Zakkaya Weekly No.47

Ryo Onishi 4/6/97 バックナンバー Homepage

四月一日の朝、目が覚めたら、時計が一時間進んでいて、あわてて起きました。この時計は、ケーブルTVのリモコンの受信部についているデジタル表示時計で、ケーブル会社がコントロールしているんですよね。「サマータイムは確か、今週末のはず…」なんかおかしいなあと思いながらとにかくみんなを起こしました。二つあるケーブルTVの時計が両方共、一時間早くなっているので、すっかりその気になって、「今年から、四月一日に時間が変わるようになったのかなあ」と思いました。そうだとしたら娘も私も、出かける時間で、急がなくてはと考えながらテレビをつけてみると時間はいつもの通りでした。さすがアメリカはすごい国ですよね、エイプリルフールにこんないたずらをするなんて。(R.O)

日本語と否定形(1)

日本人の言葉や文章には 否定形や消極的表現が 多い と よく言われています。確かに言われてみれば そんな気がしないでもありません。(「気がします」でいいものを わざわざ 2回も否定している私も 日本人では ないですかネ……一体ドッチナノダ!)

英語の表現方法と 比較しても(と言っても私の英語は 日常会話程度の知識しか ありませんが)同じ内容でも、英語は 肯定形的表現が多いと思います。例えば;

・私は お金が ありません = I have no money.(私はno moneyを 持っている)

・私は これしか出来ません = Heres is what I can do.

(裁判の判決や評決で 「無罪」の場合、英語でも“Not Guiltyと わざわざ否定形を使っていますが、これは「疑がわしきは罰せず」 という発想からくるもので、必ずしも「無罪=潔白」 であるとは限らないからだと、思います)

よくカラオケで 歌われるデュエット曲「居酒屋」の歌詞の最後は、「絵もない 花もない 歌もない そんな居酒屋で」と なっています。これじゃあ 何にも無いじゃあないか、という事になりますが、これで 日本人は ちゃんと 居酒屋の雰囲気をつかんでいるのです。

元来、日本人は 「人と人との関係・調和を重んじ、 論理的対決は好まないコンセンサス型メンタリティを持っていると いわれ、そのため 同じ内容でも 婉曲的(遠回し)な 言い回しになり、それが進むと 「否定形」とか「消極的表現」いう形になるのではないかと思います。

私は このような日本的メンタリティは 決して悪いことではなく、大切にしなけれならないものと思っています。現代の世の中や科学は ‘理詰め’のみが先行し、全ては理屈で割り切り 後は 一直線という感じです。理屈・理性も 勿論結構、でも もう少し 心や感性とのバランスについても配慮すべきでは ないでしょうか。多少 時間をかけても(あえて言うならば 科学やそれに伴う進歩のペースが多少鈍っても) 調和のとれた生活をエンジョイする――これが人類・自然・地球、皆んなが 21世紀以降も ともに栄える処方箋ではないかと思いますが いかがでしょうか。世の中、スピードが上がると そのぶん どこかに必ず ひずみが出るものです。それより 時々は 立ち止まり あたりを見廻すぐらいの ゆとりを持とうではありませんか。

「日本語と否定形」 の話が 横道に それましたが、私には 日本語の「否定形」や「消極的表現」 の中に まさに 日本人の「心と感性」 の表現をみる思いがしてなりません。だからといって、私は なにも 世の中を 消極的に生きようと 言っているのでは 決してありません。 むしろ逆で、「理性」 と「感性」 の バランスの中で もっと 積極的に生きようと 提案したいのです。半分 水の入ったコップを見て、それを「半分しか 入っていない」 とみるか、「半分も入っている」 とみるかによって 状況は大きく違ってくることは確かで、そういう意味では 人生、常に 前向き・積極的であることは大いに結構で、なんの異論もありません

私は 常々、人の年齢を聞く時は、“How young are you? ”(How old ...でなく)、そして その答えは、“I am ○○ years young”とするのが良いと主張しています。(英語の慣用句も無視する このあつかましさ・・・・) (以下、次号へ続く) 河合 将介 skawai@wakao.com

健康の方程式−脂肪のまとめ 西尾誠一郎

アメリカの大学ではじめて「代替(だいたい)医学」講座を開き文明社会において自然療法の可能性を追求しつづけるアンドレ・ワイル博士は「療す心・治る力」(角川書店)の中で、脂肪について、次のようにまとめています。

  1. 脂肪の総摂取量を減らすこと。
  2. 飽和脂肪は絶対やめること。
  3. 多飽和植物油を避けること。
  4. 食卓にはもっぱらオリーブ油を使うこと。
  5. 危険なトランス脂肪酸を使った食品をすべて避けること。
  6. オメガ脂肪酸の摂取を増やすこと。

また「食べるくすり」など多数の本を書き、医療ジャーナリストとして活躍中のジーン・パーカーは、「年齢革命」(学研)の中で、私たちを早く老いさせる脂肪として

@コーン油、サフラー油、ヒマワリ油、ピーナッツ油、大豆油のような多価不飽和脂肪

Aマーガリンやショートニング(トランス脂肪)

Bコレステロール

C牛豚肉、鶏肉、乳製品のような動物性脂肪

私たちを若くいさせてくれる脂肪として

@オリーブ油Aキャノーラ油(菜種油)Bマカダミア油C魚油D亜麻仁油(フラックスシード・オイル)とまとめています。

ここでオリーブ油のことを少し説明しましょう。下の表をご覧ください。

食用植物油に含まれている脂肪酸の比率(%)

  オメガ3 オメガ6 オメガ9 飽和脂肪酸
オリーブ油  

8

76

16

キャノーラ油

7〜11

9〜30

54〜61

7

亜麻仁油

58

14

19

9

オリーブ油はオレイン酸というオメガ9脂肪酸を全食品中、一番多く含んでいます。オメガ9は不飽和脂肪酸の中で一番酸化しにくいのです。オメガ9はLDLコレステロールを減らし、同時にその酸化を予防してくれるので、動脈硬化を防いでくれるのです。オリーブ油は値段が高いので、値段の安いキャノーク油が、1989年にはアメリカでは消費量でトップになっています。一世紀前までは心臓病などなかったそうです。心臓発作の症例が医学文献に最初に記録されたのが1910年のこと、そして現在アメリカでは3人に2人は心臓病に冒されています。悪い脂肪が心臓病の原因のすべてとはもちろん言えませんが、たとえば水素添加脂肪が心臓病と大きく関わっていることは、1967年の「アメリカ臨床栄養学」誌にも発表されているのです。100年前までほとんどなかった病気である心臓病がガン、その他の成人病で全人口の4分の3以上が死んでいる現在、私たちは何かを変えなければならないのです。アメリカ上院栄養問題特別委員会は1977年にこう結論づけました。

ガン、心臓病、脳卒中などアメリカの6大死因となっている病気は、現代の間違った食生活が原因になって起こる“食源病”である。この間違った食生活を改めることで、これらの病気を予防する以外に先進国民が健康になる道はない。(雑貨屋34号で紹介)。そして、丸元淑生氏は「栄養学の追究している“人間にとって最も望ましい食事”を恐竜に例えれば、脂肪は最後に見つかった骨なのだ」(新・丸元淑生のスーパーヘルス)と悪い脂肪をしりぞけ、良い脂肪をとることの大切さを強調しているのです。

編集後記

あれよあれよという間に雑貨屋は47号まで来ました。この調子ですと来月には50号突破、そして雑貨屋創刊一周年になります。みなさん楽しんでくれているでしょうか?

サマータイムで夕方になっても明るいので、なんかウキウキしませんか?もう春ですからね?

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雑貨屋店主 大西良衛ronishi@earthlink.net