あまり 知られていないL.A. 観光スポット(132)
(132)California Citrus State Historic Park
ロサンゼルス周辺の南カリフォルニアをドライブすると、オレンジ、レモン、グレープフルーツなどの「柑橘(かんきつ)類」を栽培する広大な農園が目につきます。ここは「柑橘類」の産地として有名であり、ここから国内外各地へ出荷されています。
南カリフォルニアに柑橘類が始めて持ち込まれたのは1769年スペインの伝道師によるとされていますが、本格的に柑橘類栽培が始まったのは 1840年代始め現在のリバーサイド市とされています。
その後1873年、米国農務省からリバーサイド在住のティベッツ(Tibbets)夫妻のもとへ2本のブラジル原産の「ネーブル・オレンジ」の苗木が送られ、この2本のネーブル・オレンジがその後の南カリフォルニアを大きく変えることになりました。
現在南カリフォルニアには、数百万本のネーブル・オレンジが植えられていますが、そのほとんどはこの2本の親木から増えたものと言われています。
“California Citrus State Historic Park”は、このような南カリフォルニア「柑橘類発祥の地」であるリバーサイド市の一角にあります。
将来計画まで含めれば377エーカーという広大な地域を有するこのパークは、苦難を経ながらも輝かしい歴史を刻んできた柑橘類産業の歴史を語ると同時に、消えつつある景観を保存するため 1993年にオープンしました。州公園局によって運営されている非営利組織です。
栽培地域には約100種類の各種柑橘類が植えられ、それぞれに説明の標識が添えられいます。
柑橘類の栽培で重要な要素は土壌、気候、それに水と言われます。ここではそれらの関係を実際の現場でわかりやすく理解させてくれます。
このパークでオレンジ類の樹木を目の当たりにすれば、カリフォルニア州が「ゴールデン・ステート」と呼ばれる“もうひとつの理由”が柑橘類であることを理解するでしょう。
また、広い敷地の中にはピクニック・エリア、パーティなどのファンクション用の建物などが用意されています。また小高い丘に登れば周囲の景観を楽しむことが出来ます。
パーク入口にあるビジター・センター(兼ギフトショップ)にはボランティアの人が常駐し、質問すれば親切に説明してくれます。
また、パーク内のツアーもグループで申し込めばガイド付きの案内があります。
なお、上記ティベッツ夫妻の育てた2本のネーブル・オレンジの原木(親木)はその後、1本はホテル経営者のフランク・A・ミラーが譲りうけ、リバーサイドにあるミッション・インというホテルの中庭に、時の合衆国大統領植セオドア・ルーズヴェルトによって植えられましたが、この木は数年後に枯れてしまいました。
もう1本はリバーサイド市に寄贈され、パーム・アベニューとマグノリア・アベニューの交差点脇に今も残っています。
この木はカリフォルニア州歴史記念物20号に指定され、専門家によって大切に守られています。
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● 住 所 : 9400 Dufferin Ave., Riverside, CA 92516
● オープン日:毎 日
● ゲートオープン時間:8:00am ? 7:00pm
● 入 場 料:無 料
● 問合せ電話(グループ・ツアー申し込み含む): (909) 780- 6222
● Web Site: http://www.co.riverside.ca.us/activity/parks/citrus.htm
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行き方は次の通り(Torrance方面よりの場合)
(1) FWY#91を東へ。
(2) リバーサイド・カウンティへ入り、FWY#15を通過してから更に約7マイル程FWY#91を東へ進み、Van Buren Blvd. / Arlington出口でFWYを降りる。
(3) FWY を降りたところが Indiana Ave.なので、それを左折、すぐ最初の道路であるVan Buren Blvd.を右折(南へ)。
(4) Van Buren Blvd.を1.5マイル進み、Dufferin Ave.を左折(角に大きなオレンジの標識あり)したところに Park入り口がある。
(5) 全行程 ;(Torrance方面からの場合)約55マイル、ドライブ約1時間。
河合将介( skawai@earthlink.net )