甘酒のミラクルパワー
この数年前ぐらいから日本でも甘酒の効果について見直されてきている。母も体力が弱った時によく飲んでいた。飲む点滴とも言われている甘酒を先週、クライアントさんに試すチャンスがあった。彼女の家に行く前日のメールでは酷い風邪をひいたようで咳が止まらなく胸が痛いので何か暖かいスープを作って欲しいと連絡が入った。とりあえずチキンスープにショウガとネギが入ったものとコーンスープと梅粥を作る事に決めた。その他に何か体力がつくいいものはないかと考えてトレーダージョーズに寄ってみた。先日見かけた日本の青森産のニンニクを使ったブラックガーリックが売っていたのでそれを購入してみた。クライアントさんの家に行くとやはり酷い咳をしていた。昨晩はあまり寝られなかったようでグッタリした様子でソファに座っていた。朝食はいつもお茶と天然のダシを使ったみそ汁から始まる。それからそのブラックガーリックを一粒差し出して味を見てもらった。その途端 “う〜まずい!” と彼女の顔がゆがんだ。どんなに健康にいい事を説明しても彼女にとって、まずいものは頑として食べない。彼女の好みは、すごくはっきりしていてわかりやすい。次に日系のストアーで見つけたパウダータイプの甘酒を勧めてみた。どうやら甘酒というものを今まで飲んだ事も聞いた事も無かったらしい。初体験の甘酒に恐る恐る一口飲むと“うん、これは飲めそう。美味しいわ。”と言ってくれた。一口一口味わいながら飲んで1時間ほどたった頃だろうか、、
突然、彼女が”咳がとまったみたい。それに頭痛と胸の痛みが無くなったわ”と言った。
そんなにすぐに効くものかな〜と思いながらも私は
“きっと甘酒が聞いたのよ”と言ってみた。初めはプラシーボ効果(偽薬でも信じて飲めば効く事がある)によるものなのかな〜と思ったのだが、それとも違うようだ。私達は口に入った瞬間、頭で考える以前に美味しいとか不味いとか感じる。同じ食べ物でも栄養になる人もいればアレルギー反応を起こしてしまう人もいる。食べ物と人の相性もあるのかもしれない。薬の効き方が違うように食べ物も違うのだろう。100人十色、皆、反応が違う。きっとその時の彼女のコンディションが甘酒とマッチしていたのかもしれない。
翌日、肺炎を心配していたクライアントさんからメールが入った。タイトルはThe Amazake is
Miracle というお礼のメールだった。
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そんな訳で今回は少し甘酒について調べてみた。甘酒は酒粕にお砂糖を入れて作るものと米糀と米から発酵させて作る甘酒があるようだ。米糀から作る場合は砂糖を入れなくても甘くなりアルコールも入っていないので体には良さそうだ。糖が上がりやすい人にもいいかもしれない。私が日系マーケットで購入した甘酒はパウダータイプでお湯に溶かして飲むタイプのもの。成分を見ると酒粕と米糀が両方ブレンドされているものだった。栄養を見るとビタミンB1,B2,B6,ぶどう糖、グルタミン、アルギニン、葉酸システイン、アミノ酸、オリゴ糖、食物繊維などなど栄養満点スーパードリンクだ。
美肌効果もあり血圧を下げたり睡眠の質を良くするアデノシンが活性化するような事も書いてあった。
この甘酒の起源を見ると何とすでに日本書記に”甘甜酒”あまのたむざけ”と記述されて登場していたようだ。何だかロマンを感じてしまう。甘酒が広く人々に飲まれるようになったのは江戸時代、夏の暑い時期は冷やして飲む滋養強壮ドリンクとして人々に愛飲されていたそうだ。その頃は甘酒売りなども町を往来していたようで夏の風物詩にもなっていたようだ。今まで冬の飲み物だと思っていたけれど冷たく冷やして飲むのも美味しそうだ。そう言えば何か月か前に甘酒が飲めるカフェがロングビーチにオープンしたという記事を見た。先日、知り合いの人がこの甘酒のお店に行ってきたそうで名刺を見せてくれた。ネットで調べるとすでに英語版でも甘酒を利用したスムージーやお菓子のレシピも数々出ていた。アメリカ人でも知る人は知っているのだな〜と感心してしまった。何年か前に日本からナチュラルエキスポに出店していた甘酒のアイスクリームがあったのを思い出した。米国でまた日本の甘酒がデビューして米国人の健康に一役買ってくれたらいいなと願っている。
茶子 スパイス研究家 |