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1137号

NO.1137     Ryo Onishi              2/25/2018

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雑貨屋のひとり言

平昌オリンピックは終盤も日本人選手が活躍したくさんの感動をいただきました。前回のオリンピックの悔しさをバネに頑張った小平選手、チームワークで金を勝ち取った高木姉妹のパシュート、初のマススタートで金を獲得した高木那奈、ほっこりした笑顔と会話が素敵な女子カーリングの銅、とワクワクさせてもらいました。

俳優の大杉漣さんの急死はとても驚きです。あっという間に亡くなったのですから、ご家族も、周りの方たちも大変なショックだと思いますが本人が一番悔しかったのではないでしょうか?私と同じ66歳なので他人事とは思えません。ご冥福をお祈りします。 ≪R.O≫

 

月日がたつのは

私は当地ロサンゼルスを中心とする日系バイリンガル新聞である羅府新報の『磁針』欄に、ほぼ月一度寄稿をしています。ここで磁針寄稿250回を迎え、これまでの寄稿文を整理しています。

ほとんどの文章は当、雑貨屋ウイークリーに投稿しているコメントですが、『磁針』のほうはロサンゼルスを中心に滞在している日本人や日系人を対象にしており、また紙面の都合上、文字数に制限があり(860文字)、雑貨屋用とは若干ニュアンスが異なった書き方、内容になっています。

そこで過去の磁針寄稿文をここにも連載させていただき、ご参考に供します。

『月日がたつのは・・ 』(羅府新報、2001年3月掲載)
ついこの間、21世紀の新年を迎えたと思っていたら、もう2ヶ月が過ぎてしまった。月日がたつのは何と速いことか、それも高齢になるとともに加速しているようだ。

「人間はなぜ歳をとるにしたがって月日の流れを速く感じるのか」 と言うテーマについて、興味を引く記述を見つけたので、それを 私なりに解釈し紹介したい。(織田一朗著「時計の針はなぜ右回りなのか」 草思社刊)
 
フランスの心理学者の説によると、人間の心理的な時間は、その人の年齢の逆数に比例するという。

即ち、10才の子供にとって1年とは過去の全人生の1/ 10( 10分の1)だが、50才の人にとっては1/ 50(50分の1)にしか過ぎず、したがって50才の人は10才の人にくらべ、5倍も時を速く感じるというわけだ。

また別の学説によると、人間は年をとるにしたがって新陳代謝が弱まり、頭の中の時計がそれに合わせてゆっくりと廻るようになるため、相対的に時が速く過ぎるように感ずるという。

この説は、例えて言うなら、「二台の自動車が高速道路を同じスピードで並んで走っている時、自分の乗っている車のスピードを落とすと、相手の車の方がスピードをあげたように感じる」と言うようなものだろう。
 
私は人が歳を重ねるにしたがって時間が速く過ぎるように感ずるのは、自分が社会や組織の中でますます重要な地位を占め、時がたつのも忘れて仕事に没頭するからだろうと思っていたが、どうもそればかりではなさそうだ。
 
 最近私にとって月日の経過が速いのは、仕事が忙しいからでも、責任ある立場になって一途に頑張っているからでもなく、ただ単にアンタの老化が進んでいる、それだけの事サ!、と言うことなのかも・・ ―――

でも、これじゃあ、ちょっと寂し過ぎるネ。もっと前向きに考え直そう。

 それにしても、お正月や遠足の日を待ちわびて指折り数えた遠い日のあの頃は、確かに一日一日は長かった。


河合 将介( skawai@earthlink.net )

 

    

川柳(東京・成近)

 


( 川 柳 )


極寒と風 平昌のおもてなし

金メダルにも強風の運不運

金銀銅 あとはダイヤと美帆の指

平昌と平壌 距離の伸び縮み

金メダルどっち 与正とイバンカと



( ニュースひとりよがり )


「確定申告」
ホテル代は必要経費です −佐川国税庁長官

「風力発電の適地」
風当りならここが一番 −首相官邸

「都庁4月から全面禁煙」
こっちはどうしよう −国税庁


河合成近
nakawai@adachi.ne.jp

http://homepage3.nifty.com/itukabouzu/

龍翁余話

龍翁余話(513)「湯島の白梅」

春一番に咲く花は梅の花。東京周辺での観梅の時期は、だいたい2月中旬から3月中旬。
文京区湯島にある『湯島天神』(湯島天満宮)の“梅祭り”も2月8日から3月8日まで。先日、寒風の中、何十年ぶりかで『湯島天神』へ出かけた。38段の(きつい石段の)“男坂”と右側の(33段の緩やかな)“女坂”の間に小規模な『梅園』がある。翁が訪れた日は、まだ3分咲きで鑑賞するほどではなかったので通過して、まずは本殿参拝。ここの御祭神は“開運の神様”天之手力雄尊(アメノタヂカラオノミコト)と“学問の神様”菅原道真公(平安時代の貴族・学者・政治家)とあって受験生の“合格祈願”の絵馬板が処々山積に。2祭神に関する説明は省略させていただくが道真公が右大臣(朝廷の最高機関の1つの地位)だった時、政敵の藤原時平(左大臣)の妬み・陰謀によって太宰府(福岡)に流されるが、京の都を立つ時に詠んだ歌【東風(こち)吹かば 匂ひおこせよ梅の花 あるじなしとて 春な忘れそ】はあまりにも有名。ちなみに天満宮は全国に約12,000社あると言われており『湯島天神』もその1つである。

さて、本殿正面の『梅園』(写真左上)もまだ3分咲き程度。境内には約300本の梅が植えられており約8割が白梅(写真右上)、残り2割が紅梅(写真左下)、その中に淡紅色の『豊後梅(ぶんごうめ)』があると聞いていたので探していたら、本殿の横に咲いていた(写真右下)。『豊後梅』はその名の通り豊後国(翁の故郷・大分県))の特産品。清楚で優美な『豊後梅』は、花は大輪、果実は肉厚で梅干しやジャムに加工される。大分県の梅の生産量は、和歌山(1位)、群馬(2位)、奈良(3位)、長野(4位)、三重(5位)には及ばず13位だが、「味と質は日本一」と、少しばかり“ふるさと自慢”をしておこう。

白梅の花言葉は「高潔・忠実・気品」。なるほど玉垣沿いの白梅(写真上)の周辺には、不思議な気品が漂う。と、その時、ふと、泉鏡花(いずみ きょうか=1873年〜1939年、明治後期から昭和初期の小説家)の代表作『婦系図(おんなけいず)』(1907年発表)原作の映画『湯島の白梅』(1955年、大映作品、山本富士子・鶴田浩二主演)を思い出した――
≪早瀬主税(はやせちから)には、お蔦(おつた)と言う芸者上りの隠し妻がいた。主税は恩師(学者・酒井俊蔵)に結婚の許しを得ようとするが、酒井は自分の愛娘(妙子)と主税を夫婦にしようと、お蔦との離縁を迫る。義理ある恩師に逆らえず主税は『湯島天神』でお蔦に別れ話を持ち出す。お蔦も(恩師の厳命とあっては従わざるをえないと)断腸の思いで覚悟を決めるのだが、(仕事で)静岡に赴任した主税への想いは更に深まるばかり、食も喉を通らず、遂に病床に伏す。それを知った酒井は(主税とお蔦を無理矢理引き裂いたことへの詫びを兼ねて)お蔦を見舞うが、その時、お蔦はすでに息も絶え絶え、酒井は咄嗟にお蔦の耳元で「お蔦、主税もここにいるよ」と囁く。それを聞いたお蔦は微笑みながら静かに息を引きとる。主税が駆けつけた時は、お蔦はもうこの世の人ではなかった≫
(境内の奥には、泉鏡花の『筆塚』の石碑が立っている。)

もう1つ思い出すのが小畑実(1923年~1979年)の出世歌『湯島の白梅』(1942年)だ。
♪湯島通れば思い出す お蔦主税の心意気 知るや白梅 玉垣に 残る二人の影法師・・・
先ほど「映画『湯島の白梅』(1955年)を思い出した」と書いたが(翁は知らなかったが)実は、ずっと前に『婦系図』は2回も映画化されていたのだ。最初は1934年(昭和9年、田中絹代、岡譲二主演)、1942年(昭和17年)に『続婦系図』(山田五十鈴、長谷川一夫主演)。小畑実の『湯島の白梅』は『続婦系図』の主題歌だったらしい。『婦系図』、『湯島の白梅』の作品名や田中絹代、岡譲二、山田五十鈴、長谷川一夫、小畑実の名を知る人は(多分)後期高齢者たちだけだろう。まさに“昭和は遠くなりにけり”だ。

絵画に造詣は深くない翁だが、以前、どこかで竹内栖鳳(大正・昭和の日本画の巨匠)の『梅に鶯』の前で足を止めた記憶がある。梅の古枝にとまる鶯がまさに“春”を告げるが如く啼いているよう。そう言えば鶯の別称は“春告げ鳥”。ならば春一番に咲く梅の花は、“春告げ花”か。ともあれ、本格的な春はもう近い・・・っと、そこで結ぶか『龍翁余話』。

 

茶子のスパイス研究

今週はお休みです。

茶子 スパイス研究家

 

さくらの独り言

今週はお休みです。 

 

ジャズライフ−今週のお奨めアルバム

久しぶりに女性ジャズシンガーの登場です。もう何度か紹介したと思っていたのですが805号のBlue Skiesというアルバムだけでした。Halieの声は聴く人を魅了します。私も聴いていると落ち着きます。声も素晴らしいですが、美貌の持ち主です。
 

"Butterfly Blue" Halie Loren

01-I Wish You Love (Que Reste-t-il De Nos Amours ?)
02-Our Love Is Here To Stay
03-I`ve Got You Under My Skin
04-Stormy Weather
05-After The Fall
06-Blue
07-Hit That Jive. Jack
08-Danger In Loving You
09-Boulevard Of Broken Dreams
10-Butterfly
11-Carry Us Through 12-Peace



ジャズアルバムの紹介リスト
http://www.zakkayanews.com/jazzlist.htm  
《R.O.》

 

編集後記

昨年の夏はカメムシが大量発生し私の住んでいる建物の廊下の蛍光灯に気持ち悪いくらいびっしりと群がっていたので管理事務所に駆除をお願いしたことがありました。寒くなるとじっと身を潜めているらしいのでまた今年の夏も大量発生しなけりゃいいと思っています。Yahooニュースによれば、自動車や機械類を輸送してニュージーランドに入港しようとした日本の輸送船からカメムシがみつかり、ニュージーランド当局から入港が拒否されていると書かれてありました。貿易にも影響を与えているカメムシ、恐るべしです。ところでヒアリはどうなったのでしょうか?また暖かくなったら動き出すのでしょうね。

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Zakkaya Weekly No.1137

雑貨屋 店主 大西良衛   http://www.zakkayanews.com/
              
tenshu@zakkayanews.com