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1047号

 

NO.1047        Ryo Onishi              6/5/2016

 weekly
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雑貨屋のひとり言

先週は身体がだるい日が何日か続きましたが、ようやく回復してきました。身体にいいと思って頑張ってやっていたヨガですが、疲れが蓄積していたようでした。こんな時はヨガを休むのも大事だと思いました。身体は正直なのでそれに従うほうがいいようです。おかげで一週間も禁酒できてよかったかもしれません。
もうすぐ二人目の孫ができるので楽しみです。長男はソワソワしています。≪R.O≫

 

 カメ理論

「鶴は千年、亀は万年」という言葉があるように、亀は古くから長寿のシンボルとされ、中国・インド神話では大地や宇宙を亀が支えるとされていました。中国・漢代(紀元前130年頃)の百科全書『淮南子(えなんじ)』にも書かれているそうで、神仙思想や儒学を元にして造られた、長寿を祝う言葉として使われています。

 実際の亀は見た目には動きが鈍く、体を動かすことをしないで長寿を保つように見えます。人間も下手に運動をして身体を鍛えるより、亀のように極力動かないほうが長生きするのだという考え方があり、これを亀理論というそうです。

 亀理論の根拠の一つは、心拍数と寿命の関係で、一般に哺乳類はどの動物もその動物の種類に関係なく、一生の心拍総数は決まっており、「15億回」とか「22億回」など諸説はあるものの、あらかじめ決められていて、運動ばかりすれば、心拍数が上がるので一生分の心拍数を早く消耗してしまい、長生きしないともいわれます。

しかし、この亀理論はどう考えても怪しい感じがします。無精者が運動不足を言い訳するために都合よく作った理論にすぎないのではないでしょうか。

長寿のシンボルとされる亀は、野生動物としては比較的長命な部類であり、中には100年以上も生き続けることがあるそうで、たとえば、ガラパゴスゾウガメなど、外国の亀の種類の中には長命のものもいて、動物園で飼われていたものとして、200年も生きたという話がありますが、大半はせいぜい30〜50年の寿命であり、とても万年というわけではないようです。また亀だって私たちが思っている以上に活発に動く生き物です。

「油断大敵」を示す寓話に「ウサギとカメ」という話があります。ウサギがカメを甘く見て途中ひと休みをしてしまったとはいえ、カメがウサギに競走で最終的に勝利しています。

 プロ野球の名捕手として活躍し、諸球団の監督も務めた野村克也氏は引退後、亀理論実践者として知られていますが、彼は現役時代には散々体を酷使し、現役引退後も過激な運動はしないまでも、講演活動その他で動き回っており、とても亀状態とはいいがたいはずです。野村さんの亀理論は彼一流のボヤキとかジョークに類するものと理解すべきでしょう。
 アスリート(運動選手)の中には過激な運動が積み重なった結果、寿命を短くする事例もあるようですが、しかし、人間は誰でも適度に体を動かすことは健康と長寿にとって必要なことではないでしょうか。心拍数に関しても早歩きのような適度の運動を毎日した方が、脈拍数が減るといわれます。むしろ、喫煙、肥満、高血圧などの生活習慣病のほうが心拍数が早くなるので、まず生活習慣病に気をつけるべきだといえましょう。

 また、仮に一生の脈拍総数が同じであるという説が正しかったとしても私は、普段からじっと動かず常に心拍数を上げないような生活を送ることはしたくありません。心ときめき胸がドキドキするような毎日を送ることが出来るのなら、多少寿命を犠牲にしても良いと思っています。ただ最近の私は、なぜか腰を痛めてぎっくり腰状態で、歩くこともつらく難儀しています。不本意ながら亀状態のつらい毎日です。歳はとりたくないものです。

河合 将介( skawai@earthlink.net )

 

    

川柳(東京・成近)

 


( 川 柳 )


白内障手術明日が見えてくる

生涯一捕手肩書に悔いはない

いい湯だな生命線が伸びている

自分史の余白に小さなジャンプ台

一筋の腕国宝の名をもらい


( ニュースやぶにらみ )


「はや終盤」

就活もかい −参議院選挙

「笑点 歴代最高視聴率」

若返り人事を検討中 −安倍首相

「清原被告に執行猶予」

実刑よりつらい4年だぞ −覚醒剤

河合成近
nakawai@adachi.ne.jp

http://homepage3.nifty.com/itukabouzu/

龍翁余話

龍翁余話(427)「“時間”の大切さを考える」

ああ、もう6月――歳を重ねるごとに「光陰矢の如し」「歳月人を待たず」が重くのしかかって来る。思い起こせば、現役時代は“やりたいこと”、“やらなければばらないこと”が沢山あって時間に追いまくられ、時間の大切さや有り難さを、あまり感じることはなかったように思うが、現役を退いて以来、“やらなければならないこと”からある程度解放され、“やりたいこと”は自分の体力・能力・経済力の範囲内で自分自身が計画を立てて決めればいいのだから、時間も自由に使えるはずなのに近年、やたら“時間の大切さ”を身に沁みて感じるようになった。それは後期高齢者になって、残り時間が少なくなっているのだから当然と言えば当然だが、これまでの人生の中で“やり残したことはないか、それを見つけ出し、残された時間の中でやらなければ“という終活の焦りが(”時間の大切さ“を身に沁みて感じるようになった)1つの理由だろう、と思う。

あるデータによると、人生80年として我々が使える時間は70万時間、そのうち、睡眠や食事などの生理時間は30万時間、学習・労働などの生産時間は(週休2日制、定期労働は65歳までとして)わずか10万時間、残る30万時間は自由時間(余暇時間)とされている。
この計算(数字)は研究者(資料)によってマチマチだが、概ね自由時間30万時間は共通している。もしかしてこの余暇時間は、近い将来、もっと膨らむかもしれない。安倍首相は、長時間労働を是正すため、時間外労働について定めた労働基準法36条に基づく労使協定(36協定)の在り方を見直し、労働時間の上限値を設けるなど来年の通常国会以降で法改正を目指す考えを示した。もし、その改正が成立すると労働時間は短縮され、自由時間(余暇時間)が増大して人々のライフスタイルも大きく変わることになるかも知れない。

翁がかつて本業(映像制作)のかたわら財団法人日本余暇文化振興会(1973年創立、当時、文部省認可)の設立のお手伝いをし、その後、評議員として生涯学習推進に関与したが、翁がまだ、生涯学習とは何か、をよく知らなかった頃、(翁の恩師)同財団の創設者・佐野元生先生(故人)から1冊の本を与えられた。その本とは、フランスの社会学者デュマズデイエ著『余暇文明へ向かって』(現代社会科学叢書・中島 巌訳)―― 

デュマズデイエは、自由時間(余暇時間)について「個人が、職場や学校、家庭、地域社会などから課せられた義務から解放された時、休息のため、気晴らしのため、あるいは利得とは無関係な自己啓発(知識や能力の習得)、自発的なボランティアなど、まったく随意に行なう活動である」と述べているが、翁が最も衝撃を受け、影響されて(生涯学習活動だけでなく)翁の日常の生活行動におけるバックボーンとなったのが、デュマズデイエが唱えた名言「自由時間とは、いかなる人間的堕落も、いかなる人間的成長をも認められる時間である」であった。つまり、デュマズデイエは「不平等社会にあって、1日24時間という時間こそが全ての人間に“平等”であり、その中の自由時間を、あなたが堕落のために使おうが、あなたが成長のために使おうが、それこそ、あなたの自由ですよ」と言っている。突き放したような(冷たい)言い方に思えるが、その言葉の向こうに「短い一生だからこそ余暇時間(自由時間)を有効に使って“人間らしい生きざま・生き甲斐”を自分自身で見つけようではないか」と警鐘を鳴らしている。そして、そのデュマズデイエの“余暇論”こそが同財団が行なってきた生涯学習活動の基本理念であった。それと同時に、翁自身の(40年近くの)長きに亘って関わった生涯学習推進活動のバイブルでもあった。

デュマズデイエの「自由時間とは・・・」の名言は、翁が生涯学習推進活動を行なっていた時は当然“謳い文句”にしたが、翁個人の生活において自由時間の全てを人間的成長のためのみに活用して来たかと言うと、そんな聖人君子みたいなことが出来ようはずはない。
反社会的、反人道的な行為の記憶こそないが、人間的成長に繋がらない無駄な時間を過ごしたことがいかに多かったか、が悔やまれてならない。その後悔を引きずって(冒頭に述べた)「これまでの人生の中で“やり残したことはないか、それを見つけ出し、残された時間の中でやらなければ“という焦りが”時間の大切さ“を身に沁みて感じるようになった」ことに繋がって現在に至っているのである。”時間の大切さが身に沁みて来た“、と言うくせに、現在の翁の日常は、けっしてガチガチしたタイムスケジュールで動いている訳ではない。週2回の会社への顔出し、(原則)週1回のゴルフ以外は決められた時間の制約はなし。友人との交遊も、エッセイのネタ探し(散歩やドライブ)も、音楽(CD鑑賞)や読書(斜め読み)も、それこそ”自由“に勝手気まま・・・そんな人間が”時間の大切さが身に沁みて来た“と言っても、あまり真実味がないかも知れないが、「”有効“を実感するには”無駄“も必要だ」と妙な理屈をつけて勝手気ままに過ごしている。そんな有様だから
”やり残したことを見つけ出し、残された時間の中でやらなければ“の”実効“が少しも得られない。”自由時間を有効活用する“ことの難しさを、イヤというほど思い知らされている昨今である。

6月10日は『時の記念日』。「時間の大切さを尊重し、厳守しよう」という趣旨で1920年(大正9年)に制定された。その運動が定着したのか、それとも本来、日本人が持つ几帳面さ、真面目さ故か、日本人の時間厳守は世界的にも有名だ。外国人が日本に来て、まず驚くのが列車・電車の発着時刻と停車位置の正確さだそうだ。翁が取材で世界各地を飛び回っていた頃は、まさに“分刻み”であった。そんな時期、いくつかの国や地域で時間のルーズな人間に出遭い、随分、時間と金銭の浪費をさせられたニガイ経験がある。当時はまさに“時は銭(カネ)なり”であった。しかし今の翁は“時は宝石なり”である。自分自身が“時”を大切にしたいと思うなら、他人の“時”も大切にしなければならない、という戒めも忘れてはならない。ともあれ、残された時間の中で精一杯“やり残し“を探し続け、有終の美に結び付けたいと願っている・・・っと、そこで結ぶか『龍翁余話』。

 

茶子のスパイス研究

懐石料理

昔、禅宗のお坊さんの食事は午前中に1度だけだったらしい。それも一汁三菜、質素で簡単な食事だったとか、、、ダイエットには良さそうだけれど夜には空腹と寒さが募って熟睡する事が難しそうだ。そんなわけで禅僧の人達が、その飢えをしのぐ為に考えたのが体を暖める暖石。火で焼いて暖めた蛇紋岩や軽石を布に包んで懐に入れた事から懐石の歴史が始まったのだそうだ。その後、千利休が茶懐石という独特の価値観を持つ料理を作りだしたのが安土、桃山時代。千利休の茶懐石の主役は、もちろんお茶。その最後に登場するお茶を美味しく頂けるように出される簡単で質素な食事が茶懐石なのだそうだ。そこには四季折々の旬のものを添え季節感を出し暖かいものは暖かく冷たいものは冷たく温度にも器にもこだわる。そして亭主(おもてなしをする方)と客人(もてなしを受ける方)のどちらも決まった作法があるのだそうだ。先月、友人が貴方の勉強の為にも懐石料理を食べに行きましょうと招待してくれた。その事が切っ掛けで改めて懐石料理のルーツを調べてみて、へ〜と感心してしまった。

今まで会席料理と懐石料理の違いなど気にとめなかった。会席料理は宴会料理で結婚披露宴やお酒を楽しむ時に食べるもので懐石料理とは違うものだという事をこの度、知らされた。友人に連れられて入った店のお品書きを見て自分が思っていた会席料理ではなく懐に石と書く方の懐石料理なのだという事に気が付いた。見渡してみると何となくお店の趣や雰囲気が違っていた。順番に運ばれてくる料理はどれも珍しいものだった。料理によっては暖められた石の上に綺麗に盛られているのを見て、これがこの店の特徴なのかしらと単純に思った。懐石料理のルーツを事前に知った上で食べた方が感慨深いものがあったかもしれない。良く考えてみたら十数年前に茶懐石のイベントに初参加したのは、このLAだった事を思い出した。
今回のG7伊勢志摩サミットでは伊勢の新鮮な食材を使った伝統料理の評判が良かったらしい。サミット前から伊勢志摩で首脳陣たちに振る舞われる食事が私も気になっていた。報道陣のお弁当も世界各国から来た報道陣が其々に絶賛していたらしい。次は是非、家族を連れてこの伊勢志摩を訪れたいという海外の報道関係者もいた。やはり伊勢志摩サミットでは日本の伝統文化を伝える絶好のチャンスだったのだろうし経済効果も大いにあるのだろう。それにしても食を追及していくと、人とその人間を取り巻く自然環境や命という領域まで向き合う事になる。懐石料理とは何とも奥深く深淵な哲学の世界でもあるようだ。 

茶子 スパイス研究家

 

さくらの独り言

今回はお休みです。

 

ジャズライフ−今週のお奨めアルバム

先日、定期チェックで歯科医院に行きました。待っているとピアノジャズが流れていることに気づきました。スムースジャズって言うやつです。
ということで、今週は単純にピアノジャズにしようと思いました。それもできるだけすっきりさわやかなピアノジャズということで選んだのがDon Friedmanの"Waltz for Debby"です。Don Friedmanのピアノはどのアルバムも聴きやすくおすすめです。

"Waltz for Debby" Don Friedman

1-35 W. 4th St.
2-I Concentrate on You
3-Waltz for Debby
4-Bud Powell
5-You Must Believe in Spring
6-Blues in a Hurry
7-The Shadow of Your Smile
8-Flamands
9-From A to Z
10-Old Folks



ジャズアルバムの紹介リスト
http://www.zakkayanews.com/jazzlist.htm  
《R.O.》

編集後記

子供の学費や仕送りが大きな負担になっている家庭が増えていて学生の三人に一人が奨学金制度を利用しているようですが、お金に苦労して学校をなんとか卒業しても就職できないとか、正規従業員になれず、結局、借りたお金を返せず自己破産する人がかなりいると聞いて驚いています。この国の若者に未来はあるのか、本当に日本は大丈夫なのかと憂いてしまいます。政府や政治家はこんな実態を知っているのでしょうか。一億総活躍とか言われても、この学生たちにはとても空しく聞こえていると思います。《R.O.》


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Zakkaya Weekly No.1047

雑貨屋 店主 大西良衛   http://www.zakkayanews.com/
              
tenshu@zakkayanews.com