Zakkaya Weekly No.79
Ryo Onishi 11/16/97 No.78 No.80 バックナンバー Homepage
先々週、会社の従業員のお母さんが亡くなられ、葬儀に行ってきました。葬儀の後、すぐ近くのお墓に埋葬に行きました。これまでこちらのお墓に来たことはなく初めての経験でした。日本のお墓と違い、大変広々としていて、まるでゴルフ場のようなきれいな芝生と広さでした。(失礼!)
近くの墓石を見ていると、二つ並んだご夫婦のお墓がありました。標された日を見ると奥さんが先に亡くなられた後、3週間後にだんなさんが亡くなっていました。仲の良いご夫婦だったんだろうなあと思いました。
(R.O)
左 脳 と 右 脳
人間の脳は左脳と右脳に分かれていて、左脳は論理・理性・言葉などの機能を担当し、右脳は感情・直感・パターン認識など 感性の部分を担当すると言われています。 通常、人は左右両方の脳を使って生きているので問題はありませんが、 たまたま脳障害や交通事故などの為、例えば左脳の機能を失った人は 言語障害や理性の面で異常となり、また逆の場合(右脳の機能を失った場合)は言葉は理解してもそれを図形として書けなくなるというような事が起こるようです。また個人によって左右の脳のバランスには差があり、そこで「効き脳(脳の左きゝ・右きゝのようなもの)」が 左右どちらでどの程度かにより、人の個性とか性格、考え方の差が生じて来るのだそうです。一部の大学生を対象とした調査では 理科系には左脳型の学生が多く、芸術学部系では右脳型が多いと言われています。(尤も理科系だって理論・言葉がすべてではなく、直感力やパターン認識の重要性は言うまでもない事で 必ずしも短絡化は正しくないし、芸術の世界でも論理や理性も必要である事は当然ですが。) 昨年2月、25才の若さで日本将棋史上初の7冠を達成した羽生善治氏は右脳を効果的に使って将棋をさしていることが各種検査の結果、判明しており、これが他の棋士、特にアマ棋士との差なのだそうです。彼はパソコンを駆使し、過去の棋譜を調べ、人並み外れた努力と知識を駆使して何十手も先の指し手を理詰めで読んで駒を進めると同時に、右脳による超直感力も持ち合わせているので あれほどの実力になるのでしょう。
このように左脳と右脳とはその働き・機能が明確に分かれ、それぞれ理性的と感性的機能を担当していることについては、世界中の人間すべてに共通しているのですが、不思議なことに、我々日本人の場合、主として西洋人と比べ 脳の分担機能が少々違うと指摘している学者がいます。角田忠信氏(東京医科歯科大学教授)によると、欧米語を母国語とする西洋人の場合、言語や計算などの論理的な思考は左脳で処理し、情緒的な人の声(泣く、笑うなど)や自然の音(波や風の音、虫の鳴き声など)は右脳で「雑音」として処理するのに、日本人の場合は 言語や計算などの論理的な思考は ちゃんと西洋人と同じに 左脳で処理するけれど、喜怒哀楽の声や、自然の音などは西洋人とは異なり、 普通の言葉と同じように左脳で処理するのだそうです。例えば 小川は 「サラサラ」と流れ、鶯は「ホー・ホケキョウ(ほう法華経)と鳴く、といった具合に 決して「雑音」として捉えるのではないのです。
要するに 日本人は 本来なら情緒・感性を司る右脳で処理すべき筈の事柄の一部を左脳で処理してしまうと言うことなのです。理性と感性を同じレベルで一緒に処理出来る日本人だから 最新ハイテク工場の片隅に神棚やお稲荷さんを祭って平気でいられるのかも知れません。日本人の特性の一つと言われる 所謂 「ファジー感覚」 もこれで何となく理解出来そうな気がします。以前 私はこの欄で 芭蕉の俳句『閑さや 岩にしみいる 蝉の声』を例にとって 日本人の感性やあいまいさについて書きましたが、我々日本人が 理性と感性を一緒にして平気でいられるのも 案外こんな所に理由があるのかも知れません。――― でも、それにしては私が 日本人仲間とでカラオケに行った時、折角私が 歌っているのに みんな私の美声を「雑音」としてしか聞いていないのは どうしてなのですかネエ。ホントニ!!――
河合将介 skawai@wakao.com
健康の方程式 人生を楽しみましょう。頑張ってはダメですよ 西尾誠一郎
11月6日午後2時、私は山手線浜松町駅の近くの川崎ライフという会社に入っていきました。奥のほうに座っている小柄な紳士がすぐニコっと笑いながら私を迎えてくれました。9年の厳しい闘病生活を経て、急性骨髄性白血病を克服した間瀬健一さんです。
「間瀬さんの『ガンは自分で治せ』(海竜社版)という本が私をどんなに勇気づけてくれたかわかりません」と、まずお礼をいうと、間瀬さんは嬉しそうに笑いながら「私もそうだったんですよ」とのこと。彼は西洋医学の通常療法(手術、抗がん剤、放射線)から、自然治癒力を高める代替療法へと途中で方向転換しました。東京巣鴨の京北病院で温熱療法やリフレッシュ療法をしながら、そこで「自分で治すガンの自然療法」(光雲社)という本と出会いました。
その本には
- サイモントン療法(イメージトレーニング)
- 呼吸法
- 菜食と裏療法などによるツボ刺激と血行促進
- リンパマッサージ
- ストレスコントロール
などが紹介されていて、それまで彼がやってきたことと、京北病院で指導されていることがほとんど一致していたそうです。そしてこの本を読んで「よし、自分もガンを治し、本を出そう」と決心したそうです。
私が昨年11月から「健康の方程式」を週一回書き続けている目的はここにあるのです。つまり自然治癒力を高める方向で医者の指導、助言を受けながら、病気を予防するために、または病気になった人はそれを克服するために自分で努力する部分を増やすという方向にライフスタイルを変えるということです。
一時間半後、別れ際に間瀬さんは私が持参した彼の本に「人生を楽しみましょう。がんばってはダメですよ。」と書いてくれました。
私はほとんどの用事を済ませて日曜、月曜と甲府へ旅行しました。車窓からの風景を眺めるゆとりもなく、次の週にひかえているくもんの数学指導力テストの問題を解いてみました。
森下敬一先生の食事療法を取り入れている自然館という旅館に着くなり、健康の方程式を書き始めていました。その時です、間瀬さんの言葉をハッと思い出しました。旅館の窓から遠くの山を眺めながら、今までの人生を振り返ってみました。アメリカにきて15年、自分で選んだ好きな道とはいえ、くもんの仕事も、EMのボランティア活動も、ラジオの放送も、記事を定期的に書くこともいろいろとストレスにもなっているかもしれないとも思いました。健康の方程式が今週は書けない旨をアメリカに連絡して、温泉に入りました。38.5度のぬるい湯に入りながら、一人だったので思いっきり歌を歌いました。7ヶ月ぶりのビールを飲みながら大相撲をテレビで観ました。翌日は昇仙峡の紅葉を味わいながら1時間ほどゆっくり散歩を楽しみました。
そんなわけで先週はお休みしました。すみません。私は今「本当に治ったよ(川上宏 著、林檎プロモーション刊)」と言う本を読み終えました。そしてストレスとは何だろうと考えています。私は今までベートーベンの「苦しみを突き抜けたところに真の喜びがある」と思っていました。そんな風に徹底できない自分をどこかで責めていました。今でも努力する過程に真の幸福があると信じています。でも間瀬さんの言葉にも真実があると思っています。皆さんはどう思われますか。
編集後記
読者の皆さんは最近、インターネットをどのように利用されていますか?よかったら教えてください。Zakkaya Weekly No.79
雑貨屋店主 大西良衛 ronishi@earthlink.net