あまり 知られていないL.A. 観光スポット(70)
Mission San Juan Capistrano
ロスアンゼルスからサンディエゴ方面に向かって一時間あまりのドライブの所にある古い スパニッシュ・ミッション(キリスト教伝道所)です。
カリフォルニアは、メキシコがスペインから独立する 1821年まではスペインの統治下にあり、メキシコ独立後はメキシコ領、そしてその後、アメリカ・メキシコ戦争の結果、1848年にアメリカに編入されました。
カリフォルニアには18世紀後半から19世紀初頭にかけて作られたスパニッシュ・ミッションが21ヶ所ありますが、ここはその7番目のものであり、1776年に設立されました。
現在ではカリフォルニアを代表する文化遺産・遺跡のひとつとなっているこのミッションも一時、個人の所有の時代もありましたが、1865年にリンカーン大統領によって再びカソリック教会に戻りました。リンカーン大統領により署名された書類が今でも敷地内のミュージアムに展示されています。
ミッションは回廊を持つ四角い建物群とその中の広い中庭(Central Courtyard)、及びその他に大きく分かれます。
回廊を持つ四角い建物群にはパドレ(司祭、聖職者)の宿舎、倉庫、キチン等、往時を偲ばせるものを見る事が出来ます。因みに、日本でかつてキリスト教の伝道師を『バテレン(伴天連)』と呼んだのはこの“パドレ(padre)に由来するのだと聞いた事があります。また、建物の一部は原住民の使用した道具類を展示したミュージアムにもなっています。
その他の場所では“グレート・ストーン・チャーチ”(1812年の地震で殆ど崩壊)と、このミッションのシンボルとも言える4つの“鐘”があり、歴史を感じさせるものと言えましょう。
(この4つの“鐘”は、1812年の地震までは“グレート・ストーン・チャーチ”の塔に設置されていたもだそうです)
建物裏の“Mission Industrial Area”という所には、カリフォルニア・ミッションで最初の溶鉱炉やアドーベ煉瓦(天日乾しの煉瓦)を作った跡などを見る事ができます。
ミッション設立当初の建物の多くはその後の地震などにより崩壊したものが多く、21世紀に貴重な遺産を引き継ぐべく、現在再建、補強、保守の活動が進行中です。
またこのミッションは毎年春を告げる3月19日に“つばめ”が戻ってくるという事でも有名です。
ミッションの正面入り口付近には、アメリカ原住民工芸品店(Trading Post)、ギフト・ショップ、アンティーク、レストラン街など軒を連ね、日本流に言えば、まさに「門前町」と言えそうな景観です。
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Tel.:(949) 443- 2060 or (949) 248- 2047
開館日 : 毎日、但し Thanksgiving Day, Christmas Day, Good Friday(p.m.)は休み。
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河合将介( skawai@earthlink.net )