を歩いた。霊石もさることながら、70万uに及ぶ神宮の森の霊気が翁の心身を浄化してくれる。パワースポットとはこのことだろうか。

JR原宿駅側(南参道)の第1鳥居をくぐり5分ほど歩くと『明治神宮御苑』入り口がある。入苑料500円を払って苑内へ。細い坂道を下ると左側に『四阿(あずまや)』があり、そこから『南池(なんち)』(約8300uの蓮池)が始まる(写真左)。蓮池に沿って歩くと右側に一見、茶室風の数寄屋造りの建物が威風を放っている(写真右)。それも道理、ここは明治天皇(1852年〜1912年)が御妃・昭憲皇后(1849年〜1914年)のために建造した皇后の御休息所『隔雲亭(かくうんてい)』(但し、戦時中、戦火で焼失、現存の建物は昭和33年に建て替えられたもの)。『隔雲亭』から見下ろす『南池』の四季折々の自然美に、病弱だった昭憲皇后の御心身は、どんなにか癒されたことだろう。7月から9月にかけてはスイレンの花が見頃だそうだ。『南池』を進むと直ぐ『花菖蒲田』に辿り着く(写真下)。

実は、翁は(今まで)ショウブもアヤメも同じ物だと思い込んでいた。何故ならショウブもアヤメも漢字で書くと“菖蒲”だし同じアヤメ科。花を観ても翁には見分けがつかない。ところが(前出の元高校教師の話によると)どうやらショウブとアヤメは親族かも知れないが別物のようだ。もう1つ分からないのがカキツバタ。これもアヤメ科だからややこしい。「いずれがアヤメかカキツバタ」と言う故事がある。「どちらも優れていて選択に迷う」のたとえ。所詮、植物の名に疎い翁「今更見分ける必要もない、ショウブだろうがアヤメだろうがカキツバタだろうが、美しいものは美しい、それでいいではないか」、そう開き直りながら『花菖蒲』を鑑賞した。これほどじっくり(丁寧に)『花菖蒲』を鑑賞したのは、初めてかもしれない。古風な花姿の中に“優しさ・優雅・信頼”の花言葉を彷彿とさせる雰囲気を醸し出している。

『花菖蒲田』の奥に『清正井』(きよまさいど)がある(写真左・中)。約22万坪もある広大な神域は、江戸時代初期は肥後熊本藩の初代藩主・加藤清正家の別邸で、この井戸は清正が掘ったと言い伝えられている。四季を通じて15℃前後の湧水だ。その後、彦根藩主・井伊家の下屋敷となり、明治7年に井伊家から明治新政府が買い上げ“御料地”(皇室の土地)とした。昭憲皇后(明治天皇崩御の後、皇太后となる)は、こよなくこの地を愛し幾度となくお出ましになられたと記録されている。1912年(明治45年)7月30日に明治天皇崩御(宝算59)、1914年(大正3年)4月9日に昭憲皇太后崩御(享年64)。両陛下の墓所は京都伏見桃山陵だが、立憲君主国家の初の明治天皇・皇后両陛下を永遠にお祀りしたいという東京市民の崇敬の情熱が全国に広がり、全国青年団の勤労奉仕によって神宮建設(造園整備)が行なわれた。現在の森の樹木も全国から約10万本が献木されたそうだ。

『南池』、『花菖蒲田』、『清正井』のあと(順序が逆になったが)、ツツジ山を抜けて北門から正参道に出、正月と秋に行なわれる“手数入り”(でずいり=横綱の土俵入り)が行なわれる拝殿前広場を通って本殿(拝殿)にて参拝。拝殿の左前、注連縄(しめなわ)が掛けられた2本の御神木『夫婦楠』(樹齢約1000年、樹高約25m)の周りにも大勢の参拝客が盛んにカメラ(スマホ)を向けていた。ここもパワースポットの1つだろう。

【うつせみの 代々木の里は静かにて 都のほかの 心地こそすれ】(明治天皇御製)―― 畏れ多いことながら、翁もまさに“都のほかの心地”で久しぶりに心身が洗われた3時間の霊境の散策であった・・・っと、そこで結ぶか『龍翁余話』。

 

茶子のスパイス研究

Fumanet (ふまねっと)

Gardena(ガーデナ)にある日本人コミュニティーセンターには日系人の人達が建てた体育館や教室がある。そこでヨガのクラスや日本語教室、空手や墨絵、太鼓のクラスなど様々なクラスが朝から晩まで行なわれ週末も沢山の人で賑わっている。そこに新しいクラスがオープンした。私のクライアントさんも参加しているというので行ってみた。それが“ふまねっと”というクラスだった。調べてみると日本から来た体操で運動や認知機能、バランス機能などを鍛えるためのエキササイズらしい。インストラクターの人は3人。お母さんのアシスタントとして娘さんと息子さんが手伝っている。クラスが始まる時間より少し早めに到着したクライアントさんと私が椅子に座って待っている間に娘さんと息子さんは床に50センチ四方のマス目で出来た大きな網を広げ準備をしていた。母親はアイパッドを使ってクラスで使う音楽の音響調整をしていた。このマス目の上を音楽に合わせて歩いたりステップを踏むらしい。徐々にクラスに参加する人が現れ始めた。その時、教室の隅に設置されているピアノを弾く音が聞こえた。見るとスタッフのお母さんの方だった。

歌いだした曲は“スマイル”そして“エーデルワイス”そのプロ並みの美声にびっくりしてしまった。少し早く来たお陰で彼女の歌声を聞く事が出来たので何だか得をしたような気分になった。クラスは自己紹介で始まった。手を2回たたき、膝をトントンと2回たたきリズムに乗って自分の名前と自分の趣味を言う。毎回、自己紹介の時の質問が変わるらしい。今週は好きな食べ物を一人一人紹介していた。一通り自己紹介が終わると皆で誰が何を言ったか手を叩き膝を叩きリピートしていく。反復する事によって記憶のトレイニングも出来る。その後、反射神経のトレイニング。胸に片方の手の平をパーで充てて反対の差し出した手はグーにしてパンチ。それを右左リズムに合わせて声を出しアップテンポで繰り返す。パンチで前に出した手がグーでなくパーになっている人も多い。これを交互にスピードを上げてやっていくと簡単では無い事がわかる。それから足のストレッチ、体全体の軽いストレッチをした後、歌に合わせてマス目の上を何通りかのステップで踏んで歩く。間違っても構わない。皆笑いながら
楽しそうにやっている。普段、杖や歩行器具を使わなければ歩けない人もスタッフが手を支え、また両腕を抱えてもらいながらでも皆と一緒に参加出来る楽しさに満面の笑顔が溢れていた。そして何よりも、このクラスのスタッフの人達の笑顔が輝いていたのが印象的だった。やっぱりインストラクターの存在は大きい。

茶子 スパイス研究家

 

さくらの独り言

今週はお休みです。

 

ジャズライフ−今週のお奨めアルバム

これから梅雨になります。じめじめした気分を吹っ飛ばしてくれる軽快で美しいメロディーのスムースジャズを紹介します。Chris Geithの"Timeless World"です。サックスもピアノも美しく聴きやすいアルバムです。
 

"Timeless World"  Chris Geith

01-Groove Detective 4:22
02-Timeless World 4:10
03-Waves Of Life 3:26
04-Morning Starlight 4:20
05-Restless Heart 4:09
06-Have I Told You Lately 4:57
07-Zero Gravity 4:36
08-Nice To Meet You 4:41
09-I Will Remember You 4:28
10-Sweet Sensation 4:30
11-Nature Of Instinct 3:40
12-Every Moment Everyday 4:11
13-Luna 4:03
14-So Many Nights 5:08

ジャズアルバムの紹介リスト
http://www.zakkayanews.com/jazzlist.htm  
《R.O.》

 

編集後記

通販で注文した西陽よけシェードが届き、早速組み立てて設置しました。シェードは梱包された状態で3メートル以上もあり、エレベーターが使えず、配達の人が階段で16階まで運んでくれました。強風の時にはロールアップすることができるので気に入っています。もう一つ、2メートル幅のシェードは思い通りのものが見つからず、パーツを買ってDIYしました。なかなかいい出来栄えです。この夏はシェードの効果が期待でき、加えてベランダを有効に使うこともできそうです。

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http://www.zakkayanews.com/zwback.htm

Zakkaya Weekly No.1153

雑貨屋 店主 大西良衛   http://www.zakkayanews.com/
              
tenshu@zakkayanews.com