龍翁余話(404)「テレビCM 雑感」
深夜、トイレに起きたついでにテレビ(民放)をつけると、決まって“お笑い無芸人”や“三タレ”(翁は、ほとんど名前を知らない三流タレント)たちがバカ騒ぎをする番組が多いのにムカつき、チャンネルをあちこち回す。たまに、面白そうな映画(主にアメリカ映画)をやっている時「これを視よう」と目をこすり見入ろうとするが、CMが多過ぎて結局、スイッチを切って眠ってしまうのが常。CMと言えば、時々、かつての有名俳優・女
優が“チョウチン・コマーシャル”(宣伝商品をやたら褒めちぎるだけのCM)に出演しているのを見かけることがある。「あ~あ、あの役者もついに“チョウチン・タレント”になり下がったか」と憐れみを覚え、彼ら彼女らの華々しかった過去の出演映画・テレビを思い出しながら“時の流れ”を感じることもしばしば。
「テレビCMは、その時代の景気・世相を反映する」と言われている。不景気時代のCMは、映像そのものが単純で(あまり金をかけないで)商品名や企業名を(やたら)連呼したり、それらを盛り込んだイメージソングで視聴者の耳に訴えようとする“直訴型”が多いが、好景気時代には、ふんだんに金をかけて、不必要と思えるほどに凝ったCMが多くなる。いったい何を訴えているのかわからないゴチャゴチャしたCMもある。翁はこれを“提供者や製作者の自己満足型CM”と呼ぶ。しかし、その中にも(馴染んでくれば)けっこう楽しめるものもある。例えばソフトバンクの「白戸家シリーズ」やKDDIの「三太郎シリーズ」だ。この2つの“連続型CM”は、翁(のようなアナログ老人)は、初めの頃は、あの超スピードテンポについて行けず、何を知らせたいのか“CMコア(核心)”が読み取れなかった。それでも「白戸家」の“お父さん”(犬)が可愛いく、また、あれだけ有名タレントを出演させているのだから楽しくないはずはない。翁、“お父さん”の声が北大路欣也であることを、だいぶ後になって知った。あの大物俳優を“影の声”で使うのだから“CMコア”なんてどうでもいい、「さすが、ソフトバンクだ」と威張るだけでいいのだろう。「三太郎」も、旬の若手タレントを起用して「白戸家」を追っている。これがまた早口合戦で、翁、いまだに(そのテンポに)ついて行けないのだが『CM好感度ランキング』では、この2社が上位を競っている(ビデオリサーチ調べ)。しかし、翁が個人的に好きなCMのタイプは“ドラマ(アットホーム)型”だ。例えば、積水ハウス。いずれの出演者も清楚で人間味と良心が満ち溢れ“良き日本型家族”を連想させ、視る人に心地よさを与える。♪家に帰れば 積水ハウス♪の歌もいい。
ところで、テレビCMは1日にいったいどれくらい放送されているかを(暇つぶしに)調べてみた。前出のビデオリサーチ(視聴率、CM出稿量などを調査する会社)のデータによると、テレビ局は(月日や地域によって多少の差異はあるが)1日に平均約800本のCMを放送しているとのこと。地区別にみると1位は名古屋地区(1日平均810本、年間1,478,136本)、2位は関東地区(1日平均792本、年間1,445,969本)、3位は関西地区(1日平均785本、年間1,433,492本)の順になっている(2013年現在)。何故、名古屋地区が関東・関西を上回っているか、翁の旧友・某大手広告代理店OBの話によると、名古屋地区のスポンサー(運輸・不動産・サービス・飲食・観光・小売り)は“地元意識(郷土愛)”が強く、広告代理店との結び付きも深い。したがって、テレビ局や広告代理店がよほどのヘマをやらかさない限り、また、スポンサーが急激な経営悪化をきたさない限り(CM提供を)降りることはないそうだ。ただ、確かに毎年CM本数は名古屋地区が1番だが、CMの売上高は(明らかにされていないが)圧倒的な大企業(有名企業)、国際企業をスポンサーに持つ関東が1番だろうと推測する。商品種類別CM出稿量を見ると関東地区、関西地区の上位は(携帯キャリア会社を含む)“電信・電話”、名古屋地区の上位は“住宅・建材”。最近、各地区とも(トレーニングジム、テーマパーク施設を含む)“スポーツ・娯楽場”、(通販業を含む)“特殊小売業”がCM量を伸ばしているとのこと。
ついでに、タレント別テレビCM量も調べてみた。これもビデオリサーチの(今年1月~6月の)データだ。まず関東地区は1位<上戸 彩>、2位<濱田 岳>、3位<松田翔太>、4位<広瀬すず>、5位<桐谷健太>、6位<樋口可南子>、7位<武井 咲>、8位<ダンテ・カーヴァ>、9位<西島秀俊>、10位<染谷将太>。関西地区の1位、2位、3位は関東地区と同じ順位。4位<桐谷健太>、5位<西島秀俊>、6位<武井 咲>、7位<広瀬すず>、8位<樋口可南子>、9位<唐沢寿明>、10位<綾瀬はるか>と、4位以下が少し入れ替わる。大いに異なるのは名古屋地区だ。1位<濱田 岳>、2位<松田翔太>、3位<桐谷健太>、4位<上戸 彩>、5位<有村架純>、6位<西島秀俊>、7位<広瀬すず>、8位<武井 咲>、9位<樋口可南子>、10位<綾瀬はるか>・・・
こんな話がある「アメリカのCMには、芸能人の出演は少ない。何故ならCMに出る芸能人は“売れ残った人”のイメージを持たれるから(前述の“チョウチン・タレント”も同じか?)。また、もしCM商品及び当該企業に大きな問題が生じた場合、出演芸能人も訴えられることもあるので芸能人自身あまり出たがらない。更に、いくら有名芸能人でも(視聴者の)好き嫌いによってCM商品の好感度が変わるのと、出演料が高過ぎて有名芸能人の起用には二の足を踏む」とのこと。その点、日本は(前述の“チョウチン・タレント”以外は)、“今、人気”の芸能人・スポーツ選手、その他の有名人が起用される。出演料だって(一般感覚では高いが)アメリカと比較すれば安い。最近“素人タレント”のCM出演を多く見かける。この人たちは普段は一般人だが、どこかのCM事務所に登録し、事務所から声が掛かれば安いギャラで出演する。だが、丸っきり素人ではない。当然ながら事務所から多少の演技指導を受ける。中には“この人、元は芸能人?”と思える芸達者もいる。下手なプロより上手いアマの方が(翁は)心地いい――今号は、どうでもいい話だったが“暇つぶし CM雑感 年の暮れ“・・・っと、そこで結ぶか『龍翁余話』。 |